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実録!LOHACOにおけるDDDとCleanなArchitecture/DDD and Clean Architecture at LOHACO

実録!LOHACOにおけるDDDとCleanなArchitecture/DDD and Clean Architecture at LOHACO

レガシーをぶっつぶせ。現場でDDD!の資料になります。
https://genbade-ddd.connpass.com/event/127494/

Db5e4eb410acdc06c5cee181bbd07d8a?s=128

ASKUL Engineer

May 11, 2019
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Transcript

  1. 実録! LOHACOにおける DDDとCleanな Architecture 2019.5.11 レガシーをぶっつぶせ。現場でDDD! アスクル株式会社

  2. 自己紹介

  3. さとうだいすけ @dskst9 アスクル株式会社 エンジニアリングマネージャー エンジニアリングマネージャーって楽しいよというのを世の 中に広めたい DDDはエンジニアの必修科目ではないかと最近思う

  4. なかむらとしゆき アスクル株式会社 LOHACOのフロントエンド(寄り)なエンジニア Kotlin + TypeScriptを嗜んでます DDD/Clean Architectureをコツコツ学習中

  5. 今日お話すること • レガシーシステム刷新で ◦ DDDを実践した話 ◦ Clean Architectureを導入した話

  6. LOHACO 「LOHACO」の由来は、Lots of Happy Communities “くらしをかるくする”をコンセプトに、暮らしを潤すこだわりの商品を、いつでもリーズナブ ルかつスピーディーにお届けする日用品ショッピングサイト

  7. LOHACOの開発歴史 • 2012年にサービス開始 • 7年+αの歴史がある ◦ 巨大なモノリシックシステム ◦ 肥大化したデータベース ◦

    複雑化する仕様
  8. 歴史は遺産となる

  9. • ストラングラー・アプリケーショ ン・パターンで ◦ サービス分割してモノリスか ら脱却 ◦ 小さいサービスからモダンに する レガシーからの緩やかな変革

  10. 【最古】 モノリシック サーバ LOHACOのシステム構成変革

  11. API群 【最古】 モノリシック サーバ フロントサーバ (WEB) LOHACOのシステム構成変革

  12. 【少し古め】 API群 【最古】 モノリシック サーバ 【現役】 フロントサーバ (WEB) 【新】 API群

    【新】 カゴレジ フロントサーバ(WEB) LOHACOのシステム構成変革
  13. どの世代でも悩みは同じ • LOHACOのドメインは複雑 ◦ 在庫モデル + マーケットプレイスモデル + 細かな配送日時・エリア +

    生鮮販売 + 注文後精米 … などなど • 今後も機能追加・改善は続く • なんとか開発速度・DXを保ちたい
  14. 複雑なのはドメインそのもの、 すなわち、ユーザの活動やビ ジネスなのである。ドメインの 持つこの複雑さが設計で扱わ れないのであれば、基盤となる 技術が適切に考えられていた としても意味がない。 引用元 Eric Evans.

    エリック・エヴァンスのドメイン駆動設計 (Kindle の位置No.260-261). Kindle 版.
  15. 複雑さと戦う

  16. 複雑さへの戦略と戦術 • 戦略 ◦ 複雑さをコントローラブルにする • 戦術 ◦ ドメインモデリングを行う

  17. 複雑さと戦う DDD

  18. その前に… DDDが難解

  19. 複雑さへの戦略と戦術 • 戦術 ◦ ドメインモデリングを行う ▪ 貧弱なドメインモデルを許容し、軽量 DDDからDDDを理解 ▪ ファーストステップは小さなサービスで

    実践
  20. 【少し古め】 API群 【最古】 モノリシック サーバ フロントサーバ (WEB) 【新】 API群 【新】

    カゴレジ フロントサーバ(WEB) 小さくDDDを始めてる半ば この辺の お話
  21. ドメイン分析 - 例 引用元 ヴァーン・ヴァーノン. 実践ドメイン駆動設計 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.1721).

    Kindle 版.
  22. ドメイン分析 - 例 引用元 ヴァーン・ヴァーノン. 実践ドメイン駆動設計 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.1857-1858).

