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X Mile人事制度丸わかりBook

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January 18, 2023

X Mile人事制度丸わかりBook

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X Mile

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  1. ー はじめに ー 3 人事制度は副次的な作用として、評価と給与を決める以上の意味を持ちます。 人事制度の役割は、評価軸を統一し、評価を公平にわかりやすくするだけでなく 実は会社の方向性を統一したり、組織が目指す姿を叶えるという大きな部分まで繋がっていると考えています。 その分、会社のフェーズや新しく発生する課題に応じて、常にアップデートしていく必要があります。 当社は2026年に600名フェーズを迎え、拠点数も全国6拠点まで拡大してきました。 引き続き事業成長をサポートする人事制度を目指してアップデート・運用を実施します。

    本制度は、あくまでもトライアル的に運用し、今後継続的に改善していくものとなります。 それに伴い、細かい変化がどうしても発生してしまうということを、まずはご理解いただければと思います。 ただ、細かい部分は変わっても人事制度をどのような意図で設計しているかという背景部分は変わりません。 今回はその背景、人事制度に込めた想いの部分まで遡って説明できればと思います。 Confidential
  2. 人事制度の課題・アンチパターン 5 うまく機能しない人事制度の例 • 評価を最終決定するのが代表一人だったので属人化しがち • 360度評価制度を導入してみたが、個々の意見が散乱 • 評価基準が不明確で、昇格や昇給が不十分 •

    頑張っても評価は同じという空気になりがち • 評価内容のフィードバックができていなかった • 報酬がどうやって上がるのかわかりにくいから不安… • マクロな物価変動や賃金の上昇に対応できない (物価変動に対する賃金変動の感応度が低い) • 制度がガチガチに固まっており情報量も多く、 現場への理解が浸透しない このようなアンチパターンを回避することが いい人事制度には必要不可欠です。 バラバラの方向を 向いてしまっている… Confidential
  3. X Mileの人事制度はどうしていきたい? X Mileでは以下のようなテーマを重視して人事制度を作っていきます。 7 1. メンバーの給与を継続的に上げていく制度にする (相場より高い給与を払うことが可能な制度にする) 2. マーケットの相場を常に確認し、適切な報酬レンジを設定する

    3.「主役は現場のメンバーである」という考えのもと、人事はあくまで黒子として、 メンバーの成長、効率性、公平な評価プロセスの設計をし、現場のMGR・LDが裁量を持って メンバーのキャリアを支援できる状態を作る 4. 成果主義を主幹思想とする =成果を出している人を正しく評価する制度にする 5. “定性面”も重視=メンバーの努力や仕事ぶりを、結果以外でも評価できる制度にする 6. 職種別で等級や報酬を区分して設計する=ジョブ型採用への対応 Confidential
  4. 人事制度の関係性 9 等級 目標 評価(能力・成果) 月給(固定給) ①等級に基づき目標を決める ⑥成果を賞与で還元する ②能力・成果を評価 ④能力評価で昇降格決

    定 等級制度・評価制度・報酬制度の関係性を図解します。 Confidential 評価会議 賞与 ⑤能力評価が  月給(固定給)へ反映 ③評価結果を提出 市場価値 希少性を考慮する
  5. X Mileは6段階からなる等級制を 設計しています。 各等級に求められる能力や到達点を 明確にすることで、 メンバーは自身の現状を自覚した上で 目標・キャリア希望を目指して 主体的な行動ができるように 支援します。 ※各等級に記載の役職名は目安であり、

