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臨床工学技士国家試験・ME2種直流まとめ /dc
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Kazuhisa Fujita
June 22, 2023
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臨床工学技士国家試験・ME2種直流まとめ /dc
臨床工学技士国家試験とME2種で出題される直流回路の内容をまとめた資料です.公立小松大学臨床工学科の学生向けの資料ですが,皆さんのお役に立てると幸いです.
Kazuhisa Fujita
June 22, 2023
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Transcript
臨床⼯学技⼠国家試験・ME2種 電気回路まとめ -直流- 藤⽥ ⼀寿
抑えるポイント • 抵抗の計算 • 𝑅 = 𝜌 ! " (𝜌抵抗率,𝑙抵抗の⻑さ,𝑆抵抗の断⾯積)
• オームの法則 • 𝑉 = 𝑅𝐼 (𝑉抵抗にかかる電圧,𝑅抵抗の抵抗値,𝐼抵抗を流れる電流) • 直列回路 • 合成抵抗𝑅 = 𝑅# + 𝑅$ + ⋯ • 各抵抗(2抵抗)の電圧降下は𝑉# = 𝑉 ⋅ %! %!&%" , 𝑉$ = 𝑉 ⋅ %" %!&%" • 各抵抗に流れる電流は同じ • 並列回路 • 合成抵抗# % = # %! + # %" + ⋯ • 各抵抗にかかる電圧は同じ • 各抵抗(2抵抗)に流れる電流は並列回路に流れ込む電流を𝐼とすると 𝐼# = 𝐼 ⋅ %" %!&%" , 𝐼$ = 𝐼 ⋅ %! %!&%"
抑えるポイント • 内部抵抗 • 電源の内部抵抗は,電源と直列 • 電圧計の内部抵抗は,電圧計と並列 • 電流計の内部抵抗は,電流計と並列 •
キルヒホッフの法則 • 分岐点に流れ込む電流の和と流れ出す電流の和は等しい • 回路網中の任意の閉回路を⼀定の向きにたどるとき,回路の各部の起電⼒の総 和と電圧降下の総和は等しい • 電⼒ • 𝑊 = 𝐼𝑉 = 𝐼$𝑅 = 𝑉$/𝑅 • 電⼒量 • 電⼒×時間=電⼒量=仕事 • 直流のとき,コンデンサは開放 ,コイルは短絡 A ෦߅ ߅ 電流計 V ෦߅ ߅ 電圧計 内部抵抗 電源 I1 I2 I3 I5 I4
抵抗
抵抗と抵抗率 • 抵抗が⻑ければ⻑いほど,その抵抗値は⼤きくなる. • ⼈で考えると,⻑い道のりは疲れる.短いほうが楽. • 抵抗の断⾯積が⼤きければ⼤きいほど,その抵抗値は⼩さくなる. • ⼈で考えると,狭い道は⼤⼈数歩けない.広い道は⼤⼈数歩ける. •
抵抗𝑅[Ω],断⾯積𝑆[m^2],⻑さ𝑙[m]の関係は次のように表される. • 𝑅 = 𝜌 ! " • 定数𝜌を抵抗率という. 𝑆 𝑙 ߅𝜌
(5) CV2/18 【AM23】図のような水槽に抵抗率 5 Ωm(500 Ωcm)の 溶液が一杯に満たされている。両側面には 4 cm ×
5 cm の金属電極が貼り付けてある。電極間 の抵抗は何Ωになるか。 (1) 50 (2) 125 (3) 200 (4) 250 (5) 500 【AM24】図の正弦波交流について誤っているの はどれか。 (1) 位相 :0 rad (2) 周期 :10 ms (3) 振幅 :140 V (4) 周波数:100 Hz (5) 実効値:約 50 V 2R 4cm 5cm 10cm 電極(水槽内側) 0 140 5 10 t [ms] E[V] 問題解説
(5) CV2/18 【AM23】図のような水槽に抵抗率 5 Ωm(500 Ωcm)の 溶液が一杯に満たされている。両側面には 4 cm ×
5 cm の金属電極が貼り付けてある。電極間 の抵抗は何Ωになるか。 (1) 50 (2) 125 (3) 200 (4) 250 (5) 500 【AM24】図の正弦波交流について誤っているの はどれか。 (1) 位相 :0 rad (2) 周期 :10 ms (3) 振幅 :140 V (4) 周波数:100 Hz (5) 実効値:約 50 V 2R 4cm 5cm 10cm 電極(水槽内側) 0 140 5 10 t [ms] E[V] 問題解説 ୯Ґʹҙ͠Α͏ʂʂ ୯ҐʹDNΛͬͨ߹ 3ЊDN DN DN DN Њ ୯ҐʹNΛͬͨ߹ 3ЊN N N N Њ 公式 𝑅 = 𝜌 ! "
問題解説 半径𝑟[m],⻑さ𝐿[m],電気抵抗0.2Ωの導線がある.同⼀素材で作られ た半径2𝑟,⻑さ8𝐿の導線の電気抵抗[Ω]はいくらか. (第38回ME2種) 1. 0.1 2. 0.2 3. 0.4
4. 0.8 5. 1.0
問題解説 半径𝑟[m],⻑さ𝐿[m],電気抵抗0.2Ωの導線がある.同⼀素材で作られ た半径2𝑟,⻑さ8𝐿の導線の電気抵抗[Ω]はいくらか.(第38回ME2種) 1. 0.1 2. 0.2 3. 0.4 4.
0.8 5. 1.0 抵抗率をρとする.𝑆 = 𝜋𝑟$だから電気抵抗は 𝜌 𝐿 𝜋𝑟$ = 0.2 と書ける. 求める電気抵抗𝑅は, 𝑆 = 𝜋(2𝑟)$= 4𝜋𝑟$だから 𝑅 = 𝜌 8𝐿 4𝜋𝑟$ = 2×𝜌 𝑙 𝜋𝑟$ = 2×0.2 = 0.4
抵抗の直列接続
抵抗の直列 • 各抵抗に流れる電流は同じである. • 各抵抗にかかる電圧の総和は電源電圧に等しい. 𝑅# <Њ> 𝑅$ <Њ> 𝑉<7>
𝑉# <7> 𝑉$ <7> 𝐼<">
合成抵抗 • 複数の抵抗を1つとみなした(抵抗を合成した)ときの抵抗を合成抵抗 とよぶ. • 抵抗𝑅! と𝑅" を直列接続した時の合成抵抗𝑅は • 𝑅
= 𝑅! + 𝑅" • である. 𝑅# <Њ> 𝑅$ <Њ> 𝑉<7> 𝑉# <7> 𝑉$ <7> 𝐼<"> 𝑅 = 𝑅# + 𝑅$ <Њ> 𝑉<7> 𝐼<"> 直列回路 左の回路と等価な回路 等価
抵抗の並列接続
並列回路 • 各抵抗にかかる電圧は等しい. • 各抵抗に流れる電流の総和は,並列回路に流れ込む電流に等しい. 𝑅# Њ 𝑅$ Њ 𝐼$
<"> 𝐼# <"> 𝑉<7> 𝐼<">
並列回路の合成抵抗 並列回路の合成抵抗の逆数とみなせる 𝑅# Њ 𝑅$ Њ 𝐼$ <"> 𝐼# <">
𝑉<7> 𝐼<">
ブリッジ回路
ブリッジ回路 • 左図のような回路ある. • 𝑅!/𝑅" = 𝑅#/𝑅$ のときブリッジ回路は平衡状態となり,𝑅% を流れる電 流は0である.
