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Agile Japan 2022 講演資料
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June 07, 2023
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Agile Japan 2022 講演資料
アジャイルネイティブ世代のインターンシップ
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June 07, 2023
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Transcript
アジャイル ネイティブ世代の インターンシップ Agile Native Generation Internships ESM, Inc. Nov
15, 2022
仲村 新太 Arata Nakamura 株式会社永和システムマネジメント ITサービス事業部所属 Agile Studio エンジニア -
2015年に新卒入社 - 事業部の新入社員教育を担当 - 生まれも育ちも福井県!
お話しすること インターンシップを通して、 将来ソーシャルインパクトを起こすであろう アジャイルネィティブを増やしていく活動のお話し
皆さんはインターンシップに どんなイメージをもっていますか?
実は今後『インターンシップのあり方』が変わります 現大学2年生よりインターンシップのあり方が以下のように変わります。 インターンシップで取得した学生情報を広報活動や採用選考活動に使用 してはならない 一定の基準に準拠するインターンシップで得られた学生情報については、その 情報を採用活動開始後に活用可能 参考文献:https://www.meti.go.jp/press/2022/06/20220613002/20220613002.html 学生にとっても企業にとっても、インターンシップの期間中に お互いの相性を確認する意義が深まったと言えます。
学生と企業の相性を確認する手段 = アジャイル アジャイルはチーム内のコ ミュニケーションを 促進してくれます。 お互いの考えを知ることが できる機会を自然と増やせ るアジャイルは最適だと考 えました。
相性を確認し合うことができる場を作りたいと思い、企画したのが アジャイル開発体験型インターンシップ 。 • 10日間のアジャイル開発を体験できる。 • チームで WEB アプリを開発する。 •
アジャイル教育を受けた新入社員にサポートしてもらえる。 概要
アジャイルネイティブを 増やしたい意図 将来同じチームメンバー、 もしくは顧客の候補として一緒に アジャイルで働くことを想定し、 アジャイルに理解のある人を増やして いきたい。 また、副次的に弊社が得意としている アジャイル市場が広がっていくことを期 待している。
• 参加してくれた学生のことを知る • アジャイルネイティブが増える アジャイル体験開発型インターンシップのゴール • 体験したアジャイルのエッセンス • チーム開発の楽しさ 学生に持ち帰って欲しいもの
私たちが期待していること 他のインターンシップでは 得られないような経験と知見 私たちと学生の相性の確認 このインターンシップは次のゴールを設定して取り組んでいます。
インターンシップの体制 プロダクトオーナー スクラムマスター 管理部 Team A 新入社員 Team B Team
C 学生 学生 新入社員 学生 学生 新入社員 学生 学生 Leader Leader Leader 就活スケジュール 管理アプリ 3チームで1つの WEBアプリを開発
インターンシップのスケジュール 1DAY 2DAY 3DAY 4DAY 5DAY 6DAY 7DAY 8DAY 9DAY
10DAY 開発 プログラミング学習 成果発表 Scrumなど開発に 必要になる知識を インプット! WEBアプリを お披露目! デイリースクラム プログラミング レトロスペクティブ POレビュー
Agile Studio で開発体験! ここにはアジャイル開発をしているプ ロジェクトが多数あり、 新入社員もここで先輩達から アジャイル開発を学びます。 そして、インターンシップ期間中は同 じ現場で新入社員が学んだ アジャイルのエッセンスを学生に伝え
ていきます。 https://www.agile-studio.jp/
そもそも何故このような インターンシップを 始めたのか?
