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freee×kansapoが変えるこれからの監査の在り方
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Hiroyasu Kawamura
December 13, 2019
Business
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freee×kansapoが変えるこれからの監査の在り方
freeeとkansapoを使って効率的な監査を実現する
Hiroyasu Kawamura
December 13, 2019
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Transcript
税理士法人つばめ 公認会計士・税理士 社員 河村浩靖 freee×kansapoが変えるこれからの監査の在り方 ~クラウドで監査をもっと効率的に~
代表プロフィール 河村浩靖 税理士法人つばめ 公認会計士・税理士 早稲田大学商学部卒業。2005年に公認会計士2次試験合格後、新日本監査法人にて上場企 業の法定監査や公益法人監査、内部統制監査・コンサルティング等の業務を行う。 その後、税理士法人にて主に中小企業の記帳代行・税務申告や上場会社の連結決算・開示 業務支援、上場準備支援等を行い、2012年7月に独立開業。 独立後はfreeeに特化した税理士法人を設立し、上場準備会社、上場会社向けにfreeeの エンタープライズプランの導入・運用支援と、それに伴う内部統制支援を中心に業務を行
っている。 NPO法人支援も中心業務に据えており、2019年1月NPO法人のための会計支援アプリ「 Nport 」をリリース。 監査法人の背景とエンタープライズ支援実績を基に監査における手間をシステムによって 効率的に解決する「クラウド監査アシスタントkansapo」をリリース。 @kawamura_cpa 2
監査現場の 現状課題 課題解決① freee 課題解決② kansapo まとめ アジェンダ 3
監査現場の現状課題 ⇒「監査効率化」が急務 被監査会社の課題 監査法人が欲しい資料がよくわからない 増減分析・予実比較のためのデータ加工に時間がかかる 人手不足の解消(通常業務でさえ人が足りない) 監査法人の課題 監査市場の課題 監査調書作成のためのデータ加工に時間がかかる 領収書・請求書や稟議書等の証憑の入手に時間がかかる
人手不足の解消(監査業務の平準化) IPO監査待ちの「監査難民」が増えている 深度ある監査に必要な十分な時間・期間の確保(会計士協会) 4
(ご参考)最近の記事 5 出展:日経電子版
効率的な監査 ⇒ ①有効な内部統制が整備・運用されていること、 のポイント ②事前に分析・文書化ができていること、③証憑突合がしやすいこと 監査の目的 財務諸表がすべての「重要な点」において 適正に表示されているかどうかについて意見を表明すること 伝票を全件 チェック
する方法 リスクアプローチ 監査 リスク 固有 リスク = 統制 リスク × × 発見 リスク 内部 統制 監査 手続 ①有効な内部統制 の整備・運用 分析的手続 < 下がる 上げられる 簡略化が可能 リスク 評価 実証 結論 形成 証憑 突合 ③証憑突合がしやすい環境 ②事前分析・文章化 6
監査現場の 現状課題 課題解決① freee 課題解決② kansapo まとめ アジェンダ 監査の効率化を 支援する
7
①「有効な内部統制の整備・運用」を実現するfreeeの特徴 (1) freeeの設計思想は 「転記をなくす」 (2) freeeは単なる会計ソ フトではなくERP (3) SOC1 Type2報告書
を受領 (4) API連携 手作業によるミスが なくなる freeeの中に 「承認履歴」という 証跡が残る IT全般統制が有効になる とIT業務処理統制のテス トが簡略化できる 転記をなくす世界を 広げる 有効な内部統制の整備・運用を実現する 8
(1)freeeの設計思想は「転記をなくす」 9 (1) freeeの設計思想は 「転記をなくす」 (2) freeeは単なる会計 ソフトではなくERP (3) SOC1
Type2報告書 を受領 (4) API連携
(1)freeeの設計思想は「転記をなくす」 10 見積書・納品書 ・請求書 経費精算 各種申請 (稟議書として使う) 支払依頼 請求書の内容でそのま ま仕訳が作れる
