Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

個別最適な学び・協同的な学びとICT

 個別最適な学び・協同的な学びとICT

小金井市立第二中学校 校内研修会
2022年8月25日個別最適な学び・協働的な学びとICT

Naoki Kato

August 25, 2022
Tweet

More Decks by Naoki Kato

Other Decks in Education

Transcript

  1. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 自己紹介 加藤直樹 東京学芸大学 ICTセンター

    教育情報化研究チーム 専門:情報工学 Human Computer Interaction 特にペン入力 ペン入力I/Fの教育への利用 文科省:デジタル教科書の今後の在り方等に 関する検討会議 (R2-R3) ・委員 :ICT活用教育アドバイザー派遣事業(H28-) ・アドバイザー :学習者用デジタル教科書のクラウド配信等の 設計に関する検証事業(R4-) ・有識者会議 座長
  2. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 自己紹介 加藤直樹 東京学芸大学 ICTセンター

    教育情報化研究チーム 専門:情報工学 Human Computer Interaction 特にペン入力 ペン入力I/Fの教育への利用 文科省:デジタル教科書の今後の在り方等に 関する検討会議 (R2-R3) ・委員 :ICT活用教育アドバイザー派遣事業(H28-R3) ・アドバイザー :学習者用デジタル教科書のクラウド配信に関する フィージビリティ検証事業(R4-) ・有識者会議 座長
  3. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU はじめに 産業(工業)革命? 画像引用:SCF2015webサイト http://scf.jp/ja/essay/a005.php

    →石炭→石油・電気 農業→軽工業→重工業 労働力:人→コンピュータ 判断:人→コンピュータ AI,IoT?
  4. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU はじめに 国家戦略(IT総合戦略本部) (H26~H28/2016.4) l

    一定数の突出した能力を有するIT人材育成 l 新たな産業をリードする高度なIT人材育成 (参考)人材育成におけるプログラミング教育の位置付け等に係る調査報告書 現社会 Industry4.0 (第四次産業革命) 高度なIT利活用社会 (超スマート社会)
  5. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU はじめに 近い将来すべての人に求められるもの 高度IT人材 ミドルIT人材

    課題 発見 解決 新たな価値の創造 高度情報通信技術 AI技術 活用 こういうこと ができる 依頼
  6. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU これから必要な力 学習指導要領における情報教育の方針 情報及び情報技術を適切かつ効果的に 活用して、問題を発見・解決したり自

    分の考えを形成したりしていくために 必要な資質・能力 (小学校学習指導要領解説 p.51) 情報の科学的な理解に裏打ちされた 情報活用能力を育むことが重要 情報活用能力 言語能力 問題発見・解決能力 基盤的な力 人間性 学びに向 かう力 思考力 判断力 表現力 知識 技能 創造 協働 自立 加速度的に進展 し続ける社会 Industry4.0 (第四次産業革命)
  7. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU これから必要な力 体系的な情報活用能力の育成 情報活用能力 言語能力

    問題発見・解決能力 基盤的な力 人間性 学びに向 かう力 思考力 判断力 表現力 知識 技能 創造 協働 自立 技術分野 情報に関する技術 プログラミング教育 基本的な操作 情報モラル 情報化と社会・産業 2021- 2022- 2020- 情報Ⅰ(必修) 情報Ⅱ AI・Data Science教育
  8. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU これから必要な力 学ぶ内容と学び方の変化 情報活用能力 言語能力

    問題発見・解決能力 基盤的な力 人間性 学びに向 かう力 思考力 判断力 表現力 知識 技能 創造 協働 自立 知識の伝達に効率的な 一斉授業
  9. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU これから必要な力 学ぶ内容と学び方の変化 情報活用能力 言語能力

    問題発見・解決能力 基盤的な力 人間性 学びに向 かう力 思考力 判断力 表現力 知識 技能 創造 協働 自立 主体的で対話的な深い学び 個別最適な学びと協働的な学び ICT活用 児童生徒が主体の授業
  10. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 個別最適な学びとICT 個別最適な学び 個別最適な学び 指導の個別化

    学習の個性化 自己調整しながら 学習を進める 個々に合った 方法・教材・時間 での学び 個々に合った 目的 での学び 自分に合った学び方 自分の学び(興味)の広げ方 個に応じた指導 協働的な学び
  11. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 個別最適な学びとICT 個別最適な学び 個別最適な学び 指導の個別化

