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デイリースクラムの”守破離”(日々をより楽しく有意義にするヒント)

Masahiro Sato
January 12, 2023

 デイリースクラムの”守破離”(日々をより楽しく有意義にするヒント)

Masahiro Sato

January 12, 2023
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  1. 佐藤 正大 株式会社ビットキー - Manager of VPoE Office - Manager

    of bitkey platform 佐藤 正大、写真 @m3hiro3 | まさひろさん
  2. 佐藤 正大、写真 佐藤 正大 株式会社ビットキー ↑農業IoTスタートアップで PO 兼 SM ↑マーケティングSaaS

    スタートアップで  大規模スクラムに我流で挑戦 ↑SIer でウォーターフォールな開発
  3. - デイリースクラムの⽬的は、計画された今後の作業を調整しながら、スプリントゴールに対する進捗を検査 し、必要に応じてスプリントバックログを適応させることである。 - デイリースクラムは、スクラムチームの開発者のための 15 分のイベントである。複雑さを低減するために、 スプリント期間中は毎⽇、同じ時間・場所で開催する。プロダクトオーナーまたはスクラムマスターがスプリ ントバックログのアイテムに積極的に取り組んでいる場合は、開発者として参加する。 -

    開発者は、デイリースクラムがスプリントゴールの進捗に焦点をあて、これからの 1 ⽇の作業の実⾏可能な計 画を作成する限り、必要な構造とやり⽅を選択できる。これは集中を⽣み出し、⾃⼰管理を促進する。 - デイリースクラムは、コミュニケーションを改善し、障害物を特定し、迅速な意思決定を促進する。その結 果、他の会議を不要にする。 - 開発者が計画を調整できるのは、デイリースクラムのときだけではない。スプリントの残りの作業を適応また は再計画することについて、より詳細な議論をするために、開発者は⼀⽇を通じて頻繁に話し合う。 スクラムガイドへの記載
  4. - デイリースクラムの⽬的は、計画された今後の作業を調整しながら、スプリントゴールに対する進捗を検査 し、必要に応じてスプリントバックログを適応させることである。 - デイリースクラムは、スクラムチームの開発者のための 15 分のイベントである。複雑さを低減するために、 スプリント期間中は毎⽇、同じ時間・場所で開催する。プロダクトオーナーまたはスクラムマスターがスプリ ントバックログのアイテムに積極的に取り組んでいる場合は、開発者として参加する。 -

    開発者は、デイリースクラムがスプリントゴールの進捗に焦点をあて、これからの 1 ⽇の作業の実⾏可能な計 画を作成する限り、必要な構造とやり⽅を選択できる。これは集中を⽣み出し、⾃⼰管理を促進する。 - デイリースクラムは、コミュニケーションを改善し、障害物を特定し、迅速な意思決定を促進する。その結 果、他の会議を不要にする。 - 開発者が計画を調整できるのは、デイリースクラムのときだけではない。スプリントの残りの作業を適応また は再計画することについて、より詳細な議論をするために、開発者は⼀⽇を通じて頻繁に話し合う。 スクラムガイドへの記載 💡こちらの読み合わせではなく、2017年版との比較から、目線合わせをさせてください
  5. スクラムガイド2017と2020の変更点 デイリースクラムの節に関する記述 2017 2020 文字数 958 465 スプリントゴールに対する進捗の検査であること あり あり

    コミュニケーションの改善、障害物の特定を意図すること あり あり 迅速な意思決定を促進する場であること あり あり
  6. スクラムガイド2017と2020の変更点 デイリースクラムの節に関する記述 2017 2020 文字数 958 465 スプリントゴールに対する進捗の検査であること あり あり

    コミュニケーションの改善、障害物の特定を意図すること あり あり 迅速な意思決定を促進する場であること あり あり 15分、毎日、同じ場所・時間 あり あり
  7. スクラムガイド2017と2020の変更点 デイリースクラムの節に関する記述 2017 2020 文字数 958 465 スプリントゴールに対する進捗の検査であること あり あり

