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さくらの夕べ データ流通実証実験振り返りナイト

 さくらの夕べ データ流通実証実験振り返りナイト

2022年6月8日実施の、さくらの夕べ データ流通実証実験振り返りナイトの発表資料です。
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さくらインターネット研究所では、4年に渡って「NEC x さくら データ流通実証実験」を実施してきました。データ流通社会の実現に向けてスマートシティOSS FIWAREを用いた実証実験を、時代に先駆けて実施してきたその経緯や意義についてお話いたします。 また今後の展開についても触れていきます。
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KIKUCHI Shunsuke

June 08, 2022
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  1. © SAKURA internet Inc. さくらの⼣べ オンライン データ流通実証実験振り返りナイト 実証実験振り返り、およびこれからの取組み さくらインターネット研究所 上級研究員

    菊地俊介 2022/06/08
  2. © SAKURA internet Inc. はじめに(本資料について) 4年に渡って実施してきました「NEC x さくら データ流通 実証実験」について、その経緯や意義を振り返ります。

    またデータ流通の現状や今後の展開についても触れます。 資料の構成 1. 実証実験振り返り(抜粋 +α) 2. データ流通は今後どうなっていくのか 3. さくらとしてのデータ流通への取り組み予定 2
  3. © SAKURA internet Inc. 1. 実証実験振り返り • データ流通実証実験の概要 • 実施実績

    • 得られた知⾒等 • 作成されたデータ活⽤事例(Webページ)紹介 3 実証実験終了報告のフルバージョンの資料および解説は 「さくらインターネット研究所ブログ 「NEC x さくらインターネット データ流通実証実験 終了報告書」 公開」 (https://research.sakura.ad.jp/2022/03/22/fiware-experimental-study-report/) にあります。
  4. © SAKURA internet Inc. 1. 実証実験振り返り • データ流通実証実験の概要 • 実施実績

    • 得られた知⾒等 • 作成されたデータ活⽤事例(Webページ)紹介 4 実証実験終了報告のフルバージョンの資料および解説は 「さくらインターネット研究所ブログ 「NEC x さくらインターネット データ流通実証実験 終了報告書」 公開」 (https://research.sakura.ad.jp/2022/03/22/fiware-experimental-study-report/) にあります。
  5. 1. 実証実験の概要 ⽬的(⼤⽬標) • (スマートシティ・スマートビル向けの)データ流通システムを構築し、デー タを利⽤するステークホルダーのニーズ・課題抽出、環境構築・運⽤ノウハウ 等を蓄積すること。 期間 • 2018年3⽉から〜(1年間(予定))

    担当 • NEC : データ流通基盤(FIWARE)システム提供 • さくら︓基盤動作インフラ(さくらのクラウド)提供、イベントプロモーショ ン(勧誘) 内容 • NEC・さくらは、FIWAREによるデータ流通基盤を構築し、広く⼀般から募集 した実証実験参加者に、無償提供する。 • 実証実験参加者は、⾃⾝のデータを提供し、あるいは基盤に提供されたデータ を利⽤する。⾃由にアプリ・サービスを作成・公開して良い。基盤利⽤にあ たってはFIWAREのやり⽅(API)に従わなければならない。技術情報は無償で 提供される。 • 「実証実験で得られた知⾒」を参加者より提出してもらい、取りまとめの上、 公開。 5 実証実験開始時資料
  6. 狙い1︓データ流通のニーズ抽出 6 スマートビル 内外計測データ・ 設定情報 データ流通基盤 データを利⽤・分析す るアプリを開発 開発者・企業 …

    データ提供者 データ提供者 データ提供者 … 分析結果・知⾒ (⼀般の⽅々) データ データ 開発者・企業 開発者・企業 さくら NEC インフラ・基盤サービス提供 センサ・システム開発、データ提供 分析結果・知⾒ 来場・集客 このループを回して エコシステムを育てる どんなデータがどんな使われ⽅をするか。 予想もしないSense of wonderが現れないか。 アプリ・サービス 利⽤対価
  7. 2.1.1 基盤システム FIWAREを⽤いたデータ流通の基盤システムを構築した。 • Context Broker(データ保持・交換サーバ) • Orion Context Broker

    • データ蓄積ストレージ • STH Comet, Mongo DB, Cygnus • データ公開・取引サブシステム • CKAN, MarketPlace • データ可視化サブシステム • Wirecloud, Node-RED • IoTデータ変換サブシステム • IoTagent-ul • その他、ドキュメントサーバ、情報公開⽤ホームペー ジなども構築した。 7
  8. 2.1.2 基盤システム - データ公開・取引サブシステム データを公開し(CKAN) ・取引する(marketplace)ためのシステム 8 https://ckan.fiware-testbed.jp/ https://bae.fiware-testbed.jp/#/offering

