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AIが自分で育てるナレッジカタログ

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August 27, 2026

 AIが自分で育てるナレッジカタログ

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山﨑祐月

August 27, 2026

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Transcript

  1. WHAT WE RUN Slackに常駐するAIが、社内の「データ相談窓口」 社員(営業・CS) Claude Slackで質問するだけ PC上に常駐するAI 社内データ Salesforce

    BigQuery Tableau 定型業務の自動実行だけでなく、専用機能のないその場限りの依頼にも答える。 今日の主役は後者です。 03
  2. REAL OUTPUT 実物 — 「同業他社の他エリア採用実績まとめて」 営業メンバー 10:42 専用機能はありません。AIがその場で ◯◯業の企業に提案したいんだけど、他エリアで同業の採用実績って 社内データを横断検索して答えています。

    ある? • 関連キーワードで横断検索 同業の採用実績を横断検索しました。該当は1社のみです。 • 該当が1社なら盛らずに1社と開示 ・A社(他エリア): 掲載◯ヶ月で採用2名(職種: ◯◯) • 使い方の提案まで返す ・同業の近接業種まで広げると+2社ヒットします • 企業名は匿名化 AI 10:43 提案では「同業実績1社」と正直に伝えつつ、近接業種の事例で補強 するのがおすすめです。広げて出しますか? ※実際のやり取りを架空データで再構成したイメージ 04
  3. THE PROBLEM でも、素のAIは平気で間違える — 「検証税」 40% 27.6% 35.5% 生成AIで節約した時間のうち テーブル選択の誤り

    多段クエリの誤り 手戻りで失われる割合 答えは一瞬で出る。その答えの検証に人間の時間が溶ける。 これが「検証税」です。 出典: メルカリ na0氏「データエージェントのためのナレッジカタログ」(データ利活用分科会 #33, 2026) 05
  4. WHY IT FAILS AIが知らないのは、SQLではなく「うちのルール」 間違いの正体は技術力不足ではなく、社内固有の暗黙知の欠落です。 データの在処を知らない 業務の判定ルールを知らない 「採用実績」はどのテーブル? Salesforce? BigQuery

    「受注」は日付ではなく成立フラグで判定する。合計フィール ? Tableau? 似た名前の列が複数あるとき、正はどれ? ドには使用禁止のものがある——現場が血で覚えたルール たち。 この暗黙知を機械が引ける形にして渡せば、検証税は下がるはず。 06
  5. THE SOLUTION 作ったのは「地図」と「辞書」— ナレッジカタログ ナレッジカタログ 散在する生データ SF / BQ /

    Tableau / GA4 地図 = Catalog どこに・誰が・どの鮮度で 列名も定義もバラバラ 使うAI クエリを書く前に 地図と辞書を必ず引く 辞書 = Knowledge どう判定するのが正か ルールは YAML で構造化し、検証済み(verified)だけをAIに引かせます。 07
  6. TWO MODES ルールの引き方は2つ — 焼き込むか、毎回引くか モードA — 定型業務 モードB —

    定形外 開発時に織り込む 実行時に毎回引く 毎回同じ手順の業務は、ルールをスキル本体に焼き込む。 その場限りの依頼は、クエリを書く前に必ず逆引きコマンドで 実行が速い。 カタログを引く。 弱点: ルールが更新されると古くなる。 強み: ルール更新が即反映。 → 後述の「配線検査」で乖離を監視。 古い知識で答えることがない。 安定したルールはA、変わりやすいルールはB。使い分けが設計の肝です。 08
  7. MODE B IN ACTION モードBの30秒 — クエリを書く前に、必ず引く 定形外の依頼 逆引き lookup-rules

    ルール準拠のクエリ Slackに届く 触るデータソース起点 SF / BQ / Tableau 回答 ナレッジカタログ 関連する verified ルールだけ返す 「引かずにクエリを書き始めない」は、AIの行動規約として強制。 関連ルールだけを返すので、コンテキストも汚しません。 09
  8. THE ANSWER 維持コストは、司書AIが払う 司書エージェント(AI) 人間(私) • ドラフト生成 — ルール候補をYAML化 •

    レビュー — ドラフトが業務的に正しいか見る • lint — 書式・必須項目を週次で検査 • 承認 — verified への昇格を判断する • 配線検査 — 登録と参照のズレを検知 • 矛盾監査 — ルール同士の衝突を隔週で検査 以上。定期検査の結果は、問題があったときだけAIからDMが 届きます。 品質の判断だけが人間の仕事。品質の作業は全部AIの仕事。 11
  9. HOW IT GROWS ルールはどう増えるか — 現場の「引っかかり」が起点 欠落を発見 止まって確認 司書がドラフト レビュー

    → 昇格 モードBの作業中に AIは勝手に登録しない 定義・根拠・出典を verified になった瞬間 「ルールが無い」 人間が承認 YAMLに構造化 全AIが参照開始 実務で引っかかったものだけが登録される——使われないルールが溜まらない構造です。 13
  10. RESULTS 運用実績 — そして知見は定型スキルへ「昇格」する 75件 1人 verified ルール 運用者 (検証済みナレッジ)

    (+ 司書AI 1体) SALARY SURVEY ◯◯エリア 給与調査レポート 外部求人媒体 × 公的統計の横断集計・3職種 職種A 職種B 職種C ※アウトプットのイメージ(架空データ) モードBで繰り返される依頼は、蓄積したルールごと定型スキル(モードA)へ昇格。 右の給与調査レポートも、もとは定形外の依頼から生まれた自動生成スキルです。 14