申請内容でそのまま仕 訳が作れる 申請内容でそのまま仕訳が 作れる freee ワークフローと仕訳が繋がる 各種申請を基に経費精 算や支払依頼の申請 ⇒申請内容でそのまま 仕訳が作れる 仕訳 仕訳から各種ワークフローに遡ることができる (1) freeeの設計思想は 「転記をなくす」 (2) freeeは単なる会計 ソフトではなくERP (3) SOC1 Type2報告書 を受領 (4) API連携
(1)freeeの設計思想は「転記をなくす」 実務的価値 監査的価値 転記をなくす 転記は手間、生産性が落ちるのでこ れをなくす 転記は間違い(What Could Go Wrong:
起こりうるエラー)が起こりやすいの で、freee内で自動転記し、手作業によ る転記をなくすことで、より有効な内部 統制が構築され、結果として監査が効率 化される(手作業による統制→IT業務処 理統制) 11 (1) freeeの設計思想は 「転記をなくす」 (2) freeeは単なる会計 ソフトではなくERP (3) SOC1 Type2報告書 を受領 (4) API連携
(2)freeeは単なる会計ソフトではなくERP 12 (1) freeeの設計思想は 「転記をなくす」 (2) freeeは単なる会計 ソフトではなくERP (3) SOC1
Type2報告書 を受領 (4) API連携
(2)freeeは単なる会計ソフトではなくERP 見積書・納品書 ・請求書 経費精算 各種申請 (稟議書として使う) 支払依頼 見積書・納品書・請求 書発行時の承認 申請と承認
申請と承認 freee=ERP 各承認履歴がfreee内で確認できる 各種申請と承認 ⇒経費精算や支払依頼 の申請及び承認 13 仕訳 仕訳承認機能あり (1) freeeの設計思想は 「転記をなくす」 (2) freeeは単なる会計 ソフトではなくERP (3) SOC1 Type2報告書 を受領 (4) API連携
(3)SOC1 Type2報告書を受領 14 (1) freeeの設計思想は 「転記をなくす」 (2) freeeは単なる会計 ソフトではなくERP (3)
SOC1 Type2報告書 を受領 (4) API連携
(3)SOC1 Type2報告書を受領 SOC1 Type2報告書 SOC1 Type2報告書(受託業務に係る内部 統制の保証報告書)を受領:米国公認会計 士協会(AICPA)が定めた保証報告書の基 準であるSSAE18(旧SSAE16、SAS70) に従って、アウトソーシング事業者(受託
会社)が委託されている業務の中で財務報 告に係る内部統制を対象に、監査人が手続 を実施した結果と意見を表明した報告書 SOC1 Type2報告書の受領よって、freee のIT全般統制を有効にする法人も増えてき ている ここが有効になれば ここの検証のための テストも少なくて済 む(25件→1件) IT業務処理統制 (業務単位) IT全般統制 (主にIT基盤単位) IT全社統制 (主に会社・企業グループ単位) 15 (1) freeeの設計思想は 「転記をなくす」 (2) freeeは単なる会計 ソフトではなくERP (3) SOC1 Type2報告書 を受領 (4) API連携
(4)API連携 16 (1) freeeの設計思想は 「転記をなくす」 (2) freeeは単なる会計 ソフトではなくERP (3) SOC1
Type2報告書 を受領 (4) API連携
(4)API連携 freeeはAPIを公開している APIとは、Application Programing Interfaceの略 で、自己のソフトウェアを一部公開して、他のソフ トウェアと機能を共有できるようにしたもの これによって、上流システム(salesforceや kintoneなど)からAPI連携してfreeeへ必要な情報 を流し込むことで転記をなくせるようになる