  9. 2.1.3 基盤システム - データ可視化サブシステム 9 https://wirecloud.fiware-testbed.jp/ Wirecloudは、機能部品を組み合わせてデータを整理し可視化できる • この例↓では、データ取得部品、条件判断部品、表⽰部品の組み合わせ

  10. 2.2 データ活⽤(可視化)事例 10 多数の事例あり、本資料付録部に記載あり。

  11. 2.1.5 ホームページ https://www.fiware-testbed.jp/ 11 実証実験開始時 (2018年〜) ホームページ リニューアル (2021年3⽉〜) フォーラム(掲⽰板)機能を統合

  12. © SAKURA internet Inc. 1. 実証実験振り返り • データ流通実証実験の概要 • 実施実績

    • 得られた知⾒等 • 作成されたデータ活⽤事例(Webページ)紹介 12 実証実験終了報告のフルバージョンの資料および解説は 「さくらインターネット研究所ブログ 「NEC x さくらインターネット データ流通実証実験 終了報告書」 公開」 (https://research.sakura.ad.jp/2022/03/22/fiware-experimental-study-report/) にあります。
  13. 2.5.1 年度別実績 実証実験の年別の参加者数を⽰す。 13 システム利⽤状況(2018年3⽉〜19年5⽉) • APIアクセス数 • 2296 •

    ポータルアクセス数 • 6579 • フォーラム(掲⽰板サイト)アクセス数 • 1802 • データ公開サイトアクセス数 • 1428 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 合計 参加申請件数 9 5 13 47 74 ※2018年度に限り、2018年3⽉の実績(3件)も含む。 (初年度に限り、参加申請件数の他にシステムへのアクセス数等も取得した。それらも⽰す。) 参加状況(2018年度) • 参加申請件数 • 9件(個⼈、団体) • アプリケーション登録数 • 3件 • 問い合わせ数 • 1件
  14. 2.5.2 年度別実績⼀覧(2018年〜2019年) • 2018年度(2018年3⽉〜2019年3⽉) • データ提供者、データ利⽤者への働きかけ(実証実験への参加の勧誘)を実施。 • 特に⺠間企業からのデータの提供について重点的に勧誘実施した。 • ISIT(九州先端科学技術研究所)/BODIK(BigData

    & OpenData Initiative in Kyushu)に対し当実証実験への参 加勧誘を依頼。 • 【イベント開催】「NEC×さくらインターネット共催説明会」(実証実験説明会イベントとして)開催(福岡)(18 年3⽉) • https://sakura-kyushu.doorkeeper.jp/events/70912 • 【イベント開催】 「キャナルシティ博多データ活⽤アイデアソン」(本実証実験の関連イベントとして)開催(19 年1⽉) • https://sakura-kyushu.doorkeeper.jp/events/83455 • 2019年度(2019年4⽉〜2020年3⽉) • データ活⽤(利⽤)の裾野(⺟数)を拡⼤する⽅針で活動。 • 【イベント開催】東京・⼤阪・福岡でデータ活⽤ハンズオンイベント開催(9⽉) • https://sakura.doorkeeper.jp/events/95487 • https://sakura-kanto.doorkeeper.jp/events/95489 • https://sakura-kyushu.doorkeeper.jp/events/95171 • 【イベント登壇】官⺠データ活⽤共通プラットフォーム協議会(DPC) 事例研究会での講演実施(9⽉) • https://dpc- japan.org/2019/08/07/2019%e5%b9%b49%e6%9c%8812%e6%97%a5%ef%bc%88%e6%9c%a8%ef%bc%89%e7%ac %ac4%e5%9b%9e%e4%ba%8b%e4%be%8b%e7%a0%94%e7%a9%b6%e4%bc%9a%e3%82%92%e9%96%8b%e5 %82%ac%e3%81%97%e3%81%be%e3%81%99/ • データ活⽤の事例の⼀つとして、FGN(Fukuoka Growth Next)でのデータ取得と公開・活⽤を開始(10⽉) • 京都スマートシティエキスポ2019のFIWARE Foundationブースにて当実証実験を紹介(10⽉) • https://www.fiware.org/event/kyoto-smart-city-expo-2019/ 14
  15. 2.5.2 年度別実績⼀覧(2020年〜2021年) • 2020年度(2020年4⽉〜2021年3⽉) • 昨年度から引き続き、データ活⽤(利⽤)の裾野を拡⼤する⽅針を継続。 • (複数の⾃治体関係者や⺠間企業等から問い合わせあり) • 新型コロナショックのため活動に⼤幅制限あり。