• つまり𝑅% は無視できる(開放とみなせる). 𝑅' Њ 𝑅( Њ 𝑅# Њ 𝑅$ Њ 𝑅) Њ 𝑅' Њ 𝑅( Њ 𝑅# Њ 𝑅$ Њ R# /R$ = R% /R& のとき
問題解説 • 図の回路の端⼦A,B間の合成抵抗は何Ωか.(第39回ME2種) 1. 10 2. 20 3. 30 4.
40 5. 50
問題解説 • 図の回路の端⼦A,B間の合成抵抗は何Ωか.(第39回ME2種) 1. 10 2. 20 3. 30 4.
40 5. 50 ͜ͷϒϦοδճ࿏ฏߧঢ়ଶͰ͋ΔͷͰɼ߅͔ΒЊͷ߅ʹిྲྀྲྀΕͳ͍ɽ ͭ·ΓЊͷ߅ແࢹͰ͖Δɽ Αͬͯ߹߅ 1 𝑅 = 1 10 + 50 + 1 20 + 100 = 1 60 + 1 120 = 3 120 = 1 40 ΑΓЊͰ͋Δɽ
問題 • 図の回路で抵抗に流れる電流I[A]はどれか.ただし,電池の起電⼒は 4.0V,抵抗はすべて1.0Ωとする.(臨床⼯学技⼠国家試験35) 1. 1.0 2. 2.0 3. 3.0
4. 4.0 5. 5.0
問題 • 図の回路で抵抗に流れる電流I[A]はどれか.ただし,電池の起電⼒は 4.0V,抵抗はすべて1.0Ωとする.(臨床⼯学技⼠国家試験35) 1. 1.0 2. 2.0 3. 3.0
4. 4.0 5. 5.0 抵抗値を⾒ると,このブリッジ回路は平衡状態であるこ とが分かる.つまり𝑅# は無視できる. よって回路の合成抵抗は, 1 4 + 1 2 = 3 4 から4/3Ωである.よって,回路を流れる電流は 4.0 ÷ $ % = 4×3/4 = 3.0Aである. 𝑅# を無視できるため,並列回路とみなすことができる. つまり,電流𝐼と𝐼& の⽐は抵抗値の逆⽐に等しいので 𝐼: 𝐼& = 2: 4 よって電流𝐼は 𝐼 = 3.0× # ' = 1.0A である. 𝐼& 𝑅# 2Ω 2Ω 4Ω 2Ω 𝐼 3A 4/3Ω
電圧降下 ిؾిࢠճ࿏Ͱ࠷ॏཁ
電圧降下 • 回路を⼀周すると各抵抗のిѹ߱Լにより電圧は下がっていき,最終 的に0となる. • 各抵抗に電圧が分かれることをѹという. *3 Լ͕Δʢ3 ʹΑΔిѹ߱Լʣ *3
Լ͕Δʢ3 ʹΑΔిѹ߱Լʣ ॏཁ
(1) Pa N m-1 (2) J N m2 (3) W
J s (4) F C V (5) H Wb A-1 【AM30】図の回路の電圧 E は何 V か。 (1) 10 (2) 12 (3) 14 (4) 18 (5) 20 【AM31】図の交流回路で、R、C の両端の電圧(実効値)は図 に示す値であった。電源電圧 e (実効値)は何 V か。 (1) √ 2 (2) 2 √ 2 (3) 4 (4) 3 √ 2 (5) 8 【AM32】図の回路が 振 にあるとき、回路に流れる電流[A]は いくつか。 (1) 10 (2) 5 (3) 1 (4) 0.5 (5) 0.1 e 2V R C 2V 100V 200Ω 0.5H 20μ F E 10V 20V 1kΩ 4kΩ 問題解説
(1) Pa N m-1 (2) J N m2 (3) W
J s (4) F C V (5) H Wb A-1 【AM30】図の回路の電圧 E は何 V か。 (1) 10 (2) 12 (3) 14 (4) 18 (5) 20 【AM31】図の交流回路で、R、C の両端の電圧(実効値)は図 に示す値であった。電源電圧 e (実効値)は何 V か。 (1) √ 2 (2) 2 √ 2 (3) 4 (4) 3 √ 2 (5) 8 【AM32】図の回路が 振 にあるとき、回路に流れる電流[A]は いくつか。 (1) 10 (2) 5 (3) 1 (4) 0.5 (5) 0.1 e 2V R C 2V 100V 200Ω 0.5H 20μ F E 10V 20V 1kΩ 4kΩ 問題解説 Aから時計と逆周りに電圧の変化を⾒てみる.そう すると,1つ⽬の電源で20V上昇し,2つ⽬の電源で 10V下がっている.回路を⼀周しAに戻るとき電圧は 0Vとならなければならないので,2つの抵抗で10V 電圧が下がる必要がある. また,Eは1つ⽬の電源の電圧から4kΩの抵抗の電 圧降下分を引いた値になる.4kΩの抵抗に加わる電 圧は, 10*4/5=8V となるため,Eは12Vである.
グランド
グランド(GND),接地(アース) • グランド:電位基準(0V) • 接地:地⾯に接続すること.地球は巨⼤な導体としてみなせるため, 電荷与えても電位変化はないと考える.そのため,⼤地に接続した点 を基準(0ボルト)とする. ෛۃ ਖ਼ۃ ɼΞʔε
ج४ 7 7ి 7ి 7 7 (/% ిҐج४ େʹଓ ిҐج४ ͜ΕΒͷه߸ͱͭͳ͕͍ͬͯΔॴిѹ7Ͱ͋ Δɽ
問題 • 図において,電圧Va,Vbを求めよ. • また,点①と点②ʼが等電位であるとすれば,起電⼒E2ʼはいくらか.
