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OpenData and OpenStreetMap

K.Sakanoshita
September 23, 2019

OpenData and OpenStreetMap

2019/09/23 京都女子大学 司書課程向けの説明資料

K.Sakanoshita

September 23, 2019
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Transcript

  1. 自己紹介: 坂ノ下 勝幸  主な所属コミュニティ・団体  諸国・浪漫/オープンデータ京都実践会  OpenStreetMap Foundation

    Japan 理事  主な活動内容  マッピングパーティ・ウィキペデイアタウンの開催 →両方合わせた「オープンデータソン」の開催  地域活動への協力(企画相談からアプリ開発まで)  目指していること  地域情報を自分たちで発信する文化を定着させたい  世の中を、もっとオープンで、楽しくしていきたい ウィキペディアやOpenStreetMapの編集イベント
  2. 今日のアジェンダ  目的  地図を活用した課題解決の手法を学ぶ  やること  問題と課題と解決策を考えてみる 

    オープンデータという考え方を知る  オープンデータの地図を描いてみる  描いた地図を元に新しい地図を作る P.3
  3. 問題と課題と解決策を考えてみる  問題と課題  問題:学校が工事中のため、迷う人が増えている  課題:工事中の学校をスムーズに移動するには?  解決策 

    学校の案内マップを作って案内板に貼りたい  マップには、道案内の他に注意点も書きたい  注意点として、段差や暗い所、衝突注意など P.4 おすすめお昼寝マップ、運動不足解消マップなど 他に作ってみたいマップがあれば、それでOK!
  4. オープンデータという考え方  オープンデータは「利用規約」の一種  データ(文書、写真、動画など)の作者以外は、 何処まで使って良いかを決めたルールのこと  自由に使える利用規約がオープンデータ  誰でも使え、加工して再配布出来ること(オープン)

     コンピュータで扱うことが出来ること(データ)  オープンデータは誰のもの?  みんな自由に使えるけど、作った人や組織の物  作者名の表示が必要など、守るルールもある P.5
  5. 行政がオープンデータを作る理由  行政(国、自治体)の理由  透明性・信頼性の向上  国民参加・官民協働の推進  経済の活性化・行政の効率化 

    事例  FixMyStreet  Where does my money go ~税金はどこへ行った?~  行政のデータは税金  オープンデータにした方が 活用される可能性がある P.7
  6. みんなでオープンデータを作る理由  みんなで作る必要はあるの?  特に義務では無い。好きな方達がやっている  ビジネスにもオープンデータは利用されている  個々でバラバラに作るより共有した方が良いよね 

    Wikipediaは見たことあるよね?  オープンデータ&無料で公開されているので、 世界中で閲覧・編集されている活きた百科事典  オープンデータはインターネットで簡単に共有が 出来るので、世界中の様々な所で使われている ◦ ネットの検索結果、スマートフォンに質問した回答など  オープンデータを作る活動はWikipedia以外もある P.9
  7. 世の中の地図は意外と「不自由」  地図は著作物。著作権を守って利用する  ほとんどの地図はコピー出来る利用規約では無い ◦ Google MapsもYahoo Mapも禁止。地理院地図も要申請 

    自分で描くか、デザイン会社に依頼する必要がある お祭りのご案内 日時:*** / 場所:* ** 会場地図 Google Map 無許可でコピー お祭りのご案内 日時:*** / 場所:* ** 会場地図 ここ 小学校 自分で描く/依頼 P.1 自分たちの活動で自由に使える地図は少ない
  8. OpenStreetMap(OSM)とは  みんなで自由な地図を作る活動  2004年から、英国のSteve Coast氏が初めた 国際プロジェクト(日本は2008年頃に伝播)  人々が創造的・生産的・革新的に地図を利用する ことを目的として、プロジェクトを開始

     どんな方達が地図を描いているの?  普通の方達。小学生からお年寄りまで様々  地図を描く方達を「マッパー」と呼びます ◦ 定義は無いので、自分でマッパーと名乗ればOK P.12 OpenStreetMapのロゴ画像 “OpenStreetMap”で単語(スペース不要)
  9. 今どきのデジタル地図サービス Google Mapsなど 店舗情報 背景地図 交通情報 利用履歴 投稿情報など 経路情報 P.14

    背景地図~投稿情報などの データでサービスを提供するには 大規模なビジネスが必要
  10. 色んな活動を支援するOSM P.15 店舗情報 背景地図 店舗情報 背景地図 経路情報 交通情報 投稿情報 経路情報

    大手地図サービス(Googleなど) 企業/団体、コミュニティ/個人 会社、コミュニティ、個人が 必要な層だけを追加する (車いす、アレルギー、保育園、 防災、防犯、歴史など…) OpenStreetMap(OSM)
  11. 無料と自由は似て非なるもの  無料 ≠ 自由  地図として見るだけなら変わらない  活動(イベント、グッズ、防災など)を すると、自由と無料の違いが出る

    P.1 グッズ制作に活用 みんなの自由な地図は、様々な活動を支える まち歩きマップに活用 ランチマップに活用
  12. 郷土資料を自分たちで作る  京都岡崎の「粟田神社」 P.1 • 石碑、灯籠、消火 器など、普通の地 図に無いものを描 ける •

    データなので検索 や集計も出来る • 地図の編集履歴は 全て記録される • 100年後に2019年 の地図も見られる 郷土資料として「未来の古地図」を残せる © OpenStreetMap contributors
  13. 「図書館法」第一章(抜粋)  第二条 図書、記録その他必要な資料を収集し、整理し、 保存して、一般公衆の利用に供し、その教養、調査研究、 レクリエーション等に資することを目的とする  第三条 土地の事情及び一般公衆の希望に沿い、更に学 校教育を援助し、及び家庭教育の向上に資することとな

    るように留意し、おおむね次に掲げる事項の実施に努め なければならない  一 郷土資料、地方行政資料、美術品、レコード及びフィルムの 収集にも十分留意して、図書、記録、視聴覚教育の資料その他 必要な資料(電磁的記録を含む)を収集し、一般公衆の利用に 供すること  二 図書館資料の分類排列を適切にし、及びその目録を整備すること  三 図書館の職員が図書館資料について十分な知識を持ち、その利用 のための相談に応ずるようにすること P.18