    Kindle 版.
  23. ドメイン分析 注文サブドメイン 商品サブドメイン 配送サブドメイン 在庫サブドメイン ユーザサブドメイン 受注サブドメイン

  24. ユビキタス言語 • ユビキタス言語の辞書を作った • 次第に各サブドメインの中に閉じていった ◦ 会話の中に生きている ◦ ユビキタス言語を育てているとは言えない 境界づけられたコンテキストの統合で

    問題が起こったのは後のお話
  25. コンテキストマップ • サブドメインから境界づけられたコンテキストを定義 • コンテキストマップをつくりサービス分割を行った ◦ 注文 ◦ 配送 ◦

    商品 ◦ ユーザー
  26. コンテキストマップから サービス分割

  27. 境界づけられた コンテキストの統合 • 境界づけられたコンテキストの統合は RESTful リソースを 使用 ◦ ドメイン知識をどこまで公開するべきか悩む ◦

    ユビキタス言語のブレに悩む ◦ コンテキストの統合というより、コンテキストの密結合、 あるいは一つのコンテキストになった?
  28. ドメイン分析 EC LOHACO 注文サブドメイン 商品サブドメイン 配送サブドメイン 在庫サブドメイン ユーザサブドメイン 受注サブドメイン

  29. 探索は 終わらない

  30. 引用元 https://domainlanguage.com/ddd/whirlpool/ ストーリーを語 りドメインに フォーカスして モデルを提示 探求して 間違え テストコードを 起こし洗練探求

    して 間違え
  31. DDDプラクティスとの付き合い 実践 課題 エンティティ 一意な識別子がないなど 値オブジェクト 集約 ❌ 集約の境界の見定めなど リポジトリ

    レガシーDBの相性など アプリケーション サービス Commandパターンと融合
  32. レガシーな現場で 軽量DDDから得た教訓 • レガシーDBに引きずられるな、腐敗防止層はマスト • データモデリングを受け入れるな • ユビキタス言語を育てないと後で泣く • 開発当初からDDDを導入しないと辛い

    • 全員がDDDをやるという認識を持つこと ドメインモデル貧血症に要注意!!
  33. DDDファーストステップ所感 1. ドメインモデルの理解が進む、コードが語り始める 2. レガシーDBとはどこまで戦うかが重要 3. 即効性のあるプラクティスはどんな現場でも有効 習うより慣れろ 抽象を理解しても仕方ない DDDはやらないと具体が理解できない

  34. もう少し 具体的なお話

  35. その前に

  36. DDD Clean Architecture 完璧に理解した人

  37. 私はというと・・・

  38. とりあえず 本を買いました

  39. 引用元URL https://lohaco.jp/ksearch/?searchWord=ドメイン駆動設計

  40. 引用元URL https://lohaco.jp/ksearch/?searchWord=実践ドメイン駆動設計

  41. 引用元URL https://lohaco.jp/ksearch/?searchWord=現場で役立つシステムシステム設計の原則

  42. 引用元URL https://lohaco.jp/ksearch/?searchWord=clean%20architecture

  43. 引用元URL https://www.amazon.co.jp/dp/4048930656/

  44. 読んだ

  45. なるほどわからん

  46. とはいえ • LOHACOのドメインは複雑 ◦ 在庫モデル + マーケットプレイスモデル + 細かな配送日時・エリア +

    生鮮販売 + 注文後精米 … などなど • 今後も機能追加・改善は続く • なんとか開発速度・DXを保ちたい
  47. Cleanな Architecture とDDD を導入

  48. 【少し古め】 API群 【最古】 モノリシック サーバ フロントサーバ (WEB) 【新】 API群 【新】

    カゴレジ フロントサーバ(WEB) LOHACOのシステム構成 さっきの お話
  49. 【少し古め】 API群 【最古】 モノリシック サーバ フロントサーバ (WEB) 【新】 API群 【新】

    カゴレジ フロントサーバ(WEB) この辺のお話 この辺の お話
  50. カゴレジフロントサーバ? • LOHACOのカート/決済画面を表示 • 新旧複数のAPIを呼び出す • ビジネスロジックも含む

  51. 使用技術 • Kotlin 1.3 • Spring Boot 2.1 • Maven

  52. アーキテクチャ

  53. 引用元URL https://dzone.com/articles/onion-architecture-is-interesting ヴァーン・ヴァーノン 実践ドメイン駆動設計 図4-4 引用元URL https://blog.cleancoder.com/uncle-bob/2012/08/13/the-clean-architecture.html Onion Architecture Hexagonal

    Architecture Clean Architecture 依存は外から内へ
  54. レイヤーを分けた 引用元URL https://blog.cleancoder.com/uncle-bob/2012/08/13/the-clean-architecture.html Domain Application Infrastructure Web

  55. Web 依存関係 Domain Infrastructure (API) Application ※ A->BはAはBに依存することを表す

  56. Web 依存関係詳細 Domain Infrastructure (API) Application MVCのController UI表示 Domainを 組み合わせる

    ビジネスロジック API call 実装
  57. サンプル コード

  58. 引用元URL https://blog.cleancoder.com/uncle-bob/2012/08/13/the-clean-architecture.html Domain層 = Entities Domain 層

  59. 引用元URL https://blog.cleancoder.com/uncle-bob/2012/08/13/the-clean-architecture.html ※ Clean Architectureに 忠実に則るならPresenter をDIするべきだが・・・ Application層 = Use

