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新規開発のスーパーカオス期からの スクラム導入Step by Step

KAKEHASHI
October 28, 2021

新規開発のスーパーカオス期からの スクラム導入Step by Step

KAKEHASHI

October 28, 2021
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Transcript

  1. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 アジェンダ
 スクラムのステップアップ


    • 自己紹介
 • スクラムの前提
 • カケハシとSCMドメイン
 • 入社当時 (2020/8-2020/12)
 • スクラム本格導入の変革期 (2021/1-2021/4)
 • スクラムステップアップ1 (2021/5-2021/6)
 • スクラムステップアップ2 (2021/7-2021/8)
 • スクラムステップアップ今後

  2. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 自己紹介
 スクラムのステップアップ


    株式会社カケハシ
 
 新田 智啓
 (Shinden Tomohiro)
 SI企業数社でエンジニアとして数十の開発プロジェクト開発に 関わる
 
 その後サイバーエージェントでアドテク関連のDSPやDMPの 開発チームの開発責任者などを経験
 新規事業のプロダクト開発のチーム立ち上げに関わる
 
 株式会社メルペイではバックエンドのエンジニアリングマネー ジャとして入社しエンジニア組織の組織開発などを中心に活 動
 
 株式会社カケハシのビジョンや新たな事業チャレンジに共感 し、開発ディレクター/スクラムマスタとして参画

  3. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 紹介内容
 スクラムのステップアップ


    スクラムでの開発を始めていなかったチームが
 スクラムイベントを1歩ずつ進めていく事例を紹介します
 
 • スクラムの計測が弱いまま進んだ最初のつまづき
 • チームとして計測を活用しながら進む、計測ポイントの変化
 • スクラムをベーシックに始めて、要素を増やしていくステップ

  4. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 スクラムの最善なプロセスは状態によって変化する
 スクラムのステップアップ


    スクラムガイド 2020 https://scrumguides.org/docs/scrumguide/v2020/2020-Scrum-Guide-Japanese.pdf スクラムの定義 の中の抜粋

  5. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 やりたいことはこれ
 スクラムのステップアップ


    • スプリント
 • スプリントプランニング
 • デイリースクラム
 • スプリントレビュー
 • スプリントレトロスペクティブ

  6. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 やりたいことはこれではない
 スクラムのステップアップ


    • スプリント
 • スプリントプランニング
 • デイリースクラム
 • スプリントレビュー
 • スプリントレトロスペクティブ
 
 手段の一つとしての標準の提示に過ぎない

  7. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 スクラムの価値基準 


    確約(Commitment)集中(Focus) 公開(Openness)尊敬(Respect)勇気(Courage) スクラムでやりたいことは1つ
 スクラムのステップアップ
 透明性 検査 適応 より良い プロダクト スプリントプランニング デイリースクラム スプリントレビュー スプリント レトロスペクティブ やりたいこと
  8. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 スクラムの価値基準 


    確約(Commitment)集中(Focus) 公開(Openness)尊敬(Respect)勇気(Courage) スクラムでやりたいことは1つ
 スクラムのステップアップ
 透明性 検査 適応 より良い プロダクト スプリントプランニング デイリースクラム スプリントレビュー スプリント レトロスペクティブ やりたいこと 目的を意識して形を変えていく
  9. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 スクラムの価値基準 


    確約(Commitment)集中(Focus) 公開(Openness)尊敬(Respect)勇気(Courage) スクラムでやりたいことは1つ
 スクラムのステップアップ
 透明性 検査 適応 より良い プロダクト スプリントプランニング デイリースクラム スプリントレビュー スプリント レトロスペクティブ やりたいこと 今日の話
  10. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 仮説検証プロセス:見える化のための計測 →

    透明性
 スクラムのステップアップ
 学習する
 (Learn)
 測定する
 (Measure)
 構築する
 (Build)
 透明性 検査 適応 今日の話
  11. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 * 2021年9月時点

