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中心化制約付き残差成分分離を用いた小売需要の時間別予測補正 / Residual Compon...

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October 24, 2026

中心化制約付き残差成分分離を用いた小売需要の時間別予測補正 / Residual Component Decomposition with Centering Constraints for Hourly Retail Demand Forecasting

日本経営工学会 2026年 秋季大会

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October 24, 2026

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  1.  1. 背景 : 小売の時間別需要における変動について 発注・在庫・人員の判断は需要予測に基づき、その土台は店舗・商品の販売実績である 販売実績 需要予測 店舗・商品毎の売れ方 どれだけ売れるか

    (需要見積り) 経営判断 発注 在庫 人員 同じ数の販売実績があってもいつ売れたかによって対応は異なる そこで本研究では販売実績を日次だけではなく、時間帯ごとに捉えることにも着目する 2
  2.  1. 背景 : 小売の時間別需要における変動について 複数の店舗の販売実績から特徴を捉える場合 日次で見ると 時間帯で見ると 120 個

    120 個 A店 B店 同じ商品・同じ日の売上は同じ 日次だけでは 区別がつかない B店:夕方に集中 A店:朝に集中 0 6 A店の打ち手 開店前に補充、朝の人員を厚く 12 時間帯 18 23 B店の打ち手 夕方前に補充、夕方の人員を厚く 3
  3.  1. 背景 : 小売の時間別需要における変動について 複数の店舗の販売実績から特徴を捉える場合 日次で見ると 時間帯で見ると 120 個

    120 個 A店 B店 同じ商品・同じ日の売上は同じ 日次だけでは 区別がつかない B店:夕方に集中 A店:朝に集中 0 6 A店の打ち手 開店前に補充、朝の人員を厚く 12 時間帯 18 23 B店の打ち手 夕方前に補充、夕方の人員を厚く 4
  4.  1. 背景 : 小売の時間別需要における変動について 複数の店舗の販売実績から特徴を捉える場合 日次で見ると 時間帯で見ると 120 個

    120 個 A店 B店 同じ商品・同じ日の売上は同じ 日次だけでは 区別がつかない B店:夕方に集中 A店:朝に集中 0 6 A店の打ち手 開店前に補充、朝の人員を厚く 12 時間帯 18 23 B店の打ち手 夕方前に補充、夕方の人員を厚く 5
  5.  1. 背景 : 小売の時間別需要における変動について 複数の店舗の販売実績から特徴を捉える場合 日次で見ると 時間帯で見ると 120 個

    120 個 A店 B店 同じ商品・同じ日の売上は同じ 日次だけでは 区別がつかない B店:夕方に集中 A店:朝に集中 0 6 A店の打ち手 開店前に補充、朝の人員を厚く 12 時間帯 18 23 B店の打ち手 夕方前に補充、夕方の人員を厚く ただし、店舗ごとに売上規模が異なるため、直接な比較は避ける 6
  6.  1. 背景 : 小売の時間別需要における変動について 他店舗間で比較する場合、お店の規模が異なる 時間帯別の売上(店舗ごとに水準が違う) A店の残差を 基準値からの残差(水準をそろえて重ねる) 4

    日分重ねる(形は似て、上下にずれる) 時間帯によるずれ(形) 正の残差:基準値より売れた 日によるずれ(上下) 基準値 30 売上 A店 ­ 基準値 0 基準値 17 C店 基準値 8 B店 負の残差:基準値より売れなかった 0 6 12 18 23 0 6 12 18 23 7
  7.  1. 背景 : 小売の時間別需要における変動について 各店舗に対して基準値を設定する 時間帯別の売上(店舗ごとに水準が違う) A店の残差を 基準値からの残差(水準をそろえて重ねる) 4

    日分重ねる(形は似て、上下にずれる) 時間帯によるずれ(形) 正の残差:基準値より売れた 日によるずれ(上下) 基準値 30 売上 A店 ­ 基準値 0 基準値 17 C店 基準値 8 B店 負の残差:基準値より売れなかった 0 6 12 18 23 0 6 12 18 23 8
  8.  1. 背景 : 小売の時間別需要における変動について 設定した基準値を差し引いて残差を得る 時間帯別の売上(店舗ごとに水準が違う) A店の残差を 基準値からの残差(水準をそろえて重ねる) 4

