Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

AIのある生活

Avatar for Magy Magy
August 03, 2026

 AIのある生活

AIのある生活ーエンジニアのいらない時代のエンジニアの働き方ー
登壇資料
https://jaguer.connpass.com/event/386014/

Avatar for Magy

Magy

August 03, 2026

More Decks by Magy

Other Decks in Business

Transcript

  1. 曲 沼 宏 美 Maganuma Hiromi よろ しま い 願

    お しく 株式会社インテージ データテクノロジー部 副部長 I n s i g ht A rc h i te c t / D ata S c i e nt i st / M L E n g i n e e r / D ata E n g i n e e r 広告代理店を経て IT ベンチャーで分析コンサルティングに従事。 2006 年より CCC で提携先への T カードデータ分析コンサルや大学連携 を担当。 2012 年よりリクルートでデータ活用を推進。全社横断 PJ や CRM 分析な ど多数のプロジェクトに携わる。 人材領域のアルゴリズム開発により全社表彰 ARINA ENGINE 受賞。 2022 年よりインテージにてデータ活用を推進。 Google Developer Experts ML女子部オーガナイザ す
  2. 私の現状 コードレビューしたり 育成・マネジメント の手伝いしてもらっ たり 偉い人向けの資料作 成レビューや交渉支 援してもらったり コード書いたり 資料作ったり

    わたし もうAIがないと生きていけない… めんどくさいおじさ んとの交渉手伝っ てもらったり 組織構想考える壁打 ちしたり 論文調査したり 画像生成して遊ん だり 音楽編集の手伝い してもらったり 風邪引いたときどう したら早く治るか相 談してみたり 05
  3. AI活用のレベル AI活用の真髄は「生産性向上」 Level 1: Chat Level 2: Workflow AIと対話する ググる代わりの相談、

    壁打ちとしての利用 生産性への影響は ほぼ無い Level 3: Personalized 業務・個人に最適化 ワークフローでタスクを効率化する 定型業務のパイプライン化 コスト(工数)削減 文脈(コンテキスト)を理解した 専属パートナーとしてのAI 生産性の向上 07
  4. 役割に応じたAI活用の目的 現状の悩み: エンジニアのツールは増えたが、 解決策: マネージャーなら、 管理や調整のオーバーヘッドは マネージャーの業務 減っていない。 をAIに任せればいい。 メンバー層

    業務量・スピード 業務効率化がメインタスク(コーディングなど) マネージャー 組織パフォーマンス 組織パフォーマンスの向上がメインタスク 偉い人 企業の生産性向上 職責が上がるほど「生産性向上」に関わる業務が多い 09
  5. 生成AIを使いこなすには専門知識も必要(1/2) Computer Science Achievement and Writing Skills Predict Vibe Coding

    Proficiency コンピュータサイエンスの達成度と文章執筆能力は、バ イブ・コーディングの習熟度を予測する 研究課題 AI(大規模言語モデル:LLM)を活用した新しいプログラミング 手法である「Vibe Coding(バイブ・コーディング)」において、ど のようなスキルが成功の鍵となるかを科学的に調査。 【評価したスキル要素】 • コンピュータサイエンスの達成度: アルゴリズムやデータ構 造などの基礎知識。 • 文章作成能力(Writing Skills): 自然言語で意図を正確に伝 える能力。 • 一般的認知能力(Domain-general cognitive skills): いわゆ る地頭の良さ(推論能力など)。 • Vibe Codingの習熟度: 独自に開発された環境での評価。 研究機関: チューリッヒ工科大学(ETH Zurich)、コンピュータサイエンス学科 (Department of Computer Science) (出典)arXiv https://arxiv.org/abs/2603.14133 「Vibe Coding(バイブ・コーディング)」とは? 「ソースコードを直接編集することなく、自然言語(人間の言葉)でプログラムの仕様を指 示し、実行結果を観察しながら対話的に修正を繰り返すプログラミング手法」 主な研究結果 • コンピュータサイエンスの知識と文章力はどちらも重要: 両方 のスキルが高いほど、Vibe Codingの成果が良いことが確認さ れました。 • コンピュータサイエンスの知識が最大の予測因子: 意外にも、 単なる「文章力(プロンプト力)」よりも、コンピュータサイエンス の基礎知識の方が約2倍もパフォーマンスに寄与していました。 • 地頭の良さだけでは説明できない: 一般的な知能指数(認知能 力)の影響を排除しても、コンピュータサイエンスの専門知識が 高い人ほどAIをうまく操れることが示されました。 • 「何を作るか」の構造的理解:コンピュータサイエンスを知ってい る人は、AIに対する指示を「論理的なコンポーネント」に分解し て伝えられるため、AIがエラーを起こしにくく、修正も的確であ ることが示唆されています。 ※本研究は、2026年4月にスペインのバルセロナで開催される、ヒューマ ン・コンピュータ・インタラクション(HCI)分野で最も権威のある国際会議 の一つ、CHI 2026(Conference on Human Factors in Computing Systems) の論文として採択されています 。 11
  6. 生成AIを使いこなすには専門知識も必要(2/2) ポイント •問題を分解する思考法 やアルゴリズム的な発想そのものが、AIへの指⽰を組み⽴てるのに寄与している •⽂章⼒が⾼い⼈はプロンプトの品質が⾼く、プロンプトの品質が⾼い⼈はアプリの出来もよい コンピュータサイエンス の基礎知識 ü アルゴリズムやデータ 構造の理解

