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デブサミ2019夏 新しい経路が見つかりました~プロダクトがカイゼンし続けるために~

デブサミ2019夏 新しい経路が見つかりました~プロダクトがカイゼンし続けるために~

Developers Summit 2019 Summer A9 登壇資料です

小田中 育生

NAVITIME JAPAN
PRO

July 02, 2019
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Transcript

  1. ©NAVITIME JAPAN
    新しい経路が見つかりました
    ~プロダクトがカイゼンし続けるために~
    株式会社ナビタイムジャパン
    開発部部長 兼 ACTS(研究開発)ルートグループ責任者
    小田中 育生

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  2. ©NAVITIME JAPAN
    自己紹介
    小田中 育生
    株式会社ナビタイムジャパン
    開発部 部長
    ACTS(研究開発) ルートグループ責任者
    • 2009年株式会社ナビタイムジャパン入社
    • 経路探索
    • 交通情報
    • ミドルウェア
    • チャットボット
    • カイゼン

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  3. ©NAVITIME JAPAN
    ナビタイムジャパンのプロダクト
    スマホ向けの
    アプリ

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  4. ©NAVITIME JAPAN
    https://ntj.slack.com/intl/ja-jp/apps
    からダウンロードできます
    みんな大好き、Slackで使えます!
    (昨日リリースです)
    (無料です)

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  5. ©NAVITIME JAPAN
    有料課金ユーザー数 約480万人
    月間ユニークユーザー数 約5,100万人
    2001年サービス開始
    ※2018年9月時点

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  6. ©NAVITIME JAPAN
    有料課金ユーザー数 約480万人
    月間ユニークユーザー数 約5,100万人
    歴史が長く、ユーザー・関係者が多い中で
    プロダクトがカイゼンし続けるためには?
    2001年サービス開始
    ※2018年9月時点

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  7. ©NAVITIME JAPAN
    一般論

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  8. ©NAVITIME JAPAN
    ビジョン
    プロダクト
    カイゼン
    プロダクトはカイゼンしながらビジョンに近づく
    バックログ
    開発チーム
    ※ステークホルダー含む

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  9. ©NAVITIME JAPAN
    ビジョン
    プロダクト
    カイゼン
    バックログ
    開発チーム
    ※ステークホルダー含む
    コンテナ化したい
    更新頻度あげたい
    品質上げて!
    重要な順に並べられたバックログを
    上から実施していく
    レスポンス改善
    この機能がほしい

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  10. ©NAVITIME JAPAN
    ビジョン
    この機能がほしい
    レスポンス改善
    コンテナ化したい
    更新頻度あげたい
    品質上げて!
    1stリリース
    ・・・
    バックログを一つ消化するごとにビジョンに近づく
    ビジョンへの最短経路は優先順位が規定する

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  11. ©NAVITIME JAPAN
    ビジョン
    プロダクト
    カイゼン
    バックログ
    開発チーム
    ※ステークホルダー含む
    ビジョン
    ユーザー
    もっと
    更新頻度あげたい
    ○○な機能が欲しい!
    新たに気づいたこと、ユーザの声から
    新たなバックログが生まれる

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  12. ©NAVITIME JAPAN
    ビジョン
    この機能がほしい
    レスポンス改善
    コンテナ化したい
    更新頻度あげたい
    品質上げて!
    1stリリース
    ・・・
    優先度の変化、新たなバックログの出現で
    ビジョンへの最短経路は変化する
    ○○な機能が欲しい!
    優先順位↑↑

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  13. ©NAVITIME JAPAN
    ナビタイムジャパンでのカイゼン

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  14. ©NAVITIME JAPAN
    有料課金ユーザー数 約480万人
    月間ユニークユーザー数 約5,100万人
    2001年サービス開始
    長い歴史、たくさんのユーザー
    ※2018年9月時点

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  15. ©NAVITIME JAPAN
    ビジョン
    バックログ
    この機能がほしい
    レスポンス改善
    コンテナ化したい
    更新頻度あげたい
    品質上げて!
    ビジョン
    hogehoge
    hoge
    fugafuga
    fuga
    数多くの関係者
    数多くのユーザー
    あふれるバックログ

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  16. ©NAVITIME JAPAN
    数多くの関係者
    数多くのユーザー
    あふれるバックログ
    カイゼンを阻むもの
    • 優先度付けが高コスト化
    • 相反する優先順位
    • コミュニケーションコスト増

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  17. ©NAVITIME JAPAN
    長い歴史で増えたプロダクトと
    それを支えるコア技術

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  18. ©NAVITIME JAPAN
    あるプロダクト向けの変更が全体に作用
    I/F拡張して!
    あいよっ!!

