Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
製造業における品質不良の要因分析02_分析着手順の考え方
Search
ぶんちん
July 25, 2024
Business
0
110
製造業における品質不良の要因分析02_分析着手順の考え方
ぶんちん
July 25, 2024
Tweet
Share
More Decks by ぶんちん
See All by ぶんちん
良書紹介03_ データ分析読解の技術
bunnchinn3
0
26
MVP未満からの成果獲得
bunnchinn3
0
18
個人計画とプロジェクト遂行の考え方
bunnchinn3
0
47
データ分析イベントデータ説明(VRChatイベントカレンダー)
bunnchinn3
0
80
<事前告知> DS集会データ分析イベント VRChatイベントカレンダー
bunnchinn3
0
69
統計知識と実務のギャップ
bunnchinn3
0
96
製造業における品質不良の要因分析04_ツール選択の考え方
bunnchinn3
0
120
これまでLT振り返り 何が人気の話題?
bunnchinn3
0
90
製造業における品質不良の要因分析03_必要な知識の入手方法
bunnchinn3
0
110
Other Decks in Business
See All in Business
AIUX is Agentic UX
kan
0
250
M3 Career Culture Deck(セールス&コンサルティング職)
m3c
1
280k
_iSM_採用ピッチ資料_改訂版_20250605.pdf
ism_terada
0
180
型作り&出口戦略による成果創出〜分析組織立ち上げ半年間の取り組み〜_データ現場のリアルな知恵と工夫@20250529
fuki9216
0
240
Sales Marker Culture book
salesmarker
PRO
35
53k
M&A戦略に関する資料
portpr
0
14k
株式会社TSIホールディングス会社案内
tsi_saiyou
0
3.2k
フルカイテン株式会社 採用資料
fullkaiten
0
64k
【DearOne】Dear Newest Member
hrm
2
9.7k
プロジェクトにおける政治について
ichimichi
18
3.9k
LW_brochure_engineer
lincwellhr
0
33k
Ускорение создания стратегии с помощью ИИ
alexanderbyndyu
0
150
Featured
See All Featured
Put a Button on it: Removing Barriers to Going Fast.
kastner
60
3.9k
Visualizing Your Data: Incorporating Mongo into Loggly Infrastructure
mongodb
46
9.6k
Measuring & Analyzing Core Web Vitals
bluesmoon
7
470
Intergalactic Javascript Robots from Outer Space
tanoku
271
27k
GraphQLの誤解/rethinking-graphql
sonatard
71
11k
Principles of Awesome APIs and How to Build Them.
keavy
126
17k
Let's Do A Bunch of Simple Stuff to Make Websites Faster
chriscoyier
507
140k
The Success of Rails: Ensuring Growth for the Next 100 Years
eileencodes
45
7.3k
How to train your dragon (web standard)
notwaldorf
92
6.1k
Building a Scalable Design System with Sketch
lauravandoore
462
33k
A better future with KSS
kneath
239
17k
Code Reviewing Like a Champion
maltzj
524
40k
Transcript
製造業における品質不良の要因分析 その2 ぶんちん 2024年7月25日 データサイエンティスト集会 in VRC 1
