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アジャイルとクラウドの『危険なカンケイ』

 アジャイルとクラウドの『危険なカンケイ』

ビアバッシュ!KDDIの技術の裏側見せます!~アジャイル、クラウド、大規模ネットワーク編~ - dots. [ドッツ]
https://eventdots.jp/event/602207
の発表スライドです(一部添削)

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「アジャイルとクラウドの「危険なカンケイ」」
大橋 衛 氏

AWSに代表されるPublicクラウドの登場によって、これまでアプリレイヤでしか実現できなかったアジャイル開発をインフラを含めたシステム全体に対して適用できる時代になりました。
しかし、クラウドの進化は、ただのオンプレミスの代替に留まりません。
クラウドの世界において今まさに急速に進化が続けられている「あらゆるインフラレイヤの抽象化」は、我々システムエンジニアに対してスキルセットとエンジニアリングの転換を強く迫ってきています。
2016年10月より弊社にてスタートした「アジャイル開発センター」での取り組みを軸に、クラウド業界の最前線にいると自負する私から見たクラウドの進化、アジャイルとの密接な関係、そして我々システムエンジニアが今後どういった志向を持って未来へ歩んでいけばよいのか?をご紹介させて頂きます。
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Mamoru Ohashi

October 25, 2016
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Transcript

  1. Copyright © 2016 KDDI Corporation. All Rights Reserved アジャイルとクラウドの 『危険なカンケイ』

    2016年10⽉25⽇ KDDIの技術の裏側⾒せます︕ 〜アジャイル、クラウド、⼤規模ネットワーク編〜
  2. Copyright © 2016 KDDI Corporation. All Rights Reserved 「KDDIの技術の裏側⾒せます︕」 というタイトルに反して、、、、

    私のセッションでは 技術の話は⼀切しません︕ ごめんなさい。。。。。 1
  3. ⾃⼰紹介 Copyright © 2016 KDDI Corporation. All Rights Reserved 2

    ⼤橋 衛(オオハシマモル) 1974/10/01(42歳) アプリエンジニア12年 インフラエンジニア4年 クラウドエンジニア3年(=AWS歴) AWSコンサル/セキュリティ監査 クラウドアーキテクト 家族︓妻、娘2⼈、両親、祖⺟ 趣味︓スノーボード、読書、DIY 絶賛本名プレイ中 @mamohacy http://blog.mamohacy.com/
  4. AWS Summit Tokyo 2016に登壇しました Copyright © 2016 KDDI Corporation. All

    Rights Reserved 3 http://cloudblog.kddi.com/iaaspaas/4279/
  5. グローバルのトレンド Copyright © 2016 KDDI Corporation. All Rights Reserved 5

    【導⼊の効果Top4】 ①優先順位による柔軟な変更管理、②⽣産性向上、③プロ ジェクトの可視化、④チームのモチベーション向上 出典︓VERSIONONE 9th ANNUAL State of Agile Survey 2015 海外ではアジャイル開発などの新たな開発⽅法が主流
  6. 国内のトレンド Copyright © 2016 KDDI Corporation. All Rights Reserved 6

    リクルート、楽天をはじめとする先進的Web系企業のみではなく、⾦融、⾃動⾞、鉄鋼業でのエ ンタープライズ系システム開発に本格的な導⼊が始まっている。 導⼊事例 • トヨタ⾃動⾞ • アクサ⽣命 • 東京海上⽇動 • 神⼾製鋼 • JFE ここ数年で、⼤⼿企業が積極的に採⽤ 約50%がアジャイル開発案件となっている(NTT-DATA調査)
  7. ⼀⽅で・・・・ Copyright © 2016 KDDI Corporation. All Rights Reserved 7

    実際に導⼊したが、継続してAgile開発を⾏っている 企業は全体の30%強程度というデータもある 出典︓⼀般社団法⼈PMI⽇本⽀部 アジャイル プロジェクト マネジメント 意識調査報告 2015 36% 31%
  8. グローバルでの市場動向 Copyright © 2016 KDDI Corporation. All Rights Reserved 9

    2016年度の世界のパブリッククラウド市場予測では、2040億ド ルもの規模に到達。 2015年からの1年間で16.5%もの成⻑が⾒込まれている。 出典︓ガートナー社 パブリッククラウドのセグメント別市場規模 2016年1⽉25⽇ 16.5%
  9. ⼀⽅、国内では Copyright © 2016 KDDI Corporation. All Rights Reserved 10