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  19. ©NAVITIME JAPAN
    そして起こるデグレ
    I/F拡張して!
    あいよっ!!
    あれ?
    動かない・・・

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  20. ©NAVITIME JAPAN
    数多くの関係者
    数多くのユーザー
    あふれるバックログ
    カイゼンを阻むもの
    20年に及ぶ歴史
    • 優先度付けが高コスト化
    • カイゼンがデグレを生む
    • コードの複雑化
    • 相反する優先順位
    • コミュニケーションコスト増

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  21. ©NAVITIME JAPAN
    課題といかに向き合うか

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  22. ©NAVITIME JAPAN
    数多くの関係者
    数多くのユーザー
    あふれるバックログ
    カイゼンを阻むもの
    20年に及ぶ歴史
    • 相反する優先順位
    • コミュニケーションコスト増
    • 優先度付けが高コスト化
    • カイゼンがデグレを生む
    • コードの複雑化

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  23. ©NAVITIME JAPAN
    そびえたつバックログ
    まずはここを整理し
    見通しをよくする

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  24. ©NAVITIME JAPAN
    バックログ
    この機能がほしい
    レスポンス改善
    コンテナ化したい
    更新頻度あげたい
    品質上げて!
    hogehoge
    hoge
    fugafuga
    fuga
    例えば…
    「対応不能・不要になったもの」
    「詳細の把握が困難なもの」
    「発行してから数ヶ月経過」
    ルールを設け、
    定期的に棚卸しする
    勇気をもって
    クローズ or 削除
    fugafuga
    fuga
    xxをなんとかする
    うまくやる

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  25. ©NAVITIME JAPAN
    数多くの関係者
    数多くのユーザー
    あふれるバックログ
    カイゼンを阻むもの
    20年に及ぶ歴史
    • 相反する優先順位
    • コミュニケーションコスト増
    • 優先度付けが高コスト化
    • カイゼンがデグレを生む
    • コードの複雑化

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  26. ©NAVITIME JAPAN
    そして起こるデグレ
    I/F拡張して!
    あいよっ!!
    あれ?
    動かない・・・
    デグレを引き起こさない
    環境をつくる

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  27. ©NAVITIME JAPAN
    リリース物
    reference
    target
    input
    リグレッションテスト
    前バージョン
    Diff
    想定外の変更からプロダクトを守る
    リグレッションテスト環境の用意

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  28. ©NAVITIME JAPAN
    複雑なコード・プロセスを
    解きほぐす

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  29. ©NAVITIME JAPAN
    カイゼンデーの実施
    バックログ
    この機能がほしい
    レスポンス改善
    コンテナ化したい
    品質上げて!
    hogehoge
    更新頻度あげたい
    テスト書こう
    リファクタしよう
    リリース自動化
    スプリントのどこかで
    内部改善に集中する日を設ける

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  30. ©NAVITIME JAPAN
    バックログの見通しがよくなり
    安心して試す環境ができ
    いよいよカイゼンを実施していく

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  31. ©NAVITIME JAPAN
    数多くの関係者
    数多くのユーザー
    あふれるバックログ
    カイゼンを阻むもの
    20年に及ぶ歴史
    • 優先度付けが高コスト化
    • カイゼンがデグレを生む
    • コードの複雑化
    • 相反する優先順位
    • コミュニケーションコスト増

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  32. ©NAVITIME JAPAN
    プロダクト
    機能追加/
    拡張
    機能改善
    (品質)
    機能改善
    (レスポンス)
    やるべきこと、やりたいことを
    どのように決め、実行していくか

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  33. ©NAVITIME JAPAN
    数多くの関係者
    数多くのユーザー
    あふれるバックログ
    カイゼンを阻むもの
    20年に及ぶ歴史
    • 相反する優先順位
    • コミュニケーションコスト増
    • 優先度付けが高コスト化
    • カイゼンがデグレを生む
    • コードの複雑化

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  34. ©NAVITIME JAPAN
    コンバージョン vs UX
    安定 vs 革新
    品質 vs レスポンス

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  35. ©NAVITIME JAPAN
    カイゼンには二律背反が伴う

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  36. ©NAVITIME JAPAN
    インセプションデッキの作成を通し、
    チームで共通認識を形成する

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  37. ©NAVITIME JAPAN
    プロダクト
    機能追加/
    拡張
    機能改善
    (品質)
    機能改善
    (レスポンス)
    どちらも重要だがいずれかを捨てなくてはならない
    そのときにインセプションデッキが道しるべとなる
    相反

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  38. ©NAVITIME JAPAN
    優先順位をつける土台は整った。

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  39. ©NAVITIME JAPAN
    ビジョン
    A線で行く
    経路が欲しい
    A線で
    行きたくない
    この経路
    変じゃない?
    こういう
    経路が欲しい
    ユーザーの声と、どう向き合うか

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  40. ©NAVITIME JAPAN
    ユーザーからの指摘数
    どの声をきくべきかわからず
    カイゼンが空回り
    指摘数を減らしたいが
    横ばい

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  41. ©NAVITIME JAPAN
    満足
    不満足
    充足
    不充足
    魅力品質
    当たり前品質
    性能品質
    狩野モデル

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  42. ©NAVITIME JAPAN
    A線で行く
    経路が欲しい
    A線で
    行きたくない
    この経路
    変じゃない?
    こういう
    経路が欲しい
    ユーザーボイス
    当たり前品質
    魅力品質
    性能品質
    品質区分
    バックログ
    インセプションデッキと
    照合し、優先度をつける

