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Can offline stores drive online sales?

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October 04, 2021

Can offline stores drive online sales?

社内輪読会にて「オフライン店舗の出店がオンライン購買に与える影響」に関する論文を紹介しました。※公開用に一部編集

Can offline stores drive online sales?, Wang+ (2017) [Journal of Marketing Research]
https://www.semanticscholar.org/paper/Can-Offline-Stores-Drive-Online-Sales-Wang-Goldfarb/c528968ac2b1dfc22e1560ceef6de0f47592226e

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hyodo

October 04, 2021
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Transcript

  1. Can offline stores drive online sales? [Wang+, Journal of Marketing

    Research, 2017] PaperRetail [公開用] 兵頭 亮介 #paper_retail
  2. 背景 • オンラインチャネルとオフラインチャネルは相補 or 競合関係にあると言われている 手法 • 購買データとオフライン店舗の出店情報を用いたDIDにより、オフライン店舗の出店が オンライン販売売上高や総売上高に及ぼす影響を分析 結論

    • 今回の実験において、オンライン・オフライン店舗は相補的な関係にあった ◦ オフライン店舗出店によるビルボード効果がオンライン販売の増加をもたらした • 特に、元々ブランド認知が低い地域への出店が大きな増加をもたらした 概要 Can offline stores drive online sales?, Wang+ (2017) [Journal of Marketing Research] 2
  3. 背景 online/offlineチャネルの相補性・競合性 マルチチャネルマーケティングとは?ディスプレイ広告とメールを組み合わせる方法 | SendGridブログ 実務者 “multichannel marketing is a

    perfect storm of synergies🌪”(Beck2013) 多くの論文 onlineとofflineは競合する🌪 (Hu+2009, Ghose+2009, ...) 3
  4. 背景 • 既存研究の多くは異なる企業同士でonline/offlineチャネルの競合性に焦点を あてている • 本論文では、単一企業内のonline/offlineチャネルの相補性・代替性を調査 多くの論文 onlineとofflineは競合する!! (Hu+2009, Ghose+2009,

    ...) 4
  5. 本論文の貢献 offline/onlineチャネルの相補性を準実験的に示した オフライン店舗出店によるビルボード効果がオンライン販売の増加をもたらす    ↪ 店舗がブランドの存在を知らせる広告として機能 5

  6. データ 某米アパレル企業のデータ  種類:オンライン(EC)・オフライン購買情報、     顧客マスタ、店舗出店情報(自社と競合)、EC上の行動ログ情報  期間:2010/7〜2012/6(内2010/10〜を回帰分析に使用)  顧客数:無作為にサンプリングされた42,000人  取り扱い商品:服、靴、家着、アクセサリー  サブブランドの数:3つ 6

  7. データの集計 日毎・顧客毎の購買データをブランド(b)-統計区(l)-月(t) 単位に集計 例えば、元購買データにあるブランド毎/日毎 /顧客毎の売上はブランド/月/居住地の統計区 で集計される 国勢統計区 (census tract) 実験データの統計区は19,076区(平均2.20人/統計区)

    7
  8. 実験 実験1. オフライン店舗の出店と売上に関する全体分析 実験2. 地域のブランドプレゼンスを考慮した、オフライン店舗の出店と売上に関する分析 8

  9. 実験1 オフライン店舗の出店と売上に関する全体分析 Fixed Effect Possionモデル:ブランド(b)-統計区(l)-月(t) 単位  Outcome:オンライン売上高, 総売上高, ECサイトの{セッション数, 訪問数}

     Store25:統計区近隣(25マイル以内)にオフライン店舗がオープンしたことを表す 変数  X:説明変数(競合店舗の出店、DM数、地域の人口、...)  μ:ブランド-統計区の固定効果  τ:月の固定効果 9
  10. store_open_within_25miles_{b,l,t} • 統計区近隣にオフライン店舗がオープンしたことを表す変数 • ある地域(統計区)lから25マイル(約40.2km)圏内に、ブランドbの新規店舗が ◦ オープンした場合:1 ◦ オープンしていない場合:0 となる

    変数について オフライン店舗の出店を表す変数 10
  11. 実験1 4つのOutcomeに対する回帰分析の結果 11

  12. 実験1 Outcome:オンライン売上高 に着目 オフライン店舗の出店により(わずかな)オンライン売上高 増 ⇒ オンライン店舗・オフライン店舗間が相補的であることを示唆 12

  13. 実験1 Outcome:総売上高 に着目 オフライン店舗の出店により大きく総売上高 増 ⇒ 自明。多くの顧客が商品にアクセスできると、よく売れる(Pauwels and Neslin 2015)

    13
  14. 実験2 ブランドプレゼンスを考慮した、オフライン店舗の出店と売上に関する分析 Fixed Effect Possionモデル:ブランド(b)-統計区(l)-月(t) 単位  Outcome:オンライン売上高, 総売上高, ECサイトの{セッション数, 訪問数}

     Store25:地域近隣(25マイル以内)にオフライン店舗がオープンしたことを表す変 数  Presence:地域のブランドプレゼンスを表す変数  X:説明変数(競合店舗の出店、DM数、統計区の人口、...)  μ:ブランド-統計区の固定効果  τ:月の固定効果 14
  15. prior_brand_presense_{l,b} • 地域のブランドプレゼンス(≒ブランド認知)を表す変数 • 2010/7〜2010/10に、該当ブランドbをオンライン/オフラインで購買した顧客 が ◦ いた地域l(統計区):1 ◦ いない地域l(統計区):0

