ICH Q1A 新規有効成分(原薬)の安定性試験について

C9a9be84015afdc313a066362e109167?s=47 xjorv
PRO
August 03, 2020

ICH Q1A 新規有効成分(原薬)の安定性試験について

ICH Q1Aは未承認の新規有効成分、もしくはそれを利用した新規製剤の安定性試験実施に関するガイドラインです。このスライドでは新規有効成分(新規原薬)の安定性試験について述べます。

C9a9be84015afdc313a066362e109167?s=128

xjorv
PRO

August 03, 2020
Tweet

Transcript

  1. ICH Q1A Stability testing of New Drug Substances and Products:

    原薬について 2020/7/17 Ver. 1.0
  2. ICH Q1A 新規有効成分と新規製剤の安定性試験 • 1992年にStep2に移行 • 1993年にガイドライン発行 • 2000年に一度改訂 •

    Q1F*の発行を受けて、2003年に改訂 *気候区分に依存した安定性試験のガイドライン
  3. ガイドラインの対象 新規有効成分/製剤の承認申請のための安定性試験が対象 • サンプリングや剤形・包装に依存した部分は対象外 • 新剤形の安定性試験はICH Q1Cに記載 • 生物学的製剤の安定性試験はICH Q5Cに記載

  4. 安定性試験の基礎 時間・温度・湿度・光が医薬品に与える影響を調べる • 有効期限・保管条件決定のための情報をもたらす • 日本・EU・USの環境を元にしている(気候区分IとII) • 気候区分IIIとIVはQ1Fで対応

  5. 原薬: Stress testing ストレス環境下での分解産物の特定を行う • 分解反応経路、原薬安定性の理解につながる • 解析法による安定性評価をバリデートできる • ストレスは温度・湿度*が基本

    • 必要であれば酸化・光分解についても調べる • 溶液のpH・光安定性も同時に行う *温度は10ºCずつ上げて調べ、湿度は75%かそれ以上で調べる
  6. 原薬: ロット(Batch)選択 始めの少なくとも3バッチを対象とする • パイロットスケール*を最小とする • 合成経路は製品と同じである必要がある • 最終製品と同等のもので試す *少量実験規模と製造規模の中間ぐらいの量で生産すること。試験的製造のうち、規模の大きいもの

  7. 原薬: コンテナの密閉 安定性試験中のコンテナについて • 製品の保管・輸送に用いるもの*を使う *もしくは、製品に使うものと同等のもの

  8. 原薬: 規格 試験の種類と適合条件はQ6、分解産物についてはQ3Aで規定 • 保管時の変化、品質・安全性・効能への影響を調べる • 物理的・化学的・生物学/微生物学的観点からの試験を含む • 手法はバリデートされている必要がある •

    手法により、試験回数やサンプル数は異なる
  9. 原薬: 試験の頻度 長期・加速*・中間的試験により異なる • 長期試験 初年度は3ヶ月、2年目は6ヶ月、それ以降は 12ヶ月置きに試験を行う • 加速試験 最初と最後を含む最低3点(0,3,6ヶ月)を調べ

    る。6ヶ月まで行うことを推奨 • 中間的試験 最初と最後を含む最低4点を調べる。12ヶ月ま で行うことを推奨 *高温・高湿度で行う安定性試験のこと
  10. 原薬: 保管条件 試験の種類 保管条件 申請時に必要な 最短の期間 長期試験 25±2ºC/60±5%RH または 30±2ºC/65±5%RH

    12ヶ月 中間的試験 30±2ºC/65±5%RH 6ヶ月 加速試験 40±2ºC/75±5%RH 6ヶ月 中間的試験は必要に応じて*実施する *輸送時の安定性を調べたいとき、長期6Mで規格を外れるような変化が起きたときなど
  11. 原薬: 保管条件(冷蔵の場合) 製品を冷蔵保管する場合には条件が異なる 試験の種類 保管条件 申請時に必要な 最短の期間 長期試験 5±3ºC 12ヶ月

    加速試験 25±2ºC/60±5%RH 6ヶ月 *加速3/6Mで変化があった場合には、長期試験でリテスト期間を決める
  12. 原薬: 保管条件(冷凍の場合) 試験の種類 保管条件 申請時に必要な 最短の期間 長期試験 -20±5ºC 12ヶ月 製品を冷凍保管する場合には加速試験がなくなる

    *短期的に5±3ºCや25±2ºCで処理して、外に出したときの影響を調べておく必要がある -20ºC以下で保管する場合には、その時々に条件を定める
  13. 原薬: 安定性のコミットメント 承認時にリテスト期間の安定性が終わっていないときの対応 • リテスト期間まで安定性試験を続ける誓約を示す • 安定性が完了している場合は基本的に必要ない • 3バッチの結果がない場合には誓約が必要 •

    製造ロットでの安定性がない場合にも誓約が必要 *リテスト期間: 最初の試験により製品品質が担保されている期間のこと。過ぎたらもう一度試験を行う
  14. 原薬: 安定性の評価 分解や変化が十分に小さいことを示す • 十分に小さければ正当な統計解析は不要 • 95%信頼範囲(片側)が規格内であれば適合としてよい • 分解過程は線形回帰を行う •

    正当な理由がない場合には外挿は行わない *外挿: 線形回帰のうち、データがない範囲での推定のこと
  15. 原薬: Statement/ラベル 保管条件はラベルに記載する • 記載方法は地域の規制にしたがう • 保管条件の記載は安定性試験結果にしたがう • 「普通の環境」や「室温」*などの表記は避ける •

    リテスト期間は安定性試験にしたがい決め、表記する *Ambient condition, room temperatureなど