    日分重ねる(形は似て、上下にずれる) 時間帯によるずれ(形) 正の残差:基準値より売れた 日によるずれ(上下) 基準値 30 売上 A店 ­ 基準値 0 基準値 17 C店 基準値 8 B店 負の残差:基準値より売れなかった 0 6 12 18 23 0 6 12 18 23 9
  9.  1. 背景 : 小売の時間別需要における変動について 同じ店舗でも複数日で残差の形が異なることも 時間帯別の売上(店舗ごとに水準が違う) A店の残差を 基準値からの残差(水準をそろえて重ねる) 4

    日分重ねる(形は似て、上下にずれる) 時間帯によるずれ(形) 正の残差:基準値より売れた 日によるずれ(上下) 基準値 30 売上 A店 ­ 基準値 0 基準値 17 C店 基準値 8 B店 負の残差:基準値より売れなかった 0 6 12 18 23 0 6 12 18 23 10
  10.  1. 背景 : 小売の時間別需要における変動について 設定した基準値を差し引いて残差を得る 時間帯別の売上(店舗ごとに水準が違う) A店の残差を 基準値からの残差(水準をそろえて重ねる) 4

    日分重ねる(形は似て、上下にずれる) 時間帯によるずれ(形) 正の残差:基準値より売れた 日によるずれ(上下) 基準値 30 売上 A店 ­ 基準値 0 基準値 17 C店 基準値 8 B店 負の残差:基準値より売れなかった 0 6 12 18 23 0 6 12 18 23 残差に対して、どこの範囲で共通しているかという観点での整理を目指す 11
  11.  2. 問題設定 : 残差に混在する異なる共有構造 先程の残差には、共有範囲の異なる変動が同時に存在する 全期間成分 残差 r =

    日成分 + 時間帯成分 + 交互作用成分 + 観測 ­ 基準値 全期間で共通 残差 観測誤差 ある日に共通 ある時間帯に共通 特定の日時固有 1系列の観測誤差 (赤が基準値より高い) 1系列の観測誤差 (赤が基準値より高い) 同じ日の複数の時間帯で 同じ向きにずれる 複数日の同じ時間帯で 同じ向きにずれる 特定の組み合わせだけで 大きくずれる 同じ日 全時間帯 全日 同じ時間帯 特定の日 時間帯 12
  12.  2. 問題設定 : 残差に混在する異なる共有構造 先程の残差には、共有範囲の異なる変動が同時に存在する 全期間成分 残差 r =

    日成分 + 時間帯成分 + 交互作用成分 + 観測 ­ 基準値 全期間で共通 残差 全期間共通 ある日に共通 ある時間帯に共通 特定の日時固有 1系列の観測誤差 (赤が基準値より高い) 1系列のすべてで同じ方向 にずれる 同じ日の複数の時間帯で 同じ向きにずれる 複数日の同じ時間帯で 同じ向きにずれる 特定の組み合わせだけで 大きくずれる 同じ日 全時間帯 全日 同じ時間帯 特定の日 時間帯 13
  13.  2. 問題設定 : 残差に混在する異なる共有構造 先程の残差には、共有範囲の異なる変動が同時に存在する 全期間成分 残差 r =

    日成分 + 時間帯成分 + 交互作用成分 + 観測 ­ 基準値 全期間で共通 残差 全期間共通 ある日に共通 ある時間帯に共通 特定の日時固有 1系列の観測誤差 (赤が基準値より高い) 1系列のすべてで同じ方向 にずれる 同じ日の複数の時間帯で 同じ向きにずれる 複数日の同じ時間帯で 同じ向きにずれる 特定の組み合わせだけで 大きくずれる 同じ日 全時間帯 全日 同じ時間帯 特定の日 時間帯 14
  14.  2. 問題設定 : 残差に混在する異なる共有構造 先程の残差には、共有範囲の異なる変動が同時に存在する 全期間成分 残差 r =

