Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
いまどきのゲームサーバアーキテクチャ
Search
Yasutomo Uemori
PRO
January 17, 2024
Technology
1
260
いまどきのゲームサーバアーキテクチャ
社内でLTしたときの資料です
Yasutomo Uemori
PRO
January 17, 2024
Tweet
Share
More Decks by Yasutomo Uemori
See All by Yasutomo Uemori
オンラインゲームのRails複数db戦略
wakaba260
PRO
0
75
Active job meets kubernetes
wakaba260
PRO
0
36
Ruby/Rails Benchmarking and Profiling with TDD
wakaba260
PRO
0
56
GCP・GKEで作るスケーラブルなゲーム開発環境
wakaba260
PRO
0
60
サービスクラス、その前に
wakaba260
PRO
0
34
Rails on Dockerとの戦い
wakaba260
PRO
0
35
Rubocopとの付き合い方
wakaba260
PRO
0
39
Rails api way in aiming
wakaba260
PRO
0
38
ゲーム会社でのRuby : rails活用事例
wakaba260
PRO
0
67
Other Decks in Technology
See All in Technology
コンテキストエンジニアリング入門〜AI Coding Agent作りで学ぶ文脈設計〜
kworkdev
PRO
0
130
"プロポーザルってなんか怖そう"という境界を超えてみた@TSUDOI by giftee Tech #1
shilo113
0
180
Performance Insights 廃止から Database Insights 利用へ/transition-from-performance-insights-to-database-insights
emiki
0
210
AIAgentの限界を超え、 現場を動かすWorkflowAgentの設計と実践
miyatakoji
1
160
能登半島地震で見えた災害対応の課題と組織変革の重要性
ditccsugii
0
520
成長自己責任時代のあるきかた/How to navigate the era of personal responsibility for growth
kwappa
4
310
[Keynote] What do you need to know about DevEx in 2025
salaboy
0
160
なぜAWSを活かしきれないのか?技術と組織への処方箋
nrinetcom
PRO
4
730
Reflections of AI: A Trilogy in Four Parts (GOTO; Copenhagen 2025)
ondfisk
0
110
社内報はAIにやらせよう / Let AI handle the company newsletter
saka2jp
8
1.4k
GoでもGUIアプリを作りたい!
kworkdev
PRO
0
130
定期的な価値提供だけじゃない、スクラムが導くチームの共創化 / 20251004 Naoki Takahashi
shift_evolve
PRO
4
360
Featured
See All Featured
Side Projects
sachag
455
43k
RailsConf & Balkan Ruby 2019: The Past, Present, and Future of Rails at GitHub
eileencodes
140
34k
Faster Mobile Websites
deanohume
310
31k
The World Runs on Bad Software
bkeepers
PRO
72
11k
Git: the NoSQL Database
bkeepers
PRO
431
66k
Save Time (by Creating Custom Rails Generators)
garrettdimon
PRO
32
1.6k
Helping Users Find Their Own Way: Creating Modern Search Experiences
danielanewman
30
2.9k
10 Git Anti Patterns You Should be Aware of
lemiorhan
PRO
657
61k
Responsive Adventures: Dirty Tricks From The Dark Corners of Front-End
smashingmag
252
21k
Embracing the Ebb and Flow
colly
88
4.8k
I Don’t Have Time: Getting Over the Fear to Launch Your Podcast
jcasabona
33
2.5k
Practical Tips for Bootstrapping Information Extraction Pipelines
honnibal
PRO
23
1.5k
Transcript
いまどきの ゲームサーバ アーキテクチャ サーバエンジニア 植森 康友
今回のお話 ステートレスとステートフルの話に触れつつ いろんなサーバ構成の例を見て いまどきのゲームサーバの 全体アーキテクチャについて振り返る
お話の発端
お話の発端