- 4 - (5) 後ろ方向(紙面に垂直) 第27回(2005) 【AM21】図の直流回路で、A 点の電位は何 V か。
(1) -5 (2) -2.5 (3) 0 (4) 2.5 (5) 5 【AM22】図の回路においてキャパシタンス C に蓄えられている 5V 5kΩ 5V 5kΩ A 問題解説
- 4 - (5) 後ろ方向(紙面に垂直) 第27回(2005) 【AM21】図の直流回路で、A 点の電位は何 V か。
(1) -5 (2) -2.5 (3) 0 (4) 2.5 (5) 5 【AM22】図の回路においてキャパシタンス C に蓄えられている 5V 5kΩ 5V 5kΩ A 問題解説 まず点Sの電圧は接地されているので0Vとする. 点Sから時計回りに電圧の変化を⾒てみる.そうすると, 1つ⽬の電源で5Vと上がり更に,2つ⽬の電源で5Vと上が ることが⾒て取れる.そのため,2つの抵抗で10Vの電圧 降下が起こらなければ点Sの電圧が0に戻らない.2つの抵 抗の抵抗値は等しいため,それぞれの抵抗で同じ電圧降下 が起こる.つまり,⼀つの抵抗で5Vの電圧降下が起こる. よって,最初の電圧で5Vの電圧が上昇し,最初の抵抗で 5V電圧が下がるので,点Aの電圧は0Vである.
内部抵抗
電源の内部抵抗 • 理想的な電源の抵抗値は0である. • 現実の電源の抵抗値は0ではない(内部抵抗). • 実際は内部抵抗があり電源内部で電圧降下が起こる. • 計算するときは,電源を,右図のように理想的な電源と内部抵抗の2つ に分け,それらを直列につないだものとして考える.
理想的な電源 実際の電源 内部抵抗
なぜ内部抵抗を考えるのか • 理想的な電源の抵抗値は0である. • 理想的な電源は電流を無限に供給できる. • 現実の電源の抵抗値は0ではない. • 現実の電源は電流を無限に供給できる.内部抵抗で表現する. 現実の電源はこんなに
電流を流せない, 現実の電源でもこの電 流なら流せる. 1Aまで流せる電 源なら内部抵抗を 1Ωとすれば辻褄 が合う. 左以外の解釈 バッテリーの電圧が下がる現 象を内部抵抗が増えていく現 象と捉えることができる.
問題 • 図1の回路における端⼦電圧 V と電流 I の関係を図2に⽰す。この電 池の両端⼦を短絡したとき(負荷抵抗=0)、電流 I [A]はどれか。ただ
し、図1の点線内は電池の等価回路である。(臨床⼯学技⼠国家試験29 回) 1. 0 2. 1.5 3. 2.0 4. 3.0 5. 6.0
問題 • 図1の回路における端⼦電圧 V と電流 I の関係を図2に⽰す。この電池の両端⼦を短絡したとき(負 荷抵抗=0)、電流 I [A]はどれか。ただし、図1の点線内は電池の等価回路である。(臨床⼯学技⼠国
家試験29回) 1. 0 2. 1.5 3. 2.0 4. 3.0 5. 6.0 負荷抵抗を𝑅とする.電源電圧と各抵抗にかかる電圧は等しいので 𝐸 = 𝐼𝑟 + 𝐼𝑅 端⼦電圧𝑉は負荷抵抗にかかる電圧と同じなので 𝑉 = 𝐼𝑅 である.よって𝑉と𝐼の関係は 𝐸 = 𝐼𝑟 + 𝑉 となる.𝐼 = 0のとき𝑉 = 3なので 𝐸 = 3 𝐼 = 1.2のとき𝑉 = 2.4なので 3 = 1.2𝑟 + 2.4 1.2𝑟 = 0.6 𝑟 = 0.5 よって,最初の式は 0.5𝐼 + 𝐼𝑅 = 3 端⼦を短絡した場合𝑅 = 0なので 0.5𝐼 = 3 𝐼 = 6
問題 • 図1の回路における端⼦電圧 V と電流 I の関係を図2に⽰す。この電池の両端⼦を短絡したとき(負 荷抵抗=0)、電流 I [A]はどれか。ただし、図1の点線内は電池の等価回路である。(臨床⼯学技⼠国
家試験29回) 1. 0 2. 1.5 3. 2.0 4. 3.0 5. 6.0 別解 負荷抵抗が0のとき,内部抵抗に電圧Eがかかる.そのため, 両端電圧𝑉は0となる. 𝑉 = 0,すなわち直線とI軸が交わるときのIが答えとなる. 直線の式は𝑉 = 𝑎𝐼 + 𝑏なのでグラフ上の点を代⼊すると 𝑎 = −0.5 𝑏 = 3 となる.よって𝑉 = 0のときの𝐼は 0.5𝐼 = 3 𝐼 = 6 答え
電池の内部抵抗のまとめ 𝐼 = 0のときの電圧𝑉が電源電圧𝐸 傾きの⼤きさが内部抵抗𝑟 𝑉 = 0のときの電流𝐼が負 荷抵抗𝑅 =
0のときの電流 𝑅 オームの法則より𝑉 = 𝐼𝑅 負荷抵抗にかかる電圧は𝑉 = ( ()* 𝐸 よって負荷抵抗は𝑅 = *+ ,-+ これをオームの法則に代⼊すると𝑉 = 𝐼× *+ ,-+ よって,𝑉 = 𝐸 − 𝑟𝐼
電流計の内部抵抗 • 理想的な電流計の抵抗値は0. • 実際の電流計の抵抗値は0ではない(内部抵抗). • 左図のような接続をした場合,電流計で電圧降下が起こる. • 計算するときは,電流計を,右図のように理想的な電流計と内部抵抗 の2つに分け,それらを直列につないだものとして考える.
A A ෦߅ ߅ ߅ ిྲྀܭͰΘ͔ͣʹిѹ͕Լ͕Δɽ ిྲྀܭ෦ʹ߅͕͋ΔͨΊిѹ͕Լ͕Δͱߟ͑Δɽ 現実の電流計
問題解説(分流器) • フルスケール1mA,内部抵抗4.9Ωの電流計を使って50mAまでの電流 を測定したい.正しいのはどれか. 1. 1.00Ωの抵抗を電流計に直列に接続する. 2. 0.49Ωの抵抗を電流計に並列に接続する. 3. 0.10Ωの抵抗を電流計に直列に接続する.
4. 1.00Ωの抵抗を電流計に並列に接続する. 5. 0.10Ωの抵抗を電流計に並列に接続する.
問題解説(分流器) • フルスケール1mA,内部抵抗4.9Ωの電流計を使って50mAまでの電流を測定したい.正しいのはどれ か. 1. 1.00Ωの抵抗を電流計に直列に接続する. 2. 0.49Ωの抵抗を電流計に並列に接続する. 3. 0.10Ωの抵抗を電流計に直列に接続する.