    日成分 + 時間帯成分 + 交互作用成分 + 観測 ­ 基準値 全期間で共通 残差 全期間共通 ある日に共通 ある時間帯に共通 特定の日時固有 1系列の観測誤差 (赤が基準値より高い) 1系列のすべてで同じ方向 にずれる 同じ日の複数の時間帯で 同じ向きにずれる 複数日の同じ時間帯で 同じ向きにずれる 特定の組み合わせだけで 大きくずれる 同じ日 全時間帯 全日 同じ時間帯 特定の日 時間帯 15
  15.  2. 問題設定 : 残差に混在する異なる共有構造 先程の残差には、共有範囲の異なる変動が同時に存在する 全期間成分 残差 r =

    日成分 + 時間帯成分 + 交互作用成分 + 観測 ­ 基準値 全期間で共通 残差 全期間共通 ある日に共通 ある時間帯に共通 特定の日時固有 1系列の観測誤差 (赤が基準値より高い) 1系列のすべてで同じ方向 にずれる 同じ日の複数の時間帯で 同じ向きにずれる 複数日の同じ時間帯で 同じ向きにずれる 特定の組み合わせだけで 大きくずれる 同じ日 全時間帯 全日 同じ時間帯 特定の日 時間帯 16
  16.  3. 目的 基準値からの残差を、共有範囲の異なる成分に分解し、各成分の寄与を解釈可能 な形で推定するモデルを構築すること 全期間成分 残差 r = 日成分

    + 時間帯成分 + 交互作用成分 + 残差を役割の異なる4成分に加法分解し、各成分の寄与を明確にすることで、 売上変動の解釈を可能にする 17
  17.  4. 従来研究 : Global / Local分離表現学習 Tonekaboni ら (2022)[1]

    は、1本の時系列をに含まれる時間不変な特徴と時間変化する状態を分 離して学習する枠組みを提案した 1本の時系列 < 潜在変数 > ・Local 窓1 窓2 窓3 窓4 窓5 Local 1 Local 2 Local 3 Local 4 Local 5 反実仮想正則化:Local と Global の情報の重複を抑える Global:系列全体で共通する時間不変の特徴 Local:窓ごとに変化する状態(時間変動) 18
  18. Tonekaboni ら (2022)[1] は、1本の時系列をに含まれる時間不変な特徴と時間変化する状態を分 離して学習する枠組みを提案した 1本の時系列 ・ (zlocal) ・各窓で時間変化する状態 ・Global

    (zglobal) ・時間に依存しない特徴 窓1 窓2 窓3 窓4 窓5 Local 1 Local 2 Local 3 Local 4 Local 5 反実仮想正則化:Local と Global の情報の重複を抑える Global:系列全体で共通する時間不変の特徴 Local:窓ごとに変化する状態(時間変動)  19   4. 従来研究 : Global / Local分離表現学習
  19. Tonekaboni ら (2022)[1] は、1本の時系列をに含まれる時間不変な特徴と時間変化する状態を分 離して学習する枠組みを提案した 1本の時系列 < 潜在変数 > ・Local

    (zlocal) ・各窓で時間変化する状態 ・Global (zglobal) ・時間に依存しない特徴 窓1 窓2 窓3 窓4 窓5 Local 1 Local 2 Local 3 Local 4 Local 5 反実仮想正則化:Local と Global の情報の重複を抑える Global:系列全体で共通する時間不変の特徴 Local:窓ごとに変化する状態(時間変動)  20   4. 従来研究 : Global / Local分離表現学習
  20. Tonekaboni ら (2022)[1] は、1本の時系列をに含まれる時間不変な特徴と時間変化する状態を分 離して学習する枠組みを提案した < 潜在変数 > ・Local (zlocal)

    ・各窓で時間変化する状態 ・Global (zglobal) ・時間に依存しない特徴  21   4. 従来研究 : Global / Local分離表現学習
  21. Tonekaboni ら (2022)[1] は、1本の時系列をに含まれる時間不変な特徴と時間変化する状態を分 離して学習する枠組みを提案した 1本の時系列 < 潜在変数 > ・Local