    • 【イベント開催】 「FIWAREから考える都市OSハンズオン︕」(Wirecloudハンズオン)(6⽉) • NEC、Code for KOBE、Code for Japan共催のイベント • https://jpn.nec.com/fch/kansai/seminar/20200627.html • FGNにてCO2センサを増備、データ公開開始(9⽉) • 【メディア紹介】さくらのナレッジに紹介記事掲載「IoTで三密を回避︕ Fukuoka Growth Next IoTセンサープロ ジェクト & 三密回避ソリューション実証実験」(21年1⽉) • https://knowledge.sakura.ad.jp/26995/ • 2021年度(2021年4⽉〜2022年2⽉) • 裾野を拡⼤する⽅針を継続。 • (⾃治体関係者、企業からの実証実験参加は増加傾向) • 外部の講演会等での講演を実施、SNS等での拡散を実施。 • 【イベント登壇】オープンソースカンファレンス2021 Hiroshima (オンライン)「誰でもできるスマートシティ向けOSS︓FIWAREの はじめかた」(9⽉) • https://event.ospn.jp/osc2021-online-hiroshima/session/429475 • 【イベント開催】さくらの⼣べ「さくらの⼣べオンライン DXとデータ流通ナイト」(10⽉) • https://sakura-tokyo.connpass.com/event/224784/ • 【イベント登壇】関⻄オープンフォーラム2021「いい街作ろう︕誰でもできるスマートシティ向けOSS「FIWARE」のはじめかた」 (11⽉) • https://www.k-of.jp/2021/stage/fiware/ • 【イベント登壇】 Node-RED User Group Japan UG Enterprise「企業でのNode-RED事例紹介 第2回」「スマートシティ基盤 FIWAREをNode-REDで使う」(22年2⽉) • https://node-red.connpass.com/event/234084/ 15
  16. © SAKURA internet Inc. 1. 実証実験振り返り • データ流通実証実験の概要 • 実施実績

    • 得られた知⾒等 • 作成されたデータ活⽤事例(Webページ)紹介 16 実証実験終了報告のフルバージョンの資料および解説は 「さくらインターネット研究所ブログ 「NEC x さくらインターネット データ流通実証実験 終了報告書」 公開」 (https://research.sakura.ad.jp/2022/03/22/fiware-experimental-study-report/) にあります。
  17. 3.1 データエコノミーの現状 • 2022年3⽉時点で「データ流通」が広く実施される状況には達し ていない。 • 本実証実験への参加者において、データの「流通」を実施したいとして 参加されるケースはなかった。 • 実証実験期間内に「データ流通推進協議会(DTA)」とも協⼒してデー

    タ流通のトライアル実施に挑戦したが、机上検討レベルを超えられな かった。(データ提供予定者から、データ提供への了承が得られなかっ たこと等が要因。) • データ提供について、⺠間企業にはまだ忌避感が⼤きい。 • データの流出や不正利⽤などが⼼配 • コストを掛けてデータを提供しても得られるメリットが⾒いだせない • データエコノミーを、1.データ利活⽤、2.連携(共有・交換)、3. 流通(市場)の3段階と捉えたとき、現状は1.データ利活⽤の段階 にある。 • データ利活⽤に対する関⼼は、年を追うごとに尻上がりに上がってきて いる。(本資料2.2節、年度別実績の実証実験参加者数を参照) 17
  18. 参考)FIWAREが考えるデータエコノミーの発展段階 利活⽤ → 連携(共有・交換)→ 流通(市場) 18 図は許可を得て、以下の資料のP9を引⽤し、⼀部を改変しました。 都市を成⻑の原動⼒へ変⾰中 (Kyoto Smart

    City Expo, October 5th, 2018) Ulrich Ahle CEO FIWARE Foundation https://www.slideshare.net/FI-WARE/fiware-118272037
  19. 3.2 データエコノミー実現に際しての障壁 データの流通(特に提供)に関する⺠間企業での忌避感について • 2018年度に福岡の⼤⼿不動産事業者とデータ公開の協業について依 頼・議論を実施した。その時挙がった課題は以下であった。 • データを公開することでの安全性、炎上対策について慎重に判断したい • データ公開のためのコスト(若⼲のシステム改修が必要)に対して、データを

    公開することで得られるメリットが不明瞭(で決断できない) • データを公開することで得られるメリットを定量的な形で把握できない。 • →法制度や(実証実験の)規約など整備してあっても、⼼理的側⾯、 実利⾯の双⽅に障壁がある。 参考)内閣府による、⺠間のデータ流通に関する分析レポート • 「⺠間保有データの利活⽤を促進するためのデータ取扱いルールの検 討状況」 • https://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/12251721/www.kantei.go.jp/jp/si ngi/it2/dgov/data_strategy_tf/dai5/siryou2.pdf 19
  20. 3.3 データエコノミーのトレンド • 現状は、 1.データ利活⽤、2.連携(共有・交換)、3.流通 (市場)のうちの、1.データ利活⽤の状況にある。 • 実証実験参加者数は2021年度に⼊ってから急速に増加 • 講演依頼等の引き合いも増加

