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20241112九州経済調査協会LL特集号セミナ.pdf

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September 10, 2025

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  1. 1 Copyright 2024 Japanese Network of Living Labs 2024/11/12 木村

    篤信 日本リビングラボネットワーク 代表理事 地域創生Coデザイン研究所 ポリフォニックパートナー 東京理科大学 客員准教授 リビングラボと社会課題解決に向けた可能性 2024/11/12 九州経済調査協会 BIZCOLI TALK
  2. 2 Copyright 2024 Japanese Network of Living Labs 日本のリビングラボの年表と分布 2005.03

    仙台フィンランド健康福祉センター 2006.09 Lions Living Labo 2010.01-2014.03 湘南リビングラボ 2010.11 経産省 情報政策課 リビングラボ紹介 「情報政策の要諦ー新成長戦略におけるIT・エレクトロニクス政策の方向性」 2011.10 みんなの使いやすさラボ(みんラボ) 2011.12 BABAラボ 2012.08 富士通総研 リビングラボ研究レポート 2012.10 おたがいさまコミュニティ 2013.02 Living Lab Tokyo 2013.07 Virtual Living Lab 2014.12 松本ヘルスラボ 2015.01 三浦リビングラボラトリー 2015.04 子育てママリビングラボ 2015.09 Cyber Living Lab 2016.01 第5期科学技術基本計画(Society5.0) 2016.01 八千代リビングラボ 2016.06 みなまきラボ 2016.07 産総研スマートリビングラボ 2016.07 東急WISE Living Lab 2016.11 鎌倉リビング・ラボ ほか5件 2017.01 井土ヶ谷アーバンデザインセンター(井土ヶ谷リビングラボ) 2017.05 ともに育むサービスラボ(はぐラボ) 2017.06 福岡ヘルス・ラボ 2017.09 経産省 ヴィンテージ・ソサエティ構築実証事業(リビングラボ4 件) 2017.09 神奈川ME-BYOリビングラボ 2017.10 高石・僥倖リビング・ラボ 2017.12 ドリームハイツ ヘルスケア リビングラボ(とつかリビングラボ) ほか9件 2018.02 大牟田リビングラボ 2018.03 横浜リビングラボ創生会議 2018.04 第一回リビングラボネットワーク会議 2018.04 こまつしまリビングラボ 2018.07 経産省 「未来の教室」実証事業(大牟田リビングラボ含む4件) 2018.10 サイクル・リビングラボ 2018.11 地域共創リビングラボ ほか10件 2019.02 Well Being リビングラボ 2019.03 第二回リビングラボネットワーク会議 2019.10 岡山リビングラボ ほか3件 2020.07 関内リビングラボ 2020.08 厚労省 「介護ロボットの開発実証普及のプラットフォーム事業」 (リビングラボ6件) 2020.03 経産省 リビングラボにおける革新的な社会課題解決サービスの 創出に係る調査「リビングラボ導入ガイドブック」 2020.10 おやまちリビングラボ 2020.11 奈良リビングラボ ほか8件 凡例) オレンジ色:日本全体の動き 黒色:他の日本での取り組み ※木村 (2021)「高齢者を支える技術と社会的課題」第5章 リビングラボの可能性と日本における構造的課 題、(調査資料2020-6)国立国会図書館調査及び立法考査局を元に作成 日本のリビングラボデータベース (100件以上のリビングラボが存在) ※日本リビングラボネットワーク 実践事例部会調べ ( 2023/04 時点 ) 佐渡自然共生ラボ 大牟田LL おやまちLL 丹後LL 鎌倉LL 未来LL 磯子杉田LL みんなのまちづくり スタジオ ふじみ野LL はぐラボ むlabo TEN no KUNI Folke LLs Academy
  3. 3 Copyright 2024 Japanese Network of Living Labs 日本リビングラボネットワーク(JNoLL) 日本において共創やリビングラボの実践がさらに活性化し、普及することを目指して、設立(2023/11/1一般社団法人化)。多様なステ

