Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
ICH Q7 GMP 1
Search
xjorv
August 31, 2020
Education
0
450
ICH Q7 GMP 1
ICH Q7は有効成分のGMPに関するガイドラインです。同様のガイドラインであるPIC/S GMPのPart2とほぼ同等の内容となっています。
xjorv
August 31, 2020
Tweet
Share
More Decks by xjorv
See All by xjorv
コンパートメントモデル
xjorv
3
5.7k
コンパートメントモデルをStanで解く
xjorv
0
460
生物学的同等性試験 検出力の計算法
xjorv
0
3.6k
生物学的同等性試験ガイドライン 同等性パラメータの計算方法
xjorv
0
6.3k
粉体特性2
xjorv
0
2.5k
粉体特性1
xjorv
0
2.9k
皮膜5
xjorv
0
2.4k
皮膜4
xjorv
0
2.3k
皮膜3
xjorv
0
2.3k
Other Decks in Education
See All in Education
”育てる”から”育つ”仕組みへ!スクラムによる新入社員教育
arapon
0
160
大学院進学について(2025年度版)
imash
0
130
社外コミュニティの歩き方
masakiokuda
2
200
~キャラ付け考えていますか?~ AI時代だからこそ技術者に求められるセルフブランディングのすゝめ
masakiokuda
7
490
the difficulty into words
ukky86
0
110
H5P-työkalut
matleenalaakso
4
40k
『会社を知ってもらう』から『安心して活躍してもらう』までの プロセスとフロー
sasakendayo
0
270
[Segah 2025] Gamified Interventions for Composting Behavior in the Workplace
ezefranca
0
150
Técnicas y Tecnología para la Investigación Neurocientífica en el Neuromanagement
jvpcubias
0
170
GOVERNOR ADDRESS:2025年9月29日合同公式訪問例会:2720 Japan O.K. ロータリーEクラブ、2025年10月6日卓話:藤田 千克由 氏(国際ロータリー第2720地区 2025-2026年度 ガバナー・大分中央ロータリークラブ・大分トキハタクシー(株)顧問)
2720japanoke
0
240
日本の情報系社会人院生のリアル -JAIST 修士編-
yurikomium
1
130
Ch1_-_Partie_1.pdf
bernhardsvt
0
400
Featured
See All Featured
Site-Speed That Sticks
csswizardry
11
880
"I'm Feeling Lucky" - Building Great Search Experiences for Today's Users (#IAC19)
danielanewman
229
22k
Building an army of robots
kneath
306
46k
Exploring the Power of Turbo Streams & Action Cable | RailsConf2023
kevinliebholz
34
6.1k
Being A Developer After 40
akosma
91
590k
The Myth of the Modular Monolith - Day 2 Keynote - Rails World 2024
eileencodes
26
3.1k
Fight the Zombie Pattern Library - RWD Summit 2016
marcelosomers
234
17k
Writing Fast Ruby
sferik
629
62k
The Power of CSS Pseudo Elements
geoffreycrofte
79
6k
It's Worth the Effort
3n
187
28k
Helping Users Find Their Own Way: Creating Modern Search Experiences
danielanewman
30
2.9k
Typedesign – Prime Four
hannesfritz
42
2.8k
Transcript
ICH Q7 GMP 1 2020/8/23 Ver. 1.0
ICHのGMPガイドライン 有効成分製造のGMPについて記載 • GMPのガイドラインには、PIC/S GMP*1もある • PIC/S GMPのPart2とほぼ同じ*2 • 製剤のGMPはPIC/S
GMPのPart1で対応 *1 PIC/S: Pharmaceutical Inspection Co-Operation Scheme、GMPと品質保証の調和をICHとは独立に行う機関 https://picscheme.org/en/picscheme *2 2001年にICHとPICS/GMP Part2の調和を行ったため、ほぼ同じになっている
