Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
JOI2015-sp-day4-walls-anothersolution
Search
snuke
May 02, 2015
Programming
0
220
JOI2015-sp-day4-walls-anothersolution
第14回情報オリンピック春合宿day4 Walls 別解
snuke
May 02, 2015
Tweet
Share
More Decks by snuke
See All by snuke
puzzleLT.pdf
snuke
0
670
JOI2015-2016 春合宿 day 2 Sandwich 解説
snuke
0
290
JOI2014 春合宿 day 2 スタンプラリー 解説
snuke
0
190
NPCA合宿きょーぷろ講義
snuke
0
360
JOI 2013 春合宿 day4-1 messenger 解説
snuke
0
350
CodeForces#162 Div1-E
snuke
0
300
CodeForces162 Div1-E
snuke
3
15k
SRM 555 Div 1 easy, Div 2 medium
snuke
1
430
SRM 555 Div 1 hard
snuke
1
500
Other Decks in Programming
See All in Programming
Visual StudioのGitHub Copilotでいろいろやってみる
tomokusaba
1
180
Amazon ECS とマイクロサービスから考えるシステム構成
hiyanger
2
580
dbt Pythonモデルで実現するSnowflake活用術
trsnium
0
210
仕様変更に耐えるための"今の"DRY原則を考える
mkmk884
8
2.3k
GitHub Actions × RAGでコードレビューの検証の結果
sho_000
0
280
Ruby on cygwin 2025-02
fd0
0
150
『テスト書いた方が開発が早いじゃん』を解き明かす #phpcon_nagoya
o0h
PRO
4
1.9k
GoとPHPのインターフェイスの違い
shimabox
2
200
なぜイベント駆動が必要なのか - CQRS/ESで解く複雑系システムの課題 -
j5ik2o
12
4.4k
PRレビューのお供にDanger
stoticdev
1
200
法律の脱レガシーに学ぶフロントエンド刷新
oguemon
5
740
Djangoにおける複数ユーザー種別認証の設計アプローチ@DjangoCongress JP 2025
delhi09
PRO
4
380
Featured
See All Featured
Git: the NoSQL Database
bkeepers
PRO
427
64k
Put a Button on it: Removing Barriers to Going Fast.
kastner
60
3.7k
Responsive Adventures: Dirty Tricks From The Dark Corners of Front-End
smashingmag
251
21k
Refactoring Trust on Your Teams (GOTO; Chicago 2020)
rmw
33
2.8k
Exploring the Power of Turbo Streams & Action Cable | RailsConf2023
kevinliebholz
30
4.6k
KATA
mclloyd
29
14k
Designing Dashboards & Data Visualisations in Web Apps
destraynor
231
53k
The Cult of Friendly URLs
andyhume
78
6.2k
4 Signs Your Business is Dying
shpigford
182
22k
The Invisible Side of Design
smashingmag
299
50k
Optimizing for Happiness
mojombo
376
70k
GitHub's CSS Performance
jonrohan
1030
460k
Transcript
第14回情報オリンピック 春合宿 day4 Walls 別解解説 ⼆二階堂建⼈人(snuke)
⼩小課題2 最初、防壁の左端が全部 0
下ごしらえ 壁を⻑⾧長さでソートしておく
下ごしらえ どの時点でも⼭山型になっている (凹んでいたりしない)
レーザー レーザーが来た時は、 ・上 n 個を左揃え ・上 n 個を右揃え
のどちらかが起こる
レーザー レーザーが来た時は、 ・上 n 個を左揃え ・上 n 個を右揃え
のどちらかが起こる
レーザー レーザーが来た時は、 ・上 n 個を左揃え ・上 n 個を右揃え
のどちらかが起こる
segtree segtreeを作ってみる ノードに持たせる値は何にするか
ノードに持たせる値 とりあえず、state,pos を⽤用意する ・state = 1 なら、区間内の防壁がposで左揃えされている ・state
= 2 なら、区間内の防壁がposで右揃えされている ・state = -‐‑‒1 なら、区間は揃っていない (state,pos) = (-‐‑‒1,-‐‑‒1) 2,10 -‐‑‒1,-‐‑‒1 2,10 2,10 -‐‑‒1,-‐‑‒1 1,0 2,10 2,10 2,10 2,10 1,4 1,2 1,0 1,0
更更新⽅方法 state = 1 の場合(区間が全てposで左揃え) ・区間が全てpi で左揃えされる場合:普通に更更新 ・区間が全てpi