    • (本実証実験の)ダッシュボードの例のようなデータ活⽤(=情 報公開)をしてみたい、という意向 • 実証実験参加者の種別(所属元)は、⾃治体関係者、またはメー カー・ベンダー系が多い模様。 • ⾃治体関係者はデータ公開の当事者として、メーカー・ベンダー系は今後 の案件開発に向けて事前調査等をしたい、という意向。 • ニーズは⽴ち上がりつつあるが、現状、⼿軽・気軽に試せるツー ルや環境が少なく、間⼝を広くしていた当実証実験環境への関⼼ は⾼くなった。 20
  21. 3.4 データ公開とそのシステム構築のためのノウハウの蓄積 • 当実証実験では、データ利活⽤を広めるための、ツールやノウハウの整備 を以下のように推進してきた。 • FIWAREと、それによるデータ流通基盤構築に関する知⾒ • 解説ドキュメント •

    ハンズオン • サンプルとなるアプリケーション (wirecloudダッシュボード) • 解説動画 • 紹介記事 • センサ端末等からのデータ送信と基盤への蓄積に関する知⾒ • ⼩型端末・センサー等を使ったデータ取得・送信のサンプルコード • https://github.com/sakura-internet/fiware-ngsi • データの⽇常的な利⽤に関する知⾒ • データチェックとSlack通知のサンプルコード • https://github.com/sakura-internet/fiware-ngsi • これらのコンテンツが、今後も、データ流通を広めていくために重要なも のになっていくことが想定・期待される。 21
  22. © SAKURA internet Inc. 1. 実証実験振り返り • データ流通実証実験の概要 • 実施実績

    • 得られた知⾒等 • 作成されたデータ活⽤事例(Webページ)紹介 22 実証実験終了報告のフルバージョンの資料および解説は 「さくらインターネット研究所ブログ 「NEC x さくらインターネット データ流通実証実験 終了報告書」 公開」 (https://research.sakura.ad.jp/2022/03/22/fiware-experimental-study-report/) にあります。
  23. 部品を接続するだけで迅速かつ適応的にダッシュボードを作成 23 データ取得 データ加⼯ データ可視化

  24. OpenWetherMap • 現在の天気、天気予報、気温、湿度、気圧の履歴 24

  25. OpenWetherMap (部品接続) 25

  26. ふっけい安⼼メール • 事件や地域安全情報の可視化、発⽣⽇、管轄別の 状況をグラフ化 26

  27. 福井ふるさと百景 27

  28. 福岡市ダム⽔位 (履歴情報) • 福岡市に関連する8ダムの貯⽔量の履歴を表⽰。 1時間毎に更新 28

  29. 複数データのマッシュアップ 29 町⼤字境界 ⾒守りカメラ × 地理的検索

  30. 地理的検索結果の可視化 • 校区内にあるカメラの位置を地理的検索をして地 図上に表⽰ 30

  31. 地理院 空中写真とマッシュアップ 31

  32. 観光満⾜度の向上、パークアンドライド • バスのリアルタイム位置、バス停からの観光地、 時刻表、天気等 32

  33. 保育園における健康保全 • 保育園の情報とその周辺の⼤気情報、PM2.5注意 情報の適時情報を表⽰ 33

  34. 通学路の安全分析 (地理院の空中写真) 34

  35. © SAKURA internet Inc. 2. データ流通の今後 • 世の中の流れはデータ流通に進む • FIWAREはデータ流通の基礎・基盤

    • FIWAREを押さえておくと今後役に⽴つ? 35
  36. © SAKURA internet Inc. データ流通(データ連携)が国の基本⽅針に 36 デジタル田園都市国家構想基本方針(案)の全体像 デジタル実装 を通じて、 地域の社会課