4. 1.00Ωの抵抗を電流計に並列に接続する. 5. 0.10Ωの抵抗を電流計に並列に接続する. 電流計 ిྲྀܭ この問題の電流計だけでは1mAまでしか流せない.50mAの電流を計測したければ,電流計に抵抗を並列に抵抗Rを加え,電流 計に1mA,抵抗Rに残りの49mA流せばよい.並列回路なので,電流計と抵抗Rには等しい電圧が加わる.つまり,次の式が成り ⽴つ. 1mA ×4.9Ω = 49mA × 𝑅 よって,R=0.1Ωである. 新電流計
電圧計の内部抵抗 • 理想的な電圧計の抵抗値は無限⼤. • 実際の電圧計の抵抗値は無限⼤ではない(内部抵抗). • 左図のような接続をした場合,電圧計にも電流が流れる. • 計算するときは,電圧計を,右図のように理想的な電圧計と内部抵抗 の2つに分け,それらを並列につないだものとして考える.
V ిѹܭʹΘ͔ͣʹిྲྀ͕ྲྀΕΔɽ ిѹܭ෦ʹ߅͕͋ΔͨΊɼిѹܭʹి ྲྀ͕ྲྀΕΔͱߟ͑Δɽ V ෦߅ ߅ ߅ ͠ɼܭଌରͷ߅͕େ͖͔ͬͨ߹ɼి ྲྀͷଟ͕͘෦߅ʹྲྀΕΔ͔͠Εͳ͍ɽ 現実の電圧計
問題解説(倍率器) • フルスケール1V,内部抵抗1kΩの電圧計を使ってフルスケール10Vの 電圧計としたい.正しいのはどれか.(第41回ME2種) 1. 9kΩの抵抗を電圧計に並列に接続する. 2. 9kΩの抵抗を電圧計に直列に接続する. 3. 10kΩの抵抗を電圧計に並列に接続する.
4. 11kΩの抵抗を電圧計に直列に接続する. 5. 11kΩの抵抗を電圧計に並列に接続する.
問題解説(倍率器) • フルスケール1V,内部抵抗1kΩの直列電圧計を使ってフルスケール10Vの電圧計とした い.正しいのはどれか. 1. 9kΩの抵抗を電圧計に並列に接続する. 2. 9kΩの抵抗を電圧計に直列に接続する. 3. 10kΩの抵抗を電圧計に並列に接続する.
4. 11kΩの抵抗を電圧計に直列に接続する. 5. 11kΩの抵抗を電圧計に並列に接続する. 電圧計 ిѹܭ この問題の電圧計には1Vまでしか加えることができない.10Vの電圧を計測したければ,直列に抵抗Rを加え,10Vを電圧計 で1V,抵抗で9Vに分圧すれば良い.電圧計と抵抗Rには等しい電流が流れるので,次の式が成り⽴つ. 1V/1kΩ = 9V/R よって,R=9kΩとなる. 新電圧計
キルヒホッフの法則,テブナ ンの法則,電⼒
キルヒホッフの法則
キルヒホッフの法則 • キルヒホッフ第1法則(ిྲྀอଘଇ) • 分岐点に流れ込む電流の和は,流れ出す電流の総和に等しい. • ⽔の流れと同じように考える(ただし,蒸発は無視). • 消えることはない(流れ込む電流>流れ出す電流,とはならない). •
湧き出すこともない(流れ込む電流<流れ出す電流,とはならない). • 分岐点における電流の総和は0である. I1 I2 I3 I5 I4 ॏཁ 𝐼* + 𝐼+ + 𝐼, = 𝐼- + 𝐼. 𝐼* + 𝐼+ + −𝐼- + 𝐼, + −𝐼. = 0 電流の流れを表すため⽮印をつけているが,⽮印と逆向きに電流は 流れても良い.その時は電流は負となる.
キルヒホッフの法則 • キルヒホッフ第2法則 • 回路網中の任意の閉回路を⼀定の向きにたどるとき,回路の各部の起電⼒ の総和と電圧降下の総和は等しい. 閉回路1 𝐸! − 𝐸"
= 𝑅!𝐼! − 𝑅"𝐼" 閉回路2 𝐸" − 𝐸# = 𝑅"𝐼" + 𝑅#𝐼# 起電⼒ 電圧降下 閉回路1の式を変形すると𝐸& − 𝑅& 𝐼& = 𝐸# − 𝑅# 𝐼# となる. つまり,キルヒホッフ第2法則は並列回路において並列になっている回 路(𝐸& と𝑅& の回路と 𝐸# と𝑅# の回路)の両端電圧は等しこと⾔っている.
問題 • 図の回路でキルヒホッフの法則を⽤いた解法について誤っているのは どれか.(臨床⼯学技⼠国家試験34) 1. 図の回路には3つの閉回路がある. 2. a点の電位は起電⼒E2とR2の両端の電圧降下の差となる. 3. a点に流れ込む電流とa点から流れ出す電流の和は等しい.
4. ⼀つの閉回路に含まれる電圧降下の⼤きさと起電⼒の⼤きさは等し い. 5. ⼀つの閉回路内で設定する電流の向きによって起電⼒の正負は変わ る.
問題 • 図の回路でキルヒホッフの法則を⽤いた解法について誤っているのはどれ か.(臨床⼯学技⼠国家試験34) 1. 図の回路には3つの閉回路がある. 2. a点の電位は起電⼒𝑬𝟐 と𝑹𝟐 の両端の電圧降下の差となる.
差ではなく和となる. 3. a点に流れ込む電流とa点から流れ出す電流の和は等しい. 電流保存則 4. ⼀つの閉回路に含まれる電圧降下の⼤きさと起電⼒の⼤きさは等しい. キルヒホッフ第2法則 5. ⼀つの閉回路内で設定する電流の向きによって起電⼒の正負は変わる.