    ークホルダーが立場を超えてフラットにつながり、実践知や課題を共有し合うことで、さらなる実践や成果をもたらす場や機会を つくり出していきます。また、関連団体と連携したリビングラボのポータルサイトでの情報発信や、支援サービスの提供も行ってい ます。 リビングラボ運営者支援サービス 日本のリビングラボ実践者ネットワーク &実践知対話会 実践を支えるフレームワークの 研究開発 チーム組成& ビジョン形成 計画立案・ 共有 予算・ 契約 具体的な 共創 価値の 振返り・ 発信 国内実践者・研究者と共に、事例対話の分析を通じ て実践支援の核となるフレームワーク等を研究開発 25地域を超える実践者が集い、コアチームを組成し、 実践者による実践者のためのコミュニティを運営。 1000名を超えるリビングラボ関心層に発信可能なネットワーク (企業7割,自治体2割,研究者1割) 研究開発の知見を核に、 体系化されたリビングラボ運営者支援メニューを開発・提 供 JNoLL リビングラボ メーリングリスト
  4. 5 Copyright 2024 Japanese Network of Living Labs トピックス •リビングラボの新しいパラダイム

    •リビングラボに取り組む3つの理由 •新しい意味を生み出すリビングラボのポイント
  5. 7 Copyright 2024 Japanese Network of Living Labs 海藻の新しい可能性を探求するプロジェクト@佐渡島自然共生ラボ 概要:

    豊かな自然資源に恵まれている一方、高齢化・過疎化などの社会課題が急速に進ん でいる佐渡島において、トキの野生復帰に取り組んできた地域として、自然共生の地 域づくり・産業創出に向けたリビングラボに取り組んでいる。業種を超えて自然共生の未 来を描き、PJの種を考えるバックキャスティング型の対話の場を通じて、市民の発案によ るハンズオン事業、企業の技術提案・社会実証、大学が展開する研究プロジェクト、自 治体による市民参加の政策デザインなどを推進している。 主体:佐渡島自然共生ラボ (2022~) 活動: 海藻の新たな可能性を探究するPJ エシカルな生産と消費を拡大するPJ(地域商社島とりどり) 資源ポテンシャルを可視化するPJ 竹の可能性を探究するPJ 生物多様性佐渡戦略を構想するPJ 超小型小水力発電の可能性を探るPJ 地域との関わり方: これまでのトキの野生復帰や地域の自然再生の活動でのつながりを基盤に、地域で関 心を持つ個人や主体を巻き込んでプロジェクトを組成している。たとえば、海藻の新たな 可能性を探究するPJでは、佐渡総合高校の生徒や佐渡コンブ養殖研究会、佐渡潜 水(海産養殖事業者)、シェフ、佐渡市、新潟大学などとともに、海藻の魅力について 学びながら、現状や問題点を整理し、課題やビジョンと具体的な取り組みを参加者が 自ら模索しており、海藻を味わう新たなをレシピ開発して、商品化し、里海保全の循環 の仕組みを生み出している。
  6. 8 Copyright 2024 Japanese Network of Living Labs リビングラボとは『セクターを超えた共創活動』 Carayannis,

    E.G., Campbell, D.F.J., 2009. “Mode 3″ and “Quadruple Helix”: toward a 21st century fractal innovation ecosystem. Int. J. Technol. Manag 46, 201. 4重螺旋モデル:Quadruple Helix Model 生活者 暮らしの現場にいる アクター 企業 テクノロジーや ビジネスによる実現 行政 公共的な政策の 再形成 大学 人文学、社会科学、 自然科学の知の活用 リビングラボ 実生活環境に おける実験
  7. 9 Copyright 2024 Japanese Network of Living Labs リビングラボの系譜 系譜1:現場で学びを得る科学へ

    系譜2:みんなに開いてつくる文化へ 系譜3:使うものを自らつくる権利へ
  8. 10 Copyright 2024 Japanese Network of Living Labs 系譜3:使うものを自らつくる権利へ 北欧リビングラボの源流と言われる参加型デザイン[Nygaard,1975]

    は、社会民主主義的な理念を持ち、生活者やユーザの権利として、 自らが身の回りにある組織構造やプロセス(社会技術システム: Socio-technical system[Trist,1951])に対して主体的に関わっ ていくことが基本的な考え方となっている。形を持つ製品から、形を持 たないサービス、さらには組織や社会についてまで、それを設計・運用す ることに主体的に関わる活動が展開されてきた。 特徴 • エンパワーメント(empowerment) • 自発性(Spontaneity) • ガバナンス(governance) • ラピッドプロトタイピングと評価(rapid prototyping & testing ) ※S. Bodker et al. (2021) Participatory Design, Springer.
  9. 11 Copyright 2024 Japanese Network of Living Labs 系譜3:使うものを自らつくる権利へ 経営者

