Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Sign up for free
Menu
Search
Features
All features
Private URLs
Password Protection
Custom URLS
Scheduled publishing
Remove Branding
Restrict embedding
Deck Collections
Notes
Features
All features
Private URLs
Password Protection
Custom URLS
Scheduled publishing
Remove Branding
Restrict embedding
Deck Collections
Notes
Explore
Featured decks
Featured speakers
Programming
Technology
Storyboards
Explore
Featured decks
Featured speakers
Programming
Technology
Storyboards
Pricing
Search
Sign in
Sign up for free
RSCの時代にReactとフレームワークの境界を探る
Search
uhyo
September 06, 2025
Technology
6k
15
Share
Embed
Copy iframe code
Copy JS code
Copy link
Start on current slide
RSCの時代にReactとフレームワークの境界を探る
2025-09-06 フロントエンドカンファレンス北海道2025
uhyo
September 06, 2025
More Decks by uhyo
See All by uhyo
Content Mapper APIの応用例~CSS Modules、言語ファイル~
uhyo
2
330
Reactの設計論
uhyo
26
17k
型があると何が嬉しいか
uhyo
3
170
Baseline対応のDOMの型定義を作った
uhyo
3
1k
AIのReact習熟度を測る
uhyo
2
1.1k
React、まだ楽しくて草
uhyo
7
5.2k
TypeScript 7.0の現在地と備え方
uhyo
6
3.9k
React 19時代のコンポーネント設計ベストプラクティス
uhyo
20
11k
型定義でAIと会話する:型を通じてAIに意図を伝えるテクニック
uhyo
1
130
Other Decks in Technology
See All in Technology
なぜAI時代に技術記事を書くのか?どう書くのか? 〜bunの場合〜
kworkdev
PRO
0
1.1k
AIエージェント時代、Kaggleにどう取り組むか
takanao
2
410
なぜ東京にいる私が、新潟の技術コミュニティを運営するのか by 八雲慎之助
yakumo
0
130
"計画的無茶振り"を通してAIネイティブ世代の新人を育てる
subroh0508
1
130
Claude for Google Workspaces ポン出し/claude-for-google-workspace-slide-conversion
emiki
0
13k
ポケモン対戦を自動で記録して振り返ろう
fufufukakaka
0
420
視野はAIに、視座は人に / ai-for-breadth-humans-for-perspective
nkzn
5
2.5k
You Have Agency(サンキュー、Ruby)
snoozer05
PRO
4
610
Claude Codeから見る、エンジニアの世界の変容とその先
oikon48
7
4.9k
クラウドエージェントの先駆け Devin。今も最先端を走る、他との違い
kinopeee
1
520
Vibe-to-Spec開発_実践ガイド
happysamurai294
0
120
素人でもできた!AIを使った短編小説創作入門
delhi09
PRO
0
250
Featured
See All Featured
Responsive Adventures: Dirty Tricks From The Dark Corners of Front-End
smashingmag
254
23k
DevOps and Value Stream Thinking: Enabling flow, efficiency and business value
helenjbeal
2
420
SEOcharity - Dark patterns in SEO and UX: How to avoid them and build a more ethical web
sarafernandez
0
310
The Art of Delivering Value - GDevCon NA Keynote
reverentgeek
16
2.2k
The Web Performance Landscape in 2024 [PerfNow 2024]
tammyeverts
12
1.4k
Why Mistakes Are the Best Teachers: Turning Failure into a Pathway for Growth
auna
0
340
Ecommerce SEO: The Keys for Success Now & Beyond - #SERPConf2024
aleyda
1
2.2k
GraphQLの誤解/rethinking-graphql
sonatard
75
12k
Avoiding the “Bad Training, Faster” Trap in the Age of AI
tmiket
0
290
SERP Conf. Vienna - Web Accessibility: Optimizing for Inclusivity and SEO
sarafernandez
2
1.6k
Fireside Chat
paigeccino
43
4.1k
Done Done
chrislema
187
17k
Transcript