    (正社員のみ) ドメイン組織 PRM領域 サプライチェーンマネジメント領域 Musubi Insight 開発 6人 PMM 4人 Musubi 開発 10人 Pocket Musubi 開発 7人 プロダクトリー ド 2人 新規機能 開発 2人 AI在庫管理 開発 6人 SRE他全社共通 14人 プラットフォーム/共通基盤開発 4人 処方箋情報基盤開発 2人 ファルマー ケット開発 2人 PMM 3人 プロダクトリー ド 2人 PF 領域
  12. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 カケハシのSCMドメインの状況
 スクラムの最善なプロセスは状態によって変化する


    スクラムのステップアップ
 チーム フェーズ 周辺環境 激しく
 変わる!!
 激しく
 変わる!!
 いくらか
 変わる
 スクラムで理想とする環境とは程遠い・・・

  13. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 2020年8月 新田入社当時


    Product Manager
 チームの状況
 Scrum Master
 Engineer
 Designer
 Data Scientist
 AI在庫管理チーム
  14. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 2021年 現在


    チームの状況
 AI在庫管理チーム 大型新機能チーム ファルマーケット 2021/3 参画 Pharmacist
 Product Manager
 Scrum Master
 Engineer
 Designer
 Data Scientist

  15. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 入社当時(2020/8)
 スクラムのステップアップ


    Trelloでやること全てがカンバンに書かれている状況
 スプリントなどは特に無し
 
 組織課題・採用・機能・タスク・将来想定
 社内整備・顧客要望・ etc etc
 

  16. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 入社当時(2020/8)
 スクラムのステップアップ


    まずは別カンバンを作りスプリント単位でプランニングし、運用する スプリントバックログのカンバン作成
 
 プランニング→デイリースクラム→レトロスペクティブ
 基本のスクラムイベントを導入
 

  17. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 入社当時(2020/8)
 スクラムのステップアップ


    スプリントバックログのカンバンで
 Todo・Progress・Review・Done の
 ステップでやっていることを可視化
 
 そして計測
 
 

  18. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 入社当時(2020/8)
 スクラムのステップアップ


    それぞれがやっていることは表面的には分かる
 ゴールに対してバックログが消化されていない
 詳細化のチャレンジもしたが見積もりは大・中・小程度のざっくりし た状態
 
 試行錯誤
 

  19. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 入社当時(2020/8)
 スクラムのステップアップ


    
 もう少しで動く機能が出来るはず
 耐える時・・・
 
 

  20. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 
 予定の日になっても結合出来ない!


    いつまで経っても機能が完成しない!
 ゴールが見えない!
 
 
 
 
 入社当時(2020/8)
 スクラムのステップアップ

  21. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 スクラム本格導入の変革期 (2021/1-)


    スクラムのステップアップ
 タスク タスク タスク 実装を止める!
 ゴールまでの全てのタスクの洗い出しMVPの見積もりに時間を投 入する
 全体タスクの総量を精緻にする
 設計込みでAPIのリスト化
 バックエンドの機能一覧

  22. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 スクラム本格導入の変革期 (2021/1-)


    スクラムのステップアップ
 計測の仕組みを再構築し、詳細に管理できるようにする!
 Github の IssueやProjectsからGraphQL APIを使ってデータを取得し、redashでグラフ化 (ラベルを使って見積もりを付ける)
 backend frontend forcast infra
  23. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 スクラム本格導入の変革期 (2021/1-)


    スクラムのステップアップ
 差込件数
 差込比率
 
 
 設計・実装比率
 比率別ステータス

  24. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 バーンアップチャート
 


    
 バーンダウンチャート
 
 
 バーンダウンリポジトリ別
 スクラム本格導入の変革期 (2021/1-)
 スクラムのステップアップ

  25. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 スクラムステップアップ1 (2021/6-)


    スクラムのステップアップ
 ユーザーストーリー タスク タスク タスク ユーザーストーリーベースで管 理することで、
 ユーザーへの価値提供単位 ので認識を合わせていくことを 目指す
 
 スクラムとしての理想の形を目指す

  26. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 スクラムステップアップ1 (2021/6-)


