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何から始めよう?プログラミング教育/Ome4-20191205

Naoki Kato
December 06, 2019

 何から始めよう?プログラミング教育/Ome4-20191205

平成30・令和元年度 東京都プログラミング教育推進校
青梅市立第四小学校 研究発表会
2019年12月06日
何から始めよう?プログラミング教育
〜新学習指導要領全面実施に向けて〜

Naoki Kato

December 06, 2019
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Transcript

  1. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU 平成30・令和元年度 東京都プログラミング教育推進校 青梅市立第四小学校 研究発表会

    20191206 何から始めよう?プログラミング教育 ~新学習指導要領の全面実施に向けて~ 東京学芸大学 ICTセンター 教育情報化研究チーム 加藤直樹
  2. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU 自己紹介 加藤直樹 東京学芸大学 ICTセンター

    教育情報化研究チーム 専門:情報工学 Human Computer Interaction 特にペン入力 ペン入力I/Fの教育への利用 文科省:デジタル教科書の 効果・影響等に関する実証研究事業 (H31) ・有識者 :ICT活用教育アドバイザー派遣事業(H28-) ・アドバイザー 総務省:スマートスクール・プラットフォーム実証事業 「次世代学校ICT環境」の整備に向けた実証 (H29-) ・有識者(町田市,小金井市)
  3. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU 自己紹介 加藤直樹 東京学芸大学 ICTセンター

    教育情報化研究チーム 専門:情報工学 Human Computer Interaction 特にペン入力 ペン入力I/Fの教育への利用 文科省:デジタル教科書の 効果・影響等に関する実証研究事業 (H31) ・有識者 :ICT活用教育アドバイザー派遣事業(H28-) ・アドバイザー 総務省:スマートスクール・プラットフォーム実証事業 「次世代学校ICT環境」の整備に向けた実証 (H29-) ・有識者(町田市,小金井市) 青梅生まれの青梅育ちの青梅在住
  4. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU まずは・・・ コンピュータを使いましょう 写真:青梅市立第四小学校 どう使えばいいの?

    はもう一昔前 なんで使わないの? が今です 4月 月 3月 月 活 活用 用 39.6 62.6 非 非活 活用 用 47.7 53.2 49.8 50.3 52.4 62.1 全 全国 国 56.4 62.5 使えば1年で こんなに成績が向上!
  5. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU まずは・・・ 学校外での利用 国立政策研究所 OECD

    生徒の学習到達度調査(PISA) 2018 年調査補足資料~ 0% 50% 100% 日本 OECD平均 毎日 ほぼ毎日 週に1~2回 月に1~2回 まったくか,ほとんどない 無回答 日本 OECD平均 学校外で学校の勉強 のために, インターネット上の サイトを見る コンピュータを 使って 宿題をする
  6. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU まずは・・・ 授業中の利用 国立政策研究所 OECD

    生徒の学習到達度調査(PISA) 2018 年調査補足資料~ 日本 OECD平均 デンマーク 日本 OECD平均 デンマーク 0% 20% 40% 60% 80% 100% 日本 OECD平均 スウェーデン 国 語 算 数 美 術
  7. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU まずは・・・ もうまったなし l 来年度は,40台のPCが使われていない

    時間がないくらいに!! TBS News 3日 11:09分 http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3846312.html
  8. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育導入の背景 産業(工業)革命? 画像引用:SCF2015webサイト http://scf.jp/ja/essay/a005.php

    →石炭→石油・電気 農業→軽工業→重工業 労働力:人→コンピュータ 判断:人→コンピュータ AI,IoT?
  9. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育導入の背景 (日本)社会に起こる変化 経済成長 人口

    一人当たりの生産力 生産人口 成長社会 → 成熟社会 Society5.0 ICT・AIが 常にあるものに 高度情報通信技術(AI技術)の発展 そして浸透 こういう社会にしたいなら
  10. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育導入の背景 国家戦略(IT総合戦略本部) (H26~H28/2016.4) l

