Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Sign up for free
Menu
Search
Features
All features
Private URLs
Password Protection
Custom URLS
Scheduled publishing
Remove Branding
Restrict embedding
Deck Collections
Notes
Features
All features
Private URLs
Password Protection
Custom URLS
Scheduled publishing
Remove Branding
Restrict embedding
Deck Collections
Notes
Explore
Featured decks
Featured speakers
Programming
Technology
Storyboards
Explore
Featured decks
Featured speakers
Programming
Technology
Storyboards
Pricing
Search
Sign in
Sign up for free
ヒューリスティック評価を用いたゲームQA実践事例
Search
gree_tech
PRO
September 01, 2025
Technology
2k
0
Share
Embed
Copy iframe code
Copy JS code
Copy link
Start on current slide
ヒューリスティック評価を用いたゲームQA実践事例
CEDEC2025で発表された資料です。
https://cedec.cesa.or.jp/2025/timetable/detail/s67af0502a7055/
gree_tech
PRO
September 01, 2025
More Decks by gree_tech
See All by gree_tech
多彩なデータに負けないデータ分析パイプライン構築
gree_tech
PRO
0
36
AI駆動で挑むプロダクト刷新 ── アーキテクチャ設計とワークフロー最適化の実践事例 ──
gree_tech
PRO
0
35
『ヘブンバーンズレッド』のリグレッションテストにおけるストーリーの自動プレイ
gree_tech
PRO
0
58
REALITYにTAチームができるまでの軌跡〜ミッション:ガチャ本数5倍に対応せよ!〜
gree_tech
PRO
0
23
イベント続きでもミスらないライブサービスゲーム公式サイト運用システム開発
gree_tech
PRO
0
28
20年間 SNS サービス「GREE」 を支えた技術の刷新と、長期運用サービスの Kubernetes へのリアーキテクト
gree_tech
PRO
0
78
グラフ基盤ワークフローで実現するLLMによる自動ゲームプレイ
gree_tech
PRO
0
48
AIエージェントに脆弱性診断の仕事を奪われかけた ークローリングからコード全診断までの限界突破ー
gree_tech
PRO
0
36
アバター使っておもろいものを作り続けたい
gree_tech
PRO
0
32
Other Decks in Technology
See All in Technology
FinOps Agentが生んだ技術負債:コスト自動調査の落とし穴と解消までの道のり
oasis1994liveforever
2
140
TinyGoでオブザーバビリティ?OpenTelemetryはTinyGoで使えるのか / Is OpenTelemetry available in TinyGo environment?
ymotongpoo
2
140
Active Record Connection Adaptersにおける長年の課題に再び取り組む
yahonda
0
200
AI導入は済んだ。次は統制を作り替える番だ_AI×開発組織 Summit 2026
techtekt
PRO
0
350
エンタメ企業のM&Aを支えるデータ基盤 ― 統合から店舗のリアルタイム分析まで / Data Engineering Summit 2026
genda
0
190
トークン化預金DCJPYの取り組みと活用ユースケース
finengine
0
160
AIカンパニーへの転換を支えた、エンジニアの仕事の再定義
kworkdev
PRO
2
1.3k
Local CI × GitHub Actions
gogutan
3
230
Conditional PED-ANOVA: Hyperparameter Importance in Hierarchical & Dynamic Search Spaces
pfn
PRO
0
140
AI駆動で「他アプリの音を加工できる」アプリを作った
satomasahiro2005
0
170
LambdaWebFunctionsを試してみた / exploring-lambda-web-functions
koukihosaka
1
360
日本語に強いオープンな大規模言語モデル「LLM-jp」
odashi
5
1.2k
Featured
See All Featured
A Guide to Academic Writing Using Generative AI - A Workshop