例:salesforceの取引先情報や金額、商談情報を、 freeeの請求書機能にAPIで流し込む。そこから freeeの請求書ワークフローが流れて仕訳作成まで こうやって、他のシステムと会計システムである freeeが繋がる(API連携する)ことで、転記をなく す世界をどんどん広げている そして、下流システムはkansapoで情報を引っ張 り、そのデータを使って予実分析や実績値の増減分 析を行ったり、監査法人への提出資料を作成したり することができる(詳細は後半で) https://support.freee.co.jp/hc/ja/articles/115000143186-freee-API%E3%81%A8%E3%81%AF •CRMシステム(データの同期) •帳票出力システム(データの出力) 17 (1) freeeの設計思想は 「転記をなくす」 (2) freeeは単なる会計 ソフトではなくERP (3) SOC1 Type2報告書 を受領 (4) API連携
監査現場の 現状課題 課題解決① freee 課題解決② kansapo まとめ アジェンダ 監査の効率化を 支援する
18
監査領域の課題解決サービス「kansapo」 Service Concept 監査における手間を効率化して 監査に関わる人が「本来やるべき作業」 に集中できる世界を実現します 19
②事前分析・文書化、③証憑突合がしやすい環境、を実現するkansapoの特徴 freee だけでも十分監査は効率化されるが、監査法人による調書化まで見据えるともう少し機能が必要 例えば、以下の監査効率化用の補足機能をkansapoが実装する(一部開発予定の機能含む) 分析のためのデータ加工 増減分析のコメント ・増減分析(四半期ごとの比較、月次推移で 前年同期の数字比較ができる) ・財務情報と財務情報を使った比率分析(回 転期間分析、利益率分析など)
・非財務情報(KPIや人数など)と財務情報を 使った分析(1人当たり人件費など) ・【開発予定】T勘定分析(勘定科目間の関係 性分析、仕訳種別分析) コミュニケーション ・仕訳単位のみならず、科目残高単位につい てもコメントをつけられる ・質問コメントのみならず、「増減理由のド キュメント」ができる ・【開発予定】監査人用のコメント記載欄が あるため、「判断」の過程が監査人内で共有 できる ・科目残高レベルの増減質問及び回答のやり 取りができる ・【開発予定】資料依頼リストの共有及び提 出管理 ※重要論点の議論などでは対面でのコミュニ ケーションを行い、必ずしも対面が必要でな いもの(増減理由の質問、資料依頼)は kansapo内でやり取りを行うことができる 20
(1)kansapoデモ APIを利用してfreeeというDBから情報を引っ張ってきて監査用の資料に組み替えている デモ(現状機能:Auditor権限) <1>リードスケジュールの自動作成 <2>月次推移分析資料の自動作成 <3>科目明細の自動作成 <4>科目設定(基準値や科目特性) ※基準値はAuditorのみ <5>仕訳単位の明細(科目詳細)にドリルダウン(絶対値降順で表示) <6>証憑はfreeeに戻って確認
<7>突合したらチェックマーク ※Auditorのみ <8>基準値以下の取引はCSV出力して抽出 <9>期間比較、月次推移への増減理由のメモ機能 <10>kansapo内でのコメント及びステータス管理 <11>カスタム科目でより深い分析ができる <12>調書化する 21
(1)kansapoデモ <1>リードスケジュールの自動作成 22
(1)kansapoデモ <2>月次推移分析資料の自動作成 23
(1)kansapoデモ <3>科目明細の自動作成 24
(1)kansapoデモ <4>科目設定(基準値や科目特性)① 25
(1)kansapoデモ <4>科目設定(基準値や科目特性)② 26
(1)kansapoデモ <5>仕訳単位の明細にドリルダウン(絶対値降順で表示) 27
(1)kansapoデモ <6>証憑はfreeeに戻って確認① 28
(1)kansapoデモ <6>証憑はfreeeに戻って確認② 29
(1)kansapoデモ <7>突合したらチェックマーク 30
(1)kansapoデモ <8>基準値以下の取引はCSV出力して抽出① 31
(1)kansapoデモ <8>基準値以下の取引はCSV出力して抽出② 32
(1)kansapoデモ <9>期間比較、月次推移への増減理由のメモ機能 33
(1)kansapoデモ <10>kansapo内でのコメント及びステータス管理 34
(1)kansapoデモ <11>カスタム科目でより深い分析ができる 35
(1)kansapoデモ <12>調書化する 36
(1)kansapo 効率化のイメージ図 37 Lead Schedule (増減など数 式入力) (PBC) 科目明細 仕訳明細