    文章力の高さ 予測因子 プロンプトの品質の高さ ü具体的で構造的な指示 Vibe Codingの習熟度 (パフォーマンス) 開発したアプリの出来栄え ü AIからの誤ったコード生成を最 小限に抑え、結果としてタスクの 成功率が向上) 考察 「基礎」は死なない: AIがコードを書くようになっても、ソフトウェアの構造を理解するコンピュたサイエンスの基礎 知識は、AIを正確に制御するための「共通言語」として不可欠 人材育成の方向性: 「プロンプトの書き方」だけを教えるのではなく、 コンピュータサイエンスの基礎を教えること が、結果として最強の「AI使い(バイブ・コーダー)」を育てる近道 ツール設計: ユーザーがコンピューターサイエンスの知識がなくても論理的な構造を組み立てられるようなUIの 補助が、今後の開発ツールの進化の鍵となります。 12
  7. 裏にある育成目的 難易度を下げて、実際にAIを用いた自動化を経験させる ユーザーの気持ちを知る 開発 ü AIを開発するならAIの利用者 ü 開発の過程で起こる問題 であれ を体感しよう

    運用 ü 運用を想像しよう 日々使い続けると発生する課題 利用者としての体験、課題感こ 実際に作ることで開発計画を がある そが価値あるAI開発の重要な 立てる際に気にすべきことを トラブルが発生しない予防策と、 KeyFacterとなる 理解する トラブル対応の運用体制が必要 データを精緻にするための対応めんど いね・・・ それをするだけのリターンが 得られないと続けてもらえな そう 環境をまたぐと大変 SaaSツール側の制約も確認し ないといけないね・・・ 処理がコケる シームレスに各機能を繋げられるかは Agent開発の鍵ってこういうことね ・・・・・・ モデルのEoL SaaS製品の仕様変更 17
  8. 手順 前提 ü 目的・用途を説明、メンバー全員の合意を取り、協力してもらう ü 全員がLLMを使っていること ü マネージャーだけでなく、メンバーにもこのAI機能を使えるように権限を渡す(プロンプト の中身も公開) ※お互いがAIに相談している具体的な内容は見えない

    Step1 ü 用途・目的に合わせたプロンプトを作成し、メンバーに渡す ü 各自の使っているAIにそのプロンプトを投げてもらい「取説」 を作成してもらう(マネージャーである私も実施) Step2 ü メンバーに権限を付与したGoogleDriveに格納してもらう ※お互いの 「取説」はお互いに見れる (お互いに読んで普段のコミュニケーションにも活用可能) Step3 ü Gemの「知識」として仕込み ü このAIを用いる場合の「カスタム指示」のプロンプトを埋め込む ※プロンプトの中身はメンバーにも公開し、編集権限も与えた 実際のAI利用行動・そ こでの発言を元にした 個人ごとの情報 あくまで中立な視点で アドバイスを貰えるよ うに「モデレータ」と いう役割を設定 19
  9. 利用してみての評価 ポイント 改善課題 • メンバーの育成を主眼に考えていたが、マネー ジャにも認知が是正されるなどの効果があった •「取説」だけだと回答の傾向が固定的になりがち • 基本的に中立でポジティブな回答がもらえる ⇒より具体的な育成⽀援も考慮し、

    • 第三者からの論理的で客観的な意見をもらえる それぞれのスキル • 回答の背景・理由も説明される • 現在のリソースの中で、それぞれの強みを活かし て補い合うような案を考えてくれる(AIはできない 言い訳をしない) 今後のキャリアの希望 • 関わってきた業務 もデータとして追加したい 作るのが簡単(やってみて違うなと思ったら使うの をやめれば良いだけ) 改善を入れつつ、本格的に部全体(約40名)に導入を進めている 22
  10. 役員攻略Gem 前提 ü 本人には内緒w Step1 ü NotebookLMで役員全員のプロフィールや講演・取材記事を集める ※幸い役員クラスだとそれなりに情報が落ちている Step2 ü

    Gemの知識として役員の情報を埋め込み ü 各役員の職責や管轄範囲、自分が使いたい用途をプロンプトに記載 一応「あ〜あの人そういうこと言いそう」みたいな答えが返ってくる 23
  11. 生成AIを使いこなすポイント 「AIを『手足』として制御し、人間が『司令塔(脳)』として主体性を持つ」ために必要な能力 What どんな問いを 生成AIに投げるか How 生成AIに どのように問いを投げるか Decision/Action 生成AIの答えを

    どう判断し行動するか 課題設計 解決すべき本質を見極め、AIに託 すべき「問い」を定義する 対話の構造化 AIのポテンシャルを最大化させる ための、論理的な対話・指示の構 成(探索の初期値設定) 価値判断と遂行 出力の妥当性を多角的に検証・評 価し、実社会での価値、行動へと 結びつける 「意思」を持つこと 「手足」を操ること 「魂」を宿すこと 26