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2回目 20180331 ITビジネスの原理実践編 講義ノート公開編

asacok
May 31, 2018

2回目 20180331 ITビジネスの原理実践編 講義ノート公開編

ITビジネスの原理 実践編 尾原 和啓さんによる ITビジネスの原理実践編 0期 2回目の受講ノートです。
バージョン1.1です(尾原さんからコメントいただいて少し修正しています)

尾原さん講義の詳細はこちら:
https://camp-fire.jp/projects/view/67985?utm_medium=stepmail&utm_source=report&utm_campaign=67985

ご指摘あればよろしくお願いします。

asacok

May 31, 2018
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Transcript

  1. 持続的担保を考える理由 1.プロプロイエタリ・テクノロジー (先行優位期間のある独占的技術) 2.ネットワークエフェクト 3.規模の経済 4.ブランディング ユーザに覚えてもらうのがものすごく大事(15-20%収益性を引き上げる) 検索クエリを取るのが大事 例)ゼクシィ EMBEDDED

    プロプライエタリ・テクノロジーを持っているところが少ないので EMBEDDEDという考え方に移行してきている? WEBで成功している会社は、ほとんどネットワーク効果を使っている。 持続的競争優位性の担保を作っていく上でここを意識して進めていくこ とはとても重要
  2. 2つのネットワークエフェクトの違い 相 互 ネ ッ ト ワ ー ク 効

    果 ネ ッ ト ワ ー ク 外 部 性 仲間外れになりたくない。 ある場所のコミュニケーションを独占する 売り手がいれば買い手がいて 買い手がいれば売り手がいる 一定以上の数が必要 電話:数が増えるにつれ線が増えて いき、電話を使わざるを得なくなる サプライヤー ユーザー ゲートウェイ スイッチングボードとして存在する
  3. 相互ネットワーク効果の例 ネットワーク参加者が増えれば増えるほどそのなかのやり取りが閉鎖されていく もともとは一太郎が ネットワーク外部性を 持っていた。 ただしオフィス需要に 適した作り方を していなかった。 マイクロソフトはそこに目 を付けた

    日本市場に 食い込むために、 Office特化した作り しかも一太郎→WORDは取り込 可能だが WORD→一太郎は 微妙にこわれる作りとかの ギミック どこでWORDが主流になったのか? 会社では WORD持ってないと 文書のやりとりが できない という状況を作り 一太郎を追い出す
  4. 2つのかけあわせの例 1 一見すると株価やニュースの提供と受益者で 相互ネットワークエフェクトで勝っているように見えるが、 相互ネットワーク効果を最大化しているのがメッセンジャー https://about.bloomberg.co.jp/solution/bloomberg-terminal/ ブルームバーグ端末について公式: 端末が高価なのに使われているのは・・・? 端末ある人 端末ない人

    メッセンジャー上でワンクリックで購入できるようになっている ブルームバーグの端末を持っていないと1秒の売買差に置いて行かれてしまう + 他のメンバー(一流の人含む)が同じブルームバーグ端末を使っている 仲間外れにされたくない(ネットワーク外部性)
  5. かけあわせの例 2 常に音楽の新規格を作る 最初にルーカスやジェームスキャメロンなど有名監督の新作映画に使ってもらう あなたの作品の表現の幅が広がる音楽 規格つくりましてん! ぜひぜひ使ってください! ほんなら使ってもええよ 映画館さーん! ルーカスの新作かけようと思った

    ら、うちの新規格対応しなくちゃ のりおくれますよ~ 新作映画を上映するには、映画館は新規格に対応せざるを得なくなる 作った新規格が標準規格になり、ネットワークエフェクトを起こす
  6. 13に詳細化できるネットワークエフェクト 一番奥から 1 Physical 2 PROTOCOL 3 PERSONAL UTILITY 4

    PERSONAL 5 MARKET NETWORK 6 MARKETPLACE (2SIDED) 7 PLATFORM (2SIDED) 8 ASYMPTOTIC MARKETPLACE 9 DATA 10 TECH PERFORMANCE 11 BANDWAGON 12 BELIEF 13 LANGUAGE 本来は使われないところもあるけど、ざっと以下、説明
  7. 1 PHYSICAL 例)鉄道 電車の線路の幅を決めたら、 その幅の電車しか作れないし走れない 例)ビデオ VHS VS ベータ ベータのほうが技術的には質が高かったが、

