Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
変化を抱擁するシステムの作り方〜「人が増えても速くならない」より
Search
Yoshihito Kuranuki / 倉貫義人
December 17, 2025
Business
4.2k
8
Share
Embed
Copy iframe code
Copy JS code
Copy link
Start on current slide
変化を抱擁するシステムの作り方〜「人が増えても速くならない」より
Yoshihito Kuranuki / 倉貫義人
December 17, 2025
More Decks by Yoshihito Kuranuki / 倉貫義人
See All by Yoshihito Kuranuki / 倉貫義人
成功を追わない起業と経営 〜環境や立場を活かす戦略(Homing 2026)
kuranuki
2
1.3k
AI時代の仕事技芸論〜ソフトウェア開発で「遊ぶように働く」職人的熟達のすすめ(スクフェス仙台 2026バージョン)
kuranuki
0
780
AI時代の仕事技芸論 — ソフトウェア開発で「遊ぶように働く」職人的熟達のすすめ
kuranuki
2
800
The Arts and Crafts of Work in the AI Era — Toward Mastery in Software Development
kuranuki
1
850
ソニックガーデン経営組織論(2025/10版)
kuranuki
1
11k
事業成長に寄与する ソフトウェアをつくる
kuranuki
0
910
ソニックガーデン会社説明(エンジニア向け)
kuranuki
0
1.1k
ソニックガーデン会社説明資料(2025年1月)
kuranuki
0
20k
知能のコモディティ化と社会運動
kuranuki
0
8.6k
Other Decks in Business
See All in Business
「プロダクトヒストリーカンファレンス2026」リチェルカ投影資料
recerqainc
0
250
okr and devops -- Why OKRs Fail and DevOps as the Practice to Make Them Work
ikuodanaka
0
2.7k
プロジェクトを成功させる合言葉(AI通して見た版)
kentarowada
0
240
フルカイテン株式会社 採用資料
fullkaiten
0
110k
ClaudeCode × Hubspot 営業・マーケティングAI段階的成長ロードマップ
nagatsu
0
780
ログラス会社紹介資料 / Loglass Company Deck
loglass2019
18
560k
スクラムマスターの観察眼 〜AIによる3days爆速キャッチアップと次の一手〜/The Scrum Master's Insight: Lightning-Fast 3-Day Catch-Up with AI and the Next Move
ikuodanaka
3
500
GMOメイクショップ株式会社 会社説明資料
gmomakeshop
0
580
自分を知ることから始まる生存戦略
peacemaker07
2
470
【ブログ用サンプル】Claudeを活用したエージェント分析レポート自動生成例
sai0412
0
430
Web工学とビジネスモデル - IVRyにおけるAI時代の新規事業開発 -
ivry
1
570
株式会社ヤプリ_会社紹介資料
yappli_recruit
0
390
Featured
See All Featured
Beyond borders and beyond the search box: How to win the global "messy middle" with AI-driven SEO
davidcarrasco
3
190
Building a Scalable Design System with Sketch
lauravandoore
463
34k
Efficient Content Optimization with Google Search Console & Apps Script
katarinadahlin
PRO
1
750
Paper Plane
katiecoart
PRO
2
52k
Speed Design
sergeychernyshev
33
2k
The AI Revolution Will Not Be Monopolized: How open-source beats economies of scale, even for LLMs
inesmontani
PRO
3
3.7k
Navigating Team Friction
lara
192
16k
Principles of Awesome APIs and How to Build Them.