ガイドラインの目的 有効成分製造と品質保証のためのGMPの指針 • 製造には原料から包装・出荷・保管・輸送までを含む • 製造員の安全や環境保全は対象外* *現地の規制当局の指針に従う
ガイドラインの対象 ヒト・動物を対象とする医薬品有効成分の製造 • 無菌化は対象としない • 動物の寄生虫除去剤は別の基準を用いてもよい • 輸血液や輸血血漿はPICS/GMPで対応 • ガイドラインの対象はTable1に記載
Table1 製造のタイプ 化学合成 動物から 得られるAPI 植物から 抽出するAPI APIとして 使用する植物の 抽出物
APIとして使用 する植物粉末 生物学的製剤: 発酵生成物 培養細胞 古典的な 発酵生成物 API合成開始物 質の製造 器官・組織・ 体液の収集 植物の収集 植物の収集 植物の収集 MCB/WCBの 生成 セルバンクの 生成 合成開始物質を 工程に導入 切断・混合等の 初期工程 切断と初期の 抽出 切断と初期の 抽出 切断と粉砕 WCBの維持 セルバンクの 維持 中間体の生成工 程 合成開始物質を 工程に導入 合成開始物質を 工程に導入 培養/発酵 細胞を発酵工程 に導入 単離と精製 単離と精製 単離と精製 抽出工程 単離と精製 単離と精製 物理的工程と包 装 物理的工程と包 装 物理的工程と包 装 物理的工程と包 装 物理的工程と包 装 物理的工程と包 装 物理的工程と包 装 工程 (下が後工程) グレーのセルがガイドラインの対象となる
ガイドラインの構造 20章から成り、各文章には個別の番号が振られる 例)2. 品質管理(Quality management) 2. 1 基本的事項(Princicples) 個々の製造書は経営陣と適切な製造に関わる人員のの積 極的な関与の基で品質を管理するための効果的なシステ
ムを構築し、文書化し、運用する必要がある。 2. 10 個々の製造書は経営陣と適切な製造に関わる人員のの積 極的な関与の基で品質を管理するための効果的なシステ ムを構築し、文書化し、運用する必要がある。 2. 11 …
ガイドラインの構造2 章の内容は以下の通り 1. 序文 2. 品質管理 3. 製造に関わる人員 4. 構造設備
5. 製造設備 6. 文書と記録 7. 原料管理 8. 製造と工程管理 9. 包装、ラベルと中間体 10.保管と輸送 11.品質試験 12.バリデーション 13.変更管理 14.不合格と再使用 15.品質問題とリコール 16.委託製造所* 17.製品配布/販売に関わる企業群 18.培養細胞/発酵製品に関する特記事項 19.臨床試験に用いる有効成分 20.用語集 *Contract manufacturersの訳。正確でないかもしれません
品質管理: 基本的事項1 品質の保証は製造に関わる全ての人の責任である • 品質保証のための組織の構築が必須となる • 製造と品質保証(QA)・品質管理(QC)は別部門とする • 出荷判定を行うものはあらかじめ決めておく •
品質に関わる事項のすべてを実施時に記録する
品質管理: 基本的事項2 品質の保証は製造に関わる全ての人の責任である • すべての逸脱を記録し、原因を特定する • 出荷前に品質評価を完了させる • GMP上の問題が責任者に伝わるシステムを構築する
品質管理: 品質部門の責任 品質部門は品質に関わる問題すべてに関与する • 品質関連の文書をレビューし、承認する • 責任範囲を文書とする
品質管理: 品質部門の責任範囲 15項目が記載されている 1.出荷判定 2.原料・資材の品質確認 3.製造・試験記録の確認 4.逸脱管理 5.規格・製造記録書の承認 6.手順の承認 7.自己点検の実施
8.委託製造所の承認 9. 変更管理 10.バリデーションの確認と承認 11.品質情報の管理 12.製造機器の点検・校正の確認 13.原料試験実施の確認 14.安定性情報の確認 15.製品品質レビューの実施
品質管理: 製造部門の責任範囲 10項目が記載されている 1.製造方法文書の作成・承認 2.文書通りのAPIの製造 3.製造記録の確認 4.逸脱の報告と評価 5.製造機器の洗浄・滅菌 6. 機器の校正とその記録
7. 機器の点検とその記録 8. バリデーションの確認 9. 変更の評価 10.新設備の適格性確認
品質管理: 自己点検(Internal Audits) GMPコンプライアンスを評価するために必要 • スケジュールを設定し、実施する • Auditの結果と改善案をまとめ、文書とする • 改善案を適切に実施する
品質管理: 品質レビュー 工程の一貫性を確認するために実施する • 年次で実施する • 照査のことを指している • 結果にしたがい、改善・再バリデーションを行う
製造に関わる人員 製造・品質管理に必要な人員を十分に準備する必要がある • 人員には適切な教育を行う • 責任者はあらかじめ決定し、文書とする • GMP教育は定期的な実施が必要となる
製造に関わる人員: 衛生(Hygiene) 人員の衛生・健康を保つ必要がある • 混入を防ぐため、専用の服・グローブ等を用いる • 製造時に食事・喫煙・食料保管を避ける • 健康に問題がある場合には製造に関与しない
製造に関わる人員: コンサルタント 製造に関する助言を行う者のこと • 高い専門的知識を持つ • 名前や住所等を記録する