Shippioの社内で行った勉強会のコンテンツ、特にインターナルにする意味もなかったので一部ですが共有してみます。
もっと詳しく知りたい方・UXリサーチに興味ある方などいらっしゃいましたら、meetyもやっているのでぜひご連絡下さい^^
UXリサーチに興味ある人はなしましょう! https://meety.net/matches/hIrrMVsCNVTj
or Twitterもあるのでぜひです。 https://twitter.com/K_Nishito
プロダクト開発に活きるUXリサーチ - 基礎編 -- 顧客理解・仮説検証を全員で行う組織へ -
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株式会社 Shippio Product Design Manager西藤健司(にしとうけんじ)@K_Nishito(にしふじ)~ 東京工業大学にてUXに関する研究 & Stanford d.schoolにて1年間のデザイン思考のプログラムに参画 @US/France/Finlan~ 株式会社ビービットにて、UXデザインコンサルとして従事し、30以上の新規事業開発・サービス改善のPJTに携わz~ 株式会社エクサウィザーズにて、AIプロダクトのPdM/UX・UIデザイナとして複数プロダクトの立ち上げ〜グロースに従~ 株式会社Shippioにて、プロダクトデザイン・デザイン組織づくりに従事1© 2022 Shippio, Inc. All Rights Reserved.
2チームでUXリサーチを実施する際に注意すべき点・抑えるべきポイントについて理解が深まり、次回以降のリサーチに活かせる今回の目的 世の中にあるUXリサーチに関する情報は教科書的なものばかりで、実践面はかなり個々人に依存したスキルになっている 実査のみではなく、準備・分析それぞれ一連の準備が整って初めて質の良い調査ができるにも関わらず、案外それらをチームとして連携するって難しい 今回、私自身今の会社で調査等の相談を受けるときに気をつけていることとか考えていることシェアしつつ、UXリサーチに関する業務がもっと効率的になったり、品質が高くなったりすると良いなと。背景背景・目的
3いきなりですが...
45~6名の主婦グループに、「理想のお皿」ってどんなお皿ですか?と聞いてみました。様々な種類のお皿がある中で、どのような結果になったと思いますか?Case: 理想のお皿(1/2)
5いいと思うのは黒四角お皿。でも、持ち帰ったのは白丸のお皿。Case: 理想のお皿(2/2)おしゃれだし、料理が映えそうだし...そこまでちゃんとした料理を作りわけではないし...家にあるのは白丸ばかりで、合わせやすいし...←投票結果←持ち帰り
6メッセージ思い込みにならないように。成果につながるように。(そして最後は結局「愛」です)
調査は準備で8割決まる徹底的なN1理解と、共感による一般化さいごにAgenda
8調査は準備で8割決まる9
10よくある相談調査をやるんだけど、何を聞けばいい?プロトタイプ作りたいんだけど、お願いしても良い?調査結果ってどうまとめるとよいの?とりあえずユーザに当ててみようニーズあるか調査しよう新しい機能リリースするから、調査してみよう
11目的や得たい成果をもーちょいちゃんと定義したい→ いやな人みたいだけど、 「問」や「設計」がとても大事 ><
12調査の流れ目的 被験者検証ポイント仮説実査 分析・まとめ仮説検証全体像の中で、 今回明らかにしたいこと目的に照らして、 どんな人を呼ぶべきか検証すべきことは? そこに対する仮説は?どのようにインプットを得るか・時間配分何が明らかになったのか、次に何を活かすか1 2 3 4 5
13大事なこと目的 被験者検証ポイント仮説仮説検証全体像の中で、 今回明らかにしたいこと目的に照らして、 どんな人を呼ぶべきか検証すべきことは? そこに対する仮説は?1 2 3実査 分析・まとめどのようにインプットを得るか・時間配分何が明らかになったのか、次に何を活かすか4 5軽視されがちだけど大事だよ実査”前”に、勝負は8割決まっている(かもしれない)ことを意識したい
14具体で「どんなことをしたか」は次の回。今回は原則として”意識できると良いこと”を3つほど
15調査準備の前提: ①明らかにできることを理解するUXリサーチで「証明する」ことはできない。あくまで、「成果創出の仮説をアップデートするためのもの」あるべき | 仮説の精緻化ありがち | Yes/Noの証明q ニーズがあることを確かめrq 機能が「使われるか」を確かめrq “どちらが良いか”を決めるq この機能を誰が使う/使わないのか、使うために何が必要かを理解すrq 今後どの順序で登っていけばよいのかを明らかにしていく(例)(例)現状使ってくれる対象外
16調査準備の前提: ② どうせ想定通りに行かないことに備える、という意識将来、実際に”悪いことが起きたとき”の拠り所になる。 悪いことが起こるたびにコンセプトレベルで見直したくはない。TOPページのチャットが使われない...悪いこと例 疑い(信じられないポイント)の例良さが伝わっていないのではないか気づいてもらえていないのではないかUI …UX … そもそもTOPではなく、一旦自分で調べてからチャットに行き着くよう導線を見直すべきなのではないか。Concept … 検討深度の深い(ex. “困りごと”を確認する)人は電話だし、浅い人はそもそも我々に相談すらしないのでは?Opportunity …国内に置けるチャット活用は現状まだ早い可能性。先進的なイメージよりも安心感・信頼性の立ち位置が良いのでは