    (zlocal) ・各窓で時間変化する状態 ・Global (zglobal) ・時間に依存しない特徴 窓1 窓2 窓3 窓4 窓5 Local 1 Local 2 Local 3 Local 4 Local 5 反実仮想正則化:Local と Global の情報の重複を抑える Global:系列全体で共通する時間不変の特徴 Local:窓ごとに変化する状態(時間変動) 正解ラベルなしで時間不変な特徴と時間変動する特徴を異なる潜在表現に持たせることを促す  22   4. 従来研究 : Global / Local分離表現学習
  22.  4. 従来研究 : 本研究の着目点 ◯変動が共有される範囲 ◯各成分の寄与を明確にすること 内訳 A 全期間

    2 1本の時系列 窓1 窓2 窓3 窓4 窓5 Local 1 Local 2 Local 3 Local 4 Local 5 反実仮想正則化:Local と Global の情報の重複を抑える 日1 = 内訳 B 1 日2 合計の補正量はどちらも 3 成分間で値を移しても合計は変わらない Local:窓ごとに変化する状態(時間変動) 一次窓のLocalを「同じ日の複数時間帯」と 「複数日の同じ時間帯」の別の成分へ分離 成分の和が同じでも各成分の内訳が一定に 定まらない 23
  23.  4. 従来研究 : 本研究の着目点 ◯変動が共有される範囲 ◯各成分の寄与を明確にすること 内訳 A 全期間

    2 1本の時系列 窓1 窓2 窓3 窓4 窓5 Local 1 Local 2 Local 3 Local 4 Local 5 反実仮想正則化:Local と Global の情報の重複を抑える 日1 = 内訳 B 1 日2 合計の補正量はどちらも 3 成分間で値を移しても合計は変わらない Local:窓ごとに変化する状態(時間変動) 一次窓のLocalを「同じ日の複数時間帯」と 「複数日の同じ時間帯」の別の成分へ分離 成分の和が同じでも各成分の内訳が一定に 定まらない 24
  24.  4. 従来研究 : 本研究の着目点 ◯変動が共有される範囲 ◯各成分の寄与を明確にすること 内訳 A 全期間

    2 1本の時系列 窓1 窓2 窓3 窓4 窓5 Local 1 Local 2 Local 3 Local 4 Local 5 反実仮想正則化:Local と Global の情報の重複を抑える 日1 = 内訳 B 1 日2 合計の補正量はどちらも 3 成分間で値を移しても合計は変わらない Local:窓ごとに変化する状態(時間変動) 一次窓のLocalを「同じ日の複数時間帯」と 「複数日の同じ時間帯」の別の成分へ分離 成分の和が同じでも各成分の内訳が一定に 定まらない 本提案では、日と時間を別の成分へ分離することと、各成分の内訳を定める制約を課す 25
  25.  5. 提案手法 : 中心化制約付き残差4成分分離モデル 全体成分 Global 日成分 購買データ 時間帯成分

    Local 相互作用成分 従来手法 提案手法 従来手法から日と時間についての成分を追加し拡張 28
  26.  5. 提案手法 : 中心化制約付き残差4成分分離モデル 全体成分 Global 日成分 中心化制約 購買データ

    時間帯成分 Local 相互作用成分 従来手法 提案手法 各成分についての役割を固定化するための制約を注入する 29
  27.  5. 提案手法 : 中心化制約付き残差4成分分離モデル 全体成分 日成分 中心化制約 再構成購買データ 時間帯成分

    相互作用成分 提案手法 再構成された購買データは、各成分の共有範囲で解釈することができる 30
  28.  5. 提案手法 : 中心化制約付き残差4成分分離モデル 提案手法の3つの特徴 1. 残差に注目 2. 4成分への分離

