Mapping know-how on MaplatEditor
- Mapping know-howKohei Otsuka – Code for History1
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これは何• 2年ほど前に、某Maplat利用者の低質だった古地図マッピングに対して、気を付けるべきところなどを説明した資料です。• その内容を特に編集を加えず公開しますが、具体的事例とはいえ一般論としてどういうところに気をつけたらよいかという話も含んでますので、参考にしていただければ幸いです。• 古い資料なので、最新のMaplatEditorと合わないところもあります(例えば、最新のMaplatEditorでは線を線に対応させることができるなど)
(1) 御池通東端付近• これより西側はたくさん対応点が取られていますが、ここより東で突然対応点がなくなります。ですがここより東でもたくさん位置を取れる点はあります。• 現在地図でわかりにくいのであれば、対応地図を切り替えてください。地理院地図の過去航空写真(これは場所が信頼できます)や、今昔マップの過去地形図(これは場所がズレているので信頼できませんが、昔はなかった道路、昔は川だった道路等の判定はできます)などに切り替えれば、得られる情報はたくさんあります。
(2) 三条二条川端通東側付近• 通りの読み違えが発生しているせいで、830番など違った場所に対応点を打ってしまっています。• 新車屋町、新東洞院町、和国町、新丸太町などは今も地名が残っているので、地名に注意していれば場所を間違えないはずです。• また、新富小路町の南端、要法寺の西南端に特徴的なクランク状の交差点があるので、そこを起点に見ていっても間違えないはずです。• 西北端の新先斗町などの地域ですが、これはマピオンなど町域の判定できる地図で確かめると、新生洲町は鴨川拡幅のために削られており(なので現在の川端通りは江戸時代の鴨川東岸ではない)、そのために道路の数があわないのがわかります。それがわかると、後は新先斗町、吉永町などの残っている地名と、道路の数で場所は特定できます。
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(3) 三条二条川端通東側付近• 変換テストマーカーを見てもらえばわかりますが、三条通り東詰付近で変換ズレが生じています。Maplatの変換方式の特徴として、三角網の辺の上の変換は正しくその位置に変換されますが、辺をまたぐ方向の変換は人間の感覚とズレることがあります。なので赤丸の中など位置が特定できているところでは確実に点を打っていく他、三角の辺が道路と重ならない場合には補助点を入れてやるなどの対応も必要です。いずれにせよ、最低限道路の上などは変換テストを繰り返しながら点を打つことが大切です。• ヤクラクヅシは、微妙なクランク構造の形から判断して、紫の線のような対応になると思われます。すると、対応点459は現在の位置ではなく、水色丸での対応になるとわかります。
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(4) 東山駅付近• 東大路通は近代以降に通ったのは常識だと思いますが、それの上に対応点(462等)を取ってしまっています。今昔マップで見てもらえば、昔はなかったのは一目瞭然です。東大路通に限らず、太くまっすぐの長い道路などは近代に新たに作られたか、あるいは昔からあった道でも、川などと同様拡幅されて周辺の形を歪めてしまっている可能性を考慮してマッピングする必要があります。• 正しい対応づけをした結果、赤丸の中あたりに、道路の真ん中でマッピングすると絶対にエラーが発生する位置関係が発生してしまっています。こういう時は、最後のスライドに833, 462, 464で示したように、路肩位置で対応点を取るなどすると回避できます。
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