とあるMMORPGのサーバ構成
Q. ステートフルゲームサーバのアーキテクチャが 重視しているポイントを2つ挙げてください
1. 負荷分散
2. サーバ費用
ステートフルゲームサーバのアーキテクチャが 重要視しているポイント 1. 負荷分散 2. サーバ費用 ➔ ステートレスなアーキテクチャが頭にあると 気づきにくいが実はスケーラビリティが重要視されている ※チート対策とかレイテンシとかももちろんある
MOの場合(空間コピー)
MMOの場合(空間分割+空間コピー)
さらにワールド分割でDBのボトルネックを回避
詳しくはオンラインゲームを支える技術を
ステートフルサーバアーキテクチャの 負荷分散手法 • 空間分割 • 空間コピー • ワールド分割 ➔ スケーラビリティとの戦いによる技術
➔ 「売れた時に規模を拡大したい」は昔から変わらない課題
古のゲーム開発からの時代の変化 • マシンコストの低下(メモリ、CPU、ディスク) • Web技術の発展 • アーキテクチャの進化(VM、クラウド、コンテナ) • ビジネス要求の変化
Web技術の採用 「剣と魔法のログレス いにしえの女神 〜スマホ時代の MMORPG を支える技術」より https://www.slideshare.net/satoshiyamafuji/cedec2014-logres-cedil
ビジネス要求の変化 グラブルのようなWebベースのゲームでもリアルタイム処理が必要な時代に 「グランブルーファンタジーを支えるインフラの技術」より https://speakerdeck.com/cygames/kuranhuruhuantasiwozhi-eruinhurafalseji-shu
ステートフルとステートレスの差が減りつつある
いまどきのステートレス vs ステートフル 簡単なwebアプリケーションなら、事前にデータフォーマットを定義し、リクエストを受けるたびに、DBからユーザの情報を読み取り、処理後DBに書き込みする ことが一般的です。ネットゲームにおいて、強いコンテキストを持ち、ユーザ間の連携も多いです。もし同じモードを採用すると、 DBの処理とロジックの処理の 間、ボトルネックになりやすい、このボトルネックネックは通常キャッシュをレイヤーを追加するだけで解決できないことが多いです 。 Skynetでゲームホストする場合は、同期的にデータをDBに保存することはおすすめしません、代わりにインメモリのDBに保存したほうが良い。 サービス、アプ
リロジックやゲームデータは全部メモリで常駐します。もしDBはあなたのフレームワークの一部でしたら、殆どの場合バックアップとして使うべき。データの状態 が変わったもしくは定期的にDBに保存します 。アプリは直接メモリからデータを呼びます。 • インフラ技術やミドルウェア、クラウドの発展によりDBのボトルネックは回避されやすくなった • インメモリ=アプリロジックの処理をどこでやるか?が決定的な差異 ➔ インメモリの処理をクライアントに依存しているのが今のステートレスサーバの正体 ➔ ビジネス要件がクライアントのインメモリ処理で事足りている(特にチート対策)
None
None
ステートフルサーバはMicro Serviceが必要 厳密にはMicroServiceではなく分散システム
剣と魔法のログレスのサーバ構成例 「剣と魔法のログレス いにしえの女神 〜スマホ時代の MMORPG を支える技術」より https://www.slideshare.net/satoshiyamafuji/cedec2014-logres-cedil
Proxyの採用による固定IPの排除 「Protect Multiplayer Game Servers From DDoS Attacks Using Amazon
GameLift」より https://aws.amazon.com/jp/blogs/gametech/protect-multiplayer-game-servers-from-ddos-attacks-using-amazon-gamelift-2/
Proxyの採用による固定IPの排除 とあるMMORPGの構成
Proxyの採用による固定IPの排除 「グランブルーファンタジーを支えるインフラの技術」より https://speakerdeck.com/cygames/kuranhuruhuantasiwozhi-eruinhurafalseji-shu
ステートフルサーバでもコンテナ技術を採用 「Kubernetesでステートフルなゲームサーバを動かした思い出」より https://link.medium.com/phnOduRALfb 「agones超入門」より https://medium.com/google-cloud-jp/agones-beginner-jp-5a6553e7e9a4
ステートレスではクラウドやサーバレスの採用 「ミリシタを支える GAE/Go」より https://www.slideshare.net/GoogleCloudPlatformJP/gaego-80349110 「AWSケーススタディ:Habby」より https://aws.amazon.com/cn/solutions/case-studies/habby/
どのアーキテクチャがいいのか
ゲームの要件によって 適切な構成は変化するので絶対の回答はない
まとめ • 時代の流れでステートレスとステートフルの差は減った • インメモリの処理をどこに寄せるかでアーキテクチャは大きく 変わる (チート対策、開発コスト、etc...) • 既存のアーキテクチャに学ぶ点は多いのでキャッチアップ大事 要件と相談してより良いアーキテクチャを検討していきましょう
ご静聴ありがとうございました