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  43. ©NAVITIME JAPAN
    ユーザーからの指摘数
    指摘数を減らしたいが
    横ばい
    狩野モデルで
    指摘を分類
    当たり前品質を集中的に
    改善、指摘数が減少
    いまやるべきことにフォーカスし、
    やりたいカイゼンができた

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  44. ©NAVITIME JAPAN
    数多くの関係者
    数多くのユーザー
    あふれるバックログ
    カイゼンを阻むもの
    20年に及ぶ歴史
    • 優先度付けが高コスト化
    • カイゼンがデグレを生む
    • コードの複雑化
    • 相反する優先順位
    • コミュニケーションコスト増

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  45. ©NAVITIME JAPAN
    ナビタイムジャパンの組織構造

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  46. ©NAVITIME JAPAN
    ナビタイムジャパンの組織構造
    私たちのチーム
    UIに変更がなければ
    基本的にここだけの
    対応でカイゼンできる

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  47. ©NAVITIME JAPAN
    ナビタイムジャパンの組織構造
    UI変更など
    大きめのカイゼンは
    一緒に動く必要がある

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  48. ©NAVITIME JAPAN
    潜在的ニーズを
    探るべく、
    ユーザログを
    分析していた

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  49. ©NAVITIME JAPAN
    ユーザーボイス
    ユーザーログ
    • ユーザーの言葉で課題を知ることができる
    • 声をあげる人の要望・不満しか拾えない
    • 全ユーザーの行動から課題を抽出できる
    • 分析が必要

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  50. ©NAVITIME JAPAN
    ユーザーログ
    ユーザーログの分析例
    • 日時を変更した再探索の内訳
    • ±10分の変更が非常に多い

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  51. ©NAVITIME JAPAN
    少し時間をずらすと、いい経路がある?

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  52. ©NAVITIME JAPAN
    すぐにでもやりたい

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  53. ©NAVITIME JAPAN
    影響が大きい改修。事業の巻き込みが必要
    設定した時刻から逸脱

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  54. ©NAVITIME JAPAN
    他にやることがある

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  55. ©NAVITIME JAPAN
    目線と温度感を揃える

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  56. ©NAVITIME JAPAN
    時間の流れ
    ストーリー
    A
    B
    場面
    人物
    行動
    ユーザーストーリーマッピング

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  57. ©NAVITIME JAPAN
    ペルソナ作成
    ストーリー作成
    マッピング

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  58. ©NAVITIME JAPAN
    共通の課題意識を形成

    案件化

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  59. ©NAVITIME JAPAN
    設定時刻前後のおすすめルート
    出発時間にゆとり

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  60. ©NAVITIME JAPAN
    設定時刻前後のおすすめルート
    8時ちょうどの
    あずさ2号で
    出発時間にゆとり

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  61. ©NAVITIME JAPAN
    • 優先度付けが高コスト化
    • 相反する優先順位
    • コミュニケーションコスト増
    数多くの関係者
    数多くのユーザー
    あふれるバックログ
    歴史・ユーザ数ゆえの課題は、これで乗り越えた。
    20年に及ぶ歴史 • カイゼンがデグレを生む
    • コードの複雑化

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  62. ©NAVITIME JAPAN
    • 優先度付けが高コスト化
    • 相反する優先順位
    • コミュニケーションコスト増
    数多くの関係者
    数多くのユーザー
    あふれるバックログ
    つらい課題でも、向き合えばカイゼンはできる
    20年に及ぶ歴史 • カイゼンがデグレを生む
    • コードの複雑化
    ビジョン
    プロダクト
    カイゼン

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  63. ©NAVITIME JAPAN
    まとめ

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  64. ©NAVITIME JAPAN
    プロダクトは、市場に出たところがスタート
    ビジョン
    プロダクト
    カイゼン
    バックログ
    開発チーム
    ※ステークホルダー含む

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  65. ©NAVITIME JAPAN
    ビジョン
    この機能がほしい
    レスポンス改善
    コンテナ化したい
    更新頻度あげたい
    品質上げて!
    1stリリース
    ・・・
    ○○な機能が欲しい!
    優先順位↑↑
    ビジョンへの最短経路は変わりつづける

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  66. ©NAVITIME JAPAN
    プロダクト
    機能追加/
    拡張
    機能改善
    (品質)
    機能改善
    (レスポンス)
    最短経路を見つけるために
    相反

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  67. ©NAVITIME JAPAN
    ユーザーボイス
    ユーザーログ
    チームでの約束を
    ユーザーの声と声なき声で補強し
    カイゼンサイクルを回す

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  68. ©NAVITIME JAPAN
    組織の壁に直面したら、
    目線と温度感をあわせる

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  69. ©NAVITIME JAPAN
    カイゼンしつづけよう、
    ビジョンが実現するその日まで。
    ビジョン
    プロダクト
    カイゼン
    バックログ
    開発チーム
    ※ステークホルダー含む
    ビジョン
    ユーザー

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  70. ©NAVITIME JAPAN
    Thanks!

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