    一定数の突出した能力を有するIT人材育成 l 新たな産業をリードする高度なIT人材育成 (参考)人材育成におけるプログラミング教育の位置付け等に係る調査報告書 現社会 Industry4.0 (第四次産業革命) 高度なIT利活用社会 (超スマート社会)
  11. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育導入の背景 近い将来すべての人に求められるもの 高度IT人材 ミドルIT人材

    課題 発見 解決 新たな価値の創造 高度情報通信技術 AI技術 活用 こういうこと ができる 依頼
  12. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育導入の背景 国家戦略(IT総合戦略本部) (H26~H28/2016.4) l

    一定数の突出した能力を有するIT人材育成 l 新たな産業をリードする高度なIT人材育成 + l あらゆる国民層に対して ITに係る能力を醸成するための取組 (参考)人材育成におけるプログラミング教育の位置付け等に係る調査報告書 現社会 Industry4.0 (第四次産業革命) 高度なIT利活用社会 (超スマート社会)
  13. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育導入の背景 学習指導要領における情報教育の方針 創造 協働

    自立 加速度的に進展 し続ける社会 Industry4.0 (第四次産業革命) 生きる力 情報技術の発展・浸透 情報化・グローバル化 人間性 学びに向 かう力 思考力 判断力 表現力 知識 技能 言語能力・情報活用能力 問題発見・解決能力 学習の基盤 情報及び情報技術を適切かつ効果的に 活用して、問題を発見・解決したり自 分の考えを形成したりしていくために 必要な資質・能力 (小学校学習指導要領解説 p.51) 情報の科学的な理解に裏打ちされた 情報活用能力を育むことが重要
  14. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育導入の背景 基盤的な力としての情報活用能力の育成 情報活用能力 言語能力

    問題発見・解決能力 基盤的な力 人間性 学びに向 かう力 思考力 判断力 表現力 知識 技能 創造 協働 自立 技術分野 情報に関する技術 プログラミング教育 基本的な操作 情報モラル 情報化と社会・産業 2021- 2022- 2020- 情報Ⅰ(必修) 情報Ⅱ AI・Data Science教育
  15. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育導入の背景 プログラミングは高度なICT活用 l 全ての人ができる必要はないが

    できることは知っておいたほうが幸せ Programming すごいコンピュータ コンピュータを 知る上で 良い題材 論理的思考が 必要な活動
  16. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育導入の背景 世界中でプログラミング教育 l イスラエル

    n 2000年,高校で「Computer Science」 l ハンガリー n 2003年 「Informatica」6~10歳で必修 l イングランド(英国) n 2014年 「Computing」5~13歳で必修 l フィンランド n 2016年から必修化(教科横断型) l オーストラリア n 2016年「Digital Technologies」
  17. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育導入の背景 国家戦略(IT総合戦略本部) (H26~H28/2016.4) l

    一定数の突出した能力を有するIT人材育成 l 新たな産業をリードする高度なIT人材育成 + l あらゆる国民層に対して ITに係る能力を醸成するための取組 l 特に若年層に対するプログラミング教育 (参考)人材育成におけるプログラミング教育の位置付け等に係る調査報告書 現社会 Industry4.0 (第四次産業革命) 高度なIT利活用社会 (超スマート社会)
  18. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育導入の背景 基盤的な力としての情報活用能力の育成 情報活用能力 言語能力

    問題発見・解決能力 基盤的な力 人間性 学びに向 かう力 思考力 判断力 表現力 知識 技能 創造 協働 自立 技術分野 情報に関する技術 プログラミング教育 基本的な操作 情報モラル 情報化と社会・産業 2021- 2022- 2020- 情報Ⅰ(必修) 情報Ⅱ AI・Data Science教育
  19. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU 小学校におけるプログラミング教育 学習指導要領での記載 各教科等の特質に応じて, を,計画的に実施