    コミュニケーションの改善、障害物の特定を意図すること あり あり 迅速な意思決定を促進する場であること あり あり 15分、毎日、同じ場所・時間 あり あり スクラムマスターがチームに対して促すこと あり なし
  8. スクラムガイド2017と2020の変更点 デイリースクラムの節に関する記述 2017 2020 文字数 958 465 スプリントゴールに対する進捗の検査であること あり あり

    コミュニケーションの改善、障害物の特定を意図すること あり あり 迅速な意思決定を促進する場であること あり あり 15分、毎日、同じ場所・時間 あり あり スクラムマスターがチームに対して促すこと あり なし 構成/進行方法はチームで決定して良いこと あり あり 構成/進行方法の例としての”3つの質問” あり なし
  9. スクラムガイド2017と2020の変更点 デイリースクラムの節に関する記述 2017 2020 文字数 958 465 スプリントゴールに対する進捗の検査であること あり あり

    コミュニケーションの改善、障害物の特定を意図すること あり あり 迅速な意思決定を促進する場であること あり あり 15分、毎日、同じ場所・時間 あり あり スクラムマスターがチームに対して促すこと あり なし 構成/進行方法はチームで決定して良いこと あり あり 構成/進行方法の例としての”3つの質問” あり なし
  10. 変更の背景 - 変更の観点は、7つあると記載されています。”3つの質問”が削除された 背景は「指⽰的な部分を削減(Even less prescriptive)」という観点で 言及されています。 - スクラムガイドは時間が経つにつれて少し指⽰的なものになっていた。2020 年版では、指

    ⽰的な表現を削除または緩和して、スクラムを最⼩限かつ⼗分なフレームワークに戻すこと を⽬的としている。たとえば、デイリースクラムの質問の削除、PBI(プロダクトバックログ アイテム)の属性に関する記述の緩和、スプリントバックログにあるレトロスペクティブの アイテムに関する記述の緩和、スプリントの中⽌のセクションの削減などを実施した。 💡スクラムを最小限・十分なフレームワークにするために、”3つの質問”は削除されたそうです
  11. プレイブックとして、『A SCRUM BOOK』 副題は、The Sprint of the Game (選手やチームがゲームで実行する可能性のあるプレーを説明する本) ルールブックとして、『The

    Scrum Guide』 副題は、The Rules of the Game (特定の仕事、組織、または分野で従うべき規則または行動基準) ルールブックとプレイブック
  12. プレイブックからみるデイリースクラムの「必要性」 - スプリントプランニングで作成された計画は、すぐに陳腐化(obsolete)する - 作業の複雑さ、特性、サイズ、量、頻繁に変化する(時に分単位で…!) - 代替案、未知の知識、隠れたタスク、誤解された要件、依存関係、ブロッカーが出現する - だからこそ、少なくとも1日1回は、作業の再考(適応)が必要である -

    個人の意思決定はすぐできるが、チームの意思決定はそうじゃない - チームで合意を得る(意思決定する)ことには、時間が必要だから - ある問題をチーム全体に提起する機会、時間を作るのも難しい - だからこそ、少なくとも1日1回は、作業の再考(適応)が必要である
  13. - スプリントゴールを達成できるか?を常に目的にする - ”3つの質問”の全てに「スプリントゴールを達成するため」と繰り返される - 開発チームがスプリントゴールを達成するために、私が昨日やったことは何か? - 開発チームがスプリントゴールを達成するために、私が今日やることは何か? - 私や開発チームがスプリントゴールを達成する上で、障害となる物を目撃したか?

    - 目的を達成するために - その日の新しい計画は、現実味のあるもの(grounded in reality)にする - より協力がしやすいチーム(a team that is more prone to cooperate)を目指す - 毎日の検査と適応において、立ち返るべきであり、チームとしてイメージを高めるべき プレイブックからみるデイリースクラムの「精神(ethos)」
  14. プレイブックからみるデイリースクラムの「副次効果」 - 効率を高める - 無駄な時間を減らす - 相互のタスクを知ることで、調整の機会を獲得する - 知識の共有と、知識のギャップの特定を促進する -

    チームの雰囲気や文化を好転させる - 全体の緊迫感を高める - 日々検証できている状況から、開発者同士の信頼と誠実さを促進する - 共通の体験により、開発チームの文化を強化する
  15. - ”私のストーリー”として解釈することで、予実からの発見があると考えてい ます。反対に、ストーリーがないと、”3つの質問”への回答は漫然としたも のになりがちかもしれません。 ”私のストーリー”として解釈する 昨日はアレした ストーリーなし 今日はコレする 課題みつけた 昨日の朝の予定では