    正の残差(基準値を上回る) 負の残差(基準値を下回る) 売上 基準値 0 6 12 時間帯 全期間成分 残差 r 18 23 観測売上を直接推定せず、 基準値を差し引いた残差をモデル化 = 日成分 + 時間帯成分 + 交互作用成分 + 3. 中心化制約 ・日方向の平均 0 ・時間方向の平均 0 ・交互作用 日・時間両方に平均 0 「系列全体」「日」「時間 出力時に各成分の役割を共有 帯」「日と時間の相互作用」 構造に対応させる の4成分に分離 31
  29.  5. 提案手法 : 各成分の意味 「系列全体」「日」「時間帯」「日×時間帯」の分離について以下の潜在変数を設計する 全期間成分 残差 r =

    日成分 + 時間帯成分 + 交互作用成分 + 全期間成分 日成分 時間帯成分 特定の日時固有 全セルへ同じ値を加える項基 準値の水準のずれを吸収 ある日の複数の時間帯で 共通する変動 複数日の同じ時間帯で 共通して現れる変動 日・時間帯で説明できない特 定の組み合わせ固有の変動 a 32
  30. Encoder:共有範囲に合わせて集約 全体で集約 Decoder:4成分を推定 中心化制約 成分の担当範囲を固定 MLP g z̲g z MLP

    ― GRU MLP z̲a,d a,d z MLP 平均 0 日ごとに集約 観測残差 28日 24時間帯 + 共変量 (欠品・曜日・販促・天候) 推定残差 Σ Σ 時間帯ごとに集約 MLP + 基準値 → 売上推定 t,h z̲t,h z MLP 平均 0 z MLP 平均 0 X z̲a とztz̲t を結合 zaと を結合 u,d,h z̲u,d,h 入力は店舗・商品ごとの28日間 24時間帯の観測誤差と共変量 33         5. 提案手法 : モデルの全体像
  31. Encoder:共有範囲に合わせて集約 全体で集約 Decoder:4成分を推定 中心化制約 成分の担当範囲を固定 MLP g z̲g z MLP

    ― GRU MLP z̲a,d a,d z MLP 平均 0 日ごとに集約 観測残差 28日 24時間帯 + 共変量 (欠品・曜日・販促・天候) 推定残差 Σ Σ 時間帯ごとに集約 MLP + 基準値 → 売上推定 t,h z̲t,h z MLP 平均 0 z MLP 平均 0 X z̲a とzz̲t を結合 zaと tを結合 u,d,h z̲u,d,h Encoderは成分の共有範囲に合わせた方向で情報を集約する (全体・日毎・時間帯毎) 34          5. 提案手法 : モデルの全体像
  32. Encoder:共有範囲に合わせて集約 全体で集約 Decoder:4成分を推定 中心化制約 成分の担当範囲を固定 MLP z̲g g z MLP

    ― GRU MLP z̲a,d a,d z MLP 平均 0 日ごとに集約 観測残差 28日 24時間帯 + 共変量 (欠品・曜日・販促・天候) 推定残差 Σ Σ 時間帯ごとに集約 MLP + 基準値 → 売上推定 z̲t,h t,h z MLP 平均 0 z MLP 平均 0 X z̲a とztz̲t を結合 zaと を結合 u,d,h z̲u,d,h 各成分に対応する潜在変数を生成 交互作用項については、日と時間帯の表現を結合         5. 提案手法 : モデルの全体像 35
  33. Encoder:共有範囲に合わせて集約 全体で集約 z MLP z̲g g Decoder:4成分を推定 28日 24時間帯 +

    共変量 (欠品・曜日・販促・天候) ― g̃i GRU MLP 観測残差 中心化制約 成分の担当範囲を固定 MLP 日ごとに集約 z z̲a,d a,d MLP 平均 0 ãi,d 時間帯ごとに集約 MLP z z̲t,h t,h 推定残差 Σ Σ + 基準値 → 売上推定 MLP X 平均 0 t̃i,h z̲a とztz̲t を結合 zaと を結合 z u,d,h z̲u,d,h MLP 平均 0 ũi,d,h Decoderが潜在表現から4つの残差補正成分を推定 36         5. 提案手法 : モデルの全体像
  34. Encoder:共有範囲に合わせて集約 全体で集約 z MLP z̲g g Decoder:4成分を推定 成分の担当範囲を固定 GRU MLP