    この5年間で6ポイント近く上昇し、全体平均で16.1%の採⽤率 ただし2015年⽐では0.3%の微増に留まる 出典︓ガートナー社 クラウド・コンピューティングに関する調査 2016年4⽉ 16.1%
  10. KDDIの選択 Copyright © 2016 KDDI Corporation. All Rights Reserved 11

    1. Agileの利⽤を継続的に⾏っている国内の IT企業はまだ半数にも遠く及ばない 1. Cloudの採⽤率に⾄っては国内全体の1/6程度 しかも伸び悩んでいるようにも⾒える しかし KDDIは Agile も Cloud も 正式に採⽤することを決めた
  11. KDDIがAgileを選んだ理由 Copyright © 2016 KDDI Corporation. All Rights Reserved 14

    一、最初から誤差のない計画など立てられない 二、市場を取り巻く環境は常に変化し続けている 三、作られた機能の六割以上は使われない WaterFall型開発が無視し続けている課題を 避けられない現実として受け⼊れるため
  12. ①最初から誤差のない計画など⽴てられない Copyright © 2016 KDDI Corporation. All Rights Reserved 15

    出典︓プロジェクトの本質とは何か ⽇経ITPro 2013年10⽉ 不確実性は初期段階では⼤きく、時間が経っていくことで 減っていく。ならば「進みながら計画を⽴ていくやり⽅」を 受け⼊れるしか他に⽅法がない 不確実性のコーン
  13. ②市場を取り巻く環境は常に変化し続けている Copyright © 2016 KDDI Corporation. All Rights Reserved 16

    ︖︖ 時間の経過とともに市場をとりまく環境はひたすら変わり続ける 。今⽇決めた要件は明⽇には陳腐化する可能性すらある。 「じっくり狙い撃つ」ことを最初から諦める 競 合 相 ⼿ の 変 化 お 客 様 の 反 響 社内情勢 オーナーの⼼変わり 脆弱性の発⾒ 技術⾰新
  14. ③作られた機能の殆どが使われない Copyright © 2016 KDDI Corporation. All Rights Reserved 17

    最初に決めて作られたソフトウェアの機能のうち64%は「まった く使わない」か「めったに使わない」。ならば最も確定的で優先 度の⾼いものから作り、まず市場に出してみればいい 前進 漸進
  15. KDDIがPublicクラウドを採⽤した理由 Copyright © 2016 KDDI Corporation. All Rights Reserved 19

    一、工期の足を引っ張る「インフラ開発」 二、規模変化に迅速に対応できない 三、Infrastructure As Codeの採用 インフラ開発⼯期の絶対的短縮と規模変化への リアルタイムな追従をコードで実装させるため
  16. ①⼯期の⾜を引っ張る「インフラ開発」 Copyright © 2016 KDDI Corporation. All Rights Reserved 20

    開発全体の⼯期のうち、インフラの設計・調達・設置・SIにかか る割合はおよそ3割。容量設計も調達リードタイムも不要な Publicクラウドならインフラ開発⼯数を絶対的に削減できる 要 件 定 義 設 計 イ ン フ ラ 開 発 ア プ リ 開 発 試 験 導 ⼊ / 移 ⾏ 開発全体の⼯期(100%) 限りなく0へ︕
  17. ②規模変化に迅速に追従できない Copyright © 2016 KDDI Corporation. All Rights Reserved 21

    システムへの想定外のアクセス急増があった時にその場でいきな り増強/増設が可能。さらに予測が外れたとしても全システムを クローズし費⽤をゼロにできるのはPublicクラウドだけ。 Public Cloud Only
  18. ③Infrastructure As Codeの採⽤ Copyright © 2016 KDDI Corporation. All Rights

    Reserved 22 システムを取り巻く状況の把握とそれに伴う構成変更をプログラ ムコードで実現させる。「ボタンひとつで云々」はPublicクラウ ドの魅⼒のほんの⼀握りでしかない。 出典︓AWS January 2016 Webinar Series - Managing your Infrastructure as Code 2016年1⽉
  19. ある社内案件の例 Copyright © 2016 KDDI Corporation. All Rights Reserved 24

    API Consumer-A Consumer-B Consumer-C Provider-1 Provider-2 Provider-3 Provider-4 Provider-5 Provider-6 Provider-7 MySQL memcached Proxy
  20. ある社内案件の例 Copyright © 2016 KDDI Corporation. All Rights Reserved 25

    API Consumer-A Consumer-B Consumer-C Provider-1 Provider-2 Provider-3 Provider-4 Provider-5 Provider-6 Provider-7 MySQL memcached Proxy
  21. Copyright © 2016 KDDI Corporation. All Rights Reserved 26 l