    学習の個性化 個々に合った 方法・教材・時間 での学び 個々に合った 目的 での学び 自分に合った学び方 自分の学び(興味)の広げ方 個に応じた指導 協働的な学び 支援が必要な子への 重点的対応 進度や到達度 に応じた対応 自己調整しながら 学習を進める 公立中学では ほんと難しいですよね
  12. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 個別最適な学びとICT 指導の個別化には l 子供の状態把握が必要(あたりまえ)

    左上:練馬区立仲町小学校 右下:東原義訓「教育データの活用」より Schooltakt, classroom等 机間巡視 の効率化 デジタルドリル 進度や到達度 把握の高度化 個別対応 の時間の確保
  13. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 個別最適な学びとICT (夢ではなくなってきた)AI教材 上:東原義訓「教育データの活用」より 下:COMPASS

    Inc.webサイトより(https://qubena.com/blog/pr-20220726/) デジタルドリル 進度や到達度の把握と 教材選択に自動化
  14. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 個別最適な学びとICT 個別最適な学びとICT 個別最適な学び 指導の個別化

    学習の個性化 自己調整しながら 学習を進める 個々に合った 方法・教材・時間 での学び 個々に合った 目的 での学び 自分に合った学び方 自分の学び(興味)の広げ方 個に応じた指導 協働的な学び メディア選択の機会 メディアを活用する力 + メディア選択の力 の育成に繋がったか
  15. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 個別最適な学びとICT メディア選択の場面 l ICTを使いこなせるようにすることが重要

    調べる 表現・可視化する 従来のメディアがよいと 思えばそれを使うので 良い が
  16. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 個別最適な学びとICT 個別最適な学びとICT 個別最適な学び 指導の個別化

    学習の個性化 自己調整しながら 学習を進める 個々に合った 方法・教材・時間 での学び 個々に合った 目的 での学び 自分に合った学び方 自分の学び(興味)の広げ方 個に応じた指導 協働的な学び 自己評価の機会
  17. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 個別最適な学びとICT 自己評価→改善の力 l “個別最適な学び”の実行力

    思考 学びの振り返り (短期~長期) 表現・可視化 ICT ICT・AI 学び方の調整
  18. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 協働的な学び 協働的な学びとICT 対話・議論 自立

    協働 説明 理解 問題 発見 解決法 探索 計画 実行 解決 振り返り 探求的活動/体験活動 個別最適な学び 協働的な学び 社会において 個の学びの 深化 協働的活動力 の育成
  19. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 協働的な学び 協働的な学びとICT 対話・議論 自立

    説明 理解 問題 発見 解決法 探索 計画 実行 解決 振り返り 探求的活動/体験活動 社会において 学びの過程の共有 批評しあいの機会 協働的な学び 個別最適な学び 個の学びに 戻ったか 協働 協働する力を 育めたか
  20. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 協働的な学びとICT 考えの共有を含む学びのサイクル 読んで 見て

    聴いて 考えて 書いて 話して 撮って 他の人考えの 理解・比較 可視化・表現 認知 共有 思考
  21. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 協働的な学びとICT うまくいく相互評価 左上:小平市立小平第三小学校,左下:小平市立小平第五小学校 音読の相互評価(2年

    ) 体育演技の相互評価(2年) プレゼン資料の相互評価(5年) (育てる観点もあるが)評価できる力があるかが重要
  22. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 協働的な学びとICT 協働的な学びの位置付け 個の活動 協働的な活動

    個の活動 最終成果物 最終成果物 純粋な 知識・技能 の学び 考えどころ がある 学び 共同・協働 活動がある 学び
  23. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU GIGAスクール構想のICT環境 なぜ見せるのか Working Memory

    作動記憶 )))))))))))))))) )))))))))))))))) 感覚記憶 音韻 ベース イメージ ベース 言語的 モデル 視空間的 モデル 二重経路 long-term memory 長期記憶 二重符号化
  24. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU GIGAスクール構想のICT環境 学習中に要求される処理(Mayer 2010,福本訳) essential

    (本質的処理) extraneous (外的処理) generative (生成的処理) coherence (一貫性) signaling (シグナリング) redundancy (冗長性) spacial contiguity (空間的近接性) temporal contiguity (時間的近接性) segmenting (分割) pre-training (事前練習) modality (様式) multimedia (マルチメディア) personalisation (個別化) : : 減少 < > 減少
  25. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 端末活用で期待できる効果 一人一台端末の活用のメリット 読んで 見て