    等級と役職は実態に合わせて ゆるやかに紐づく設計としています。 メンバー・サブリーダー(Member・SubLeader) 一定上席者のガイドを受けつつも、能動的に、自身の個人目標を達成するための課 題特定、解決方針策定、推進に向けた業務設計・実行ができる。 Grade Grade Grade Grade Grade Grade 6 5 4 3 2 1 取締役(CXO) 高い当事者意識・専門性を持ち、全社的な観点で、中長期的な経営戦略を 策定。企業価値向上に対する非連続的な成長を打ち出している。強いリーダーシッ プを発揮し、人材を育成しながら戦略を推進。 X Mile Valueを高度に体現。 執行役員(CXO・VPoX) 高い当事者意識・専門性を持ち、全社的な観点で、事業本部・部署における 中長期的な戦略を策定。強いリーダーシップを発揮し、人材を育成しながら 戦略・実行を実現する。 X Mile Valueを高度に体現している。 シニアマネジャー・シニアスペシャリスト( GM) 高い当事者意識・社内トップ水準の専門性を持ち、管掌事業・領域において 戦略の構築や推進に貢献する。担当領域におけるチーム作りにも貢献している。 マネジャー・スペシャリスト(MGR・SubMGR) 高い当事者意識・専門性を持ち、目標を達成するための課題特定から 方針策定、推進までチームを牽引できる。 X Mile Valueを体現し、リーダー育成ができている。 リーダー(Leader) チームの目標を達成するための課題特定、解決方針策定、推進に向けた 業務設計ができる。 X Mile Valueを体現し、メンバー育成ができている。 等級制度の概要 11 Confidential
  6. 役職評価の流れ 昇進の場合 1. 役職評価基準表に基づきメイン評価者(原則、直接の上長)が昇進推薦書を書き、GMに提出します。 2. 承認を得られた場合に、昇進となります。 降職の場合 1. 役職評価基準表に基づき、メイン評価者(原則、直接の上長)が期中にフィードバックを行います。 その際、このままだと降職になる旨を伝え、回避条件も合わせて伝え、回避できるようにサポートします。

    2. 回避条件を達成できなかった場合、降職となります。 14 • 等級の昇格/降格に対して、役職は大まかには連動します。 ◦ 原則、等級ごとに目安となる役職が割り当てられています。 ◦ 例:Grade2はリーダークラス、Grade3はマネージャークラス、など • 役職が上がるとミッション=達成すべき役割が変わります。(原則ミッションが大きくなります) • ミッションが大きくなるとその分給与も上げる必要があるため、役職が上がると等級が上がることはあります。 役職評価の流れを昇進・降職の場合に分けて記載します。 Confidential
  7. 16 評価における「α」と「β」 成果が出るパターンには種類が2つあります。 当期の成果 最終業績 α 個人の努力による成果 β 会社のリソースによる成果 =

    + 個々人の独自のプロセス改善やスキル習得によってもたらされた事業成果(リターン)のこと 例:業務効率改善ツールの導入提案により組織の生産性が改善された、勉強会で学習した知識を生かして契約率が上がった等 組織的なスキームの改善や事業資産のストックによってもたらされた事業成果(リターン)のこと 例:連絡先リスト数が増えたことで、契約獲得率が上がった。 X Mileでは α(純粋にその人がどのくらい頑張ったか) を評価すべきだと考えています。 αの取り組みの中でも特に、 仕組み化まで行ったり、組織に対して良い影響を与えていく取り組み (βに投資するような取り組み=レバレッジのかかった取り組み) は高く評価されます。 Confidential
  8. 18 メイン評価者・サブ評価者 (納得感を作るための評価体制) メイン評価者(原則、同職種の上長)が目標設定から1on1、サポート評価の収集、最終評価、昇格降格の推薦、 フィードバックまで責任を持って実施します。業務で関与するサブ評価者が多面的な観点からフォローを行います。 被評価者 サブ評価者 メイン評価者 同職種の上長 業務で関与

    最終評価 責任 観点の フォロー 目標設定 期末評価 1on1 昇格・降格 推薦 中間評価 評価/報酬 フィードバック 最終評価 中間評価 期末評価 サポート評価 納得感を作るために、メイン評価者の他にサブ評価者の設定も可能になりました。 Confidential
  9. 中間評価・期末評価面談 19 ①評価は、期末に行われる「期末評価」によって決定されます。  概要: 期末評価によってその期の評価が行われ、 給与が決定 されます。  タイミング: 1月・7月  FB例:

    「今期の評価は、satisfactoryです。理由は〇〇だからです。」  ポイント: 期末の評価で初めて聞くような指摘がないように、       日々の1on1や中間評価時にあらかじめすり合わせを行うようにします。 ②期中に中間の振り返りとして、「中間評価」を行います。  概要: 中間評価は、あくまで業務の フィードバック です。  タイミング: 4月・10月  FB例: 「今の状態は、satisfactoryです。理由は〇〇だからです。exceededにあげるためには、□□を頑張りましょう」  ポイント: 期初に設定した目標に対して、現状がどうかをすり合わせます。       その際、評価を上げて行くための条件(あるいは評価を下げないための条件)を明確に伝えるようにし、       今後の仕事の仕方に反映しやすいようにします。また、期中に目標を変更したい場合にも、ここで変更します。  注意点: 評価時に伝えたことは、ドキュメントに残していつでもみられる状態にしましょう。 中間評価と期末評価の違いを解説します。 Confidential
  10. 評価者からのフィードバック 20 タイミング:評価会議の前 に実施 目的:お互いの評価について擦り合わせること 評価を伝える場ではなく、お互いに評価の理由を説明する場 です。 大切なのは納得感 「この人に評価されるなら」という状態をつくる 結局のところ、納得感は信頼関係で決まります。