    z z̲a,d a,d MLP gî 平均 0 ̂ ai,d ãi,d 時間帯ごとに集約 MLP z z̲t,h t,h MLP z Σ Σ 平均 0 ̂ t i,h t̃i,h u,d,h z̲u,d,h 推定残差 + 基準値 → 売上推定 X z̲a とztz̲t を結合 zaと を結合 ̂ + ui,d,h ̂ = gî + ai,d ̂ + t i,h ̂ ri,d,h ― g̃i 観測残差 28日 24時間帯 + 共変量 (欠品・曜日・販促・天候) 中心化制約 MLP 日ごとに集約 MLP 平均 0 ũi,d,h ̂ ui,d,h 中心化制約を適用し、推定残差を導出する 37         5. 提案手法 : モデルの全体像
  35. Encoder:共有範囲に合わせて集約 全体で集約 z MLP z̲g g Decoder:4成分を推定 28日 24時間帯 +

    共変量 (欠品・曜日・販促・天候) z z̲a,d a,d MLP gî 平均 0 ̂ ai,d ãi,d 時間帯ごとに集約 MLP z z̲t,h t,h MLP z Σ Σ 平均 0 ̂ t i,h t̃i,h u,d,h z̲u,d,h 推定残差 + 基準値 → 売上推定 X z̲a とztz̲t を結合 zaと を結合 ̂ + ui,d,h ̂ = gî + ai,d ̂ + t i,h ̂ ri,d,h ― g̃i GRU MLP 観測残差 中心化制約 成分の担当範囲を固定 MLP 日ごとに集約 MLP 平均 0 ũi,d,h ̂ ui,d,h 中心化を行った4成分を加算し、基準値に加えて推定値を得る 38         5. 提案手法 : モデルの全体像
  36.  5. 提案手法 : 中心化制約について 4成分の和として表すには、同じ残差を異なる内訳で表現出来てしまう 日成分 ai,d 時間帯成分 ti,h

    交互作用成分 ui,d,h 各時間帯で 平均 = 0 日方向の 平均 = 0 Σd ai,d = 0 時間帯方向の平均 = 0 Σh ti,h = 0 各日で平均 = 0 Σd u = 0 ( h), Σh u = 0 ( d) 中心化制約は、残差の合計を求めるのではなく、内訳を明確にすること 39
  37.  6. 実験 実データ実験 : FreshRetailNet-50K [2] ・1店舗の各商品を1系列とした28日間の24時間 ・残差から同じ期間の残差を再構成する 比較手法

    ・基準値のみ : 残差補正なし ・中心化なし : 4成分分離+中心化なし ・提案 : 4成分分離+中心化あり データ分割 (系列数) 6,000 学習 1,500 検証 1,500 評価 評価指標 ・MAE ・Top10MAE (残差が大きい上位10%セルの誤差) 合成データ実験 : 中心化制約の効果 ・事前に定義した真の分布から生成 ・中心化の有無で以下の評価を行う ・再構成誤差 ・成分回復 (相関) 学習条件 ・潜在次元 : (全期間:10、日:10、時間帯:10、交互作用:8) ・損失 : 観測セル上の残差再構成MAE(欠品セ ル除外)+ 潜在表現間の共分散ペナルティ(係数0.01) ・epoch : 最大60 ・試行 : 5回平均 40
  38.  6. 実験 : 合成データによる実験 ◯中心化制約の効果検証 残差MAE ・中心化あり (提案) :

    0.0963 ・中心化なし : 0.1068 MAEについては大きく差はな いものの、各成分の真の成分 との相関は中心化ありのほう が表現出来ている 中心化制約が成分の役割を定める効果がある 42
  39.  7. 考察 : 成分と効果について 中心化により、日成分は一日の販売量に、交互作用は一日の売れる時間の形に影響する 日成分:24 時間帯で同じ値 日成分:24 時間帯で同じ値