    テクノロジーの 活用 労働者 現場にいる アクター リビングラボ 実生活環境に おける実験 意思決定に関わる権利や働き甲斐を主張 労働運動の標語 ”8時間の労働・8時間の自由・8時間の休息” 経営者は職場の生産性を向上を推進 オートメーション化する 電子機器の発展と導入
  10. 12 Copyright 2024 Japanese Network of Living Labs リビングラボが示すパラダイムの変化 提供者

    (企業/行政) 客体的な関係性 (サービス提供/利用) フェアなパートナー関係 主体的な関係性 (相互に学び合い共創) 利用者 (市民) C o デ ザ イ ン リ ビ ン グ ラ ボ 一 般 的 な サ ー ビ ス デ ザ イ ン パラダイムの変化 一方的な提供者-利用者関係 提供者 (企業/行政) 利用者 (市民) セクターの枠組みに 縛られた 部分的な問題解決 セクターを超えて 本質的な価値を探索 できる枠組みでの共創
  11. 14 Copyright 2024 Japanese Network of Living Labs リビングラボとは『セクターを超えた共創活動』 ※木村

    (2021)「高齢者を支える技術と社会的課題」第5章 リビングラボの可能性と日本におけ る構造的課題、(調査資料2020-6)国立国会図書館調査及び立法考査局 4重螺旋モデル:Quadruple Helix Model Carayannis, E.G., Campbell, D.F.J., 2009. “Mode 3″ and “Quadruple Helix”: toward a 21st century fractal innovation ecosystem. Int. J. Technol. Manag 46, 201.
  12. 15 Copyright 2024 Japanese Network of Living Labs リビングラボに取り組む3つの理由 ①関係性を

    生み出す リビングラボ ②解決策を 生み出す リビングラボ ③新しい意味を 生み出す リビングラボ 新しい問い/インパクトが生み出せる (企業投資、国モデル事業などとの連携) 目の前の問題が解決される (行政施策、NPO活動との連携) 共創の土壌となる 関係性が生まれる
  13. 16 Copyright 2024 Japanese Network of Living Labs ①関係性を生み出すリビングラボ 事例:小千谷リビングラボ「at!おぢや」

    概要: 旧小千谷総合病院の統合移転に伴う跡地整備の計画として、図書館を核とした複 合施設を整備し、中心市街地の活性化を図る事業が起点になったプロジェクト。その 根幹には、リビングラボの思想と重なり、新しい公共、新しい公共空間をみんなで創って いくプロセスが大事にされた。そして、「つくる」「つかう・参加する」「見つけ・動かす」などに フェーズを区切りながら、まちや公共施設における市民の関わり代を生み出していった。 2020年12月のプレイベントより始まったこのプロジェクトを経て、2024年9月に施設「ひ と・まち・文化共創拠点 ホントカ。」がオープンし、市民が関わる多数の活動が行われ ている。 主体:小千谷市役所 (2020~) 活動: 市民参加プラットフォームを育てるためのシンポジウム 第1~16回小千谷リビングラボ「まちと公共施設の未来をともに創造する」 小千谷リビングラボ(仮称)愛称市民投票 出張at!おぢや(ふるさと夢づくり教育) 新潟工科大学連携プログラム 共にある 共に創る暮らし「鰯新聞」(いわしんぶん) 地域との関わり方: 従来は行政と委託事業者だけで進めていたプロセスを、市民に開き、市民がみんなで 創っていくプロセスとなるように事業が設計された。また、施設の設計においてもハード中 心ではなく、その後の活動が中心となるように、地域の若者、子育て世帯、高齢者など 多様な人が活動しやすくする仕掛けを埋め込んでいる。
  14. 17 Copyright 2024 Japanese Network of Living Labs ②解決策を生み出すリビングラボ 事例:移民との関わりを持ちながら社会実験を行うリビングラボ