    信頼には「能力に基づく信頼」「人間性に基づく信頼」 の2つの要素があります。 能力…この人の技術はやっぱりすごい。この人の営業力にはかなわない。この人みたいなマネージャーになりたい と思えるか 人間性…仕事に直接関わる能力や専門性というよりは 人としてどうなの?といった部分 人間的な魅力にあふれ、一緒に仕事がしたいと思える人。 評価者になった場合はこの2つの点を意識することが必要になります。 評価者からのフィードバックのタイミングと目的を記載します。 Confidential
  11.   7ヶ月目   6ヶ月目   5ヶ月目   4ヶ月目   3ヶ月目 評価のスケジュール 22 期初に目標設定し、期中の1on1を通じて柔軟かつリアルタイムに目標変更・評価・フィードバックします。   2ヶ月目 期初1ヶ月目

    「目標」の変更可(追加・修正・削除) 目標設定    1on1    1on1    1on1    1on1    1on1 1on1 進捗確認と目標設定 1on1の中で適宜 評価とフィードバック 期末評価 中間評価 Confidential
  12. 海外の昇給率との比較 昇給率は給与総額に対してどのくらい年間で給与が上がったか、その金額の割合のことです。 例:年収400万円の人が年収408万円になったら 昇給率2% 国毎の昇給率(2021年) 日本:大企業 1.84% 中小企業 1.68% 中国:6.0%

    香港:3.4% 韓国:4.0% 台湾:3.6% アメリカ:2.7% 地域毎の昇給率(2021年) 北米:3.4% メキシコ・中米:5.0% 南米:7.0% 西ヨーロッパ:2.9% 東ヨーロッパ:6.0% 中東:4.1% アフリカ:6.0% 太平洋:3.0% 出典:「2021年春季労使交渉・中小企業業種別妥結結果」(一社)日本経済団体連合会 TIPS 24 日本の昇給率を世界と比べてみました。 Confidential
  13. 報酬制度を構成する3つの要素 25 X Mileにおいて、正社員の報酬制度は「月給・賞与・インセンティブ」の 3つで構成されます。 半期の能力評価が継続して高いと、成果の再現性が確認され昇給・昇格の対象となります。 半期の能力評価が継続して低いと、等級の要件を満たさないと判断され、降格・降給の対象となります。 月給(固定給) 賞与 +

    + Confidential インセンティブ 能力・役割・責任 半期の成果・評価 目標達成時の還元 等級昇格/「能力評価」で高い評価を獲得 「成果評価」で高い評価を獲得 目標達成の上で、上振れ幅を最大化 *インセンティブは、個人で売上目標を持つ、既存事業営業メンバーを中心に設計 報酬の構成要素 何に対して支払われるか どうすれば報酬が上がるか
  14. 昇降給の種類 ① 評価に伴う昇降給 • 概要:評価に伴う給与up/down(等級upを必ずしも伴わない) • タイミング:半期に一度 ②昇降格に伴う昇降給 • 概要:等級upに伴う給与up/down(次等級の下限まで昇給)

    • タイミング:半期に一度 26 ※原則、評価昇降給・昇格昇降給を適用します。  イレギュラーなケースでのみ特別昇給が実施される場合があります。 昇降給の方法 給与改定の対象者に「処遇条件通知書」を配布します。 処遇条件通知書とは? 給与改定前と給与改定後の情報(主に報酬と内訳)を記載した個人別のドキュメントです。 左の「人事評価」で直近の評価を、右の「評価」で評価に基づく昇給額を 把握できるようにしています。 昇降級には2つの種類があります。 Confidential
  15. 目標設定 29 目標設定の質を上げるための3つの着眼点 着眼点を言語化できると目標設定の品質が向上します。 ①コントロール可能性 • 本人の努力次第で目標は実現できる?→そもそも本人がどんなに努力しても達成できない目標になっていない? • 目標を実現するための裁量を、本人はもっている? ②