    交互作用:その日の 24 時間帯の合計 = 0 交互作用:その日の 24 時間帯の合計 = 0 相互作用成分 日成分 時間帯の間で移すだけ 時間帯の間で移すだけ 0時 0時 23時 23時 0時 0時 23時 23時 平行移動しかできない → 形は変えられない=量 → 総量は変えられない=形 平行移動しかできない → 形は変えられない=量 合計を増やせない 合計を増やせない → 総量は変えられない=形 ・売上のカーブを上下に平行移動させ る効果がある ・形を変えず量を変動させる ・24時間で平均0とするため量は変化 しない ・量を変化させず、特定の時間の形を 変化させる 中心化制約によって各成分がどの方向に寄与しているかがわかった 43
  40.  7. 考察 : 時間帯成分に対する主成分分析 Decoderが出した時間帯成分について、店舗と商品について主成分分析を行った 1,479本の24時間カーブについて平均からの差について代表的な形を確認する PC1 PC2 PC3

    ・寄与率 : 82% ・平均位置を変えず山の高 さを商品によって説明 ・寄与率 : 6% ・朝もしくは夜に対して山 が現れる ・寄与率 : 3% ・午後にも山が現れること えを店舗によって説明 46
  41.  8. まとめ ◯提案手法 ・基準値からの残差を「系列全体」「日」「時間帯」「日✕時間帯」の4成分に分解するモデル を提案した ・中心化制約を導入し、出力時の各成分の役割を共有構造に対応させた ◯実験 ・FreshRetailNet-50Kの残差再構成では、基準値のみと比較してMAEが低減した ・中心化制約なしと比較して、MAEを11%低減した

    ・合成データでは、中心化制約による成分回復性能の改善が確認された ・売上に対する効果量について各成分がどこに効くのかが確認できた ◯課題 ・観測残差を入力する再構成モデルから、潜在変数から残差を推定するモデルへの拡張 ・将来の時間別需要予測における有効性の検証 47
  42. [1] S. Tonekaboni, C.-L. Li, S. O. Arik, A. Goldenberg,

    and T. P ster, “Decoupling Local and Global Representations of Time Series,” *Proc. 25th Int. Conf. Arti cial Intelligence and Statistics (AISTATS)*, PMLR, vol. 151, pp. 8700–8714, 2022. [2] Y. Wang *et al*., “FreshRetailNet-50K: A Stockout-Annotated Censored Demand Dataset for Latent Demand Recovery and Forecasting in Fresh Retail,” *arXiv preprint arXiv:2505.16319*, 2025. doi: [10.48550/arXiv.2505.16319](https://doi.org/10.48550/arXiv.2505.16319). fi 48 fi  参考文献
  43.     提案手法の定式化 ・仮定 gi : 全期間成分(全日・全時間帯で共通) ri,d,h

    = gi + ai,d + ti,h + ui,d,h + ϵi,d,h ti,h : 時間帯成分(複数日の同一時間帯で共有) (d = 1,…, D, h = 1,…, H) ϵi,d,h : 誤差(平均0) ai,d : 日成分(同一日の時間帯間で共有) ui,d,h : 交互作用成分(日×時間帯固有) 各成分固有のEncoder, Decoderを使用する ・Encoder zg,i = Encg(xi), ・Decoder zt,i,h = Enct(xi,⋅,h), g̃i = Decg(zg,i), za,i,d = Enca(xi)d, zu,i,d,h = Encu([ za,i,d; zt,i,h ]) ãi,d = Deca(za,i,d), t̃i,h = Dect(zt,i,h), ũi,d,h = Decu(zu,i,d,h) k* Dec* : ℝ → ℝ 50
  44.     提案手法の定式化 ・仮定 gi : 全期間成分(全日・全時間帯で共通) ri,d,h

    = gi + ai,d + ti,h + ui,d,h + ϵi,d,h ti,h : 時間帯成分(複数日の同一時間帯で共有) (d = 1,…, D, h = 1,…, H) ϵi,d,h : 誤差(平均0) ai,d : 日成分(同一日の時間帯間で共有) ui,d,h : 交互作用成分(日×時間帯固有) 各成分固有のEncoder, Decoderを使用する ・Encoder zg,i = Encg(xi), ・Decoder zt,i,h = Enct(xi,⋅,h), g̃i = Decg(zg,i), za,i,d = Enca(xi)d, zu,i,d,h = Encu([ za,i,d; zt,i,h ]) ãi,d = Deca(za,i,d), t̃i,h = Dect(zt,i,h), ũi,d,h = Decu(zu,i,d,h) k* Dec* : ℝ → ℝ 51
  45.   提案手法の定式化 ・中心化制約 gî = g̃i,   