    概要: マルメ大学の研究チームが中心となり、移民,移民支援NGO,行政な どと協働する形で、移民がより良い暮らしを享受するためのサービス開発や 社会実験を実践するリビングラボ 主体: Neighborhood Living Lab 活動: 課題意識の強い市民やNGOなどとの協議を重ねて地域の課題を把握し つつ、仲間づくりを行っている。移民の当事者には、出会える機会はすくな いため、公共の場で開かれたワークショップにもトライしている。開かれた場 において、地域にいる移民の人たち全員にとってのValueとIssueを考える 場を持つことを行い、そのような活動に行政も積極的に巻き込んでいる。 当事者や地域の中小企業で始まった Blue Promo Projectでは、地 域のバス会社も巻き込みながら、実生活空間でのテストが行われた。 地域との関わり方: スウェーデンの行政、地方自治体、NPO、NGO、大企業はリビングラボ に興味を持っており、プロジェクトの多くは行政と小さな企業のコラボレーショ ンによるものから始まり、そこに市民を巻き込むプロセスで進められている。 スウェーデンはオープンマインドであり、市民や自治体で働く公務員の抵抗 感が少ない。非常に大きく異なる視点からアイデアのコンセンサスを取る。し っかりしたコンセンサスを取るための多くの取り組みは停滞するときもある。し かし、それぞれの立場から異なるアジェンダを持つので、それらのアジェンダを 共通のものにするために、それぞれの人達が少しずつアイデアを出し、差分 を乗り越えて、建設的に取り組む方向に進めている。
  15. 18 Copyright 2024 Japanese Network of Living Labs ③新しい意味を生み出すリビングラボ 事例:循環型都市の実験室

    De Ceuvel 概要: 1世紀にわたる造船業によって荒廃し土壌汚染していた造船所跡地を改善す るため、アムステルダム市が民間公募して生まれた循環型都市開発のためのリビ ングラボ。アムステルダム北部に位置する敷地面積1250m²の小さなエリアで、 地域のエネルギー、栄養素、廃棄物サイクルの「ループを閉じる」完全なリサイク ルを実現する再生技術の開発や実証に、建築家、芸術家、起業家、研究者、 ボランティアなど多様な組織が協力して取り組んでいる。アムステルダム市からの 補助金(€250,000)と市の保証による銀行融資(€200,000)を受けて 資金を調達している。14隻の貸し出しハウスボード、ラボ&コミュニティ施設、レ セプションスペース、カフェ・レストランから構成され、文化的およびコミュニティのハ ブとなっている。 主体:Metabolic社 (2014~2024) 活動: ハウスボートは廃船をアップサイクル利用し、根を通して汚染物質を吸収して分 解する特殊な植物で覆う「分散型葉緑素ろ過のシステム」を開発 再生可能エネルギーの地域生産と交換を促進するため、ブロックチェーン技術を 用いた仮想通貨のJouliette(ジュリエット)を導入 温室で育てた植物、海藻バーガー、キノコで作ったミートボールなどを敷地内レス トランで提供 地域との関わり方: 毎年35,000人を超える訪問者(Covid-19前)。 作り手として関わるイベント(土壌を回復させる植物を植える、カフェやハウスボ ートオフィスなどのテーブルなどに釘を打つ、オフィスのデザイン等)
  16. 19 Copyright 2024 Japanese Network of Living Labs 世界のトレンドは③システム転換に資するリビングラボ ・第一の領域:User

    Driven サービスデザインなどの普及によりデファクト化 ・第二の領域:Data Driven リアルタイムにユーザの行動に反応して微調整することで、 産業界に効率的なUser Centricな方法をもたらした ・第三の領域:Change/Transition User DrivenやData Drivenでは対応できないのが、気候 変動、不平等、世界の民主化、健康と福祉などの厄介 な問題(wicked problems)。そのために必要な第三の領 域が、行動を変え、文化を変え、生き方を変えること この領域にこそ、一方的に作用するのではなく一緒に変 えていくCo-Creationが有効 (Jarmo Eskelinen, ENoLL 15 years – An outlook on the past and the future of Living Labs, OLLD2022)
  17. 20 Copyright 2024 Japanese Network of Living Labs リビングラボに取り組む3つの理由 ①関係性を

