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ソフトウェアライセンスのお話

sugitk
March 15, 2018

 ソフトウェアライセンスのお話

#インフラ勉強会 にて

sugitk

March 15, 2018
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  1. 知的財産権の種類 【特許法】 第2条第1項 この法律で「発明」とは、自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のものをいう。 【実用新案法】 第2条第1項 この法律で「考案」とは、自然法則を利用した技術的思想の創作をいう。 【意匠法】 第2条第1項 この法律で「意匠」とは、物品(物品の部分を含む。第八条を除き、以下同じ。)の形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合であつて、視覚

    を通じて美感を起こさせるものをいう。 【商標法】 第2条第1項 この法律で「商標」とは、人の知覚によつて認識することができるもののうち、文字、図形、記号、立体的形状若しくは色彩又はこ れらの結合、音その他政令で定めるもの(以下「標章」という。)であつて、次に掲げるものをいう。 一 業として商品を生産し、証明し、又は譲渡する者がその商品について使用をするもの 二 業として役務を提供し、又は証明する者がその役務について使用をするもの(前号に掲げるものを除く。) 【著作権法】 第2条第1項第1号 著作物 思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。 【不正競争防止法】 第2条第6項 この法律において「営業秘密」とは、秘密として管理されている生産方法、販売方法その他の事業活動に有用な技術上 又は営業上の情報であって、公然と知られていないものをいう。 国際的にも保護。パリ条約、マドリッド協定の議定書、ベルヌ条約など。
  2. 著作権法の細かさ こんなことも決められていたりします。 (プログラムの著作物の複製物の所有者による複製等) 第47条の3 プログラムの著作物の複製物の所有者は、自ら当該著作物を電子計算機において利用するために必要と認められる限度において、当該 著作物の複製又は翻案(これにより創作した二次的著作物の複製を含む。)をすることができる。ただし、当該利用に係る複製物の使用につき、第百 十三条第二項の規定が適用される場合は、この限りでない。 2 前項の複製物の所有者が当該複製物(同項の規定により作成された複製物を含む。)のいずれかについて滅失以外の事由により所有権を有しなく なつた後には、その者は、当該著作権者の別段の意思表示がない限り、その他の複製物を保存してはならない。 (保守、修理等のための一時的複製) 第47条の4 記録媒体内蔵複製機器(複製の機能を有する機器であつて、その複製を機器に内蔵する記録媒体(以下この条において「内蔵記録媒

    体」という。)に記録して行うものをいう。次項において同じ。)の保守又は修理を行う場合には、(以下略)  (送信の障害の防止等のための複製) 第47条の5 自動公衆送信装置等(自動公衆送信装置及び特定送信装置(電気通信回線に接続することにより、その記録媒体のうち特定送信(自動 公衆送信以外の無線通信又は有線電気通信の送信で政令で定めるものをいう。以下この項において同じ。)の用に供する部分(第一号において 「特定送信用記録媒体」という。)に記録され、又は (以下略)
  3. 訴えるぞ! 民法 (不当利得の返還義務) 第703条 法律上の原因なく他人の財産又は労務によって利益を受け、そのために他人に損失を及ぼした者(以下この章において「受益者」という。) は、その利益の存する限度において、これを返還する義務を負う。 (不法行為による損害賠償) 第709条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。 (名誉毀損における原状回復) 第723条 他人の名誉を毀損した者に対しては、裁判所は、被害者の請求により、損害賠償に代えて、又は損害賠償とともに、名誉を回復するのに適 当な処分を命ずることができる。

    著作権法 (差止請求権) 第112条 著作者、著作権者、出版権者、実演家又は著作隣接権者は、その著作者人格権、著作権、出版権、実演家人格権又は著作隣接権を侵害 する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。 2 著作者、著作権者、出版権者、実演家又は著作隣接権者は、前項の規定による請求をするに際し、侵害の行為を組成した物、侵害の行為によつ て作成された物又は専ら侵害の行為に供された機械若しくは器具の廃棄その他の侵害の停止又は予防に必要な措置を請求することができる。 第119条〜123条 罰則 (懲役、罰金)
  4. フリーソフトウェアとオープンソース フリーソフトウェア  FSF (Free Software Foundation, 1985〜) のGNU Project  「コンピュータ上で利用できる唯一のソフトウェアがフリーソフトウェアとなること」を目指す。

    オープンソース  OSI (Open Source Initiative, 1998〜)  「オープンソースのソフトウェアは利用者がそのソースコードを商用、非商用の目的を問わず利用、修正、頒布することを許し、それを利用 する個人や団体の努力や利益を遮ることがないこと」 マイクロソフトのハロウィーン文書 (1998)  Windowsの競争相手はLinuxである。オープンソースのソフトウェアの発展を妨げる方法を提案。   ★ 昔はマイクロソフトはLinuxよりはFreeBSDを支持してくれていました。  hotmailや.NETの開発環境(SSCLI [現Mono])などありましたね。
  5. GPL (GNU General Public License) プログラムの複製物を所持している者に対し、概ね以下のことを許諾するライセンス。  ・プログラムの実行  ・プログラムの動作を調べ、それを改変すること  ・複製物の再頒布  ・プログラムを改良し、改良を公衆にリリースする権利

    コピーレフト  GPLでライセンスされた著作物は、その二次的著作物に関してもGPLでライセンスされなければならない。 バージョンは1、2、3がある  GPLv2 と GPLv3 の大きな違いはいわゆる「反DRM事項」。  Linuxカーネルは GPLv2 から移行していない。
  6. 昔話 386BSD → NetBSD (→ OpenBSD)、FreeBSD Linux Net/2訴訟 (1993〜1995)  AT&Tがライセンスを持っていた部分があることでUCBが訴えられる。

     4.3BSD Net/2 が公開禁止になる→386BSDやFreeBSD 1.x なども公開できなくなる。  4.4BSD-Lite (その後 -Lite2) を基にしてFreeBSD 2.0がリリースされていまに至る。 昔はFreeBSD(98)があったこともあり、日本ではそれなりに普及していました。 Linux は PC/AT機とFM-TOWNSに移植されていました。98への移植も後に出てきましたがあまり完全ではなかったです。