    VHSの販売網の強さ + ビデオ作り手(AV) × 相互ネットワークエフェクトもかけあわされた 使い手のネットワーク効果でVHSが勝利した 物理的に完全に仲間はずれを作る ネットワークをフィジカル(物理的)な ところで作ると強い
  8. 3 PERSONAL UTILITY とっかかりは一人で使いやすいツールから。 このツールで作ったもの売れるのね! 便利!ええやん! このツール使ってたら、いろんな人と情報シェ アできるの!ええやん! 一人で使っても便利やのに、 人に聞けたりするん?ええやん!

    なんかええ拡張ツールも安くて売ってるっ て?ええやん! ちょっとこれ便利やんか、 いっぱい使お コミュニティ形成、ネットワーク形成へ ユーザーにとって便利な機能を提供する (一人でも使える便利ツール) ツールを使って作られたソフトやコンテンツを 売り買いできるようにする コミュニティを作る またはその後ネットワークエフェクトに 持っていく Retty おしゃれレシピ→コミュニティへ
  9. 9 DATA GoogleMapを使っているユーザーの移動情報で、 Googleはリアルタイムの渋滞情報がわかる 例:リアルタイムがわかるから、抜け道でいくの がいいのか、今は抜け道が混んでいるのかわかる。 そしてGoogleだけが10分後の渋滞も見える Data is King

    情報が増えることで、 その場、その時に適した情報を提供す ることができる 便利だしユーザーが増える どんどん情報が集まっていき、ユー ザーがさらに増え、データ自体への投 資もできるようになっていくの循環 データが集まるからみんなが使う、 データがデータを呼ぶ
  10. ネットワークエフェクトのつくりかた 作り方が一番大事! 最初にどうやって作るんだっけ?の話をします 売り手 買い手 ゲートウェイ ぐ る ぐ る

    回 す 売り手サイドで見るのか、ユーザサイドで見るのか どちらかを決める必要がある このプラットフォームでしか マッチングできない何かは、何か?
  11. ネットワークエフェクトを作りやすい6点 1 市場規模 伸びている市場の方が良い 市場が伸びている→新規プレーヤーが参入 2 市場構造 (分散/寡占市場) 3 顧客受任難易度

    4 知識ギャップ 分散市場のほうが良い ユーザが探しやすいのが重要。転職を思いつくか、結 婚をいつ思いつくかわからない→大きなブランドをたちあ げてユーザを大きくつかむ ユーザの知識がすくない市場。知識を得るため にプラットフォームへいって情報を集めようと する。例)生涯に何度も体験しないようなこと、不 動産購入、結婚、転職 5 業界の不透明さ 6 ローカル度 ユーザはほぼ初めての人、なのでだましたほう が得な市場→「信用できる場」を作って「信用 を持って」購入する市場に変えた:カーセン サー ローカル度が高ければ高いほどマッチングしやす い、エリアビジネスでやっているビジネス
  12. ネットワークエフェクトは最強か? 食べログ・クックパッドはこの曲線 サプライヤーが新しいものを提供 →さらに選択の幅あ広がる →サプライヤーの量によって価値が 上がっていく Uber Liftはこの曲線 ティッピングポイントを超えると 価値が他と変わらなくなってしまう。

    1番手:啓蒙が大変 2番手:1番手の啓蒙が終わったらすんなり参入できる 価格競争のなぐりあいで疲弊していく 別の相互ネットワーク効果、ネットワーク外部性で 価値が続くようにスライドする必要があった
  13. Vv 深 堀 し て 囲 い 込 む ハーバード

    大学生 ハーバード 大学生と つながりたい 他大学の学生 狭い範囲を囲い込んでから範囲をひろげていく Facebook OB/OG ネットワークエフェクトはスライドできる → API公開して Developer使いがやすく ゲーム作れます FacebookID持つ 意味があるかもと 思わせる → 写真共有に フォーカス 規 模 の 経 済 へ 持 っ て い く スマホへのシフトで 更に追い上げ どんどん違うネットワークエフェクトへスライドして ゲームチェンジする