    題解決・魅力 向上の取組を、 より高度・効 率的に推進 【今後の進め方】 〇デジタル田園都市国家構想総合戦略(仮称)の策定(まち・ひと・しごと創生総合戦略の改訂) ・国は、2024年度までの地方創生の基本的方向を定めたまち・ひと・しごと創生総合戦略を抜本的に改訂し、構想の中長期的な基本的方向を提示するデジタル田園都市国家構想総合戦略(仮称)を策定。 ・地方公共団体は、新たな状況下で目指すべき地域像を再構築し、地方版総合戦略を改訂し、具体的な取組を推進。国は、様々な施策を活用して地方の取組を支援。 【取組方針】 デジタルは地方の社会課題を解決するための鍵であり、新しい価値を生み出す源泉。今こそデジタル田園都市国家構想の旗を掲げ、デジタルインフラを急速に整備し、官民 双方で地方におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)を積極的に推進。  デジタル田園都市国家構想は「新しい資本主義」の重要な柱の一つ。地方の社会課題を成長のエンジンへと転換し、持続可能な経済社会の実現や新たな成長を目指す。  構想の実現により、地方における仕事や暮らしの向上に資する新たなサービスの創出、持続可能性の向上、Well-beingの増大等を通じて、デジタル化の恩恵を国民や事業 者が享受できる社会、いわば「全国どこでも誰もが便利で快適に暮らせる社会」を目指す。これにより、東京圏への一極集中の是正を図り、地方から全国へとボトムアッ プの成長を推進する。  国は、基本方針を通じて、構想が目指すべき中長期的な方向性を提示し、地方の取組を支援。特に、データ連携基盤の構築など国が主導して進める環境整備に積極的に取 り組む。地方は、自らが目指す社会の姿を描き、自主的・主体的に構想の実現に向けた取組を推進。 【基本的な考え方~「全国どこでも誰もが便利で快適に暮らせる社会」を目指して~】  デジタルの力を活用した地方の社会課題解決 (2024年度末までにデジタル実装に取り組む地方公共団体1000団体達成) ①地方に仕事をつくる スタートアップ・エコシステムの確立、中小・中堅企業DX(キャッシュレス決済、シェアリングエコノミー等)、スマート農林水産業、 観光DX、地方大学を核としたイノベーション創出等 ②人の流れをつくる 「転職なき移住」の推進(2024年度末までにサテライトオフィス等を地方公共団体1000団体に設置)、オンライン関係人口の創出・ 拡大、二地域居住等の推進、サテライトキャンパス等 ③結婚・出産・子育ての希望をかなえる 母子オンライン相談、母子健康手帳アプリ、子どもの見守り支援等 ④魅力的な地域をつくる GIGAスクール・遠隔教育(教育DX)、遠隔医療、ドローン物流、自動運転、MaaS、インフラ分野のDX、3D都市モデル整備・活用、 文化芸術DX、防災DX等 ⑤地域の特色を活かした分野横断的な支援 デジタル田園都市国家構想交付金による支援、スマートシティ関連施策の支援(地域づくり・まちづくりを推進するハブとなる 経営人材を国内100地域に展開) 等 ☆解決すべき地方の社会課題 ・人口減少・少子高齢化 ※出生率 1.45(2015年)→1.33(2020年) ※生産年齢人口 7,667万人(2016年) →7,450万人(2021年) ・過疎化・東京圏への一極集中 ※東京圏転入超過数 80,441人(2021年) ・地域産業の空洞化 ※都道府県別労働生産性格差 最大1.5倍(2018年) 等 脱炭素先行地域 スマートシティ・スーパーシティ 「デジ活」中山間地域 SDGs未来都市 産学官協創都市 (構想の実現に向けた地域ビジョンの提示) 地方の取組を促すため、構想を通じて実現する地域ビジョンを提示。 MaaS実装地域  デジタル田園都市国家構想を支えるハード・ソフトのデジタル基盤整備 2030年度末までの5Gの人口カバー率99%達成、全国各地で十数か所の地方データセンター拠点を5年程度で整備、2027年度末までに光ファイバの世帯カバー率99.9%達成、 日本周回の海底ケーブル(デジタル田園都市スーパーハイウェイ)を2025年度末までに完成など、「デジタル田園都市国家インフラ整備計画」の実行等を通じてデジタル基盤整備を推進。 ①デジタルインフラの整備 ②マイナンバーカードの普及促進・利活用拡大 ③データ連携基盤の構築 ④ICTの活用による持続可能性と利便性の高い公共交通ネットワークの整備 ⑤エネルギーインフラのデジタル化  デジタル人材の育成・確保 デジタル推進人材について、2026年度末までに230万人育成。「デジタル人材地域還流戦略パッケージ」に基づき、人材の地域への還流を促進。 「女性デジタル人材育成プラン」に基づく取組を推進。 ①デジタル人材育成プラットフォームの構築 ②職業訓練のデジタル分野の重点化 ③高等教育機関等におけるデジタル人材の育成 ④デジタル人材の地域への還流促進  誰一人取り残されないための取組 2022年度に2万人以上で「デジタル推進委員」の取組をスタートし、今後更なる拡大を図るなど、誰もがデジタルの恩恵を享受できる「取り残されない」デジタル社会を実現。 ①デジタル推進委員の展開 ②デジタル共生社会の実現 ③経済的事情等に基づくデジタルデバイドの是正 ④利用者視点でのサービスデザイン体制の確立 ⑤「誰一人取り残されない」社会の実現に資する活動の周知・横展開 資料1 内閣官房の「デジタル⽥園都市国家構想」においては「データ連携基盤の 構築」が必ず⼊っている。 ↓第8回(令和4年6⽉1⽇実施)の資料より。協調部分は菊地による https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/digital_denen/dai8/gijisidai.html https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/digital_denen/dai8/shiryou1.pdf
  37. デジタル⽥園都市国家構想 • 国の政策(案)のなかに、データの流通(データ連携)の推進・基盤 整備が挙げられている。 37 デジタル田園都市国家構想関連施策の全体像  「新しい資本主義」実現に向けた、成長戦略の最も重要な柱であり、地方の豊かさをそのままに、利便性と魅力を備えた新たな地方像を提示。  産官学の連携の下、地方が抱える課題をデジタル実装を通じて解決し、誰一人取り残されず全ての人がデジタル化のメリットを享受できる心豊か

