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キャリア戦略論
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Ryo Yoneyama
February 05, 2016
Education
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キャリア戦略論
エンジニア、デザイナー向けに実施したLiB 社内勉強会の資料
Ryo Yoneyama
February 05, 2016
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Transcript
キャリア戦略論 Ryo Yoneyama LiB, Inc.
今日のお話 前提 今日の話は一般論かつ私見であり、 LiB の人事制度や評価とは直接関係ありません ポイント エンジニア、デザイナーは合理的ではなく「自分の気持ち」を重視して損しがち よくある勘違い例 技術力の向上=キャリアアップ、年収アップ(高い技術力は高いお金で買われるべきだ) 自由を求める=楽を求める(時間や場所に縛られるのは非効率だ)
今日のお話の構造 エンジニア、デザイナーは損をしている 「成果」の勘違い スキルを構造で 捉えていない 合理的に判断せず、「自分の気持ち」を重視し 「ポータブルスキル」を鍛えていない キャリア戦略の 間違い 状況
原因 理由
私は地球を救うために 1時間の時間を与えられたとしたら、 59分を問題の定義に使い、 1分を解決策の策定に使うだろう Photograph by Orren Jack Turner, Princeton,
N.J. https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Albert_Einstein_Head.jpg?uselang=ja by アルベルト・アインシュタイン
「ポータブルスキル」を鍛えることで 「テクニカルスキル」が活きる 目標規定文
「成果」とは何か?
成果とは何か? 相手の期待値を超えた分が「成果」 相手の期待と関係のないことをやっても成果にならない。 また、相手の期待値を超えなければ喜ばれない。 ビジネス(会社、仕事)における成果 どれだけ技術力があっても、会社の期待(儲かること)に繋がらなければ評価されない。 会社の中ではなく、市場の中で希少性の高い技術であれば将来の期待値分だけ評価されることはある。
参考:目標 (OKR) の決め方 儲かる (Must) やりたい (Will) 得意 (Can) 3つが重なる目標を考える!
「キャリア戦略」とは何か?
キャリア戦略とは何か? あなたの「やりたいこと」は何ですか? その「やりたいこと」は一生続けられますか? 「やりたいこと」ができれば幸せですか?
参考:逆算思考と積上思考のキャリア戦術 ありたい姿 (Will) 今の自分 (Can) GAP 逆算思考 目標(ありたい姿)に向けて、 現実とのギャップを埋める努力をする OKR
は逆算思考だが、逆算思考が優位ということではない。 人それぞれ思考のクセがあるだけなので、どちらでも構わない。 今の自分 (Can) 仕事 (Must) 仕事 (Must) 仕事 (Must) 積上思考 今を考えて生きる
キャリア戦略とは何か? 今の仕事を楽しむ 「やりたいこと」が特に思いつかないなら、今を仕事に没頭してみるのはどうでしょう? いろいろやっている内に何か見つかるかもしれません。経験によって嗜好は変わる。 「やりたいこと」を選択できる自由を得る いざ「やりたいこと」を見つけた時に、それを「やる」選択ができますか? 「やりたいこと」を見つけても、それがやれないなら後悔が残ります。やらなかった後悔は重たい。
なぜ人生はうまくいかないのか? 今を生きる(自由)という迷走 自由に生きると結果的にうまくいかない。やりたいように「やる」ことをやっていくと、選択肢が減っていく。何かを 「やる」ということは何かを「やらない」ことである。(積上思考の迷走パターン) 選ばないリスク 歳をとる毎に選択肢は容赦なく減っていく。人は死という谷底に向かって落ちている。 突発的なチャンスとピンチに備えていない チャンスは備えあるところにやってくる(計画的偶発性理論)。最悪の事態を常に想定し、別の道に切り換える選 択肢を用意しておく。
得られるもの 失うもの 不安なこと 現状維持の私 社会的なインパクトの大きな仕 事に関われる コードを書く時間 (選ばないリスク) 何もしなくても失われるものを 認識できているか?
どこまで出世できるのかわか らない 新しい選択した私 新しい技術の挑戦機会 (今を生きる迷走) 転職先でも結局同じことを言 わないだろうか? 年収200万円 会社の将来性 比較検討 自分が本当にやりたいことは どっちだろうか? 本当のリスクはどちらだろう か? 何を調べたら不安が減るか? 参考:キャリアの損得計算表 大手SIer からWeb 系ベンチャーへの転職(勝手なイメージなので中身は適当です)
うまくやるにはどうしたら良いか?
「選択肢を減らさない」 ↓ どこでも通用するスキルを磨く
参考:計画的偶発性理論が成り立つための条件 4つのステップ ①志向の明確化 自分の興味を惹かれること、関心事を明確にする ②メンタルブロックを取り除く できない理由ではなく、できる理由を考える ③予想外を予想する 思いがけないチャンスがくると思って 常に心構えする ④チャンスの前髪をつかむ
好機と見れば即座につかまえる 5つのスキル ①好奇心 自分の思い込みに捕われず、様々な事に関心を持つ ②持続性 一度始めたことは、ある程度結果が出るまで粘り強く 取り組む ③楽観性 ピンチをチャンスと捉え、失敗にもくじけない ④柔軟性 チャンスと思えば乗り、ダメなら方向転換する ⑤冒険心 安全より、リスクを負ってでも積極的に挑戦する
「スキルの構造」とは何か?