ks91
PRO
1
520
Breaking role norms: Why Content Design is so much more than writing copy - Taylor Woolridge
uxyall
1
450
ピンチをチャンスに:未来をつくるプロダクトロードマップ #pmconf2020
aki_iinuma
128
56k
Save Time (by Creating Custom Rails Generators)
garrettdimon
PRO
33
5.3k
The Anti-SEO Checklist Checklist. Pubcon Cyber Week
ryanjones
0
270
Getting science done with accelerated Python computing platforms
jacobtomlinson
2
540
SEO for Brand Visibility & Recognition
aleyda
0
4.8k
Crafting Experiences
bethany
1
380
We Are The Robots
honzajavorek
0
400
Prompt Engineering for Job Search
mfonobong
0
520
Stewardship and Sustainability of Urban and Community Forests
pwiseman
0
560
DBのスキルで生き残る技術 - AI時代におけるテーブル設計の勘所
soudai
PRO
68
58k
Transcript
ヒューリスティック評価を 用いたゲームQA実践事例 山本 幸寛 / yukihiro yamamoto 2025.07.24 株式会社WFS ©WFS
1
株式会社WFS Customer & Product Satisfaction部 QAグループ WFS & Linguistic QAチーム
山本 幸寛 / yukihiro yamamoto はじめに ©WFS 2 略歴 家庭用ゲームやモバイルゲームのQA業務を経験 後、現在は株式会社WFSにて長期運用タイトル のQA業務を担当 合わせて上流工程からより品質を高めるためユ ーザーテストに関連する業務も担当
• ヒューリスティック評価とは? • なぜヒューリスティック評価なのか • ヒューリスティック評価について • 導入手順 • 導入事例紹介
• 導入して見えたこと • まとめ アジェンダ ©WFS 3
ヒューリスティック評価とは? ©WFS 4
なぜヒューリスティック評価なのか ©WFS 5
なぜヒューリスティック評価なのか ©WFS 6 市場の声 ライブサービスゲーム開発における課題 UI UX ✓ 『不具合はないのに使いづらい』 ✓
慢性的にユーザー満足度が低下している状況 ✓ 普段のテストだけでは検知できない ✓ 新機能追加時のユーザーからのFBが低評価 ✓ 「UIが使いづらい」という評価が多い ✓ 仕様通りではあるものの、ユーザー満足度は低下
なぜヒューリスティック評価なのか ©WFS 7 市場の声 UI UX 仕様 当たり前品質 魅力的品質 QA活動
不具合ではない「不快さ」を拾う 仕組みが必要
なぜヒューリスティック評価なのか ©WFS 8 市場の声 UI UX 仕様 当たり前品質 魅力的品質 QA活動
そこで出会ったのが 『ヒューリスティック評価』
なぜヒューリスティック評価なのか ©WFS 9 動機 JSTQB カンファレンスにて『Erik Van Veenendaa 氏』の講演を拝聴したことがきっかけ 期待される効果
「UI課題に対して有効」 手法の特徴 ・テスト設計から実施までが低コスト ・プロトタイプから実施が可能 ・探索的テストと組み合わせが可能 初期コストが低く、QA対応にも親和性が高かったため 「まず実施してみる」に適していた
ヒューリスティック評価について ©WFS 10
ヒューリスティック評価について ©WFS ヒューリスティック評価 「Jakob Nielsen 博士」が提唱する「ユーザビリティ10原則」を元に、 UI/UXの専門家が経験則でユーザビリティを定性的に評価 11 42% ソフトウェアにおけるユーザー
インターフェースの平均コード 海外調査によると、UIはコード ベースの大部分を占めます。こ この課題を早期に発見すること が、効率化の鍵となります。 開発の初期段階でUI・UXの潜在的な問題 を特定し改善に繋げることができれば、 UIが使いづらい違和感を事前に検知する だけでなく、プロダクト全体の品質向上 に繋げられると仮定
ヒューリスティック評価は ゲーム以外のソフトウェアで主に使用されている手法 ゲームに特化した内容で評価することで、 更に検知効率を上げたいと考え実施 ヒューリスティック評価について ©WFS プレイアビリティヒューリスティック 「Hannu Korhonen氏」が提唱する「プレイアビリティヒューリスティック」 (原則をよりゲームに特化させた内容)を元に定性的に評価
12
導入手順 ©WFS 13
導入手順 ©WFS 14 STEP 01 STEP 02 STEP 03 STEP
04 STEP 05 調整 チェックリス ト作成 メンバー選定 スケジュール 調整 報告
導入手順 ©WFS 15 STEP 01 STEP 02 STEP 03 STEP