    な暮らしを実現。地域の個性を活かした地方活性化をはかり、地方から国全体へのボトムアップの成長を実現し、持続可能な経済社会を目指す。  国が積極的に共通的基盤の整備を行い、地方はこれらの効果的活用を前提にデジタル実装を進め、実情に即した多様なサービスを展開。  構想の目指す将来像を見据え、車座対話など現場の声も聞きながら、課題やニーズを深掘りし、これまでの地方創生施策も含めた関係施策の充実・ 深化、地域における取組の成熟度に応じた支援のあり方、国民への判りやすいメッセージの発出などについて併せて検討。  サービスの迅速な実装や、セクター間でのデータ連携の推進、KPIを活かした進行管理のあり方も含め、中長期的に取り組むべき方策を深化させ、 実行すべき具体的なデジタル田園都市国家構想を来春に取りまとめる。 施策の全体像 (1)デジタル基盤の整備 5G、データセンターなどのデジタル基盤の整備を推進。国主導の下、 共通ID基盤、データ連携基盤、ガバメントクラウド等を全国に実装。 【主要施策】 ・5G等の早期展開 (2023年度までに、人口カバー率を 9割に引き上げる) ・データセンター、海底ケーブル等の地方分散 (十数か所の地方データセンター拠点を5年程度で整備。 「デジタル田園都市スーパーハイウェイ」として、 3年程度で日本を一周する海底ケーブルを完成) ・光ファイバのユニバーサルサービス化 (2030年までに99.9%の世帯をカバー) ・自治体システムの統一・標準化の推進 等 (2)デジタル人材の育成・確保 地域で活躍するデジタル推進人材について、2022年度末までに年間 25万人、2024年度末までに年間45万人育成できる体制を段階的に構築 し、2026年度までに230万人確保。 【主要施策】 ・デジタル人材育成基盤の構築・活用 ・大学等における教育 ・離職者等向けの支援(職業訓練) ・先導的人材マッチング事業、プロフェッショナル人材事業の推進 等 (3)地方の課題を解決するためのデジタル実装 交通・農業・産業・医療・教育・防災などの各分野について、デ ジタルを活用して効果的に地域課題を解決するための取組を全国 できめ細やかに支援。併せて、地域づくりを推進するハブとなる 経営人材を国内100地域に展開。 【主要施策】 ・地方創生関係交付金等による分野横断的な支援 (デジタルの実装に取り組む地方公共団体: 2024年度末までに1000団体) ・構想を先導する地域への支援 (スマートシティ、スーパーシティ等) ・稼ぐ地域やしごとの創出への支援 (農林水産業、中小企業、観光等) ・地方へのひとの流れの強化への支援 (地方創生テレワーク、関係人口等) ・持続可能な暮らしやすい地域づくりへの支援 (教育、医療、防災等) 等 (4)誰一人取り残されないための取組 年齢、性別、地理的な制約等にかかわらず、誰でもデジタルの恩恵 を享受できる「取り残されない」デジタル社会を実現。 【主要施策】 ・デジタル推進委員の制度整備 (2022年度に全国1万人以上でスタートし、拡大) ・デジタル分野での地域の実情に応じた女性活躍の推進 等 今後の検討の方向性 ⇒デジタルが実装された目指すべき社会の実現に向けて、政策をフル活用して取組を一層加速化 ※R3補正予算、R4当初予算案における関連事業の合計額 【 総額 5.7兆円 】 行政機関間・官民連携用のデータ連携基盤 (国が主導して整備) <デジタル田園都市が作る新たな生活空間> ICTオフィスを核とした「仕事の場の確保」 (福島県会津若松市) 資料1-1 https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/digital_denen/dai2/siryou1-1.pdf 強調は 筆者による
  38. © SAKURA internet Inc. デジタル庁で「データ戦略」を制定・推進 なぜか? 38 https://www.digital.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/63d84bdb-0a7d- 479b-8cce-565ed146f03b/02063701/policies_data_strategy_outline_02.pdf