    + 帰りまでの実績では ストーリーあり 今日はコレする (のがいいと思ってるが みんなはどう思う?) スプリントゴールを 達成したい私には こんな課題がある だから ただし 昨日の予定から始まるストーリー、予実からの発見がある
  16. - scruminc.のブログに「デイリー スクラム ミーティングで 3 つの質問がある のはなぜですか?」という記事があります。この中では”3つの質問”に変わ る構成/進行方法の例が紹介されています。 - "Why

    is the top story not finished already?" - 最上位のストーリーが終わっていないのはなぜ? - "How can every person on the team help finish it today?" - 今日中に完成させるために、チームの一人ひとりがどうすればいい? 究極の質問 - “3つの質問”ではないパターン
  17. - scruminc.のブログに「デイリー スクラム ミーティングで 3 つの質問がある のはなぜですか?」という記事があります。この中では”3つの質問”に変わ る構成/進行方法の例が紹介されています。 - "Why

    is the top story not finished already?" - 最上位のストーリーが終わっていないのはなぜ? - "How can every person on the team help finish it today?" - 今日中に完成させるために、チームの一人ひとりがどうすればいい? 究極の質問 - “3つの質問”ではないパターン 💡上記のシンプルな質問から、フリーディスカッションをするのは、究極の”離れ”かもしれません
  18. - 提案・依頼は、難しいもの、億劫なものと考えがちですが、意外とパターン は多くない気がしています。 - 「教えて」 →知ってる人はいませんか - 「一緒にやろう」 →ペアプロしましょう -

    「議論しよう」 →誰と誰で議論するか決めましょう - 「確認して」 →POや、Managerに動いてもらおう - 「決めて/指示して」 →同上 - 「棚上げしよう」 →切り出して、チケットにしておこう 「提案・依頼」のパターン
  19. - 提案・依頼は、難しいもの、億劫なものと考えがちですが、意外とパターン は多くない気がしています。 - 「教えて」 →知ってる人はいませんか - 「一緒にやろう」 →ペアプロしましょう -

    「議論しよう」 →誰と誰で議論するか決めましょう - 「確認して」 →POや、Managerに動いてもらおう - 「決めて/指示して」 →同上 - 「棚上げしよう」 →切り出して、チケットにしておこう 「提案・依頼」のパターン 💡提案する文化を醸成すると良いかもです。これらの構造化は、私もトライしてみる予定です。
  20. - 『Trillion Dollar Coach(1兆ドルコーチ)』という書籍にある一説です。 - Googleで毎週月曜に開催されるスタッフミーティングでは、一人一人が週末に何をしたか? という問いから話し始めるそうです。人間的に接することは、学術的に「社会情動的コミュ ニケーション」と呼ばれ、パフォーマンスと相関があるそうです。 - 目的は2つ。

    1. チームメンバーが、家庭や仕事外の興味深い生活を持つ人間同士として、 お互いを知り合えるようにすること 2. 全員が特定の職務の専門家や責任者としてだけでなく、一人の人間として、 最初から楽しんでにミーティングに参加できるようにすること 「旅の報告から始める」
  21. - 『Trillion Dollar Coach(1兆ドルコーチ)』という書籍にある一説です。 - Googleで毎週月曜に開催されるスタッフミーティングでは、一人一人が週末に何をしたか? という問いから話し始めるそうです。人間的に接することは、学術的に「社会情動的コミュ ニケーション」と呼ばれ、パフォーマンスと相関があるそうです。 - 目的は2つ。

    1. チームメンバーが、家庭や仕事外の興味深い生活を持つ人間同士として、 お互いを知り合えるようにすること 2. 全員が特定の職務の専門家や責任者としてだけでなく、一人の人間として、 最初から楽しんでにミーティングに参加できるようにすること 「旅の報告から始める」 💡スプリントゴールに直結しないとも思われるコミュニケーションを   あえて”質問”に加えることで、よい”離れ”を実現できるかもしれません