keavy
128
18k
Mobile First: as difficult as doing things right
swwweet
225
10k
Intergalactic Javascript Robots from Outer Space
tanoku
273
27k
Facilitating Awesome Meetings
lara
57
7k
Navigating Algorithm Shifts & AI Overviews - #SMXNext
aleyda
1
1.5k
Transcript
変化を抱擁するシステムの作り方 「人が増えても速くならない」より 倉貫 義人 株式会社ソニックガーデン 代表取締役 2025.12.12
© SonicGarden 2 倉貫 義人 https://kuranuki.sonicgarden.jp/ 株式会社ソニックガーデン 代表取締役 株式会社クラシコム 取締役CTO 1974年 京都府出身。学生時代はベンチャーで働きつつ、フリーソフトを公開する。 1999年
新卒で大手システム開発会社に入社し、アジャイル開発の普及に尽力する。 2011年 社内ベンチャーを立上げ、2年後MBOし株式会社ソニックガーデンを創業。 2018年 株式会社クラシコム社外取締役も兼任し上場に貢献。2024年にCTO就任。
© SonicGarden 3 株式会社ソニックガーデン
© SonicGarden 4 企業理念
© SonicGarden 5 私たちの仕事のゴールはどちらか? • システムが完成すること • ビジネスが成長すること
© SonicGarden 事業は続く限り変化していく 6
© SonicGarden 変化していく事業において、 システムの本当の課題は何か? 7
© SonicGarden 使いにくい機能や画⾯なのか パフォーマンスが悪いことか バグや障害が多いことなのか セキュリティに不安があるのか 8
© SonicGarden どれも直せば良いだけのことのはず 9
© SonicGarden しかし、簡単には直せない ⻑く使うほどに、改修が難しくなる 10
© SonicGarden 変化していく事業において、 システムの本当の課題は、 「改修‧保守が難しくなること」 11
© SonicGarden 12 ソフトウェアの変更コスト
© SonicGarden 改修‧保守のコストを維持するには? 「ソフトウェアらしく」つくること 現代のシステムはソフトウェアなのだから! 13
© SonicGarden ソフトウェアらしさとは? 14
© SonicGarden 15 1. 完成しても、終わりではない 2. 人を増やしても速く作れるわけではない 3. たくさん作っても生産性が高いとは言えない 4.
人に依存せず同じ品質で作ることはできない 5. プレッシャーをかけても生産性は上がらない 6. 見積もりを求めるほどに絶望感は増す 7. 一度に大きく作れば得に見えて損をする 8. 工程を分業しても、効率化につながらない
© SonicGarden ハードウェアや製造業における常識の真逆 ⼀般の⼈にとっては、直感に反する感覚 ‧‧‧だから、間違える 16
© SonicGarden 17 一つ一つを簡単にするために工程を分業して、 ビックバンで終わるプロジェクトを計画し、 計画のため間違いない見積りを出そうとして、 計画通りに進めるようプレッシャーを与え、 誰でも同じ品質になるようマニュアルを作り、 大量のコードで、大量の画面や機能を作るため、 人を増やして、なんとか速く作ろうとする
それで完成したら、プロジェクトは終了する
© SonicGarden 何が起きるのか? 何が起きているのか? 18
© SonicGarden • ⼈が増えるほどに調整や管理のコストが増す • 動かしてみるまで、価値も不満もわからない • ⻑期になるほど、価値を⽣まない時間が続く • 完成した頃には、当初の要件と変わっている
• 動かした後に、改修することが困難になる 19
© SonicGarden そして、またシステムへの不満がたまる しかし、簡単には改修ができない だから、数年したら、またビックバンがくる そして‧‧‧同じことの繰り返し 20
© SonicGarden 「ソフトウェアらしさ」を守ること 21
© SonicGarden 22 プロジェクトではなく、プロダクト • リリースをスタート地点とする • 事業とともにチームを継続する • 試行錯誤して継続的に改善する
© SonicGarden 23 製造ではなく、すべて設計と考える • 手を動かすだけではない • 間違えることを許容する • 学習をサイクルに入れる
© SonicGarden 24 外的品質に加えて、内的品質も重視 • コードの読みやすさ • 技術的負債がない • シンプルな構造
© SonicGarden 25 小さく作って、大きく育てていく • まず最小限の動くものを作る • 動く状態のまま拡張していく • チームも共に大きくしていく
© SonicGarden 26 「ソフトウェアらしさ」まとめ • プロジェクトではなく、プロダクト • 製造ではなく、すべて設計と考える • 外的品質に加えて、内的品質も重視
• 小さく作って、大きく育てていく
© SonicGarden 27 ソフトウェアらしい体制とマネジメント • 「受発注」から「協働」の関係へ • 「分業」から「多能工」の役割へ • 「計画」から「ロードマップ」へ
• 「指示命令」から「自律組織」へ
© SonicGarden 28 ソフトウェアらしい品質
© SonicGarden いいソフトウェアをつくる。 29
© SonicGarden 30 いいソフトウェアとは何か • ①目的や意義が「いい」ものをつくる • ②機能や品質が「いい」ソフトウェアをつくりたい • ③ソフトウェアは「いい」開発の方法でつくりたい
• ④関わる人を幸せにするソフトウェアをつくりたい
© SonicGarden 31 企業理念
© SonicGarden ありがとうございました(講演者について) 32 倉貫義人 株式会社ソニックガーデン代表取締役 https://kuranuki.sonicgarden.jp ブログ 連絡先
[email protected]