04 STEP 05 調整 チェックリス ト作成 メンバー選定 スケジュール 調整 報告 導入時に工夫したポイント
導入時に工夫したポイント ©WFS Point① ユーザーテストの観点を追加 Point② 実施することを最優先 Point③ 開発早期に実施する 導入手順 16
導入手順 ©WFS Point① ユーザーテストの観点を追加 17 STEP 02 チェックリスト 作成 ✓
「ユーザビリティ10原則」を元に原則をブレイクダウン ✓ 具体的な質問や評価項目に落とし込む ✓ ライブサービスゲームのユーザーテスト実施時に利用し ている「継続意向」「課金意向」「満足度」の観点を追 加 よりライブサービスゲームに特化した内容に
ヒューリスティック評価のチェックリスト ユーザビリティ10原則に基づき作成 導入手順 ©WFS 18 【仕様】 ・お店で100円以上お買い物をするたびに1ポイント貯まるスタンプカード ・ポイントが一定ポイントを超えるたびに、おまけのアイテムがもらえる ・スタンプカードには有効期限がある ・スタンプカードは複数枚の所持が可能で、自身で破棄することもできる
プレイアビリティヒューリスティックのチェックリスト 原則に加え、継続・課金・満足度の視点を導入 導入手順 ©WFS 19
導入手順 ©WFS Point② 実施することを最優先 20 ✓ UI/UXに関する知識が豊富なメンバー集めが課題 ✓ 「プロダクトのドメイン知識を持ったQAメンバー」 をアサイン
まずはスタートさせるというのを最優先 STEP 03 メンバー選定
導入手順 ©WFS Point③ 開発早期に実施する 21 ✓ 修正コストの低減や手戻り防止を実現が目的 ✓ なるべく早期のタイミングで実施することを心がける ✓
テスト開始前の開発メンバー内での動作確認時に実施 ✓ またはα、βのユーザーテストを実施するタイミング で並行して実施 開発メンバー内での動作確認タイミングで実施 STEP 04 スケジュール 調整
導入事例紹介 ©WFS 22
ヒューリスティック評価 運用中のライブサービスゲームの新規UIに対して評価した事例 13 〜 20件の課題を発見 導入事例紹介 ©WFS 合計実施時間:5 〜 6時間
チェックリスト作成:1 〜 2時間 実施:2名(2時間、2時間) 23 指摘事例 ・ポイント獲得画面に、次にもらえる アイテムや獲得可能リスト表示の追加 ・獲得可能なポイントがアイテムによ って傾斜があったため、ファーストビ ューで説明の追加
プレイアビリティヒューリスティック リリース前のモバイルタイトルに対して評価した事例 22 〜 27件の課題を発見 導入事例紹介 ©WFS 合計実施時間:6 〜 8時間
チェックリスト作成:1 〜 3時間 実施:2名(3時間、2時間) 24 指摘事例 ・バトル中にアイコン長押しすると、 現在のステータスを確認可能に ・画面内の閉じるボタンをタップする だけでなく、枠外タップで進行できる ように ・キャラの属性による違いがわかりに くかったため、チュートリアルで学習 機会の追加提案
提案の有効性 ポイント獲得画面に、次にもらえるアイテムや獲得可能一覧の表示を追加 プロデューサーからも上記指摘が入り実際に修正された例 QA側でも同じ課題を検知できており、有効性を確認できた 導入事例紹介 ©WFS 25 ©︎WFS Developed by
WRIGHT FLYER STUDIOS
提案の有効性 ファーストビューでアイテム毎にポイント獲得効率の差を提示 ユーザーにとって必要な情報の改善提案を行えた事例 導入事例紹介 ©WFS 26 ©︎WFS Developed by WRIGHT
FLYER STUDIOS
導入して見えたこと ©WFS 27
導入して見えたこと ©WFS 28 低コスト テストとの統合 競合比較が容易 提案の有効性
導入して見えたこと ©WFS 29 低コスト テストとの統合 設計から実行まで5 〜 8時間と低コストで実施が可能 探索的テストに組み込むことが可能で教育コストも抑えられる
導入して見えたこと ©WFS 30 提案の有効性 専門家でなくとも 複数の課題検知ができた 普段のテストでは検知できない ユーザビリティに関わる改善提案 を行うことができた
導入して見えたこと ©WFS 31 競合比較が容易 課題:評価者の主観性 定性的な評価手法のため 評価者の主観によってしまう 対策:競合アプリとの比較 同じチェックリストを用いて 競合比較を行い
提案に説得力を持たせる
まとめ ©WFS 32
まとめ ©WFS 33 ヒューリスティック評価 / プレイアビリティヒューリスティック 課題 仕様通りだが「UIが使いづらい」という評価 対策 不具合ではないがユーザーにとって不快な部分を拾う
仕組みが必要 ユーザー満足度を上げるために
まとめ ©WFS 34 効果 ✓ 低コストで実施することができた ✓ 専門家でなくても複数の課題検知ができた ✓ 不具合ではないユーザー満足度向上につながる課
題が検知できた ✓ 評価者の主観によってしまうデメリットは、競合 比較を行い提案に説得力を持たせることが可能 専門家じゃなくても課題検知は可能 ゲームでもヒューリスティック評価のメリットが得られた
ユーザー満足度を高めるために Just Do It ! まとめ ©WFS 35
ご清聴ありがとうございました ©WFS 36
©WFS 37