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デジタルペンの再生機能を活用した学習支援に関する一考察:小学校理科を事例として

 デジタルペンの再生機能を活用した学習支援に関する一考察:小学校理科を事例として

日本理科教育学会第65回全国大会京都大会 2015年8月2日

Daiki Nakamura

August 02, 2015
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  1. ◦小学校第4学年「ものの温まり方」 特に予想と考察の場面で再生機能の活用に重点 • 思考力の育成 • 概念の枠組みの変化の共有 • 他者の概念変容を動的に知覚 • 素朴概念の修正が容易になる

    研究概要 5 研究の目的 デジタルペンシステムの再生機能を活用する利点を明らかにし、 思考力の育成に資する授業モデルを開発する ①四分割法 ②四分割ランダム法 ③記述再生法 ④動的視覚化法 ⑤部分再生法 授業モデル提案 デジタルペンシステムの再生機能 5つの活用方法 期待される学習効果
  2. デジタルペンシステムの機能分析 A.共有・提示の為 の機能 ①一覧で全体を提示・共有 ②集計処理 ③意図的な選択 ④指定範囲の拡大 ⑤手書きの状態の記述 B.再生機能 ⑥記述順の見取り

    C.教師による学習状況 把握の為の機能 ⑦学習状況のリアルタイムでの把握 ⑧電子的保存 D.子ども自身により学習 の振り返りの為の機能 ⑨学びの振り返り E.他の機器との連携機能 ⑩タブレットとの連携 理科授業における情報共有場面では、 デジタルペン、実物提示装置、板書の 3種類の提示方法に効果の差はない (寺本ら,2013) デジタルペンシステムでしか 得られない学習効果とは言いがたい
  3. ①四分割法 13 1sheet 試験管の上から順にあた たまると思う。理由はお 風呂のお湯が上だけ熱 かったことがあり、試験 管でも同じだと思うから。 試験管の下からあたたま ると思う。理由は金属の

    学習ではあたためたとこ ろから順にあたたまった から。 試験管の下から色が変 わっていくと思 う。・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 理由は、金属の学習では あたためたところから順 に・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・試験 管の上→真ん中→下の 順番であたたまると思う。 理由は温かいお湯が溜 まって・・・ デジタルペン用の1枚の用紙を四分割して グループ内の学習者に配ることで、 1グループ4人分のワークシートをソフトウェア上では 1枚の用紙として再生提示する方法
  4. ③記述修正法 16 学習者の記述を再生提示し、 • どのような順で修正しているか • どのようなタイミングで修正しているのか • どのような観点を優先させているか を共有する方法

    • 修正の仕方を動的に共有することで、修正の観点を育 成する • それらの観点から、自身の記述を省察させることで、 思考力を育成する 思考力育成の視点
  5. 予想の場面 21 学習問題 「水はどのようにあたたまるのだろうか」 予想の立案 ↓ 予想の共有 ↓ グループでの話し合い ↓

    全体での共有 学習活動 思考力育成の手立て • 予想のイメージを動的に 共有する(動的視覚化法) • 意見の変化があった グループのワークシートを 全体で再生して確認し、 修正の観点を共有する(四 分割法、記述修正法)
  6. 考察の場面 23 学習問題 「水はどのようにあたたまるのだろうか」 考察をまとめる(個人) ↓ 考察の共有(全体) ↓ 考察の修正(個人) 学習活動

    思考力育成の手立て • 考察の修正過程を動的に 提示し、どのような書き方 が良いのか考えを促す (記述修正法) • 自分と似た考えを持つ 他者の考え方がどのよう に変化したのか、 再生を通して確認させる
  7. 期待される学習効果 25 デジタルペンシステムの再生機能の活用 • 思考力の育成 (比較、省察、差異や問題を見出す) • 再生機能を用いることでそれぞれの持っている 概念の枠組みの変化が共有可能になる •

    他者の概念変容を動的に知覚することで、 各個人の素朴概念の修正が容易になることが期待できる 今まで見えなかった思考過程を明らかにし、 それらを共有して考える材料として活用することで 学習効果が期待できる
  8. ◦小学校第4学年「ものの温まり方」 特に予想と考察の場面で再生機能の活用に重点 • 思考力の育成 • 概念の枠組みの変化の共有 • 他者の概念変容を動的に知覚 • 素朴概念の修正が容易になる

    研究概要 26 研究の目的 デジタルペンシステムの再生機能を活用する利点を明らかにし、 思考力の育成に資する授業モデルを開発する ①四分割法 ②四分割ランダム法 ③記述再生法 ④動的視覚化法 ⑤部分再生法 授業モデル提案 デジタルペンシステムの再生機能 5つの活用方法 期待される学習効果