  39. © SAKURA internet Inc. データ戦略の国策=プラットフォーム定義 様々な分野間データ連携基盤の構築と運⽤のための組織として⼀般社団 法⼈データ社会推進協議会(DSA:Data Society Alliance)が⽴ち上 がる。そこで作られるプラットフォームが「DATA-EX」。

    39 https://www.digital.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/63d84bdb-0a7d- 479b-8cce-565ed146f03b/02063701/policies_data_strategy_outline_02.pdf 必ずしも「官製」 データだけでなく、 「⺠間」や「学術」 データも議論対象
  40. © SAKURA internet Inc. 国策プラットフォームのベースとなる (なっている)のが、FIWARE(NGSI) 先⾏するスマートシティ の取り組みの構成部品 (=FIWARE)を⼀般化 して取り⼊れる⽅針のた

    め。 40 https://www8.cao.go.jp/cstp/stmain/20200318siparchitecture.html 内閣府:「スマートシティリファレンスアーキテクチャ ホワイトペーパー」 (2020/4/1)より
  41. © SAKURA internet Inc. 政府相互運⽤性フレームワーク(GIF) デジタル庁が公開、更新し続けている政府総合運⽤フレー ムワークは、FIWAREデータモデルなども参考にしながら ⽇本⽤のデータモデルを定義している。 41 https://www.digital.go.jp/policies/data_strategy_government_interoperability_framework/

    なので、今後データ公 開していく際にはこれ に合わせていくほうが 良い(かも)。
  42. © SAKURA internet Inc. 3. さくらでの今後の取り組み予定 • 国策としてのスマートシティ等の推進といった トップダウン的活動に対し、ボトムアップ的施策 が⽋けているように思える

    • 現場で使っていくための実践的ノウハウの共有 • みんなで使っていく、裾野を広げる活動(の継続) • 国内外動向のウォッチとその共有
  43. © SAKURA internet Inc. 実践的ノウハウの共有 • FIWARE基盤の⽤意(FIWARE Big-Bang等) • データの取得・格納⽅法

    • RaspberryPi, M5Stack +センサ、クラウドサービス APIからデータ取得 -> FIWAREサーバへの送信 • データの利⽤⽅法 • GUIでの表⽰(Wirecloud, Node-RED等) • 他のシステム(Slack)との連携
  44. FIWARE環境の作り⽅ FIWARE環境を作る⽅法は複数ある • ⾃前で⽤意する • Context Brokerを単独でインストール • 統合インストールスクリプト(FIWARE Big-Bang)でインス

    トール • どこかの環境を借りる • FIWARE Lab • FIWARE Foundation(公式)提供のサンドボックス環境(無料) • https://www.fiware.org/developers/fiware-lab/ • インスタンス稼働場所はヨーロッパや南⽶ • RTTが⼤きく動作が鈍いのでおすすめできない • (半)公開テストベッド環境は、探せばいくつかある 44
  45. local-PCにOrion Context Brokerをインストール • FIWARE-Orion公式 • https://fiware- orion.readthedocs.io/en/master/index.html • パッケージインストール、ソースビルド、docker

    コンテナなど複数の⽅法でインストール可能 • https://fiware- orion.readthedocs.io/en/master/admin/install/inde x.html • https://hub.docker.com/r/fiware/orion (dockerの場 合) • インストールは⾮常に簡単 • 認証環境は付いてこない(必要であれば別途⼊れ る) 45
  46. MacへのOrion Context Brokerのインストール(1/2) • ymlファイルを作成( https://hub.docker.com/r/fiware/orion ページ内よりコピペ) 46 s-kikuchi@PC104516 ~/w/s/f/orion-local-test