    聴いて 考えて 書いて 話して 撮って 強 化 可視化・表現 認知 思考 様々な チャンネル
  26. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 学習者用デジタル教科書とは 学習者用デジタル教科書と教材(現在) 「デジタル教科書」 2019年度より教育課程の一部で

    教科書として利用可能に 紙の検定教科書 同一内容を電磁的に記録 学習者用コンピュータ 教材コンテンツ ビューア 学習者用 デジタル教科書・教材
  27. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 学習者用デジタル教科書とは 学習者用デジタル教科書の流れ(文科省) H25 2013

    学びのイノベーション事業 学習者用デジタル教科書・ 教材等の機能の在り方 H26 2014 H27 2015 H28 2016 (デジタル教材等の標準化事業) 「デジタル教科書」の位置付けに 関する検討会議 第2期教育振興基本計画 H29 2017 H30 2018 最 終 ま と め ガ イ ド ラ イ ン 教育基本法改正 R1 2019 実 践 事 例 集 「デジタル教科書」の効果的な活用の 在り方等に関するガイドライン検討会議 R2 2020 デジタル教科書の効果・影響等 に関する実証研究事業 デジタル教科書の今後の 在り方等に関する検討会議
  28. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 学習者用デジタル教科書とは 学習者用デジタル教科書の流れ(文科省) H25 2013

    学びのイノベーション事業 学習者用デジタル教科書・ 教材等の機能の在り方 H26 2014 H27 2015 H28 2016 (デジタル教材等の標準化事業) 「デジタル教科書」の位置付けに 関する検討会議 第2期教育振興基本計画 H29 2017 H30 2018 最 終 ま と め ガ イ ド ラ イ ン 教育基本法改正 R1 2019 実 践 事 例 集 「デジタル教科書」の効果的な活用の 在り方等に関するガイドライン検討会議 R2 2020 デジタル教科書の効果・影響等 に関する実証研究事業 デジタル教科書の今後の 在り方等に関する検討会議 4年後,10年後には 「デジタル教科書」 そして 「教科書」 が大きく変わるかも
  29. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 端末活用で期待できる効果 本文から一部分を抜き出して活用 l 書き写し不要や,自由な移動によって

    思考に集中・深化 右下画像:東京書籍学習者用デジタル教科書サンプルサイト上で作成 書くことが 苦手な子も
  30. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 端末活用で期待できる効果 多様な見え方 l 読む/見る(聴く)ことの自由度が向上

    画像:光村図書出版学習者用デジタル教科書体験版サイトより作成 巻物スクロール 総ルビ 拡大 物理的な制約 からの解放 読み上げ 個に応じた支援
  31. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 端末活用で期待できる効果 様々な連動教材 l 児童生徒主体の活動へ

    左上画像:教育出版学習者用デジタル教科書サンプルサイトより作成 右上画像:東京書籍学習者用デジタル教科書サンプルサイトより作成 インタラクティブ教材 動画教材 音声教材
  32. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 端末活用で期待できる効果 「聴く」活動 l 英語

    l 音楽 l 国語など 右上画像:東京書籍学習者用デジタル教科書サンプルサイトより作成 動画教材 音声教材 生徒のペース・判断で 繰り返し,必要な部分だけ 「聴く」ことが可能 自分の声,姿を 録音・録画 客観的な振り返りへ
  33. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 学習者用デジタル教科書とは 国語が好きだ 4 7

    18 15 11 6 8 6 4 3 5 1 1 1 1 0 1 1 1 学期 2 学期 3 学期 とても思う そう思う どちらとも言えない そう思わない まったく思わない (無回答)
  34. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 学習者用デジタル教科書とは 観点別成績の変化 4月 月

    3月 月 活 活用 用 39.6 62.6 非 非活 活用 用 47.7 53.2 49.8 50.3 52.4 62.1 全 全国 国 56.4 62.5 4月 月 3月 月 活 活用 用 55.6 80.7 非 非活 活用 用 59.7 71.6 60.5 72.9 63.3 76.3 全 全国 国 61.4 76.1 読む 書く
  35. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 学習者用デジタル教科書とは 観点別成績の変化 4月 月

    3月 月 活 活用 用 75.4 78.0 非 非活 活用 用 81.8 66.5 81.2 71.1 83.7 71.0 全 全国 国 81.4 75.4 聞く話す
  36. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 学習者用デジタル教科書とは 最近の成果 l 利用経験ある教員のクラス(学年)で効

    果大 n ICTで効果的な授業をしたいという意識の 教員で効果大 n 省力化を期待する教員で効果小 l 成績下位層で効果大