アジャイル開発体験型インターンシップを始めたきっかけ 学生 学生 課題 この課題をやってみてー わからなかったら聞いてね! 担当者 かつては課題を与えて学生に やってもらうスタイルの インターンシップでした。
そして、インターンシップの最後にア ンケートをとって、 学生からのフィードバックを得ていま した。
問題の顕在化とアジャイルの導入 インターンシップの最後にアンケートをとってみると 「〇〇が理解できなかった」「質問がしづらかった」など、 学生が抱えていた問題が最後になって顕在化したが、 この時点でインターンシップ中に問題を解消するための アクションを起こす時間が残されていない。 インターンシップ中にこまめにふりかえりを行うことで 抱えている問題の可視化とその問題に対するアクションを チームメンバー全員で考えるようになった ここからアジャイル開発体験型インターンシップが本格的に始まった
アジャイル体験型インターンシップの始まり 2018年(1年目)に取り入れたアジャイルのエッセンス POレビュー ふりかえり 取り組んだこと・学んだことを点検するための手法を導入!
2年目からは次の段階へ! 2019年(2年目)以降は より実践的なアジャイルのエッセンスを追加しました! 朝会 かんばん 学生にとっては普段は機会がないチーム開発を体験できる! モブプロ
募集でもアジャイルを 全面アピール! また、アプリ開発を体験でき る他社のインターンと差別 化できるように、募集要項で はアジャイル開発が体験で きることを全面に出しまし た!
アジャイルに興味がある 学生が集まるようになった
ただ全て順調だったわけではなく... チームで開発を進めていく中で、 学生たちは少しずつアジャイルネイティブに なっていきます。 最初からアジャイルを理解できるわけではな く、このインターンシップの中で アジャイルとは何かを学んでいきます。
それはモブプロを始めたばかりの頃... ドライバーにやってほしいこと が飛び交うモブプロ。 ベロシティも思うように伸びな い。 最初は「1人で開発したほうが 早く進むのではないか」 と思う学生も少なくありませ ん。
アジャイルネイティブになっていく アジャイルのエッセンスに 触れていく中で彼らは自然とコ ミュニケーションをとることで成 功体験を積み重ねていきま す。 実体験を通して手応えを感じ ていき、彼らは次第に アジャイルネイティブになって いきます。
チームが成長していく 毎年メンバーが変わりますが、 開発の終盤は必ずベロシティを上 げることができています。 これは学生たちがアジャイルの エッセンスを少しずつ理解してい き、チームに浸透していった証明だ と思っています。
集まった学生は期待したものを持ち帰ってくれた 最終ふりかえりで目標が達成できていることを確認! モブプロが楽しかった! 個人でも『かんばん』を 使っていきたい! ふりかえることの大切さ コミュニケーションが 大事なことを実感した タスクの分割と 相対的な見積のコツ
わかる・できるって 楽しい!
アジャイルネイティブがぶつかる壁 最後に『今後の課題』をお話して締めたいと思います。 インターンシップを終えたあと、新入社員(アジャイルネイティブ世代)に次の質問 を投げかけてみました。 彼らは大抵の問いかけには自分なりの考えを述べることができるのですが、この 質問には考え込んでしまいました。 アジャイルのよいところって何だと思う?
アジャイルネイティブがぶつかる壁 それもそのはずで、アジャイルネイティブの彼らは 『アジャイルのやり方』が当たり前になっているため、改めて 『アジャイルの良さとは?』と問われても 実感が持てないのです。 しかし、このままだとアジャイルがただの便利な手段となってしまい、さら なる応用が必要になる場面で立ち止まってしまいます。
今後のアジャイルネイティブに必要になるのは 『何故それが必要なのか』を問い続けることだと思います。 アジャイルのエッセンスを鵜呑みにさせるのではなく、 『彼らなりに咀嚼できるようにサポートする』ことに 重きを置いたインターンシップにしていきたいと考えています。 この壁を乗り越えるために
まとめ このインターンシップに参加してくれた学生がゆくゆく 入社してくれるのはとても嬉しいことですが、 それ以上に経験したアジャイルのエッセンスを その後の人生に活かしてくれることに 喜びとやりがいを感じています。 今後もインターンシップを通して、 アジャイルのエッセンスと問題を解消していくプロセスの 楽しさを学生達に広げていくことに貢献していきたいです。