Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
アジャイル失敗のススメ
Search
Sponsored
·
Your Podcast. Everywhere. Effortlessly.
Share. Educate. Inspire. Entertain. You do you. We'll handle the rest.
→
NAVITIME JAPAN
PRO
July 02, 2018
Technology
0
420
アジャイル失敗のススメ
スクラムを導入したチームが
成果をなかなか出せなかったので
スクラムを廃止してみたらうまくいった話
NAVITIME JAPAN
PRO
July 02, 2018
Tweet
Share
More Decks by NAVITIME JAPAN
See All by NAVITIME JAPAN
つよつよリーダーが 抜けたらどうする? 〜ナビタイムのAgile⽀援組織の変遷〜
navitimejapan
PRO
23
16k
実践ジオフェンス 効率的に開発するために
navitimejapan
PRO
3
930
安全で使いやすいCarPlayアプリの 魅せ方:HIGと実例から学ぶ
navitimejapan
PRO
1
260
見えないユーザの声はログに埋もれている! ~ログから具体的なユーザの体験を数値化した事例紹介~
navitimejapan
PRO
6
3.2k
ユーザーのためなら 『デザイン』 以外にも手を伸ばせる
navitimejapan
PRO
2
1.8k
フツーのIT女子が、 Engineering Managerになるまで
navitimejapan
PRO
3
400
不確実性に打ち勝つOKR戦略/How to manage uncertainty with OKR strategy
navitimejapan
PRO
4
3.8k
アジャイルを小さいままで 組織に広める 二周目 / Agile Transformation in NAVITIME JAPAN iteration 2
navitimejapan
PRO
4
1.5k
変更障害率0%よりも「継続的な学習と実験」を価値とする 〜障害を「起こってはならないもの」としていた組織がDirtの実施に至るまで〜 / DevOps Transformation in NAVITIME JAPAN
navitimejapan
PRO
8
5.9k
Other Decks in Technology
See All in Technology
予期せぬコストの急増を障害のように扱う――「コスト版ポストモーテム」の導入とその後の改善
muziyoshiz
1
2.1k
会社紹介資料 / Sansan Company Profile
sansan33
PRO
15
400k
SchooでVue.js/Nuxtを技術選定している理由
yamanoku
3
210
AIエージェントに必要なのはデータではなく文脈だった/ai-agent-context-graph-mybest
jonnojun
1
250
AWS DevOps Agent x ECS on Fargate検証 / AWS DevOps Agent x ECS on Fargate
kinunori
2
210
インフラエンジニア必見!Kubernetesを用いたクラウドネイティブ設計ポイント大全
daitak
1
390
顧客の言葉を、そのまま信じない勇気
yamatai1212
1
370
日本の85%が使う公共SaaSは、どう育ったのか
taketakekaho
1
250
CDKで始めるTypeScript開発のススメ
tsukuboshi
1
570
Oracle Cloud Observability and Management Platform - OCI 運用監視サービス概要 -
oracle4engineer
PRO
2
14k
[CV勉強会@関東 World Model 読み会] Orbis: Overcoming Challenges of Long-Horizon Prediction in Driving World Models (Mousakhan+, NeurIPS 2025)
abemii
0
150
AI駆動開発を事業のコアに置く
tasukuonizawa
1
390
Featured
See All Featured
AI in Enterprises - Java and Open Source to the Rescue
ivargrimstad
0
1.1k
The SEO Collaboration Effect
kristinabergwall1
0
360
Jess Joyce - The Pitfalls of Following Frameworks
techseoconnect
PRO
1
68
Bridging the Design Gap: How Collaborative Modelling removes blockers to flow between stakeholders and teams @FastFlow conf
baasie
0
450
Practical Tips for Bootstrapping Information Extraction Pipelines
honnibal
25
1.7k
How Fast Is Fast Enough? [PerfNow 2025]
tammyeverts
3
460
Paper Plane (Part 1)
katiecoart
PRO
0
4.3k
Stewardship and Sustainability of Urban and Community Forests
pwiseman
0
110
The AI Revolution Will Not Be Monopolized: How open-source beats economies of scale, even for LLMs
inesmontani
PRO
3
3.1k
Lessons Learnt from Crawling 1000+ Websites
charlesmeaden
PRO
1
1.1k
Optimising Largest Contentful Paint
csswizardry
37
3.6k
Mind Mapping
helmedeiros
PRO
0
90
Transcript
アジャイル失敗のススメ 井⽥ 献⼀朗 株式会社ナビタイムジャパン
⾃⼰紹介 井⽥ 献⼀朗 https://github.com/rinatz Python, Rust 主な業務 時刻表、路線図表⽰などのサービス開発 マネージメント アジャイルの推進
技術系の教育 2
話すこと スクラムを導⼊したチームが 成果をなかなか出せなかったので スクラムを廃⽌してみたらうまくいった話 3
現在のチームの働き⽅ Slack: ほとんど会話しない プルリク: コメントが付かずにクローズ 課題管理: JIRA などを使⽤することはほとんどない これだけ⾒るとずさんなチームに思える 4
しかしプロダクトの機能追加は 継続的に⾏えている 5
なぜスクラムの廃⽌が かえっていい結果を⽣んだのか︖ 6
スクラムをやっていた頃 プロダクトオーナーとスクラムマスターを任命 バックログを作成 スプリントを実施 朝会を実施 振り返りを実施 スクラムでやるべきことはやっていた でも開発はだいぶ遅れ気味(休出する⼈もいた) 7
うまくいっていない原因 1. ステレオタイプなスクラムを忠実に守り続けることに徹している ルールやノウハウへの忠誠⼼が強すぎて⾏動指針をマニュアル化 結果、⾃分たちで改善策を考えようとしない 2. 成果責任と権限委譲ができていない ⽬的を達成するための戦略をメンバが検討できていない 疑問を持ちつつも『⽅針が決まっているから』という気持ちで開発 3.
