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Lアラート情報のピンポイント送出が可能な災害システムの開発

 Lアラート情報のピンポイント送出が可能な災害システムの開発

Lアラートの情報を常時取得し、データ放送やL字等に自動的に配信可能なシステムを構築しました。災害情報と受像機上の郵便番号との紐づけを行うことで、居住地に関連する情報のみを、データ放送を用いて強制的に画面上に表示することが可能となりました。視聴者が必要とする情報のみを分かりやすく表示するためには、どのようにデータを抽出し解析すればよいか、仕様を策定する際には、報道や編成も交えて、社内で何度も検討を重ねました。

Eiji KOMINAMI / 小南英司

January 19, 2019
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Transcript

  1. Lアラート情報のピンポイント送出が可能な
    災害システムの開発
    朝日放送株式会社 技術局開発部 小南英司
    第53回民放技術報告会資料

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  2. 自己紹介
    小南 英司(こみなみ えいじ)
     朝日放送株式会社 技術局開発部
     サーバサイドの構築 から アプリの実装 まで
    プリキュア応援アプリの開発/実装
    高校野球速報アプリの開発/実装
    ライブ動画配信用制作システムの構築
    2
    @eijikominami

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  3. Agenda
    システム導入の狙い
    - 災害システムを導入する意義 -
    システムの概要
    - 災害システムの概要と仕組み -
    システムの運用
    - 負荷の少ない運用を目指して -
    3

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  4. システム導入の狙い
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  5. 災害時の情報発信は放送の責務
    第一優先で放送するもの
    注意を呼びかけるアナウンス
    災害の基本情報
    政府/公共機関からの情報
    暴風、豪雨、洪水、地震、大規模な火事その他による災害が発生し、又は発生する
    おそれがある場合には、その発生を予防し、又はその被害を軽減するために役立つ
    放送をするようにしなければならない。
    放送法第108条
    なによりも、人命に関わる情報を優先する
    朝日放送災害対策マニュアル
    しかし...
    5

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  6. 弊社が抱えていた課題
    速報スーパー/L字では、きめ細かな情報提供ができない
    知りたい情報に視聴者がすぐにアクセスできない
    局地的な災害に対応できない
    関係の無いエリアにも限定的な地域の情報がでてしまう
    人の手による情報収集は限界
    情報の遅延
    手入力時の入力ミス(誤報)
    エリア細分化による情報量の増大
    避難勧告が発表されてから、放送で伝達されるまで1時間以上掛かった例も
    L字の表示周期は10〜30分間隔、速報スーパーは簡潔な表現しかできない
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  7. 災害情報のデータ放送オーバレイ表示 7

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  8. 災害情報のデータ放送オーバレイ表示 8
    • Lアラートへ常時接続
    遅延の無い情報提供が可能に
    • dボタン操作が不要
    データ放送による強制表示
    • 独自の対応表を参照することで
    対象市町村の受像機にのみ表示
    • CM/提供中は機械的に自動OFF

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  9. 災害情報のデータ放送詳細表示 9
    • 発令情報が一目で分かるレイアウト
    • 住んでいる地域の災害情報を表示
    • 24時間365日稼動(基本データ放送コンテンツ)

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  10. システムの概要
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  11. 災害システム全体概要図
    民間気象会社
    情報提供会社
    マルチメディア
    振興センター
    受信
    サーバ
    気象/災害情報
    鉄道/道路情報
    災害情報
    災害システム
    L字

    データ放送
    <24時間365日>
    Web
    L字送出に加えて、データ放送による常時送出も可能に
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    マスター
    Webサーバ
    処理サーバ ※24時間365日稼働
    データ放送
    設備
    L字サーバ ※災害時のみ稼働
    受信 処理 ファイル化
    受信 処理 ファイル化
    処理 プレイリスト作成
    操作端末
    操作端末

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  12. 本システムが配信を行う天気/災害情報
    配信元 情報種別
    基本データ放送
    24時間365日
    オーバレイ
    強制表示
    L字
    災害データ放送
    災害Web
    (参考)
    速報スーパー
    Lアラート
    避難情報 ◯

    避難勧告以上
    ◯ ×
    土砂災害警戒情報 ◯ ◯ ◯ ◯
    指定河川洪水予報 ◯

    レベル4以上
    ◯ ×
    民間気象会社
    特別警報 ◯ ◯ ◯ ◯
    注意報警報 ◯ × × ◯
    天気予報、洗濯、花粉等 ◯ × × ×
    地震、津波、記録的大雨等 ◯ × × ◯
    データ会社
    道路情報 ◯ × ◯ ×
    鉄道情報 ◯ × ◯ ×
    12

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  13. 災害システムが有する機能
    データ変換/転送処理
    1分毎に最新のデータを取得し、データ放送設備等に配信する
    24時間/365日常時稼動
    マニュアル操作機能
    オーバレイ(強制)表示機能の開始/停止
    特定のデータの非表示、オーバレイ表示の停止
    通知機能
    メール通知
    パトライト通知(報道フロア)
    自治体からの情報が誤っていたときに非表示操作を行う
    長期間継続している情報をオーバレイ(強制)表示から外す
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  14. 郵便番号による情報のピンポイント表示
    災害システム テレビ受像機
    自治体
    コード
    自治体名称 注意報警報
    細分コード
    土砂災害
    細分コード
    郵便番号
    28210 兵庫県加古川市 2821000 2821000 6750000
    郵便番号テーブル
    自治体
    コード
    自治体名称 河川コード 河川名
    28210 兵庫県加古川市 100000000000 A川
    河川テーブル
    受像機内の郵便番号
    675-0000
    郵便番号テーブル
    河川テーブル
    災害データ 比較
    一致していれば表示








    災害データ
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  15. システムの運用
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  16. システムの運用
    基本データ放送による24時間/365日常時配信
    事前承認作業なし、受信データを自動配信
    操作端末で誤報等への対応が可能
    オーバレイによる強制表示も24時間365日対応に
    事前承認作業なし、受信データを自動配信
    操作端末でオーバレイ表示有効化の操作が必要
    技術スタッフの立会いやオペレートは不要
    ワンクリックで運用開始
    自動で情報更新
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  17. システム構築時に苦労した点
    受信データのパース
    公共コモンズXML
    気象庁防災XML
    データ処理
    情報の取消処理、公開日時終了処理、無効化処理、版管理
    データ放送規格上の制約
    ARIB文字処理
    ファイルサイズの上限、データ量の圧縮
    検証テスト
    仕様書とは異なる配信データ, 自治体によってまちまちな入力方法
    指定河川洪水予報のレベル抽出処理等
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