    インフラプロビ l インフラコンフィグ l インフラテスト l アプリケーション l ユニットテスト l 結合テスト l 上記のフロー制御 全てをコードで書けるから アジャイルで回せる︕
  22. ”怒り”から⽣まれたアジャイルとクラウド Copyright © 2016 KDDI Corporation. All Rights Reserved 27

    アジャイルとクラウドはどちらも現場で苦しむプログラマの苦悩 から⽣み出された"究極の現実解"。コーディング能⼒やアーキテ クティングと組み合わせてこそその効果が最⼤化される。 どちらもプログラマの"怒り"から⽣みだされた
  23. Agile Copyright © 2016 KDDI Corporation. All Rights Reserved ⼀度繋げて使ってしまったら

    もう2度と離れられない… もはや"⿇薬"のよう と Cloud
  24. エンプラ業界での システムエンジニアの⽴ち位置 Copyright © 2016 KDDI Corporation. All Rights Reserved

    30 お 客 様 ユ % ザ オ % ナ % シ ス テ ム エ ン ジ ニ ア デ ベ ロ 5 パ フィードバック サービス提供 要求事項 ・製品 ・ドキュメント ・ドキュメント ・マネジメント ・製品 ・ドキュメント ビジネス 判断 成果物 評価 ・設計 ・製造 ・試験 ⾮常に⻑いターンアラウンドタイム オーナーの意図が作り⼿に伝わり難い
  25. エンプラ業界での システムエンジニアの⽴ち位置 Copyright © 2016 KDDI Corporation. All Rights Reserved

    31 お 客 様 ユ % ザ シ ス テ ム エ ン ジ ニ ア フィードバック サービス提供 要求事項 製品 ・設計 ・製造 ・試験 オ % ナ % ビジネス 判断 「フルスタック・エンジニ ア」 エンジニアも ビジネスサイド 志向へ︕
  26. 組み合せ型アーキテクチャ Copyright © 2016 KDDI Corporation. All Rights Reserved 32

    あらゆるレイヤーの仮想化が進めば、究極的にはインフラや実⾏環境は 作り⼿の意識から消えてなくなる。今後もSaaSは増え続けるから、最後は 「スクラッチ」と「SaaS」の組み合わせのバランス取りがキモになる 調べる 使う 作る 組み 合せる ⽣み出す OSS/プロプラ + フルスクラッチ SaaS + コンフィグ
  27. 未来に繋がるエンジニアスキル Copyright © 2016 KDDI Corporation. All Rights Reserved 33

    どれが⽋けても⽣き残るのは難しい 技術⼒ コミュ⼒ コーディング ⼒ 好奇⼼ ⼈脈⼒ 会話⼒
  28. Today’s Wrap-up 35 Copyright © 2016 KDDI Corporation. All Rights

    Reserved Ø ⽇本国内市場におけるAgile採⽤率は約35%、 クラウド採⽤率は約16% Ø Agileの本質は、製品の市場へのリーチを早め ユーザーニーズにずっと追随し続けること Ø Cloudの本質は、インフラをコードで書ける意味を理解 しソフトウェア開発のノウハウを活かすこと Ø エンプラ業界のエンジニアは⾼い技術⼒と強い好奇⼼、 そしてそれを⽀えるコミュ⼒が⽣き残りのカギ
  29. アジャイル開発センターの設⽴ Copyright © 2016 KDDI Corporation. All Rights Reserved 39

    http://news.kddi.com/kddi/corporate/newsrelease/2016/09/07/2011.html 「アジャイル開発センター」
  30. アジャイル開発センターの機能 Copyright © 2016 KDDI Corporation. All Rights Reserved 40

    アジャイル開発センターが保有する様々なリソースを共有化し KDDI内のアジャイル開発を⽀援・促進する
  31. Publicクラウド( )の積極利⽤ Copyright © 2016 KDDI Corporation. All Rights Reserved

    41 Privateクラウド(KCPS)も Publicクラウド(AWS)も まったく同じセキュリティ規準・規定で使えます︕ 社内セキュリティ規準に準拠 l 弊社セキュリティ規準をAWSに 当てはめて正式に準拠︕ l 安全にAWSを使う⽅法と運⽤の 両⽅を整備 社内クラウド利⽤規定に準拠 l 「社内認定Publicクラウド」 としてAWSが利⽤可能に︕ l クラウド管理統制業務の運⽤ 体制を整備