問題 図の回路で成⽴するのはどれか.(臨床⼯学技⼠国家試験33) a) 𝐼! − 𝐼" − 𝐼# = 0
b) 𝐼! + 𝐼" + 𝐼# = 𝐸!/𝑅! c) 𝐼!𝑅! + 𝐼#𝑅# = 𝐸! − 𝐸# d) 𝐼!𝑅! + 𝐼"𝑅" = 𝐸! e) −𝐼"𝑅" + 𝐼#𝑅# = 𝐸#
問題 図の回路で成⽴するのはどれか.(臨床⼯学技⼠国家試験33) a) 𝐼! − 𝐼" − 𝐼# = 0
流れ込む電流と流れ出す電流の和は0なので成り⽴つ. b) 𝐼! + 𝐼" + 𝐼# = 𝐸!/𝑅! 成り⽴たない. c) 𝐼!𝑅! + 𝐼#𝑅# = 𝐸! − 𝐸# 閉回路3を考えると,右辺の𝐸% の 符号が間違っている. d) 𝐼!𝑅! + 𝐼"𝑅" = 𝐸! 閉回路1を考えると, 成り⽴つ. e) −𝐼"𝑅" + 𝐼#𝑅# = 𝐸# 閉回路2を考えると, 成り⽴つ. 1 2 3
問題 • 図に⽰す回路を流れる電流の向きを図のように決め,電流I1,I2,I3を 求めよ. 回路網の計算 図 42 の 回路の電流l i,
12, ゐ [ A] は, 式 (54) ' (55) お よ び式 (56) の三つ の連立方程式 を解 く こ と に よ っ て求め ら れ る 。 な お, こ こ で IO 求め た電流の値が負 に な る と き , こ れは 実際の電流の 向 き が仮定 し 15 の正の向 き を 図の よ う に 決め, 電流 九 12, 13 [A] を 求 め よ o E圏 点 C に 第 l 法則 を 適用 す る と , ①が得 ら れ る 。 11 + 12 = ん ① (流れ込む電流) = (流れ出 る 電流) I1 [A] =主> c <==ん [A] 20 Q lO Q 40 Q llO V a 図43 閉回路 a → b → c → a に第 2 法則 を適用す る と , ②が得 ら れ
問題 • 図に⽰す回路を流れる電流の向きを図のように決め,電流I1,I2,I3を 求めよ. 𝐼# + 𝐼$ = 𝐼' …1
20𝐼# + 40𝐼' = 130…2 10𝐼$ + 40𝐼' = 110…3 3より 𝐼$ = 11 − 4𝐼' これを1に代⼊すると 𝐼# + 11 − 4𝐼' = 𝐼' 𝐼# − 5𝐼' = −11 20𝐼# − 100𝐼' = −220 これと2より 140𝐼' = 350 𝐼' = 2.5A よって 𝐼# = −11 + 12.5 = 1.5A 𝐼$ = 2.5 − 1.5 = 1A 図 42 の 回路の電流l i, 12, ゐ [ A] は, 式 (54) ' (55) お よ び式 (56) の三つ の連立方程式 を解 く こ と に よ っ て求め ら れ る 。 な お, こ こ で IO 求め た電流の値が負 に な る と き , こ れは 実際の電流の 向 き が仮定 し 15 の正の向 き を 図の よ う に 決め, 電流 九 12, 13 [A] を 求 め よ o E圏 点 C に 第 l 法則 を 適用 す る と , ①が得 ら れ る 。 11 + 12 = ん ① (流れ込む電流) = (流れ出 る 電流) I1 [A] =主> c <==ん [A] 20 Q lO Q 40 Q llO V a 図43
ME2 電気系 2002-2005、2014 ~ 問題 第25回(2003) 【AM21】電圧源と抵抗からなる回路の各部の電流値および方向 を調べたら図のようになった。未知抵抗 x はいくらか。
(1) 5 Ω (2) 10 Ω (3) 20 Ω (4) 40 Ω (5) 80 Ω 【AM22】図の回路に(A)のような方形波(1 波形のみ)を入力した。出力波形はおよそどの ようになるか。ただし、ダイオードは理想ダイオードとし、C:10μF、R:100kΩ とする。 1V 2V x 0.2A 50Ω 0.2A 2V 0.1A 10Ω 入力 出力 C R 1s 10V (A) 10V 10V 10V 10V 10V (1) (2) (3) (4) (5) 問題解説
ME2 電気系 2002-2005、2014 ~ 問題 第25回(2003) 【AM21】電圧源と抵抗からなる回路の各部の電流値および方向 を調べたら図のようになった。未知抵抗 x はいくらか。
(1) 5 Ω (2) 10 Ω (3) 20 Ω (4) 40 Ω (5) 80 Ω 【AM22】図の回路に(A)のような方形波(1 波形のみ)を入力した。出力波形はおよそどの ようになるか。ただし、ダイオードは理想ダイオードとし、C:10μF、R:100kΩ とする。 1V 2V x 0.2A 50Ω 0.2A 2V 0.1A 10Ω 入力 出力 C R 1s 10V (A) 10V 10V 10V 10V 10V (1) (2) (3) (4) (5) 問題解説 ⽮印の向きに電流が流れていると想定すると,キルヒホッフの第2法則から次の式が成り⽴つ.よって <latexit sha1_base64="edgy7L7fo60R2iLl7oBhQeE7OIU=">AAACSHicbVDLSgMxFM3UV62vqks3waII0iEz+NoUim5cVrAqdIaSSVMNzTxIMmIZ+nluXLrzG9y4UMSdd6YVfF0IOfece8jNCRIptCHkySpNTc/MzpXnKwuLS8sr1dW1Cx2nivE2i2WsrgKquRQRbxthJL9KFKdhIPllMDjJ9ctbrrSIo3MzTLgf0utI9AWjBqhutVsntnuH65jYDvaMCLnGDsG70Ltf/T7B2w3sAunAcT2vAu0+XLkLzHlXiPXc2sD1PdAK2iXdao3YpCj8FzgTUEOTanWrj14vZmnII8Mk1brjkMT4GVVGMMlHFS/VPKFsQK95B2BEYUM/K4IY4S1gergfKziRwQX73ZHRUOthGMBkSM2N/q3l5H9aJzX9Iz8TUZIaHrHxQ/1UYhPjPFXcE4ozI4cAKFMCdsXshirKDGRfgRCc31/+Cy5c2zmw3bO9WvN4EkcZbaBNtIMcdIia6BS1UBsxdI+e0St6sx6sF+vd+hiPlqyJZx39qFLpE0vwo9U=</latexit> 0.2x 0.1 ⇥ 10 + 0.2 ⇥ 50 = 2 + 1 + 2 = 5 0.2x = 5 + 1 10 = 4 x = 20
問題解説 • 図の回路の電流I[A]はどれか.キルヒホッフの法則を使って解け.(第 42回ME2種改) 1. 0.1 2. 0.2 3. 0.3
4. 0.4 5. 0.5
問題解説 • 図の回路の電流I[A]はどれか.キルヒホッフの法則を使って解け.(第 42回ME2種改) 1. 0.1 2. 0.2 3. 0.3
4. 0.4 5. 0.5 I1 I2 キルヒホッフの法則より 𝐼 = 𝐼# + 𝐼$ …1 20𝐼 + 20𝐼$ = 20 …2 20𝐼 + 20𝐼# = 10 …3 式2,3より 𝐼# + 𝐼$ = −2𝐼 + 1.5 これを1に代⼊すると 3I=1.5 I=0.5
問題解説 • 図の回路において抵抗Rの⼤きさは何Ωか.キルヒホッフの法則で解 け.(第40回ME2種) 1. 0.5 2. 1.0 3. 1.5
4. 2.0 5. 2.5
問題解説 • 図の回路において抵抗Rの⼤きさは何Ωか.キルヒホッフの法則で解 け.(第40回ME2種改) 1. 0.5 2. 1.0 3. 1.5