    第3 1 (3) イ 児童がプログラミングを体験しながら, コンピュータに意図した処理 を行わせるために必要な論理的思考力 を身に付けるための学習活動 (小学校学習指導要領 p.8)
  20. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU 小学校におけるプログラミング教育 学習指導要領での記載 各教科等の特質に応じて, を,計画的に実施

    第3 1 (3) イ 児童がプログラミングを体験しながら, コンピュータに意図した処理 を行わせるために必要な論理的思考力 を身に付けるための学習活動 (小学校学習指導要領 p.8)
  21. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU 小学校におけるプログラミング教育 学習指導要領での記載の意味 第3 1

    (3) イ 児童がプログラミングを体験しながら, コンピュータに意図した処理 を行わせるために必要な論理的思考力 を身に付けるための学習活動 (小学校学習指導要領 p.8) プログラミング 論理的に考える力 のために ※単なるコンピュータ利用とも解釈できるが 文脈からプログラミングであることは自明 導入の背景
  22. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU 小学校におけるプログラミング教育 学習指導要領からプログラミング的思考へ 自分が意図する一連の活動を実現するために、 どのような動きの組合せが必要であり、

    一つ一つの動きに対応した記号を、 どのように組み合わせたらいいのか、 記号の組合せをどのように改善していけば、 より意図した活動に近づくのか、 といったことを論理的に考えていく力 (小学校学習指導要領解説 p.85) プログラミング するときの一連の活動 を 論理的に考える力
  23. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU 小学校におけるプログラミング教育 プログラミング的思考 大きく複雑な 高度情報化社会における

    高度情報化社会における 大きな武器である 抽 象 化 モ デ ル 化 一 般 化 分解 構造化 手順化 評価 順序 分岐 反復 並列 演繹・帰納(類推,仮説) 問題 Computer 高速化・自動化 論理的思考・パタン認識 パ ラ メ タ ラ イ ズ アルゴリズム的思考
  24. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU 小学校におけるプログラミング教育 学習指導要領での記載 各教科等の特質に応じて, を,計画的に実施

    第3 1 (3) イ 児童がプログラミングを体験しながら, コンピュータに意図した処理 を行わせるために必要な論理的思考力 を身に付けるための学習活動 (小学校学習指導要領 p.8)
  25. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU 小学校におけるプログラミング教育 プログラミング教育の手引きにも とある 児童がプログラミングに取り組んだり、

    コンピュータを活用したりすることの 楽しさや面白さ、ものごとを成し遂げた という達成感を味わうことが重要 体験が 重要 楽しさ 面白さ も重要
  26. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU 小学校におけるプログラミング教育 プログラミング体験が重要な理由 l プログラミング体験は楽しい→主体性へ

    l 試行錯誤が容易 n 自分の考えが正しいかが確認できる n 間違ってたら容易に修正に挑戦できる コンピュータに・・・ 必要な論理的思考力 効果的に! 論理的思考への一番の手立て
  27. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU 小学校におけるプログラミング教育 もう一つの育む力 l これにも体験が必須

    プログラムの働きやよさ,情報社会がコンピュータをはじめと する情報技術によって支えられていることなどに気付き,身近 な問題の解決に主体的に取り組む態度やコンピュータ等を上手 に活用してよりよい社会を築いていこうとする態度などを育む こと (小学校学習指導要領解説 p.85) すごい やってみる のような態度
  28. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU 小学校におけるプログラミング教育 学習指導要領での記載 各教科等の特質に応じて, を,計画的に実施

    l 教科等の中でプログラミング教育 第3 1 (3) イ 児童がプログラミングを体験しながら, コンピュータに意図した処理 を行わせるために必要な論理的思考力 を身に付けるための学習活動 (小学校学習指導要領 p.8)
  29. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の展開 正多角形と円では 角ごとに 360÷n

    だけ回ればいいんだ! 一般化 どんな正N角形でも 描けるプログラム
  30. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の展開 電気の利用では創造的なプログラミングへ n 理科+総合+図工+社会+家庭科