    (master)> vi docker-compose.yml mongo: image: mongo:4.4 command: --nojournal orion: image: fiware/orion links: - mongo ports: - "1026:1026" command: -dbhost mongo s-kikuchi@PC104516 ~/w/s/f/orion-local-test (master)> s-kikuchi@PC104516 ~/w/s/f/orion-local-test (master)> sudo docker-compose up Password: Pulling mongo (mongo:4.4)... 4.4: Pulling from library/mongo 35807b77a593: Pull complete <<中略>> Digest: sha256:0edd3c3d676b2379e37ae715be0b0758838d20b3b9965f2d86fe82dc24b7b7e4 Status: Downloaded newer image for mongo:4.4 Pulling orion (fiware/orion:)... latest: Pulling from fiware/orion <<中略>> 7a0437f04f83: Pull complete Digest: sha256:48015a5f72e8cc7e6b06f23219bf6c04e858ac3e315a8929e73c8f69b0815db1 Status: Downloaded newer image for fiware/orion:latest Creating orion-local-test_mongo_1 ... done Creating orion-local-test_orion_1 ... done Attaching to orion-local-test_mongo_1, orion-local-test_orion_1 •docker-composeコマンドで構築
  47. MacへのOrion Context Brokerのインストール(2/2) • 別窓でアクセスして確認 47 s-kikuchi@PC104516 ~> curl localhost:1026/version

    { "orion" : { "version" : "3.1.0-next", "uptime" : "0 d, 0 h, 2 m, 44 s", "git_hash" : "7bd1e43514539bd65caeb30d4e3319202e0f115b", "compile_time" : "Mon Jul 26 08:19:44 UTC 2021", "compiled_by" : "root", "compiled_in" : "dae1c5e3a7d9", "release_date" : "Mon Jul 26 08:19:44 UTC 2021", "machine" : "x86_64", "doc" : "https://fiware-orion.rtfd.io/", "libversions": { "boost": "1_66", "libcurl": "libcurl/7.61.1 OpenSSL/1.1.1g zlib/1.2.11 nghttp2/1.33.0", "libmicrohttpd": "0.9.70", "openssl": "1.1", "rapidjson": "1.1.0", "mongoc": "1.17.4", "bson": "1.17.4" } } } s-kikuchi@PC104516 ~>
  48. FIWARE-Big-Bang (FIWAREの統合環境インストーラ) FIWARE Big Bangは、クラウドVM上にFIWARE環境を⼀発構築できるスク リプト • https://github.com/lets-fiware/FIWARE-Big-Bang • Context

    Brokerなどのコアコンポーネントの他に、WirecloudやNode-REDなどの アプリケーションも同時にインストールできる • クラウド上のVMが必要(レンタルサーバ不可) • ⾃由にホスト名を設定できるドメインが必要 インストール⼿順(概要) 1. VMを⽤意(契約、起動、ssh経由アクセス) 2. ドメインを⽤意、ホスト名を設定(例︓your-fiware.jpドメイン、orion.your-fiware.jp, node-red.your-fiware.jpなどをAレコード/CNAMEなどで解決できるように) 3. VM上でFIWARE B.B.をダウンロード 4. インストール対象コンポーネント等を設定(config.shを編集) 5. インストールスクリプトを実⾏ 6. GUIでユーザアカウント等を設定 7. Context-BrokerやNode-REDが使える ここまでの⼿順でインストールは完了 48
  49. FIWARE-Big-Bang (FIWAREの統合環境インストーラ) • クラウド環境で VMを⽴ち上げる • 右の例は、さくら のクラウド • AWS等も対応

    • お試しであれば最 低限の環境でOK 49
  50. FIWARE-Big-Bang (FIWAREの統合環境インストーラ) • ドメインを⽤意 し、orion, keyrockなどの ホスト名を設定 50 ここでは2つの環 境の分を設定

  51. FIWARE-Big-Bang (FIWAREの統合環境インストーラ) • スクリプトを実⾏ 51 ubuntu@orion2:~/FIWARE-Big-Bang-0.10.0$ ./lets-fiware.sh fiware-sakura.jp 59.106.220.110 setup:

    check_machine setup: check_machine x86_64 setup: get_distro setup: get_distro Ubuntu setup: setup_init setup: check_data_direcotry setup: make_directories setup: get_config_sh setup: set_and_check_values setup: set_default_values setup: check_cygnus_values setup: check_iot_agent_values setup: check_node_red_values setup: setup_logging_step1 setup: install_commands setup: install_commands_ubuntu <<中略>> Wait for https://keyrock2.fiware-sakura.jp/ to be ready (300 sec) setup: https://keyrock2.fiware-sakura.jp/ is ready. setup: clean_up setup: setup_complete *** Setup has been completed *** IDM: https://keyrock2.fiware-sakura.jp User: admin@fiware-sakura.jp Password: ********* docs: https://fi-bb.letsfiware.jp/ Please see the .env file for details. ubuntu@orion2:~/FIWARE-Big-Bang-0.10.0$ s-kikuchi@PC104516 ~> およそ5分程度はかかる
  52. © SAKURA internet Inc. さくらインターネット研究所 データ流通 ランディングページ こちらで情報共有していきます。

  53. © SAKURA internet Inc. ありがとうございました