4. 2.0 5. 2.5 キルヒホッフの法則から 𝐼! + 𝐼" = 1 …1 4𝐼! + 2 = −7 + 5 = −2 …2 𝑅𝐼" + 2 = 5 …3 2より𝐼! = −1A 1より𝐼" = 1 + 1 = 2A よって3より 2𝑅 + 2 = 5 𝑅 = 1.5Ω I1 I2
問題解説 • 図の回路において抵抗Rの⼤きさは何Ωか.キルヒホッフの法則で解 け.(第40回ME2種改) 1. 0.5 2. 1.0 3. 1.5
4. 2.0 5. 2.5 別解 2Ωの抵抗に1A流れているので,この抵抗には 2Vかかっている. 閉回路①を考えと,キルヒホッフの第2法則よ り4Ωの抵抗には4Vかかっている.よって4Ω の抵抗には1A流れている. 電流保存則から,抵抗Rには2A流れている. 閉回路②を考えると,キルヒホッフの第2法則 から抵抗Rには3Vかかっている. よって,𝑅 = ' $ = 1.5Ωとなる. 1A 2A 2V 4V 3V ① ②
重ね合わせの原理
重ね合わせの理 • 回路網に2つ以上の起電⼒を含む場合,各枝路を流れる電流は,個々 の起電⼒が単独にあり,他の起電⼒を短絡したときに,その枝路に流 れる電流の代数和に等しい. で解く ことができるので理解 し やすい。 “回路網中にニつ以上の起電力を含む場合,
各枝路に流れ る電流は, 図1 . 34 ( a) の回路において, 具体的に抵抗R 〔0〕 に流れる電流 I 〔A〕 を求めて みよう。 lO ( a ) も との回路
れか。 。 (3) W J s -1 の電圧(実効値)は図 効値)は何 V
か。 R 2V E 10V 20V 1kΩ 4kΩ 問題解説 • 図の回路の電圧𝐸は何Vか.重ね合わせの原理を⽤いて解け. 1. 10 2. 12 3. 14 4. 18 5. 20
ME2 電気系 2002-2005、2014 ~ 問題 J s E 10V 20V
1kΩ 4kΩ 問題解説 • 図の回路の電圧𝐸は何Vか.重ね合わせの原理を⽤いて解け. 1. 10 2. 12 3. 14 4. 18 5. 20 ME2 電気系 2002-2005、2014 ~ 問題 回(2014) M21】 の み で正しいのはどれか。 。 (1) Pa N m-1 (2) J N m2 (3) W J s (4) F C V (5) H Wb A-1 M30】図の回路の電圧 E は何 V か。 (1) 10 (2) 12 (3) 14 (4) 18 (5) 20 E 10V 20V 1kΩ 4kΩ 題 C ME2 電気系 2002-2005、2014 ~ 問題 第36回(2014) 【AM21】 の み で正しいのはどれか。 。 (1) Pa N m-1 (2) J N m2 (3) W J s (4) F C V (5) H Wb A-1 【AM30】図の回路の電圧 E は何 V か。 (1) 10 (2) 12 (3) 14 (4) 18 (5) 20 E 10V 20V 1kΩ 4kΩ 下図のように各電源を短絡した回路を考える. 20Vを短絡させたとき,1kΩの抵抗にかかる電圧V& は, 𝑉& = 10× 1 5 = 2 である.10Vの電源を短絡させたときに1kΩの抵抗にかかる電圧𝑉# は 𝑉# = 20× 1 5 = 4 時計回りに回路を⾒ると,10Vの電源の場合,1kΩの抵抗では2V電圧が 下がり,20Vの電源の場合,電圧4Vが上がっているとみなせる. よって𝐸は 𝐸 = 10 − 2 + 4 = 12
- 4 - (5) 後ろ方向(紙面に垂直) 第27回(2005) 【AM21】図の直流回路で、A 点の電位は何 V か。
(1) -5 (2) -2.5 (3) 0 (4) 2.5 (5) 5 【AM22】図の回路においてキャパシタンス C に蓄えられている 5V 5kΩ 5V 5kΩ A 問題解説 重ね合わせの原理で解け.
- 4 - (5) 後ろ方向(紙面に垂直) 第27回(2005) 【AM21】図の直流回路で、A 点の電位は何 V か。
(1) -5 (2) -2.5 (3) 0 (4) 2.5 (5) 5 【AM22】図の回路においてキャパシタンス C に蓄えられている 5V 5kΩ 5V 5kΩ A 問題解説 それぞれの電源が短絡した場合を考える. 右の5Vの電源が短絡したとすると,5kΩの抵抗で起こる電圧降下𝑉& は, 𝑉& = 5 2 = 2.5 どちらの電源も5Vなので,左の電源が短絡したときの電圧降下𝑉# も2.5Vである. 両⽅の電源同じ向きなので,回路を時計回りに⾒ると,どちらの回路で起こった電圧降下は電圧 を下げる効果となっている. よって 𝑉 = 5 − 2.5 − 2.5 = 0
問題解説 • 図の回路の電流I[A]はどれか.重ね合わせの原理を使って解け.(第42 回ME2種改) 1. 0.1 2. 0.2 3. 0.3
4. 0.4 5. 0.5
問題解説 • 図の回路の電流I[A]はどれか.(第42回ME2種) 1. 0.1 2. 0.2 3. 0.3 4.
0.4 5. 0.5 I1 I2 10Vの電源が短絡しているとすると, 回路の合成抵抗は 20 + (20 + 20)/2 = 30 なので,𝐼$ = 20/30 A よって𝐼 = 1/3A また,20Vの電源が短絡しているとすると 回路の合成抵抗は30なので, 𝐼# = 10/30 A よって𝐼 = 0.5/3 A 重ね合わせの原理より,I=1/3+0.5/3=0.5A
テブナンの定理
テブナンの定理 • 線形な素⼦(抵抗など電圧と電流の関係が⽐例する素⼦)から回路が 出来ている場合,どのような回路でも電圧源と抵抗だけの簡単な等価 回路にできる. • 複雑な回路を単純な等価回路において考えるときに使う. = 等価 複雑な回路
単純な回路
テブナンの定理 • 等価回路の求め⽅ • (a)のようにab間の電圧をVabとする • (b)のように,電源を取り除き短絡させる.そして,ab間の抵抗をR0 とする. • (c)のようにab間に抵抗Rを接続すると,抵抗Rに流れる電流Iは
となる. 1 . 2 直 流 回 路 の 計算 35 a a lg a I 〔A〕 。 止 。 ' .. R 〔Q〕 Ro 〔Q〕 b b b 十1起電力 ( α ) ( b ) ( c )
問題解説 • 図の回路の電流I[A]はどれか.テブナンの定理を使って解け.(第42回 ME2種改) 1. 0.1 2. 0.2 3. 0.3
4. 0.4 5. 0.5
問題解説 • 図の回路の電流I[A]はどれか.テブナンの定理を使って解け.(第42回 ME2種改) 1. 0.1 2. 0.2 3. 0.3
4. 0.4 5. 0.5 Iが流れる抵抗のみで構成される回路と,そ れ以外の回路とできていると考える. それ以外の回路の合成抵抗は,電圧源を短絡 すると20Ωの並列回路となるので,10オーム である. また,両端電圧は15Vとなる. よって,等価回路は15Vの電圧源と10Ωの抵 抗からなる回路だと分かる. そうすると,合成抵抗は10+20=30Ω,電源 電圧は15Vなので,I=0.5A
問題解説 • 回路1と回路2に同じ負荷をつないだ時,負荷にかかる電圧Voutと流れ る電流Iが⼀致した.回路2の電源電圧Eと抵抗Rの値の組み合わせで正 しいのはどれか.(第37回ME2種) 1. E=5V,R=1kΩ 2. E=5V,R=2kΩ 3.
