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プログラミング教育の背景

 プログラミング教育の背景

東京学芸大学教育学部共通SE科目
小学校におけるプログラミング教育
02 プログラミング教育の背景

Naoki Kato

May 11, 2021
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Transcript

  1. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 共通SE科目 東 東京 京学

    学芸 芸大 大学 学 I IC CT Tセ セン ンタ ター ー 教 教育 育情 情報 報化 化研 研究 究チ チー ーム ム 加 加藤 藤直 直樹 樹 Programming Education in Elementary School 小学校における プログラミング教育 (2)プログラミング教育の背景
  2. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 社会の変化 (第一次)産業革命 右画像: “Maquina

    vapor Watt ETSIIM.jpg” by Nicolás Pérez is licensed under CC BY-SA 2.0 下画像:” Robert Stephenson's Rocket“ by William M. Connolley is licensed under CC BY 蒸気機関 機械化 大量生産 + 高速輸送 農業 ↓ 工業 資本家 と 労働者 第二次 エネルギー革命 大 工 場 化
  3. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 社会の変化 第二次産業革命(工業革命,電気革命) 中画像:LSDSL -

    Wikipedia Commons 左下画像:“Maquina vapor Watt ETSIIM.jpg” by Nicolás Pérez is licensed under CC BY-SA 2.0 内燃機関 軽工業 蒸気機関 石炭 ガス・石油 発電機 第二次 エネルギー革命 重化学工業 自動車 電気機関車 照明
  4. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 社会の変化 第三次産業革命 上画像:Photo by

    Computer Laboratory, University of Cambridge. 下画像:株式会社埼玉富士webサイトより http://www.saitamafuji.co.jp/fa/index.html 人 機械 機械の自動化 労働力 コンピュータ
  5. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 日本の教育の対応 学習指導要領 l H1

    学習指導要領 n 教育活動の中でコンピュータ等の積極的活 用を促す n 中学校技術に「情報基礎」 l H11 旧学習指導要領 n 教科等の指導にあたっては, 児童が・・・情報手段に慣れ親しみ, 適切に活用する学習活動を充実 n 高校普通教科「情報」が必修 n 中学校技術 「情報とコンピュータ」の一部必修
  6. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 日本の教育の対応 H21 学習指導要領 l

    総則 n 基本的な操作や情報モラルを身に付け,適 切に活用できるようにする学習活動を充実 l 道徳 n 道徳で情報モラル教育 l 中学校技術 n 「情報に関する技術」が必修に
  7. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 日本の教育の対応 H21 学習指導要領(中学 技術・家庭)

    l 「プログラムと計測・制御」が必修 n 情報処理の手順を考え 簡単なプログラムが作成できること 下図引用:全日本中学校技術・家庭科研究会 平成26年度 中学校 技術・家庭科に関する 第2回全国アンケート調査 http://ajgika.ne.jp/doc/2015enquete.pdf /175時間
  8. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 日本の教育の対応 H21 学習指導要領(高校 情報)

    l 社会と情報 n 該当なし l 情報の科学 n 問題の解法をアルゴリズムを用いて表現す る方法を習得させ、コンピュータによる処 理手順の自動実行の有用性を理解させる 0 10 20 30 40 50 2014 2015 2016 高校「情報」でプログラミングを 学んだ学生(%)(学芸大1年生)
  9. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 社会の変化 産業(工業)革命:社会の確実な変化 画像引用:SCF2015webサイト http://scf.jp/ja/essay/a005.php

    →石炭→石油・電気 農業→軽工業→重工業 労働力:人→コンピュータ 判断:人→コンピュータ AI,IoT?
  10. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 社会の変化 国家戦略(IT総合戦略本部) (H26~H28/2016.4) l

    一定数の突出した能力を有するIT人材育成 l 新たな産業をリードする高度なIT人材育成 (参考)人材育成におけるプログラミング教育の位置付け等に係る調査報告書 現社会 Industry4.0 (第四次産業革命) 高度なIT利活用社会 (超スマート社会)
  11. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 社会の変化 近い将来すべての人に求められるもの 高度IT人材 ミドルIT人材

    課題 発見 解決 新たな価値の創造 高度情報通信技術 AI技術 活用 こういうこと ができる 依頼
  12. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 社会の変化 国家戦略(IT総合戦略本部・戦略室) (H26~H28/2016.4) l

    一定数の突出した能力を有するIT人材育成 l 新たな産業をリードする高度なIT人材育成 + l あらゆる国民層に対して ITに係る能力を醸成するための取組 (参考)人材育成におけるプログラミング教育の位置付け等に係る調査報告書 現社会 Industry4.0 (第四次産業革命) 高度なIT利活用社会 (超スマート社会)
  13. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の世界の動向 イスラエル l 使い方よりも、原理やプログラミングを

    教えるべきだ pJudith Gal-Ezer他:A High-School Program in Computer Science l 2000年,高校で「Computer Science」 n 90時間5ユニット中,2ユニット必修 n アルゴリズム的思考を開発し, アルゴリズムをプログラミングで実装する
  14. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の世界の動向 ハンガリー l 課題解決の手法という

    IT のテーマは、 教育上の目的の中においても、主要能力 (Key Competencies)・・・ l 2003年 初等教育(6~10歳) n 「Informatika」を導入 l 初等中等課程(6~15歳)必修化 n 9歳でアルゴリズム n 10,11歳で簡単なプログラミング n 14歳以上では改良手法も
  15. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の世界の動向 イングランド(英国) n コンピュータは今や日々の生活の一部に

    なっており、そのテクノロジーは、私たち にとって、 家庭でも、仕事においても、 生活していく上で必要不可欠である。 Computational Thinkingは、子供たちが 将来働くための準備をし、このデジタル 社会に効果的に参加するために習得すべき 能力である。 l 2014年 「Computing」5~13歳必修化 n 5~10歳でビジュアルプログラミング n 11~15歳で汎用プログラミング言語
  16. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の世界の動向 フィンランド l IT

    が生活を取り巻くようになったため、 全ての子供にソフトウエアについて基礎 的なことを学ぶ機会を与える l 2016年から必修化(教科横断型) n 7,8歳で正確な指示を出すことを学ぶ n 9~12歳でビジュアルプログラミング n 13~15歳で汎用プログラミング言語
  17. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU プログラミング教育の世界の動向 韓国 l 2007年から開始

    l 2011年からComputing教育 エストニア l 2012年から多くの学校でプログラミング 教育を実施 オーストラリア l 2016年「Digital Technologies」必修化
  18. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 日本の動向 国家戦略(IT総合戦略本部・戦略室) (H26~H28/2016.4) l

    一定数の突出した能力を有するIT人材育成 l 新たな産業をリードする高度なIT人材育成 + l あらゆる国民層に対して ITに係る能力を醸成するための取組 l 特に若年層に対するプログラミング教育 (参考)人材育成におけるプログラミング教育の位置付け等に係る調査報告書 現社会 Industry4.0 (第四次産業革命) 高度なIT利活用社会 (超スマート社会)
  19. ©2016- Naoki Kato, IML at TGU 日本の動向 国家戦略(IT総合戦略本部・戦略室) l プログラミング教育の重要性

    n 高度な IT 利活用社会における基礎スキル pプログラミングを通してITの仕組みを学べる n 「論理力」と「思考力」 pプログラミングの試行錯誤を通して, 論理力と思考力のサイクルを繰り返し, 課題解決に導く能力を醸成できる n 高度IT利活用人材の育成基盤の構築 (参考)人材育成におけるプログラミング教育の位置付け等に係る調査報告書