動くソフトウェアを継続的に作るという意識が低い 反復型開発の本質を分かっていない 8
うまくいっていない原因 1. ステレオタイプなスクラムを忠実に守り続けることに徹している ルールやノウハウへの忠誠⼼が強すぎて⾏動指針をマニュアル化 結果、⾃分たちで改善策を考えようとしない 2. 成果責任と権限委譲ができていない ⽬的を達成するための戦略をメンバが検討できていない 疑問を持ちつつも『⽅針が決まっているから』という気持ちで開発 3.
動くソフトウェアを継続的に作るという意識が低い 反復型開発の本質を分かっていない 9
うまくいっていない原因 1. ステレオタイプなスクラムを忠実に守り続けることに徹している ルールやノウハウへの忠誠⼼が強すぎて⾏動指針をマニュアル化 結果、⾃分たちで改善策を考えようとしない 2. 成果責任と権限委譲ができていない ⽬的を達成するための戦略をメンバが検討できていない 疑問を持ちつつも『⽅針が決まっているから』という気持ちで開発 3.
動くソフトウェアを継続的に作るという意識が低い 反復型開発の本質を分かっていない 10
解決したいこと 1. ステレオタイプなスクラムを忠実に守り続けることに徹している スクラムへの偏⾒をなくす 2. 成果責任と権限委譲ができていない ⾃⼰組織化を促す 3. 動くソフトウェアを継続的に作るという意識が低い 理想の反復型開発を知る
11
1. スクラムへの偏⾒をなくす 12
スクラムを廃⽌ 代わりに モブプログラミング を導⼊ モブプログラミングとはチームのメンバ全員を ミーティングスペースに集めて⼀緒に開発をする開発スタイルのこと 13
スクラムを廃⽌ 全員未経験なので、みんなが⼿探り状態 効果を試すため、思い切って1⽇5時間くらいは集まることにした 14
効果 1⽇中 コーディング、レビュー、進捗共有、情報共有 を同時にやっているような感覚 15
効果 1⽇が終わると相当な達成感と疲労感があった 雑談しながら開発できるので、疲れるがとても楽しい 16
効果 問題解決のためには、プロセスやツールを検討するより 対話をしたほうが効果的だとメンバが感じるようになった 情報を伝えるもっとも効率的で効果的な⽅法は フェイス・トゥ・フェイスで話をすることです。 『アジャイル宣⾔の背後にある原則』より “ “ 『アジャイル宣⾔の背後にある原則』http://agilemanifesto.org/iso/ja/principles.html 17
効果 その結果 Slack での会話はほぼなし プルリクでのレビューはほぼなし JIRA による課題管理はほぼなし やり⽅が分からないアプローチをあえて取ることで 偏⾒を持たず、⾃分たちで改善策を⾒出すのだという アジャイルの本質を理解してもらえた
18
2. ⾃⼰組織化を促す 19
⾃⼰組織化 ⾃⼰組織化 マネージャーはゴールだけを⽰し 戦略はメンバが⾃主的に検討できるように作られたチームのこと ⾃⼰組織化を促すためにやったこと クロスファンクショナルチームの形成 進捗報告の仕⽅を変える 20
⾃⼰組織化 クロスファンクショナル(職能横断型)チーム 1つのタスクに1⼈を割り当てるようなことはしない 横断的にタスクをこなしてもらう その際、メンバが苦⼿なことをうまくマネージメントする 得意な作業は積極的に実施してもらう 苦⼿な作業はそれが得意な⼈を探す努⼒をしてもらう 21
⾃⼰組織化 進捗報告の仕⽅を変える かつては⼝頭や⽂章・スライドなどで伝えてもらっていた しかしそれだと上⼿に ウソ がつけてしまう 22
⾃⼰組織化 進捗報告は動くプログラムでデモをやってもらう 動くプログラムを⾒せることで ⾃分の作ったものを必要としてくれる⼈がいることを知れる デモに失敗したら、ちゃんと動かせるように気を使うようになる ⾃⼰組織化が促進される 23
3. 理想の反復型開発を知る 24
反復型開発がよく分かる画像と動画 画像 How to build a minimum viable product TED
の動画 トム・ウージェック︓塔を建て、チームを作る チームのメンバ全員に⾒てもらった 25
How to build a minimum viable product 夢は⼤きく、⽬標は⼩さく 部品を作るのではなく、 同じコンセプト
を持つものを作り続ける 画像引⽤: https://medium.com/@heyjudesue/what-does-it-take-to-design-a-minimum-viable-product-5175e554fa3a 26
塔を建て、チームを作る マシュマロ・チャレンジ スパゲッティの麺で⾃⽴式の塔を建て 塔の⼀番⾼いところにマシュマロを置いたチームが勝ちというゲーム 組み⽴て⽅をじっくり議論するより 早く実践に移るチームの⽅が勝ちやすい という結果に トム・ウージェック︓塔を建て、チームを作る 動画引⽤: https://www.ted.com/talks/tom_wujec_build_a_tower
27
まとめ 1. チームの働き⽅は 継続的 に⾒直す必要がある 2. ソフトウェアは 継続的 に動くものを作る必要がある 3.
アジャイルにおける 失敗は終わりではなく始まり アジャイルは 継続的な失敗駆動開発 である 28
Thank You! 29