E=5V,R=4kΩ 4. E=10V,R=2kΩ 5. E=10V,R=4kΩ
問題解説 • 回路1と回路2に同じ負荷をつないだ時,負荷にかかる電圧Voutと流れる電流Iが⼀致した.回路2の電源 電圧Eと抵抗Rの値の組み合わせで正しいのはどれか.(第37回ME2種) 1. E=5V,R=1kΩ 2. E=5V,R=2kΩ 3. E=5V,R=4kΩ
4. E=10V,R=2kΩ 5. E=10V,R=4kΩ 回路2はテブナンの定理を⽤い回路1を等価回路に変えたものと考えられる. よってテブナンの定理を⽤い,回路1に負荷がないとして,次のAB間の合成抵抗,AB間 の電圧を計算すればよい. 電源を短絡させたときのAB間の合成抵抗Rは, 𝑅 = 2𝑘/2 = 1𝑘Ω AB間の電圧Eは, 𝐸 = 10/2 = 5V
電⼒
電⼒ • 電流を流すためには電気エネルギーを必要とする.⾔い⽅を変えれば ,電流を流すと回路は電気エネルギーを消費する. • 電気エネルギーが単位時間あたりにする仕事の⼤きさを電⼒という. • 単位はワット(W)である. • 1W=1J/s
• 電⼒Pは次の式で表される. • 𝑃 = 𝐼𝑉 • 図の回路の電⼒は,オームの法則より次に表せる. • 𝑃 = 𝐼𝑉 = 𝑅𝐼" = 𝑉"/𝑅 電気エ ネ ル ギ ー は, そ の と き に発生 し た熱 ュ ー ルの法則 に よ り Q = I2Rt [ J ] であ る し た が っ て, 電力 p [W] は, 次の式で I � P= =I2R= VI = 一一 図(b)は, 電力 を測定す る 電力計で あ る 。 /[A] E二〉 v [VJ R [Q] (a) ’屯気回路 図 2 電気回路と電力 電力量 電気があ る 時間 に 行ー っ た仕事を電力量 ( p [W] の電力で, t 秒間 に行 っ た仕事,
問題解説 • 1Ωの抵抗器の両端電圧が図のような波形であった.抵抗器の消費電⼒ の波形として正しいのはどれか.(第42回ME2種)
問題解説 • 1Ωの抵抗器の両端電圧が図のような波形であった.抵抗器の消費電⼒ の波形として正しいのはどれか.(第42回ME2種) 電⼒𝑃は 𝑃 = 𝐼𝑉 = 𝑉"/𝑅
𝑅 = 1だから 𝑃 = 𝑉" 図から,𝑉 = 𝑡の関係が ある事がわかる. よって𝑃 = 𝑡"なので答 えは4である.
問題解説 • 起電⼒100V,内部抵抗10Ωの電源に可変抵抗Rを接続し,Rを調節し てRの消費電⼒を最⼤にした.このときのRの消費電⼒[W]はどれか.( 第41回ME2種) 1. 25 2. 50 3.
125 4. 250 5. 500
問題解説 • 起電⼒100V,内部抵抗10Ωの電源に可変抵抗Rを接続し,Rを調節し てRの消費電⼒を最⼤にした.このときのRの消費電⼒[W]はどれか.( 第41回ME2種) 1. 25 2. 50 3.
125 4. 250 5. 500 抵抗𝑅に加わる電圧𝑉は 𝑉 = 100𝑅/(𝑅 + 10) 𝑅で消費される電⼒𝑃は 𝑃 = 𝐼𝑉 = 𝑉2/𝑅 = 10000𝑅/(𝑅 + 10)2 = 10000/(𝑅 + 20 + 100/𝑅) 分⺟が最⼩のときに𝑃は最⼤となる. 分⺟は𝑅 > 0の領域で凸関数なので微分が0のとき分⺟は最⼩となるので, 分⺟を微分すると 1 − 100/𝑅2 = 0 𝑅 = 10 このときの電⼒は 𝑃 = 10000/(10 + 20 + 10) = 10000/40 = 250W 𝑅 𝑃 分⺟ 𝑅
問題対策 • 図のような回路の場合,負荷抵抗𝑅と内部抵抗𝑟が等しい時, 負荷抵抗 𝑅 の消費電⼒が最⼤となる. 𝑟
電⼒量 • 電気がある時間に⾏った仕事を電⼒量という. • 単位はジュール[J] • 電気が電⼒𝑃で𝑡秒間⾏った仕事,すなわち電⼒量Wは • 𝑊 =
𝑃𝑡 • となる. 電⼒×時間=電⼒量=仕事
問題解説 6Ωの抵抗を5本並列に接続し,その端⼦間に2Vの電圧を10分間加えた ときの消費エネルギーは何Jか.(第33回ME2種) 1. 120 2. 500 3. 1200 4.
1800 5. 2000
問題解説 6Ωの抵抗を5本並列に接続し,その端⼦間に2Vの電圧を10分間加えた ときの消費エネルギーは何Jか.(第33回ME2種) 1. 120 2. 500 3. 1200 4.