    写真:前原小、6年生がフィジカルコンピューティングで「電気」を学ぶ ICT教育ニュース 2017年10月30日 入力 明るさ 温度 加速度 方位 ボタン 湿度 気圧 酸素濃度 : 出力 光 熱 音 動力 : 人がそばにいて 温度が高いと 温度に応じて回る扇風機
  31. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の展開 系統的な学びが重要 創造的プログラミング ア

    ン プ ラ グ ド 情報化社会に関する 探究的課題の中での プログラミング プログラミング 導入 操作練習 教科の学びに 絡めた プログラミング 総合 教科 課程外 正多角形と円 電気の利用 楽しく創造的な 活動にするには
  32. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU micro:bitを使おう 3,4年総合で l 小さいコンピュータの世界を知ろう!

    メッセージカード 八王子私立浅川小 楽器作り 東村山市立富士見小 +拡張ボード+イヤホン 又は バングルモジュール 1000円 1900円
  33. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU micro:bitを使おう micro:bitの特徴 2万 1万

    5千 教 材 の 自 由 度 micro:bit micro:bit+FET LEGO WeDo MESH 取扱楽 取扱難 アーテックロボ2 (Studuino:bit) mBot (mCore) micro:bit+FET +拡張ボード MESH+MD +拡張ボード
  34. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU micro:bitを使おう 5,6年理科で 右中写真:前原小、6年生がフィジカルコンピューティングで「電気」を学ぶ ICT教育ニュース

    2017年10月30日 「天気の変化」で天気予報 +気圧センサ 1500円 「人の体のつくりと働き」 で脈拍計 小金井市立前原小 +拡張ボード 1000円 +心拍センサ 1800円
  35. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU micro:bitを使おう そして6年理科「電気の利用」で 音 湿度

    明るさ 温度 傾き 方位 加速度 ボタン LED 電気で動くデバイス 人感 ダイヤル :
  36. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU micro:bitを使おう 他にも 社会・総合で 自動運転カー/ロボット

    総合・課外で イルミネーション 光のパレード 昭島市立中神小 小平第七小 +Maqueen 3400円
  37. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU 低学年は? Viscuit l PCに慣れるという意味ではいい感じ

    https://hourofcode.com/code 生活で自然の変化を表現 青梅市立第四小 東村山市立富士見小 理科で昆虫の動きを表現
  38. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU 低学年は? 低学年は「実物」がBEST 右下写真:プログラミングロボット True

    true https://www.kenis.co.jp/truetrue/index.html ソビーゴ https://hello-sovigo.com/ プログラミング+ https://ascii.jp/elem/000/001/265/1265712/ 生活・ 東村山市立富士見小 東大和市立第二小 生活・世田谷区立東玉川小
  39. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU アンプラグドは? うまくいくと,とても有効です!! l うまくいくためのポイントがあります

    l この準備をしっかりとする必要有です 写真:小平市立小平第七小学校 プログラミング的思考を (論理的に思考を) させる 又は したことを振り返させる 記号(言語)を 意識する 実行とデバッグを できるように
  40. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU で,何から始めよう 来年度は,せめて1学年1単元を! 再来年度は,1学期1単元を! m

    mi ic cr ro o: :b bi it t S Sc cr ra at tc ch h V Vi is sc cu ui it t 6 電気の利用 人の体のつくりと 働き ロボット 統計 5 天気の変化 電磁石 正多角形 整数の性質 病原体の表現 4 電流の性質 ミニコン ピュータ 計算,比較 3 太陽と地面の様子 動物の表現 2 数を読む 自然の表現 1 数をかぞえる 季節の表現 ・アンプラグドは適時 タンジブルロボット Hour of code
  41. ©2014- Naoki Kato, IML at TGU おわりに 正直 l プログラミングで論理的思考力が

    育つかはわかりませんが l プログラミングをすることで 論理的思考を いっぱいすることになります