スキルの構造を捉える 価値観とスタンス テクニカルスキル コンセプチュアル スキル コミュニケーション スキル ポータブルスキル 業界・職種・時代を超えて役立つスキル コンセプチュアルスキル
構造で捉え俯瞰して見る、課題の本質を捉えるスキル 例) ・論理的思考力 ・概念形成能力(言語化) ・プロジェクトマネジメント ・戦略立案、調査分析スキル コミュニケーションスキル 対人対応力、相手の意図を推し量るスキル 例) ・交渉力 ・合意形成スキル 土台がないと「テクニカルスキル」が活きないので、 3階層を意識したスキルアップ戦略を考えよう
ポータブルスキルを鍛える 価値観・スタンスを鍛える テクニカルスキルを鍛える
価値観とスタンスを鍛える 価値観 好きと嫌い。好きになろうと思って好きになるのは難しい。自分自身の意思によって鍛えるのはできない。ただ し、経験によって嗜好は変わる。試しにやってみたら好きになることはある。きっと好きだと思ってやってみたら、 そんなでもないこともある。 スタンス コトに向かう姿勢。人に対して向き合う姿勢。仕事に対して向き合う姿勢。スタンスを変えることはできるが、か なりの苦痛が伴う。自己否定とアンラーニングが鍵。組織人格(組織の中での個人人格)として受け止める姿勢 によって変えられる。「このチームの中でどのように振る舞うのか?」という視点が組織人格。
参考:LiB のチーム期待行動(価値観とスタンス) 誰にも負けない分野での業績貢献 シンプルに創る 共 通 デ ザ イ ナ
ー 自分の強みをビジョン、ミッションに活かせているか? 自分だからこそ実現できたであろう成果を出せているか? 期待される技術スキルと行動 求められる成果期待確認の一例 エ ン ジ ニ ア ユーザの感動と驚きのコントロール 半歩先を行く新しいデザインコンセプトの提案 開発全体のスピード改善 社内外のエンジニアへの貢献 ユーザの心理を理解し、芯を捉えたプロダクトになっているか? サービス全体を把握し、 UI や機能をシンプルな形にまとめられているか? UX (ユーザが感動するポイント、驚くポイント ) を定義できているか? 『関心を持ってもらう』『使ってもらう』『楽しみ続けてもらう』 UI (仕組み) を創れているか? 新しいコンセプト (UI/UX) を誰よりも速く市場に打ち出せているか? 新しいコンセプトをデータに基づいて磨き込み(改善)ができているか? わかりやすく簡潔なコードを書けているか? コードの拡張性は意識できているか? 効果的なテストを書けているか? リファクタリングしながらコードを書いているか? 開発をより良くするため、てこ作用の大きな仕組みを導入できているか? コードレビューなど適切な技術指導を行えているか? 講演、執筆などを通して、自社および自分自身の技術をシェアしているか?
ポータブルスキルを鍛える 価値観・スタンスを鍛える テクニカルスキルを鍛える
ポータブルスキルを鍛える 一般的には強みを伸ばすよりも、弱みを克服する方が選択肢が広がる。 エンジニアとしては「論理的に考える力(コンセプチュアルスキル)」を伸ばすことが、テクニカルスキルを伸ばす ことに繋がる。「考える力」がないまま、技術の勉強をしても知識が増えるだけで、 Google 先生には勝てない。 段取り力 ポータブルスキルに「段取り力」が含まれる。 段取り力にはプロジェクトマネージメントスキル、 対人対応力などの複数要素が絡む。
コンセプチュアル スキル コミュニケーション スキル
参考:リーダーシップ リーディング マネージング コーチング ・チームを代表する成果を出す ・みんなの見本となる行動 ・チームを先導して引っ張る ・困っている人を支援する “リーダーシップ” とは、リーディング、マネージング、コーチングの
3つを総合した 行動であり、”協調する” とはいずれかの形でリーダーシップを発揮することである ・チーム内外の情報ハブとなる ・目標達成に必要な資源を確保する ・チームへの不利益にNo という ・各メンバーの目標設定と評価 ・自分が得意なことを教える ・目標への道筋を一緒に探求する ・傾聴や質問で、自己発見を促す ・チーム文化の定義し、維持する 方向性 全体最適 (Win-Win) 育成・文化創り cf. チームワーク、努力、勝利 / スタートアップのチームワークとコミュニケーション http://www.slideshare.net/takaumada/startup-teamwork
ポータブルスキルを鍛える 価値観・スタンスを鍛える テクニカルスキルを鍛える
各自よしなにお願いします みんな日頃からスキルアップ頑張っているので、 そのまま突き進めば良いと思います。
参考:できること (CAN) を増やす優先順位 得意 苦手 好き 嫌い ① ② ③
✕ 「好きと嫌い」の自己評価と「得意と苦手」の他社評価は 違うので混同しないように注意!! 混ぜるな危険。
まとめ 成果 ・相手の期待値を超えた分が成果である ・非営利であっても相手がいれば成果を出すことを暗黙に求められる 偶然に任せないキャリア戦略 ・「やりたいこと」がなくても、今の仕事を楽しむ ・「やりたいこと」を見つけたときに、それを選べるように備える 要領よくスキル磨く ・「ポータブルスキル」を鍛えること「テクニカルスキル」に幅と深みが増す ・「得意」と「好き」の違いを間違えないこと
“人事制度 (OKR) ” は LiB であなたの「自己実現」を 叶えるためのツールです