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20240530_ビヨンド勉強会#41_ビヨンドのエンジニア新卒研修における取り組み

 20240530_ビヨンド勉強会#41_ビヨンドのエンジニア新卒研修における取り組み

nezumisannn

May 30, 2024
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Transcript

  1. 自己紹介 resource “my_profile” “nezumisannn” { name = “Yuki.Teraoka” nickname =

    “ねずみさん家。” company = “beyond Co., Ltd.” job = “Infra Engineer” twitter = “@yktr_sre” skills = [“Terraform”,”Packer”] }
  2. 新卒研修の目的 • 社会人として給料をもらう立場になった新卒メンバーに少しでも早く仕事ができるよ うになってもらう ◦ 学生から社会人への意識の切り替えを行う ◦ お金を払って教えてもらう立場からお金をもらって教えてもらう立場に変わるということを自覚しても らう ◦

    研修においても相応の知識 /技術のインプットとアウトプットを求める • 今後のビヨンドを背負って立つ人材としての下地作りをする ◦ エンジニアとしての土台・考え方を身につけてもらう ◦ ビヨンドの一員としてチーム、メンバー、会社文化に貢献する意識を持ってもらう 技術も大事だが基本的な考え方をまずは身につける 何故新卒研修をやるのか?を必ず伝える
  3. 新卒研修の社内体制 • システムソリューション部の教育チームがカリキュラム考案/資料作成/社内調整をメ インに担当 ◦ チームリーダー(寺岡) + メンバー4名 ◦ 教育チームが仮決めして部署横断で担当者と研修日程を調整する

    ◦ 各部署の稼働状況を考慮して新卒研修が滞りなく進行できるように準備と実践を行う • 2年目メンバー(1年先輩)をメインとし、全部署から幅広く担当者をアサイン ◦ 将来的に各部署に配属されて活躍することになるため、研修は人事が担当等の特定の部署に偏っ た調整はしない ▪ 若手メンバーが率先して後輩をサポートする文化の醸成 ▪ 研修の中で担当者・新卒双方が成長できる体制を意識 ▪ メンバー全員で新人を育てていく
  4. 新卒研修カリキュラムのPhase • 研修内容ごとに5つのPhaseに分けている ◦ 対象前後はするが、 Phase1 - Phase5に向かって順番に進行していく • Phase1(約5日)

    ◦ 社会人基礎 / 社内交流 • Phase2(約5日) ◦ 開発・サーバ基礎 • Phase3(約2ヶ月) ◦ 開発・サーバ実習 • Phase4(約3週間) ◦ 当番実習(シフト勤務) • Phase5(約6ヶ月) ◦ OJT
  5. Phase1:組織図研修 • ビヨンドの組織図を作ってもらう ◦ お堅いものではなく、所属部署・チーム・メンバー構成・役職が軽くわかるもの • 新卒メンバーから日程調整を行い既存メンバーにインタビューを行う ◦ 2024年度は仕事内容/おすすめのランチ/新卒の印象/趣味とかを聞いてた ◦

    社長やマネージャーにインタビューするの緊張するだろうなあとか思いながら毎年見てる • インタビュー内容はスライドにまとめて全員の前で発表 • 新卒メンバーとの交流の場を作る ◦ 新卒メンバーが自分のことを覚えてもらう ◦ 既存メンバーが新卒メンバーのことを認知して理解する • 組織人である以上「お互いを知る」ということがとても大事
  6. Phase1:社会人基礎 • コスト感覚を持つ ◦ 仕事 → お給料(お金)をもらうには責任が伴う ◦ 研修は当たり前ではない、教育コストがかかっている •

    自分1人でできる仕事は少ない ◦ チームで働く、働く人を選べない、自分で距離を調整しにくい ◦ 社内でお客様気分のままではダメ ◦ チームで働くために必要なことを考えましょう • ベンチャー企業だからこそ ◦ 自分が動いたことが会社の成長に繋がる ◦ 自分から動くことを意識してみよう • 勘違いはやめよう ◦ 成長は自分でするべきもの、させてもらう感覚はやめよう ◦ まずは人間力を磨くこと
  7. Phase1:業務体験 • 業務を行う知識を教える前に丸一日かけて各部署の業務を体験してもらう • 細かな指示はあえて出さず、後はよろしく状態で取り組んでもらう ◦ サーバ構築 / システム開発などなど •

    大抵何をどうやればいいのかわからず混乱した状態で1日を終える ◦ 今の自分の実力ではあまりにも何もできないことを痛感させられる ◦ 自分の実力を再認識する場 ◦ できないのは問題ではない、これからどうやってできるようになっていくかを自分自身で考えてもらう (研修中の目標設定や意気込み発表もこのタイミングでする )
  8. Phase2:開発・サーバ基礎 • 開発とサーバ構築の基礎を学んでもらう ◦ HTML/CSS/JavaScript + PHP ◦ Vagrant /

    Linux ◦ AWS:VPC/EC2(LAMP + WordPress)/ALB/ACM ◦ Zabbix • コスト意識研修もセットで ◦ コスト = クラウド利用料 ◦ AWS等のクラウドプラットフォームは基本的に従量課金のため予期せぬコストがかかる場合がある ◦ クラウドを扱う上でコストがかかる部分と抑える方法を実際の事例を元に説明する
  9. Phase3:サーバ構築ロールプレイング • 研修担当者をお客様と仮定し、案件の概要・要件のみを提示する • 要件を整理し、設計 → 構成図作成 → 提案プレゼン →

    構築 → 納品 → 監視設 定 → 運用開始 までを新卒メンバーの力でやりきってもらう • この研修から3チームに分けて利用するクラウドPFも分ける ◦ チーム1:Azure ◦ チーム2:OCI ◦ チーム3:GCP ◦ チーム名とスローガンを各チームで決めてもらう ◦ 研修中盤あたりで対面ではなくあえてリモート勤務日を作る ▪ 対面とリモートでのコミュニケーションの違いを学んでもらう • 実施内容は全員の前でプレゼンテーション
  10. Phase4:当番実習 • 当番 = MSP業務のためにシフトに入って勤務する人 • 24/365の運用保守の働き方を覚えてもらうため早番と遅番に分かれて業務を行っ てもらう • 配属決定前の最後の関門

    ◦ 既存メンバーと一緒に実際のお客様が利用しているサーバを扱っていく ◦ 研修ではなく業務と捉える ◦ 一つのミスでも顧客影響に繋がるため細心の注意を払う ◦ アラート発生時のトラブルシューティング ◦ お客様からの技術的な問い合わせに対する調査・返答
  11. モチベーション • 教育は会社の仕組みであり文化である ◦ 教育はその組織の文化やノウハウを次世代に継承していく仕事 ◦ 教えた内容がメンバーの仕事の型をつくる (人生を左右するといってもいい ) •

    人が育つ環境がなければ組織は衰退する ◦ 組織は人で成り立っている ◦ 売上をあげるのも、業務を効率化するのも自動化するのも人の手が必要 ◦ 人が育たなければ組織は大きくならない、育つ仕組みを作りたい ▪ たとえ未経験でもビヨンドに入れば一人前になれるようにしたい • 教えることで人は成長できる ◦ 自分がわからないことは絶対に教えられない ▪ 教えるということは、その物事に対しての深い理解を得るということ ◦ 必然的にわからないことに対して向き合うことになる = 逃げても何もいいことがない ◦ 向き合った数だけ人は失敗して成長できる = この機会とチャンスが教育にはある