    となる 変数について 地域毎のブランドプレゼンスを表す変数 15
  16. 係数βは “ブランドプレゼンスがある地域にオフライン店舗が出店した部分的な効果”を表す  Store25:地域近隣(25マイル以内)にオフライン店舗がオープンしたことを表す変数  Presence:地域のブランドプレゼンスを表す変数 Fixed Effect Possionモデル:ブランド(b)-統計区(l)-月(t) 単位 実験2 係数β:ブランドプレゼンスがある地域にオフライン店舗が出店する部分的な効果

    Store25とPresenceの交互作用項 16
  17. 実験2 4つのOutcomeに対する回帰分析の結果 17

  18. 実験2 Outcome:オンライン売上高 に着目 18 元々ブランドプレゼンスがない地域では オフライン店舗の出店によりオンライン売上高 増 ⇒ オンライン・オフライン店舗間が相補的

  19. 実験2 Outcome:オンライン売上高 に着目 元々ブランドプレゼンスがある地域では オフライン店舗の出店によりオンライン売上高 減 ⇒ オンライン・オフライン店舗間が代替的 19 元々ブランドプレゼンスがない地域では

    オフライン店舗の出店によりオンライン売上高 増 ⇒ オンライン・オフライン店舗間が相補的
  20. 議論 オフライン店舗が担うマーケティングコミュニケーションでの役割 オフライン店舗の出店には以下2つの役割があると考えられる 1. ブランド認知を高める オフライン店舗が存在することでブランドの認知が高まる(ビルボード効果) 2. 商品情報に関する不確かさの解消 手に取って試すことで商品を知ることができる(例. 試着)

    実験2より、ブランドプレゼンスがない地域では  オフライン店舗の出店によりオンライン売上高 増 20
  21. 議論 オフライン店舗が担うマーケティングコミュニケーションでの役割 オフライン店舗の出店には以下2つの役割があると考えられる 1. ブランド認知を高める オフライン店舗が存在することでブランドの認知が高まる(ビルボード効果) 2. 商品情報に関する不確かさの解消 手に取って試すことで商品を知ることができる(例. 試着)

    論文では、オフライン店舗の出店は 1. ブランド認知を高める効果 があったと主張 21
  22. 1. オフライン店舗の出店により近隣の新規顧客が増加・売上増加を維持 2. 売上高増加の原因は 店舗で試着後⇒オンライン購買 ではなさそう 議論 “オフライン店舗の出店がブランド認知を高める”主張のサポート 22

  23. 1. オフライン店舗の出店により近隣の新規顧客が増加・売上増加を維持 2. 売上高増加の原因は 店舗で試着後⇒オンライン購買 ではなさそう 議論 “オフライン店舗の出店がブランド認知を高める”主張のサポート 23

  24. 実験3 試着が重要/重要でない商品を分けた分析 Fixed Effect Possionモデル:ブランド(b)-統計区(l)-月(t) 単位  Outcome_{試着必要, 不要}:試着が{重要, 重要でない}な商品の売上高  Store25:地域近隣(25マイル以内)にオフライン店舗がオープンしたことを表す変数

     Presence:地域のブランドプレゼンスを表す変数  X:説明変数(競合店舗の出店、DM数、統計区の人口、...)  μ:ブランド-統計区の固定効果  τ:月の固定効果 24
  25. 実験3 商品別で回帰係数に大きな差は見られない 25

  26. 実験3 商品別で回帰係数に大きな差は見られない 今回の実験では、オフライン店舗の出店を通じて、 “手にとって試せること”ではなく “ブランド認知が高まること”により売上増をもたらした 26

  27. まとめ 背景 • オンラインチャネルとオフラインチャネルは相補 or 競合関係にあると言われている 手法 • 購買データとオフライン店舗の出店情報を用いたDIDにより、オフライン店舗の出店が オンライン販売売上高や総売上高に及ぼす影響を分析

    結論 • 今回の実験において、オンライン・オフライン店舗は相補的な関係にあった ◦ オフライン店舗出店によるビルボード効果がオンライン販売の増加をもたらした • 特に、元々ブランド認知が低い地域への出店が大きな増加をもたらした 27
  28. Appendix 28

  29. データの期間 2010/7 2012/6 2010/10 回帰分析の実験データに用いた期間 ブランドプレゼンス変数 の取得に用いた期間 29

  30. マーケティングコミュニケーション マーケティングコミュニケーションとは? 代表的な手法や戦略構築の方法を解説 マーケティングコミュニケーションって一体何? – マーケティングストーリーラボ(MSL) マーケティングコミュニケーションは、市場の顧客と接触する ⼀連の活動のことです。 製品やサービスの認知・購買促進が目的であり、具体的な手法として広告やPRなどがあります。 30

  31. 変数の一覧 31

  32. 実験2において時間方向に回帰係数を算出した場合 ブランドプレゼンスがない地域では、店舗オープンにより回帰係数が大きくリフト 時間方向のダミー変数(例. オープン4ヶ月前)を追加 32

  33. 新規顧客に関する実験結果 Outcome:月ごとの新規顧客数 とした回帰分析の結果 33

  34. 新規顧客に関する実験結果 オフライン店舗オープンによる既存顧客のオンライン売上効果は見られない(p>0.1) 34