RSCの時代にReactとフレームワーク の境界を探る 2025-09-06 フロントエンドカンファレンス北海道2025
発表者紹介 uhyo 株式会社カオナビ フロントエンドエキスパート ぎりぎりReactのクラスコンポーネントを 使ったことがある。 2
React Server Components (RSC) React 19で安定化されたReactの機能。 従来のコンポーネントよりも前の別段階で レンダリングされる。 別段階は、リクエスト時のサーバー側だったり、 ビルド時だったりする。
3
RSCを使う方法 RSCはReact用フレームワークと一緒に使用する。 •Next.js RSC対応の先駆者、webpackベースの重量級 •@lazarv/react-server Viteベースの軽量フレームワーク •React Router これもViteベース(現在はプレビュー機能) •Waku
やっぱりViteベースのミニマルなフレームワーク など 4
疑問 フレームワークを介さないと使えないのに、 RSCは本当にReactの機能なの? フレームワークとRSCの境界はどこにあるの? 5
答え① 複数の異なるフレームワークで利用できるのは、 RSCがReact本体の機能だからですよね。 でも、 RSCのやりたいことを実現するために フレームワークの助けが必要だから こうなっています。 6
This Talk RSCのやりたいこととはどのようなことで、 フレームワークがそれをどう助けているのかを 解説します。 7
でもフレームワーク無しで RSCを動かす 8
フレームワーク無しでRSCを動かす RSCを“動かす”だけなら、フレームワーク無しで できる。 しかし、我々が良く知るRSCとは別物になる。 ←このZenn本で詳しく解説しています 9
我々が良く知るRSC 10 import { Client } from “./client.tsx”; export const
SC = () => { return ( <div> <Client /> </div> ); }; server.tsx “use client”; export const Client = () => { return ( <p>client!</p> ); }; client.tsx import サーバーからクライアントをimportしてコンポーネントを使用できる。
フレームワーク無しのRSC 11 const Client = { /* 省略 */ };
export const SC = () => { return ( <div> <Client /> </div> ); }; server.tsx export const Client = () => { return ( <p>client!</p> ); }; client.tsx 独立 サーバーとクライアントは独立した、別々のプログラムになる。
フレームワーク無しのRSC 12 const Client = { /* 省略 */ };
export const SC = () => { return ( <div> <Client /> </div> ); }; server.tsx server.tsxはサーバー側用のReactランタイムで 実行。Clientはサーバー側でレンダリングしない。 Clientは「Clientというコンポーネント」の ままクライアント側に送られる。 クライアント側がClientのレンダリングを 担当。
フレームワーク無しのRSC 13 export const Client = () => { return
( <p>client!</p> ); }; client.tsx client.tsxはクライアント用のReactランタイムで 実行。 SC部分がただのHTMLとなった状態で クライアント側のランタイムに渡される。 こちらはClientの定義を知っており、 Clientをレンダリングできる。
フレームワーク無しのRSCの問題 14 const Client = { /* 省略 */ };
export const SC = () => { return ( <div> <Client /> </div> ); }; server.tsx export const Client = () => { return ( <p>client!</p> ); }; client.tsx 別々のプログラムで2つの定義を同期させる必要がある。非常にDX悪い。
フレームワークがやっている こと 15
RSCでフレームワークがやっていること importでサーバーとクライアントが繋がった Reactプログラムを、 「サーバー側用」と「クライアント用」の 2つの別々のプログラムへとビルドする。 ビルド サーバー 用 クライ アント用
RSCでフレームワークがやっていること このようなビルド工程はバンドラがやっている ことの応用である。 そのため、フレームワークでも、RSC対応の根本 部分はバンドラのプラグインとして実装される。 17
Reactフレームワークの構造 18 サーバー用 Reactランタイム クライアント用 Reactランタイム Reactの機能 バンドラの機能 RSC規約に従った サーバー・クライアント分割
及びビルド フレームワーク の個性 ルーティング キャッシュ 最適化 など バンドラプラグイン
RSC規約とは “use client” でクライアントの世界への入り口を 示すのがRSCの規約。 Reactフレームワークは同じRSC規約をサポート している。 サーバーとクライアントを「1つのプログラム」に 統合するために必要。 19
RSC規約とバンドラの関係 “use client” のようなディレクティブは、 JavaScriptの言語仕様上は意味のない記述。 (”use strict”だけは例外) よって、RSCをサポートするためには バンドラのようなビルドツールが必須。 20
バンドラプラグインの実装 RSC規約に基づいた変換例を見てみよう。 今回は @vitejs/plugin-rsc を対象にする。 21 ビルド サーバー 用 クライ
アント用
サーバー用のビルド方法 サーバー用モジュールからクライアント用ファイ ルをimportする際に、クライアント用モジュール をスタブ的なものに置き換える。 22 置き換え 本当のクライア ント用コードと 切り離される
