数理社会学会第67回大会(於・立命館大学)報告
本報告は、職業コーディングの作業経過を述べるものである。筆者は社会階層や職業コーディングの専門家ではないが、下記のようなコーディング作業を行なった。すなわち、日本語での自由回答が、(a)ウェブ調査でなされ、(b)選択肢式の職業回答が伴っておらず、(c)長さや詳細さがまちまちであるデータに対し、(d) SSMやISCO-08の体系ではなくISCO-88にもとづき、(e)大分類コードのみを付与する、というものである。そこで、こうした特殊なコーディングの概要と、そこで注意を要した点などを報告し、非専門家にとっての困難やそのありうる解決策について議論する。ここでの目的は、こうした作業経過等を、職業コーディングに専門性を有する研究者と共有することである。さらに、これが専門家の今後の作業に生かされることを企図している。