で右揃えされる場合:普通に更更新 ・区間が揃わない場合: stateを -‐‑‒1 にして、左の⼦子に潜り、 ・左の⼦子が揃わなかった場合:右の⼦子には潜らない ・左の⼦子が揃った場合:右の⼦子にも潜る (state = 2 の場合(区間が全てposで右揃え)も同様) =state,posの組が同じ
更更新⽅方法 state = -‐‑‒1 の場合(区間が揃っていない) ・左の⼦子に潜る ・左の⼦子が揃わなかった場合:右の⼦子には潜らない
・左の⼦子が揃った場合:右の⼦子にも潜る ・潜った後、 ・左右の⼦子が揃った場合:state,posを⼦子と同じにする ・左右の⼦子が揃わなかった場合:stateを-‐‑‒1にする
更更新⽅方法 state = 1 の場合(区間が全てposで左揃え) ・区間が全てpi で左揃えされる場合:普通に更更新 ・区間が全てpi
で右揃えされる場合:普通に更更新 ・区間が揃わない場合: stateを -‐‑‒1 にして、左の⼦子に潜り、 ・左の⼦子が揃わなかった場合:右の⼦子には潜らない ・左の⼦子が揃った場合:右の⼦子にも潜る → ノードに w =「区間内の防壁の⻑⾧長さの最⼤大」も 持たせておくとよい(⻑⾧長いのが揃えば短いのも揃う)
答えを求める 答えを求めるためには、 各ノードになにを持たせればいいか
各移動の⻑⾧長さ 左揃え → 左揃え(右揃え → 右揃え) p 移動量量:pos -‐‑‒
p pos wi
左揃え → 右揃え(右揃え → 左揃え) pos wi 各移動の⻑⾧長さ 移動量量:p
-‐‑‒ pos -‐‑‒ wi + 1 p
答えを求める ・pos -‐‑‒ p ・p -‐‑‒ pos -‐‑‒ wi
+ 1 をいくつか⾜足したものが答え 各防壁の答えは、 ・x + wi * y という形で表せそう
答えを求める segtreeの各ノードに、sum,cnt という値を持たせる 答えは「sumの和 + cntの和 * wi 」
更更新は ・左揃え→左揃え:sum += pos -‐‑‒ p ・左揃え→右揃え:sum += p -‐‑‒ pos + 1, cnt -‐‑‒= wi とすればいい
まとめ segtreeを作り、ノードには以下の値を持たせる ・state,pos:左揃い・右揃い・不不揃い、揃った場所 ・w:防壁の最⼤大⻑⾧長区間(全て揃うかを判定するため) ・sum,cnt:答えを計算するための値 更更新は、
・state,posを更更新するついでにsum,cntを更更新する ・state=1,2(揃っている)なら普通に更更新 ・state=-‐‑‒1(不不揃い)なら⼦子に潜る → 計算量量は?
計算量量 state = -‐‑‒1 の場合(区間が揃っていない) ・左の⼦子に潜る ・左の⼦子が揃わなかった場合:右の⼦子には潜らない
・左の⼦子が揃った場合:右の⼦子にも潜る ・潜った後、 ・左右の⼦子が揃った場合:state,posを⼦子と同じにする ・左右の⼦子が揃わなかった場合:stateを-‐‑‒1にする state = 1 の場合(区間が全てposで左揃え) ・区間が全てp i で左揃えされる場合:普通に更更新 ・区間が全てp i で右揃えされる場合:普通に更更新 ・区間が揃わない場合: stateを -‐‑‒1 にして、左の⼦子に潜り、 ・左の⼦子が揃わなかった場合:右の⼦子には潜らない ・左の⼦子が揃った場合:右の⼦子にも潜る (state = 2 の場合(区間が全てposで右揃え)も同様) ポイント ・state = -‐‑‒1 なら潜る ・stateによらず、まず左の⼦子に潜り、 ・左の⼦子が揃わなかった場合:右の⼦子には潜らない ・左の⼦子が揃った場合:右の⼦子にも潜る
計算量量 ⾚赤い線のようにsegtree上を動きます たくさんのノードを辿ることもありそうに⾒見見えます
計算量量 ◯で囲ったような部分、 つまり左も右もがっつり潜る部分の個数を x とすると、 O(x * segtreeの⾼高さ(=logN))
で抑えられそうです ※ここのように、潜った直後に帰ってくる場所は含まない
計算量量 ・◯で囲ったような部分のstateは -‐‑‒1 のはず
計算量量 ・右の⼦子にも潜るということは、左の⼦子は全部揃っている → ◯の部分で右に潜ったということは、 △のstateが -‐‑‒1 から
1 か 2 になる
計算量量 つまり左も右もがっつり潜る部分の個数を x とすると、 O(x * segtreeの⾼高さ=(logN)) で抑えられそうです
・潜るノードの個数が O(log N) 回増えるときは、 state=-‐‑‒1 のノードが 1 つ減る! ・さらに、stateが 1 か 2 から -‐‑‒1 になるノードは、1つの レーザーにつき、O(log N) 個 → そのような場所は、 i = iより左は全部揃い、iより右は揃わない というような i を含む区間のみ
計算量量 ・潜るノードの個数が O(log N) 回増えるときは、 必ず state=-‐‑‒1 のノードが 1
つ減る! ・さらに、stateが 1 か 2 から -‐‑‒1 になるノードは、1つの レーザーにつき、O(log N) 個 潜るノードの個数が増える回数 ≦ state=-‐‑‒1のノードが減る個数 state=-‐‑‒1のノードが減る個数 ≦ state=-‐‑‒1のノードが増える個数 state=-‐‑‒1のノードが増える個数 ≦ O(log N)*レーザーの個数 つまり、 潜るノードの個数が増える回数 ≦ O(log N)*レーザーの個数! → ならし計算量量が O(log^2 N) になった!
⼩小課題2 このように、 保留留した頂点を後で潜る、遅延更更新の発展系のような⼿手法 を使うと、O(M log^2 N) で解けた!
参考 http://snuke.hatenablog.com/entry/2014/08/02/202210
⼩小課題3 初期位置がめちゃくちゃなので、そのままだとダメ 初期位置が 0 だったときとの差分を計算してやると良良い