置き換えの実例 置き換え前(実際のクライアント用モジュール) 'use client'; export function Greet({ name }: {
name: string }) { return <>Hello {name}</>; } 23 Waku v0.25.0 のソースコードから一部改変して引用(次のスライドも同じ) https://github.com/wakujs/waku/blob/473d481f0d926e05c9b0b8af5d2b777ff47eb70b/packages /waku/tests/vite-plugin-rsc-transform-internals.test.ts
置き換えの実例 置き換え後(サーバー側から見える同モジュール) import { registerClientReference } from 'react-server-dom-webpack/server.edge’; export const
Greet = registerClientReference(()=>{ throw new Error('It is not possible to invoke a client function from the server: /src/App.tsx#Greet'); }, '/src/App.tsx', 'Greet'); 24
置き換えで何をやっているか 実際のクライアント側モジュールでexportされていた ものに対応するクライアントへの参照を、React本体の 機能として用意されているregisterClientReferenceを 使って用意している。 (クライアントへの参照の実態はファイル名とexport名) 25 本物ではなく参照
置き換えによるRSCの動作 Reactのサーバー側ランタイムは クライアントへの参照を認識し、残したままで レンダリングを行う。 クライアント側では、残された参照を解決することが でき、レンダリングの続きを行うことができる。 26
バンドラプラグインの実装 @vitejs/plugin-rscのソースコードを見る。 Wakuからも使用されている、Vite公式のRSC用 プラグイン。 引用元: https://github.com/vitejs/vite-plugin- react/blob/b81bf6ac8a273855c5e9f39d71a32d76fd31b61c/packages/plugin-rsc/src/plugin.ts 27
バンドラプラグインの実装① { name: 'rsc:use-client', async transform(code, id) { /* 中略
*/ const ast = await parseAstAsync(code) if (!hasDirective(ast.body, 'use client')) { delete manager.clientReferenceMetaMap[id] return } /* 以下略 */ 28 ‘use client’ を持つ ファイルが変換対象
バンドラプラグインの実装② const result = transformDirectiveProxyExport_(ast, { /* 省略 */ runtime:
(name, meta) => { let proxyValue = /* 省略 */ return ( `$$ReactServer.registerClientReference(` + ` ${proxyValue},` + ` ${JSON.stringify(referenceKey)},` + ` ${JSON.stringify(name)})` ) }, 29 各exportを registerClientRefere nce呼び出しに変換
実装を見て分かったこと プラグインは、“use client”を頼りに クライアントモジュールをサーバー向けに変換し、 サーバー用のビルドを行う。 バンドラはサーバーとクライアントの境目だけ変換 すればいいため、バンドラに寄り添った規約に なっている。 (実際は開発サーバーとか色々考慮して変換している) 30
気になる人は 探せば“use server”に関連した変換などもある。 実装の側からRSCについて理解したい人は、 プラグインの実装を読んでみよう。 31
結局、Reactとフレーム ワークの境目はどこ? 32
疑問(再掲) フレームワークを介さないと使えないのに、 RSCは本当にReactの機能なの? フレームワークとRSCの境界はどこにあるの? 33
Reactフレームワークの構造(再掲) 34 サーバー用 Reactランタイム クライアント用 Reactランタイム Reactの機能 バンドラの機能 RSC規約に従った サーバー・クライアント分割
及びビルド フレームワーク の個性 ルーティング キャッシュ 最適化 など バンドラプラグイン
答え②: 境目はこんな感じ 35 サーバー用 Reactランタイム クライアント用 Reactランタイム Reactの機能 バンドラの機能 サーバー・クライアント分割とビルド
RSC規約 フレームワーク の個性 ルーティング キャッシュ 最適化 など バンドラプラグイン
Reactとフレームワークの境目 Reactは、ランタイムのAPIを提供する。 フレームワークは、ReactのAPIを使って サーバーとクライアントを実装する。 加えて、ReactはRSC規約を定義する。 その規約を実装するのはフレームワーク。
ポイント RSC規約は、定義する主体と実装する主体が 異なる。 React側で規約を定義している理由は、おそらく フレームワークを問わず共通の開発体験を保証 するためだろう。 (同じWeb標準を複数ブラウザが実装しているのに近いかも)
まとめ RSCは、”use client”のような規約をReactが 規定しフレームワークが実装している。 実際に、Next.js、@vitejs/plugin-rsc、 @lazarv/react-serverなどがRSC規約を実装し、 RSCをサポートしている。 RSC規約は通常、バンドラプラグインとして実装 される。 38