    Cases Application 層
  60. 引用元URL https://blog.cleancoder.com/uncle-bob/2012/08/13/the-clean-architecture.html Infrastructure層 = Gateways Infrastructure 層

  61. 引用元URL https://blog.cleancoder.com/uncle-bob/2012/08/13/the-clean-architecture.html Web層 = Web/UI ※右図の Presenter とは違う Web 層

    Web 層
  62. チーム開発で Cleanな Architecture を保つために

  63. 工夫点1

  64. 外から内への 依存関係を厳守するために Maven multi-module 構成に

  65. Maven multi-moduleとは lohaco
 ├─pom.xml
 ├─domain/
 | ├─src/ | └─pom.xml
 ├─application/


    | ├─src/ | └─pom.xml
 ├─infrastructure/
 | ├─src/ | └─pom.xml
 └─web/
 ├─src/ └─pom.xml
 
 プロジェクト内に サブモジュールを定義できる
  66. サブモジュール間の依存関係を制御 domain を使える? application を使える? infrastructure を使える? web を使える? domain

    ⛔ ⛔ ⛔ application ⛔ ⛔ infrastructure ⛔ web
  67. 工夫点2

  68. レイヤ毎に 極力 ライブラリ非依存 にする

  69. 『Clean Architecture』 第32章 フレームワークは詳細 「フレームワークとなん か結婚するな」

  70. 極力ライブラリ非依存に spring 使える? log4j2 使える? spring-web 使える? junit 使える? domain

    ⛔ ⛔ ⛔ application ⛔ infrastructure web
  71. 注: Clean Architectureと 異なる点

  72. 命名が違う • Gateway -> Repositoryなど • DDDに寄せた • DDD寄りな命名の方が多くの開発メン バーが馴染みがあるだろうと判断

  73. 本家の流儀から外れている • Application層からWeb層にDomain層の オブジェクトを返却 ◦ 本家はPresenterでDIするイメージ • 疎結合で得られるメリットと実装面・学習 面のコストを考慮して判断

  74. Presenter • Domain層のオブジェクトをUI向けに変換 する役割としてWeb層に定義 • 実現したい役割はClean Architectureで 定義されているクラスと同じだったので名 前を流用

  75. で、どうだった?

  76. 開発してみての感触 • 依存関係の違反をコンパイラが怒ってくれ るのがありがたい ◦ 新規メンバーが間違えにくい ◦ コードレビューが楽 • それぞれのレイヤのユニットテストも書ける

    (あまり書けてない)
  77. 失敗した点

  78. 依存関係ざっくり問題 • Web層 -> Infrastructure層 への依存を許したことで ◦ Web層におくべきものが Infrastructure層に置かれて ソースがカオス

    ◦ Web層からRepository実装 を呼べてしまう Web(UI) Infrastructure (API) Application この依存は 失敗
  79. ペリフェリックアンチパターン 引用元URL https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9A%E3%83%AA%E3%83%95%E3 %82%A7%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF フランスの環 状道路 Infrastructure Web Domain Application

  80. ヴァーン・ヴァーノン 実践ドメイン駆動設計 図4-4 Hexagonal Architecture サブモジュールを細かく するべきだった? • Hexagonal Architectureでいうと

    ころのアダプター単位くらいで良 かったかも • アダプター間の依存関係は当然持 たせないようにする
  81. ところで DDDは?

  82. None
  83. 即効性の ありそうな プラクティスは 取り入れている

  84. Value Object • 増田さんの提唱する型指向プログラミング ◦ 言語が提供するそのままの型(String/Int)を極力使わ ない ◦ 値の種類毎に ▪

    独自のクラスを定義 ▪ 有効な値の範囲を定義 ▪ 判定・計算ロジックをもたせる
  85. Value Objectの例 ※注 LOHACOは0円 サンプル商品がある

  86. 腐敗防止層 • レガシーなAPIにドメイン層が引きずられないように ◦ レガシーなクラス -> ドメイン層用クラスに変換 ◦ 変換はレガシー具合にもよるが大変

  87. 腐敗防止層の例 APIのレスポンスと Domain層のオブ ジェクトをマッピング させる

  88. まとめ • LOHACOではDDD/Clean Architectureを絶 賛導入中 • DDD/Clean Architectureはレガシーなシス テムと上手く付き合う武器となる

  89. まとめ アスクルでは 一緒にDDD/Clean Architectureを 推進してくれるエンジニアを 絶賛募集中!!

  90. 告知 アスクル初の技術カンファレンスを開催します! https://askul.connpass.com/event/125471/

  91. レガシーは 明日から モダンにはならない

  92. ご静聴 ありがとうございました