自己紹介 ぶんちん 複合経営が特徴の企業(製造業)に所属 データ分析担当者だったが。。。 e ラ ーニングのイラ スト
( 男性) 困っ た 顔で 働く 会社員の イ ラ ス ト ( 男性) 成果獲得を狙うと、 同じことに繰り返しで 飽きた 他者にやらせたら、 成果が増えるのでは 特に非専門家向けのDS教育 2
注意!! 多くの案件を根拠にしているものの、あくまで私の経験則 因果探索とかの技術の話ではありません。対照実験を組めるので優先度低いです。 事業会社の内部向け活動の観点が多いです 3 泥臭い The
重厚長大 製造業 私はスマートな業界ではなく、 が前提のお話です。
指示を出す側と受け手との認識ズレ 4 品質不良が多いから、 何でもいいから データ見て原因調査して 何でもいいからビジネス的成果出して 品質不良が多いから、 得られる成果が大きいでしょ? <要求内容> ×:品質不良の原因を見つけろ
◦:ビジネス的成果につながるアクションを出せ 前回内容
具体的にどう進めるのか 選択可能なアクションの把握 アクションに必要なコストの把握 プロジェクトの進捗を理解できる形で共有 データ傾向の把握・調査開始 次回以降に説明 5 初期段階では 厳密な整理までは不要 ピンポイントで原因箇所を狙い撃ち調査するのは非現実的
どこに原因があるかわからないから、調査しているので。。。
選択可能なアクションの把握 原料・素材・部材系<入力> 使用部材の選定、投入量の設定、原料のブレンド比率の見直しなど 設備・制御系<処理> 設備改善・更新、操作内容の見直しなど
測定・評価系<出力> 測定場所や方法の見直し、判定基準の見直し、計測器の確認など その他(管理系) など 6 こんなたくさんのアクション 全部把握できる気がしない 大丈夫、データ分析者が全てを把握できていなくても対応は可能
アクションに必要なコストの把握 どんなアクションでもとれるわけではない そもそも 効果 > コスト の場合、実行NG
実際に獲得見込みの効果は調査が進まないとわからない 事前にわかるのは”最大の”改善効果の規模感のみ 仮に原因を見つけられたとしても、もっと低コストな方法はないのかと聞かれる 仮にアタリがついていても、低コストなアクションに関する調査からの着手が有効 コストが重要:お金だけではなく、手間やリスク、時間も含む 7 ポイント!! 低コストであることは関係者間で利害関係が一致しやすいため、 着手順の優先度判断基準として合意を取りやすい便利な基準
着手の優先度付け 該当プロセスの担当者に相談しよう! 操業へのアクションを担うのは担当者 低コスト、特にお金以外の手間の少なさとリス クの少なさ、時間については一番積極的な立場 逆に実働部分を担っているので、うまく協力関 係を構築できないとプロジェクト失敗率UP
8 基本は該当プロセス担当者がやりたかったけど、 Excelでは手間がかかるから調査できなかったことからスタート 低コストなものから順番に調査を進めよう
余談 よくある光景 9 これまでとは違う 新しい知見が得られないか 調べてほしい そんなものは幻想です 仮に見つかったとしても信頼性の確認や業務フローへの組み込み、 メカニズムやリスクの検討など高コストな調査・対応が必要 →後回しです
プロジェクトの進捗を理解できる形で共有 その通りです。 だからこそ、意識して優先順を決めて取り組むことが重要 10 プロジェクト終了の要件 ➢選択可能なアクションで成果獲得の可能性を示す ➢選択可能なアクションからは成果獲得の見込みがないことを示す (+別アプローチの成果獲得のプランの提示) 実行可能なアクション全てについて 有効性を確認なんてできる気がしない
ましてや、どこまで調査するかわからない プロジェクトの進捗具合を共有なんて無理
調査の打ち切りタイミング 低コストなアプローチから順番に試していく と、右図のような状況になる 十分な費用対効果が見込めるアクションがな くなったら打ち切り判断と合意しやすい 現状の調査・アクションコストの規模でプロ ジェクト打ち切りポイントまでの距離を把握
できる 調査順を適切に決めていくと 泥沼プロジェクトとなりにくい 11 コスト 経済効果 お金的なもの 取り組み時間 打ち切り ポイント コスト(リスクや実施費用)が低いと、簡易な調査で十分な場合も多い 効果とコストの関係(暫定版)
まとめ 該当プロセスの担当者と連携しよう コスト重視して調査の着手順を決めよう 費用対効果が十分でなくなるプロジェクトの打ち切 りポイントを見据えて取り組もう 12 状況に合わせて、 順番の入れ替えOK