    スクラムのステップアップ
 GithubのIssueのRef機能を使って参照の 紐づきを管理
 PyGithubを使って紐付いたestimateの合計を親の ユーザーストーリーIssueラベルに反映させる 
 ユーザーストーリー単位の IssueとGithub Projects タスク単位の IssueとGithub Projects (いままで通り) 紐付け
  27. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 スクラムステップアップ2 (2021/7-)


    チームの状況
 AI在庫管理チーム 大型新機能チーム ファルマーケット 2021/4参画 Pharmacist
 Product Manager
 Scrum Master
 Engineer
 Designer
 Data Scientist
 処方箋送信基盤チーム 採用活動
  28. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 スクラムステップアップ2 (2021/7-)


    スクラムのステップアップ
 スクラムマスタはチーム外からのサポートで
 チームでの完全自治を目指す
 • リリースまでのゴールの明確
 • リリースゴール差分なども計測可能
 • redash等での計測も習慣化出来ている
 • 短期効率優先
 • スクラムイベント時間短縮最小化
 
 開発に集中するフェーズ!!

  29. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 スクラムステップアップ2 (2021/7-)


    スクラムのステップアップ
 無事リリース! 🎉🎉🎉
 https://signal.diamond.jp/articles/-/847 
 

  30. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 スクラムステップアップ今後
 スクラムのステップアップ


    チームサステナビリティ ユーザーストーリー タスク タスク タスク タスク タスク
  31. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 スクラムステップアップ今後
 スクラムのステップアップ


    リリースに向かって機能開発を短期効率的に進めていた
 
 中長期に向かって良いチームとは何かを改めて考える
 • 短期的な効率以外にも必要なこととは何か?
 • 技術的負債のような開発しづらさへの対応をどうやるか?
 • ナレッジの属人性が高く様々なリスクへの対応は?

  32. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 スクラムステップアップ今後
 スクラムのステップアップ


    バス係数をトラッキング
 
 バス係数とは
 「チームの中で何人がバスに轢かれたらそのチームは破綻するか」とい うシンプルなもので、この数値(人数)が高いほど良いチームとされる 

  33. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 2021年 現在


    チームの状況
 AI在庫管理チーム 大型新機能チーム ファルマーケット 2021/4参画 Pharmacist
 Product Manager
 Scrum Master
 Engineer
 Designer
 Data Scientist

  34. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 2022年 XX月


    チームの状況
 AI在庫管理チーム 大型新機能チーム ファルマーケット 2021/4参画 Pharmacist
 Product Manager
 Scrum Master
 Engineer
 Designer
 Data Scientist

  35. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 スクラムの最善なプロセスは状態によって変化する
 スクラムのステップアップ


    チーム フェーズ 周辺環境 激しく
 変わる!!
 激しく
 変わる!!
 いくらか
 変わる

  36. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 スクラムの価値基準 


    確約(Commitment)集中(Focus) 公開(Openness)尊敬(Respect)勇気(Courage) スクラムでやりたいことは1つ
 スクラムのステップアップ
 透明性 検査 適応 より良い プロダクト スプリントプランニング デイリースクラム スプリントレビュー スプリント レトロスペクティブ やりたいこと 状況に合わせて形を変えていく
  37. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 今日紹介したもの以外に取り組んだこと (一部紹介)


    ▪ 様々なふりかえりを実施
 KPT、KPT2、KPT+YWT、タイムライン
 Speed Car and Abyss、
 さまざまなカスタマイズしたふりかえり
 試したツール : Trello、Jamboard、figjam
 
 ▪ スクラムイベントの実験
 プランニングから独立したVoting セッション
 さまざまな整理の形式でのバックログリファインメント
 さまざまな形でのスプリントレビュー

  38. Copyright © KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 
 失敗を恐れず、チャレンジをすること
 新しい実践こそ、新しい知見を得るための元


    
 全ての施策が上手くいくわけではない前提で
 チャレンジをしていく、変化していく

  39. 57