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「魔法少女まどか☆マギカ Magia Exedra」のIPのキャラクターを描くための3Dルック開発

「魔法少女まどか☆マギカ Magia Exedra」のIPのキャラクターを描くための3Dルック開発

GREE Tech Conference 2025で発表された資料です。
https://techcon.gree.jp/2025/session/TrackC-1

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October 17, 2025
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  1. 目次 • 「魔法少女まどか☆マギカ Magia Exedra」についての概要と開発要件 • シェーダー機能紹介 ◦ キャラクター用トゥーンシェーダー ◦

    エネミー用シェーダー ◦ 背景用シェーダー • Unity ShaderGraphの活用 • アート作業担当者との連携 3 ©2024 Magica Quartet/Aniplex,Magia Exedra Project ©WFS
  2. Unity ShaderGraphの活用 23 ShaderGraphの活用 本プロダクトでは、多くのシェーダーをShaderGraphで作成しました 特にルック開発フェーズにおいては以下のメリットを享受できました • とにかく絵が出るまでが早い ◦ 構文エラーなどでも悩まなくて良い

    • 結果が想像しやすく、視覚的に理解しやすい • チーム内でも何度か勉強会を実施 ◦ アーティストさんの中には率先して作成し、 「これどうですか?」と提案してくださる方もいた
  3. ただし、ShaderGraphはより自由に実装したいシチュエーションでは不向きです • ステンシル • マルチパス、カスタムパス • Fogのオンオフ • メンテナンス性に乏しい などなど...

    そういった場合はコードで実装しています (先ほど紹介した3つのシェーダーも最初ShaderGraphで書いたのちにコードで書き直しています) Unity6ではShaderGraphのアップデートもいくつか、ShaderGraph2が開発中という話もある 引き続きアップデートに期待したいところ コードのシェーダーとの使い分け 25 ShaderGraphの活用
  4. アーティストにUnityとなかよくしてもらうために... 28 ©2024 Magica Quartet/Aniplex,Magia Exedra Project ©WFS アート作業担当者との連携 Unityを初めて触るアーティストさんにもルック調整などを依頼することが多かった中で、いくつ

    か作業環境改善のためにエディター拡張を実装しました 特に役立った実感があったのはカスタムツールバーでした Unity6.3では、カスタムツールバーがエディター標準機能として実装されるらしいので期待
  5. まとめ 29 • 原作IPの魅力を3Dで再現するためのシェーダー開発 ◦ キャラクターの可愛らしさと、劇団イヌカレー(泥犬)先生の世界観の対比的な表現が肝要 ◦ 髪のハイライト 、前髪の透過 、深度リムライト

    、セルフシャドウ など、原作アニメの表現を 3Dに落とし込むための様々な工夫 • ShaderGraphによる開発速度とチーム連携の向上 ◦ 開発初期フェーズではShaderGraphを積極的に活用し、視覚的で迅速な試行錯誤を実践 ◦ より複雑な機能はコードで実装し、適材適所で使い分けることが重要 • アーティストとの円滑なコミュニケーションとワークフロー改善 ◦ ルック開発のスピード感を保つため、依頼には素早く対応し、まず形にして見せることが重要 ◦ Unityや作業環境の改善にも取り組んだ