(PBC) 証憑 期間比較 (科目特性、 カスタム科目) 月次推移 (増減など数 式入力) 月次推移 (科目特性、 カスタム科目) 科目詳細 (基準値) 証憑 試算表 csv 仕訳帳 csv freee kansapo API連携 監査法人作業 被監査会社作業 freee×kansapo作業 コメント機能 メモ機能 会計ソフト 出力 出力 加工 加工 照合 照合 質問・回答 質問・回答
(2)監査法人の立場から気になる点<1> これで監査工数は劇的に下がる? ・kansapoの目指す世界は 「監査工数が削減されて、監査報酬が下がる」というもので はなく、「監査における手間を効率化して本来やるべき作業に集中してもらう」こと ・まずは監査工数の適正化(監査法人の手待ちをなくす、欲しい資料の認識合わせ、資 料の入手しやすさ、不要なデータ加工をなくす)を目指した機能を実装 ・今後はより監査寄りの機能の実装や、被監査会社への監査への理解促進を通して、実 際に監査工数が下がり結果として監査報酬が下がったというところまで行けたらいい 引っ張ってきたデータの網羅性検証
・kansapoへの同期後にfreeeで数値が変わった場合の対応(TBと仕訳それぞれ) ・監査資料として使いやすい工夫がなされている(デモ) 被監査会社が監査法人に対して提出する資料を作成するためのツールという位置 付け(つまり、監査調書を作成するためのツールではない) ※ただし、監査法人によるkansapoの検証を通じて監査ツールとしての利用可能性もあり。 38
(2)監査法人の立場から気になる点<2> セキュリティ ・ログイン(ID,Pass又はGoogleログイン) ・権限管理(Auditee、Auditor権限) ・通信の暗号化、バックアップ体制、GoogleのFirebaseをデータセンターとして利用 料金負担は誰が? ・現状機能では被監査会社が払う想定。ただし今後開発予定の監査法人向けの機能(後 述)は監査法人が負担することを想定(直接支払うでなくても被監査会社が払って監査 報酬で調整もある) ※ただし、料金をどちらが払うかで監査報酬のハンドルを誰が握るかが変わってくる
クラウドで監査をしたとして訪問しないことに対しての被監査会社からのイ メージ(報酬交渉しにくくなる?) ・訪問してやっていた作業をクラウドでやっているので、訪問していたときと実態は変 わらない(むしろ効率化)。会社も会議室がないことが多いのでwin-winの提案だった りする ※続きは後半のパネルディスカッションで 39
(3)今後の開発予定(一部) 現状機能で四半期レビューは十分。今後は期中監査(内部統制含む)や期末監査の効率化を意識した機能 を開発予定 監査法人向け 被監査会社向け 資料管理リスト ・監査法人からの資料依頼リストの記載と消込(ファ イルkansapoには置かないが、リストはここで管理) 増減理由を記載してもらう基準値の設定(増減額、 増減率)
・結局質問するのであれば事前にここはある程度握る べき 仕訳テスト用データへの加工機能 ・各監査法人向け分析ツールへのデータ加工 バージョン管理機能 ・監査中に数値が変わったとしても、履歴を追えて変 更した仕訳が見れる T勘定分析機能 ・売上と売掛金と現預金の関係性など、また仕訳種別 による分析など 部門別予実管理機能 ・予算の作り込みは別で行って、結果をkansapoにイ ンポートし予実比較を容易に。また、予実の分析も記 載してもらい、同時に監査資料としても利用できるよ うに(見積項目の監査に役立たせられる) 連結及び開示基礎情報作成機能 ・試算表集計→個別修正→単純合算表→連結仕訳→連 結精算表→連結財務諸表→連結CF→短信のサマリー情 報や有報・四半期報告書の主要な経営指標等の算出等 (連結仕訳は別途検討した上で手入力を想定。連結仕 訳比較ができる、あるべき残の確認ができる、など監 査しやすい形に) ・セグメント情報等(関連情報含む)の自動集計など (集計を検証しやすくするなど監査しやすい形に) 40
監査現場の 現状課題 課題解決① freee 課題解決② kansapo まとめ アジェンダ 41
まとめ データ加工は監査人が時間をかけてやる作業ではない 増減分析も本来は被監査会社が監査前に文書化も含めて行うべき作業 監査人は、分析する手前まで準備(データ加工、増減分析)された上で、 異常点の発見やその調査、会計基準や経営実態に基づく『判断』に時間を 割くべき 42 freee ×kansapoであれば実現可能