             1 ̂ = ãi,d − D ∑d′ ãi,d′, ai,d 1 ̂ = t̃i,h − ∑ t̃i,h′, t i,h h′ H 1 1 1 ̂ = ũi,d,h − D ∑d′ ũi,d′,h − H ∑h′ ũi,d,h′ + DH ∑d′,h′ ũi,d′,h′ ui,d,h 52
  46.    提案手法の定式化 ・再構成誤差 ̂ + ui,d,h ̂ =

    gî + ai,d ̂ + t i,h ̂ ri,d,h ・損失 ℒrec = ̂ ∑i,d,h mi,d,h ri,d,h − ri,d,h ∑i,d,h mi,d,h , mi,d,h ∈ {0,1} : 観測マスク(欠品セルで 0) 53
  47.   詳細な条件 項目 データ 基準値 入力 Encoder 実データ 合成データ

    店舗✕商品を1系列、28日✕24時間帯 1,500系列、35日✕24時間帯 学習 : 6,000、検証 : 1,500、評価 : 1,500 真の4成分+ノイズ( σ = 0.12 )、欠品率3% 系列平均 (欠品を除く) 直近7日間系列平均 28日✕24時間帯✕13チャンネル 残差・欠品フラグ、日次共変量7本、周期特徴4本 チャンネル別マスクで平均・SDを集約 全期間・日・時間帯 : MLP 交互作用 : 日・時間帯潜在を連結したMLP Decoder 成分ごとに Linear(160) ➝ReLu-Dropout(0,1) ➝Linear(1) 中心化 日成分 : 日方向に平均0、 時間帯成分 : 時間方向に平均0、 相互作用成分 : 日・時間帯方向に平均0 同構成 同構成 同構成 同構成 54
  48.  項目 実データ 合成データ 損失 観測セル上の絶対誤差(欠品除外) + 潜在表現間の共分散ペナル ティ (重み

    : 0.01) 同構成 最適化 AdamW (Lr : 1e-3、weight decay : 1e-4)、 batch : 128、勾配グリップ : 1.0、混合精度 同構成 epoch 最大60、検証再構成損失で早期終了 (patience 8)、 最良epochを採用 12 試行 5 seed (17, 23, 31, 47, 59) の平均 1 seed MAE・Top10 MAE 残差MAE、 真の成分との相関 評価 55
  49.          

                 記号 i = 1,...,N 定義・形 基準値と残差 (観測セルの平均) mi,d,h = 1{si,d,h ≠ 1} 店舗✕商品の系列。N は対象集合の系列数 d = 0,...,D − 1 入力期間の相対日番号 D = 28 h = ,0...,H − 1 時間帯 H = 24 j = 0,...,F − 1 入力チャネル F = 13 yi,d,h, bi, ri,d,h 売上、固定した基準値、残差はスカラーとなる si,d,h, mi,d,h 欠品フラグ (1: 欠品)、観測マスク (1 : 観測) xi,d,h ∈ ℝ13 セルの入力ベクトル xi,d,h,j は、第 j チャネル Xi Mi 入力とチャネル別マスク、形は D × H × F bi = ∑d,h mi,d,h yi,d,h max ( ∑d,h mi,d,h,1) , ri,d,h = yi,d,h − bi 13チャネルの内訳 xi,d,h = [ri,d,h; si,d,h; vi,d; ϕh; ψd] 7 vi,d ∈ ℝ : スカラーチャネル 割引, 休日, 販促, 降水, 気温, 湿度, 風 ψd = [sin(2πqd /H); cos(2πqd /7)] qd :7日間周期の相対的な位置 mi,d,h j = 0 Mi,d,h,j = {1 j=1 56