17調査準備の前提: ③ “成果”を意識した問いを立てるビジネス成果や行動変容を意識した問をたてる。そうしないと「Must haveか」がわからなかったりする。ニーズが有るか?例えば... 良いと思うけど買わないものなどいくらでもあるよね。 いつどのような状況であれば、どうあれば買うのか、それはなぜかを理解しなければ。継続利用(仮)に繋がるか実際に使うか・既存行動からスイッチを起こせるかあるべきありがち
18徹底的なN1理解と、共感による一般化19
20メッセージ目的 被験者検証ポイント仮説仮説検証全体像の中で、 今回明らかにしたいこと目的に照らして、 どんな人を呼ぶべきか検証すべきことは? そこに対する仮説は?1 2 3実査 分析・まとめどのようにインプットを得るか・時間配分何が明らかになったのか、次に何を活かすか4 5相談したくなるほど難しい実査 ~ 結果のまとめって難しい。意識していることが少しでも足しになれば
21「とにかく1人を理解すること共感をもって一般化すること
22④ 実査の前提(1/2)目の前の顧客・ユーザを”成果に繋げる”まで考え尽くすこと。仮説は大事だけど、仮説に引っ張られすぎないこと。矛盾するように見えるかもだけど、 。当てはめない、引っ張られすぎない。。「得たい成果に繋がるな」と理解・共感できるまで聞きつくす。仮説は「壊してなんぼ」「なぜ壊れたか」を理解するとさらに深まる
23④ 実査の前提(2/2)初期仮説は「絶対行ける」と思うまで考え尽くすべきだけど、「大抵外れる」とも同時に思っておく。プロトタイプ作成にかける時間の目安は、「壊れてもショックじゃない」時間が限度だめであることを素直に受け入れる。超ショックだけど、こればかりはしょうがない。
24実査: 大原則(1/3)% 意見よりも行動6% 現在 > 過去 > 未来6% 具体のエピソー% 評価を信じな% 答えを求めない赤信号は渡りません痩せたいと思っています(→ ○ xxxをして痩せました)どの機能をよく使うか(→ ○ いつ・どう使ったか)いいですね。xxxな人にはいいと思いますこうしたほうが良い、この機能がほしいkt ファクトに基づく /意見を信じない
25実査: 大原則(2/3)2. バイアスをかけない /聞き方のステップを考えるこのページの、この写真が明るすぎると感じませんでしたか?自発的に語らせる→ 語られなければページについて→ まだ語られなければ写真について→ それでも語られなければ写真の明るさについて聞く
26実査: 大原則(3/3)3. “なぜ”を聞けばいいわけではない / 論理的であろうとさせない(例)パーカーを買った理由/選定基準を知りたい!! ※ もーちょいいい例あるきがするのですがすみません...②”行動 → 背景・状況”の繰り返し:(なぜ)→ 運動するときに着ようと思って (行動: 今は何着て運動しているの?)→ 学生の頃着ていたウェア。(背景: 今のだと何がだめなの?) → 正直最近全然運動できていなくて...なんかテンション上げる&洗濯も楽なもの買えば運動する気になるかなと思った。① なぜを聞くことで、“論理的であろう”とさせてしまう(なぜ)→ 運動するときに着ようと思って (なぜ)→汗が乾きやすい素材だし、軽いし。色味も好き。(なぜ) →汗っかきな自分にあってると思って。あとは昔からこの色も好きだからさ。q “全く新しい行動は(ほぼ)しない”という前提で、既存の代替手段/行動を置き換えた理由を聞kq &/or 「直近でその行動をしたのはいつ・なぜか・その頻度」など具体エピソードで聞きに行くファクトから深ぼる。基本的には行動 → 背景・状況理解の繰り返し。
27④ まとめ(1/2)共感を持って一般化する。量で処理しない。あるべきありがち「確かにそういう状況の人であればそうなるね」ってなりたい。2人は絶対使ってくれる。なぜなら彼らはxxxという状況に置かれているから。残りの8人との違いはxxxxxで...現状使ってくれる対象外「人数」でロジックを作る10人中2人が良いと言っていた。その理由はxxxxとxxxxx。NGと言っていた理由は、xxxxとxxxがそれぞれ3人ずつ。意味がないわけではないけど、定性の良さはそこではない。
28参考)共感の例卒業かかった必須科目の筆記試験、試験5分前に筆記用具忘れたことに気づいた。声をかけられるような友人はこのクラスにはいない。
29参考)共感の例「どうしたの?大丈夫?」って声かけてくれて、筆記用具をかしてくれた人 =救世主(Lv.100)
30参考)共感の例ターゲットユーザはペンを求めている。→ どんなペン?何色?シャーペンじゃだめ?何人が言っていたの?大事なのはなに?となりがち。→ ので、“ニーズ(≒ペンを求めている)”ではなく“状況”を理解する
31④ まとめ(2/2)“共感”できるレベルまで、顧客の状況を理解する
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36おしまい。まだまだわからないことだらけ。今後もどんどんアップデートしていきます。参考
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