    生み出す リビングラボ ②解決策を 生み出す リビングラボ ③新しい意味を 生み出す リビングラボ 新しい問い/インパクトが生み出せる (企業投資、国モデル事業などとの連携) 目の前の問題が解決される (行政施策、NPO活動との連携) 共創の土壌となる 関係性が生まれる
  18. 22 Copyright 2024 Japanese Network of Living Labs 個別の地域活動や企業サービス、 領域ごとの政策による対応で

    バケツの穴(問題)を事後的に塞ぐ 新しい社会構造(システム)への 転換を志向することで 穴(問題)が生まれづらい状態をつくる + 個別の穴(問題) を防ぐ 構造(システム)の転換を志向 課題意識:ソーシャルインパクトを生み出すシステム転換※ 2022/3/14 第4回全国リビングラボ ネットワーク会議 趣旨説明資料 e.g.本籍校に復帰できることを目標にする適応指導教室 e.g.学校への適応ではなく学ぶことを真ん中にした教育 (学習計画を子どもたち自身が作るイエナプラン教育) ※システム・トランジション、コレクティブインパクト、トランジション・デザイン、システミック・デザインなどの方法論が提唱されている
  19. 23 Copyright 2024 Japanese Network of Living Labs 1.それぞれの人の中にある違和感をあたためる 社会システムは、個人の外側にある社会だけでは成り立たず、個人が社会のルールを

    内面化することではじめて成り立つ相互関係の構造をもっている 交通システムの例) 社会に信号機が置いてあるだけはシステムは機能しない 個人が「赤信号では止まる」という交通ルールを守ることで機能する ※Kimura A., Haraguchi H., Yamauchi Y., Matsuura K., (2023) Social System Design Methodology for Transitioning to a New Social Structure - A Holistic Urban Living Lab Approach to the Well-being City -, Front. Sociol. Sec. Sociological Theory, Vol. 8. 図2:交通システムにおける相互関係の例 図1:社会システムの構造 (社会と個人の相互関係)
  20. 24 Copyright 2024 Japanese Network of Living Labs 1.それぞれの人の中にある違和感をあたためる それゆえに個人と社会は同じルールで駆動しているため気づきにくい性質を持つが、外側

    にある社会に対する違和感をあたためることが、社会をより良く変えていく契機になる 図2:交通システムにおける相互関係の例 交通システムの例) 「なぜ踏切で一時停止をするのだろうか?」 「なぜ海外では信号が守られないのだろうか?」 ※Kimura A., Haraguchi H., Yamauchi Y., Matsuura K., (2023) Social System Design Methodology for Transitioning to a New Social Structure - A Holistic Urban Living Lab Approach to the Well-being City -, Front. Sociol. Sec. Sociological Theory, Vol. 8. 図1:社会システムの構造 (社会と個人の相互関係)
  21. 25 Copyright 2024 Japanese Network of Living Labs 2.問題を生み出している構造を批判的に捉える 過去の

    社会システムの エラーの分析する 時代 ミスマッチによる システムエラー 合理性が あったシステム エラーを乗り越える 新たな社会システム を見い出す
  22. 26 Copyright 2024 Japanese Network of Living Labs システム転換を志向する社会システムデザイン方法論※ ①既存の社会システムのエラー(≒政策的帰結)を捉える

    ②社会のエラーを乗り越える実践者・研究者との対話から、新たな問い・理念を見い出す ③新たな理念に基づいたプロジェクトを実施する(政策・サービス・コミュニティ) 既存の社会システム 理念への 問い・対話 違和感/ 当事者性 社会へ 開かれる 新たな 理念 政策的 経緯 役割が解除され 存在が保障される位相 (社会システムが持続的に変革し続ける土壌) 政 策 的 帰 結 システムエラー システムエラー 理念 参加 参加 解除 問い・対話への展開 一人目にな る 転換へ 組成・協働 温まる 新たな理念に基づいた 仕組みの実装(プロジェクト) 既存システムの構造・ 理念の把握 背景を捉える 1 2 3 4 ※木村ら (2022)新たな社会構造に転換するための社会システム デザイン方法論, 日本デザイン学会 第69回春季研究発表大会. ※Kimura et al.(2023) Social System Design Methodology for Transitioning to a New Social Structure - A Holistic Urban Living Lab Approach to the Well-being City -, Front. Sociol. Sec. Sociological Theory, Vol. 8.