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日本薬局方-一般試験法 2.65 色の比較試験法

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June 13, 2020

日本薬局方-一般試験法 2.65 色の比較試験法

色の試験法とは、比較溶液と色を比較することで、試験する液の色を特定するものです。基本的には目視で、比較溶液と試液の色を比べます。

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June 13, 2020
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  1. 色の比較液 色の標準として、コバルト・鉄・銅イオン水溶液を用いる 色の比較液 塩化コバルト (Ⅱ)の色の比較 原液(mL) 塩化鉄(Ⅲ)の 色の比較原液 (mL) 硫酸銅(Ⅱ)の

    色の比較原液 (mL) 水(mL) 色の比較液 塩化コバルト (Ⅱ)の色の比較 原液(mL) 塩化鉄(Ⅲ)の 色の比較原液 (mL) 硫酸銅(Ⅱ)の 色の比較原液 (mL) 水(mL) A 0.1 0.4 0.1 4.4 K 0.5 4.5 - - B 0.3 0.9 0.3 3.5 L 0.8 3.8 0.1 0.3 C 0.1 0.6 0.1 4.2 M 0.1 2.0 0.1 2.8 D 0.3 0.6 0.4 3.7 N - 4.9 0.1 - E 0.4 1.2 0.3 3.1 O 0.1 4.8 0.1 - F 0.3 1.2 - 3.5 P 0.2 0.4 0.1 4.3 G 0.5 1.2 0.2 3.1 Q 0.2 0.3 0.1 4.4 H 0.2 1.5 - 3.3 R 0.3 0.4 0.2 4.1 I 0.4 2.2 0.1 2.3 S 0.2 0.1 - 4.7 J 0.4 3.5 0.1 1.0 T 0.5 0.5 0.4 3.6 コバルトは赤、鉄は黄、銅は青の呈色を示す 比較液を希塩酸で薄めたものも利用する
  2. 色の比較液(2) 個々の比較標準液 塩化鉄(Ⅲ)の 色の比較原液 (mL) 塩化コバルト (Ⅱ)の色の比較 原液(mL) 硫酸銅(Ⅱ)の 色の比較原液

    (mL) 薄めた希塩酸 (1→10) 褐色比較標準液 3.0 3.0 2.4 1.6 帯褐黄色比較標準液 2.4 1.0 0.4 6.2 黄色比較標準液 2.4 0.6 0.0 7.0 帯緑黄色比較標準液 9.6 0.2 0.2 0.0 赤色比較標準液 1.0 2.0 0.0 7.0 色の比較標準液を作成し、希釈系の元とする
  3. 色の比較液(3) さらに希釈したシリーズを作成し、比較に用いる 比較液 褐色 比較標準液 薄めた希塩酸 (1→10) 比較液 黄色 比較標準液

    薄めた希塩酸 (1→10) 比較液 赤色 比較標準液 薄めた希塩酸 (1→10) B1 75.0 25.0 Y1 100.0 0.0 R1 100.0 0.0 B2 50.0 60.0 Y2 75.0 25.0 R2 75.0 25.0 B3 37.5 62.5 Y3 50.0 50.0 R3 50.0 50.0 B4 25.0 75.0 Y4 25.0 75.0 R4 37.5 62.5 B5 12.5 87.5 Y5 12.5 87.5 R5 25.0 75.0 B6 5.0 95.0 Y6 5.0 95.0 R6 12.5 87.5 B7 2.5 97.5 Y7 2.5 97.5 R7 5.0 95.0 B8 1.5 98.5 B9 1.0 99.0 比較液 帯褐黄色 比較標準液 薄めた希塩酸 (1→10) 比較液 帯緑黄色 比較標準液 薄めた希塩酸 (1→10) BY1 100.0 0.0 GY1 25.0 75.0 BY2 75.0 25.0 GY2 15.0 85.0 BY3 50.0 50.0 GY3 8.5 91.5 BY4 25.0 75.0 GY4 5.0 95.0 BY5 12.5 87.5 GY5 3.0 97.0 BY6 5.0 95.0 GY6 1.5 98.5 BY7 2.5 97.5 GY7 0.8 99.3
  4. 塩化コバルト(II)の比較原液 調整済みのものを購入するのが一般的だと思われる • 塩化コバルト(II)6水和物65gに塩酸25mL、水を加えて1000mLにする • 上の液10mLに水を加え、250mLにする • 上の液25mLに水75mL、ムレキシド・塩化ナトリウム指示薬50mgを加える • 上の駅に薄めたアンモニア水を液が橙黄色になるまで滴下する

    • 0.01mol/Lエチレンジアミン4酢酸2水素ナトリウム液で滴定する • 滴定終点は液が赤紫に変わるときとする • 滴定結果から、1mL中に塩化コバルト(II)6水和物59.5mgを含む液を薄めた塩酸で 調製する • 共栓瓶に保存する
  5. 硫酸銅(II)の比較原液 調整済みのものを購入するのが一般的だと思われる • 硫酸銅(II)5水和物65gに塩酸25mL、水を加えて1000mLにする • 上の液10mLに水を加えて250mLにする • 上の液25mLに水75mL、塩化アンモニウム溶液10mL、薄めたアンモニア水2mL、 ムレキシド・塩化ナトリウム指示薬50mLを加える •

    0.01mol/Lエチレンジアミン4酢酸2水素ナトリウム液で滴定する • 滴定終点は液が紫に変わるときとする • 滴定結果から、1mL中に硫酸銅(II)5水和物62.4mgを含む液を薄めた塩酸で調製す る • 共栓瓶に保存する