    評価可能性 • 評価期間内に最終結果は出る?(そもそも評価できる?) • どういう状態になったり、どういう成果が出たら、目標達成したと言える? ③ 成果志向 • この目標は、本人に期待する最終成果になってる? (中間成果になってない?) • 目標達成したら、組織の目標達成に貢献する? 良いスタートを切るための目標設定について 前提:等級定義に沿って目標設定をします Confidential
  16. 個人目標 目標設定の流れ 30 原則、全社目標を踏まえ、上司がメンバーに目標を付与します 全社予算を踏まえ これらを目標として 頑張ってほしい 承知しました! 頑張ります。 上司

    部下 チーム目標 各事業部ごと目標 Mission/Vision 市場環境+合理的な生産性をふまえ 全社目標を設定 ※相互に目指す目標に納得感を持てるよう、すり合わせを行います。 どのようなステップで目標設定をするかについて解説します。 Confidential
  17. 31 SMART とは? SMARTの法則を活用することで適切な目標設定が可能になり目標達成の確率を上げることができます。 等級要件に基づいて目標設定しましょう。 まずは、会社の期待すること(基準)が明示された等級要件に基づいて目標設定します。 その後にSMARTの観点で設定された目標を振り返ります。 Specific :明確性 Who(誰が)/What(何を)/When(いつ)/Where(どこで)/Why(なぜ)を考えながら具体的な目標を設定する

    Measurable :計量性 実際に自分が立てた目標を測定するのに適した指標をセットし、そのゴールとなる数値を具体的に定める Achievable :達成可能 高い目標でありながらも、あくまで実現可能なちょうど良いバランスの目標を設定する Relevant :関連性 その目標を達成すれば経営目標/組織目標の達成にも貢献できるかを考える Time-bound :期限 具体的な期限を設けることにより今するべきことを明確にすることができる 目標設定する上でのポイント TIPS Confidential
  18. 目標設定スケジュール 32 目標設定は当期初に行います。 期末評価という公式な振り返りを踏まえて目標設定します。 1月 2月 3月 4月 5月 6月

    7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 上期の評価期間 下期の評価期間 目標 設定 中間 評価 期末 評価 目標 設定 中間 評価 期末 評価 Confidential
  19. 34 言葉の定義 人事制度は、非常に独特な言葉が使われるため、齟齬が起こりやすいです。 そのため、当社内で使用する人事制度にまつわる言葉の定義の確認を行っておきます。 • 評価…半期に一度、半期で設定された目標をどの程度達成できたかを、確認すること。 • 査定…評価に基づいて、給与や等級を決定すること。 • 人事制度…給与を決めるための一連の制度。評価制度、等級制度、報酬制度で構成される。

    • 等級制度…等級定義に基づいて、個々人の等級を決定するための制度。 • 評価制度…評価によって、等級や給与を決定するための制度。 • 報酬制度…等級に基づいて、給与を決めるための制度。 • 賞与…半期に一度、所定の基準に基づいて付与される成果給与のこと。 • インセンティブ…営業等の成果が目標となる職種に付与される成果給与のこと。 • 昇格・降格…等級の上がり下がりのこと。原則、評価によって決定される。 • 昇進・降職…役職の上がり下がりのこと。基準も含めて、等級の昇格・降格と区別される。 • 昇給・降給…評価や等級によって決定される、給与の上がり下がりのこと。 • 減給…一時的な給料減のこと。決められた期間だけ、決められた割合の給料が減らされることになります。減俸、とも言われます。 当社内で使用する人事制度にまつわる言葉の定義について紹介します。 Confidential
  20. 35 正しい評価と納得感のある評価のバランスが大事 正しい評価とは? 期初に設定した目標に対して、評価者が等級定義に沿って適切に行った評価を「正しい評価」と定義しています。 メイン評価者の評価を、評価者の上長や他の評価者・さらにはサブ評価者から見て「そうだよね」と同意できれば、 その会社内では正しい評価になっていると思います。あくまでも、「その会社内」に限った話です。 納得感のある評価とは? 被評価者の心の声で判断します。 「え!この評価なの」→納得感のない評価 「その通りだな。次も頑張ろう」→納得感のある評価

    自己評価と評価者評価の合致度が高ければ納得感も高いということになります。 評価には「納得感」も「正しさ」も両方が必要。 正しいからといって、納得感をおろそかにしていいわけでもないし、 納得感を作るために、間違った評価をしていいわけではないです。 評価に納得感をつくるには、 日頃から1on1で毎週のように、すり合わせを行うことが重要です。 現状のパフォーマンスが、評価段階のどこに位置するのか、上長に確認しながら方向性を擦り合わせていきましょう。 評価前に行ったフィードバック内容に対して改善を重ねることで、評価に繋がるという流れにしていきたいと考えています。 Confidential