1800 5. 2000 合成抵抗Rは 1 𝑅 = 1 6 ×5 𝑅 = 6 5 消費エネルギーWは 𝑊 = 𝑃𝑡 = 𝐼𝑉𝑡 = &' ' 𝑡 = 2"×10×60× % ( = 2×10# J
電気による発熱 • 図のような抵抗と電源からなる単純な回路でも電⼒(電気エネルギー )を消費している. • その電⼒は抵抗で消費され,熱エネルギーに変換されている. • 抵抗でt秒間に発⽣する熱量W[J]は • 𝑊
= 𝑃𝑡 = 𝐼𝑉𝑡 = 𝑅𝐼"𝑡 = &5) ' 電力 の単位に は ワ ッ ト (watt, 単位記号 W) が用 い ら れ, 量記号 は P で表 さ れ る 。 l W は, 1 秒間 に 1 J の仕事 を す る 電力であ り , I w = 1 J/s と な る 。 図 2 (a)の よ う に抵抗 R [D] に 電流 I [A] が t 秒間流れた と き の 電気エ ネ ル ギ ー は, そ の と き に発生 し た熱エ ネ ルギ ー に 等 し く , ジ 10 ュ ー ルの法則 に よ り Q = I2Rt [ J ] であ る 。 し た が っ て, 電力 p [W] は, 次の式で表 さ れ る 。 I � v2 I P= =I2R= VI = 一一 I (3) R I 図(b)は, 電力 を測定す る 電力計で あ る 。 /[A] E二〉 v [VJ R [Q] 園田園l 園田! 図 - ジ ュ ー ルの法 則 図 1 . 48 のよ う に, 抵抗に電流を流すと電気 こ のエネルギーはすべて熱に変換さ れる こ と を っ て確かめた。 そ して, その実験結果か ら つ ぎ 抵抗に流れる電流によ っ て毎秒発生する熱 ?選回 図 1 . 4 t 1 James Prescott Joule (1818~1889) , イ ギ リ 電⼒×時間=電⼒量=仕事→熱
熱容量と消費電⼒ • ある量の物質の温度を1℃(K)上昇させるために必要なエネルギー(熱 量)を熱容量𝐶という. • 熱容量𝐶は,質量𝑚 [kg],⽐熱𝑐 [J ⋅ kg*!
⋅ K*!]とすると • 𝐶 = 𝑚𝑐 • ⽐熱cは1kgの物質を1℃上させるために必要な熱量. • 図の回路の抵抗でt秒物質を熱したとする.熱がすべて温度上昇に使わ れたとすると物質の温度上昇ΔTは • Δ𝑇 = + , = -&) , = -&) ./ 間 あ た り の電気エ ネ ル ギ ー を表すの に電力 電力 電気エ ネ ル ギ ー が, 単位時 間 あ た り に す (electric power) と い う 。 電力 の単位に は ワ ッ ト (watt, 単位記号 W P で表 さ れ る 。 l W は, 1 秒間 に 1 J の仕事 = 1 J/s と な る 。 図 2 (a)の よ う に抵抗 R [D] に 電流 I [A] 電気エ ネ ル ギ ー は, そ の と き に発生 し た熱エ ュ ー ルの法則 に よ り Q = I2Rt [ J ] であ る 。 し た が っ て, 電力 p [W] は, 次の式で表 I � v P= =I2R= VI = 一一 R 図(b)は, 電力 を測定す る 電力計で あ る 。 /[A] E二〉 v [VJ R [Q] (a) ’屯気回路
問題解説 • 図のような回路で,⽔300gを10分間温めた.⽔は何度上昇するか.た だし,電⼒はすべて熱に変換され,その熱はすべて温度上昇に使われ るとする.⽔の⽐熱は 4.2J ⋅ g*! ⋅ K*!
とする. 電⼒×時間=電⼒量=仕事→熱 1℃上げるのに必要な熱量𝑪 C=質量×⽐熱
直流回路(定常状態)におけ るコンデンサとインダクタ
ྲྀճ࿏(ఆৗঢ়ଶ)におけるコンデンサとインダクタ • ίϯσϯα։์ʢஅɼిྲྀΛྲྀ͞ͳ͍ঢ়ଶʣ • コンデンサは限界まで電荷を貯めると電流が流れなくなる. • コンデンサに電荷が限界まで溜まった状態(定常状態)では,コンデンサ は開放(切断,電流を流さない状態)となる. • ΠϯμΫλʢίΠϧʣབྷ
• コイルは電位変化が⽣じなければ(定常状態では),誘導起電⼒も発⽣し ないため,短絡(抵抗0の状態,単なる導線)となる.
(4) 5 × 10-4 (5) 1 × 10-3 【AM22】図の電圧 V
の値[V]はどれか。 (1) 0 (2) 1 (3) 1.5 (4) 2 (5) 3 【AM23】 V(t)= 282sin(200πt+π/4)[V]で表される交流について誤っているものはどれか。 (1) 周波数 :200Hz (2) 実効値 :200V (3) 位相進み:45 ° (4) 振幅 :282V (5) 角周波数:628 rad/s 【AM25】ある抵抗に 100V の電圧をかけたとき 50W の電力を消費した。この抵抗を 2 本 直列にして 100V の電圧をかけると何 W の電力を消費するか。 (1) 200 (2) 100 (3) 50 (4) 25 (5) 12.5 【AM34】500W の電気ポットに 10℃の水 1 ℓを入れた。10 分間通電すると、水の温度はお よそ何℃になるか。ただし 1 カロリーは 4.2 J で、消費電力の 60 %が水の加熱に利 用されるものとする。 (1) 15 (2) 24 (3) 43 (4) 53 (5) 82 10V 10μF 3V 5kΩ 1μF V 1mH 10kΩ 問題解説
(4) 5 × 10-4 (5) 1 × 10-3 【AM22】図の電圧 V
の値[V]はどれか。 (1) 0 (2) 1 (3) 1.5 (4) 2 (5) 3 【AM23】 V(t)= 282sin(200πt+π/4)[V]で表される交流について誤っているものはどれか。 (1) 周波数 :200Hz (2) 実効値 :200V (3) 位相進み:45 ° (4) 振幅 :282V (5) 角周波数:628 rad/s 【AM25】ある抵抗に 100V の電圧をかけたとき 50W の電力を消費した。この抵抗を 2 本 直列にして 100V の電圧をかけると何 W の電力を消費するか。 (1) 200 (2) 100 (3) 50 (4) 25 (5) 12.5 【AM34】500W の電気ポットに 10℃の水 1 ℓを入れた。10 分間通電すると、水の温度はお よそ何℃になるか。ただし 1 カロリーは 4.2 J で、消費電力の 60 %が水の加熱に利 用されるものとする。 (1) 15 (2) 24 (3) 43 (4) 53 (5) 82 10V 10μF 3V 5kΩ 1μF V 1mH 10kΩ 問題解説 ྲྀͷ߹ɼఆৗঢ়ଶͰΠϯμΫλ߅ͱͳΓབྷɼίϯσϯα߅ແݶେͱͳΓ։์ͱݟͳͤΔɽͭ·Γɼͭͷ߅ ͷྻճ࿏ͱͳΓɼ7LЊͷ߅ʹՃΘΔిѹͰ͋ΔɽΑͬͯɼ࣍ͷ͕ࣜΓཱͭɽ 7 བྷ ։์