コピーする深圳から、コピーされる深圳へ -「深圳速度」を生み出すエコシステム-

コピーする深圳から、コピーされる深圳へ -「深圳速度」を生み出すエコシステム-

第1章:
現在の深圳の立ち位置、実力 ~世界を争うクラスのR&D企業~

第2章:21世紀になり「イノベーション」の意味が変わる    ~メイカームーブメント、オープンソース~

第3章:
コピー品から自社ブランドへ ~ムーブメントを利用し、コピー企業から進化~
第4章:
We are part of Shenzhen ~深圳の一部となる~

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TAKASU Masakazu

April 08, 2018
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  1. コピーする深圳から、コピーされる深圳へ -「深圳速度」を生み出すエコシステム- 高須正和@tks メイカーフェア深圳 第1章: 現在の深圳の立ち位置、実力 ~世界を争うクラスのR&D企業~ 第2章: 21世紀になり「イノベーション」の意味が変わる ~メイカームーブメント、オープンソース~

    第3章: コピー品から自社ブランドへ ~ムーブメントを利用し、コピー企業から進化~ 第4章: We are part of Shenzhen ~深圳の一部となる~
  2. 高須正和 世界一アジアのメイカーフェアに参加 世界的なDIYの祭典:メイカーフェア深圳(中国)/シンガポールの運営者 スイッチサイエンス グローバルビジネスデベロップメント 現在深圳在住 ニコ技深圳観察会の主催

  3. マレーシアの高性能で安い モータードライバ 深圳で開発されている フルカラーのPCBA基板 (日本から作れるようにがんばってます)

  4. 第1章: 現在の深圳の立ち位置、実力 ~世界を争うクラスのR&D企業~

  5. 香港の隣 人口は1500万人、人口・広さとも、「ざっくり東 京ぐらい」 近隣の東莞,佛山などとあわせて、「珠江デルタ」 と呼ばれる4000万人規模の「世界の工場」

  6. 40年間で人類史上でもっとも発 展した都市 http://www.huntersourcing.net/china-cheap-expert/ 深圳1980と2017 同じ山が映っている、 同じ風景

  7. この20年で発展途上国から最先進国の一つに 株式会社ラブロス http://www.labros.co.jp/html/ceobbs_view.php?page=17 &number=139&keyfield=&key= 広東省の一人あたり GDP 95-04年で三倍 年間で3割ずつ給料 が上がる

  8. 深圳の人口構成: (縦軸は合わせたけど、横軸は人口が違うので単位が違う、割合をみてください) 高齢者率2% 20代が大半、30代と合計して65%を占める 今も中国各地から移民してきて、帰っていく 深圳2010: (出所)日本総研大泉啓一郎氏提供 (原出所)『広東省2010年人口普査資料』 0 500,000

    1,000,000 1,500,000 0-4 5-9 10-14 15-19 20-24 25-29 30-34 35-39 40-44 45-49 50-54 55-59 60-64 65-69 70-74 75-79 80-84 85-89 90-94 95-99 100+ 男性 (千人) (歳) 0 500,000 1,000,000 1,500,000 女性 (千人) 深圳男 深圳女 東京男 東京女 60歳ライン 20歳ライン 東京2015: 統計メモ帳 https://ecitizen.jp/Population/PrefPyramid/13
  9. 世界クラスのR&D企業の存在 イノベーション加速都市・深圳 伊藤亜聖 東京大学准教授

  10. イノベーション加速都市・深圳 伊藤亜聖 東京大学准教授 2012年頃まではFuaweiとZTEで中国全体の30%強を占め、いまも世界のトップ1争いをしている。 ところが、2013年以降は他の企業も伸び始め、2社の割合は20%前後に落ちて、中国全体の特許数が 急増している 中国におけるイノベーションの持続可能性 梶谷懐 神戸大学教授

  11. イノベーション加速都市・深圳 伊藤亜聖 東京大学准教授 南山区に本社を持つ企業は世界的なR&D企業が多く、そこ は「パクリの中国」ではない

  12. イノベーション加速都市・深圳 伊藤亜聖 東京大学准教授

  13. イノベーション加速都市・深圳 伊藤亜聖 東京大学准教授

  14. イノベーション加速都市・深圳 伊藤亜聖 東京大学准教授

  15. R&D都市としての深圳 自動運転バス

  16. 自動運転バス 開発チームに聞く • この自動運転バスには、LIDER(光の点で測距する技術)やカメラによるセンシング、人口知能による SLAM(自己位置推定、まわりの環境地図作成)など、最先端の技術が投入されている。もちろん何をどう 使っているか具体的には言えないけど。 • とはいえ、今の最先端の技術を導入しても、人間のように運転できるわけではない。本当に人間並みに なるのはいつかまだわからないし、「人間並み」というのがどういう状態かもまだもやもやとしている。 •

    この実験道路は本当に公道で、けっこう普通のクルマも走る。路上駐車もある。今も実験には気をつか う。 • もちろん実験なので、実際に道を走らせている時間よりも調査開発をしてる時間の方が長い。何度も来 ればそのうち動いているのを見られる、ぐらいのレベルだと思う。 • このためにバス停や、QRコードによって指定バス停に止まるシステムも作っていて、実際に動作するが、 一般人を乗せて運行する予定はない。今のところVIPや正式な取材、そしてもちろん実験のために使っ ている。 • 実験をやっていれば事故が起こることもあるし、手戻り(問題が生じて作業をやり直すこと)することもあ る。深センはそういう実験を、たとえば北京に比べるとやりやすいのがありがたい。 • 北京だと、「まず失敗しない」段階まで仕上げてからでないと実験さえできないが、深センでは現段階で の実験でできる。うまくいかないことまで含めて、実験から得られるものはたくさんある。
  17. 第2章: 21世紀になり 「イノベーション」の意味が 変わる ~メイカームーブメント、オープンソース~

  18. 20世紀は、先に組織があり、組織のために目的を 作って仕事をしていた。 21世紀は、先に「やりたいこと」があり、オープンに していれば、多くの人がそこに集まってくる。 そして、結果的に仕事が生まれ、世界が変わる。 ハッカー/メイカーとは、作りたいものを作る人たち 彼らが集まってくるために、オープン性が必要

  19. 発明品を多くの人に届けるには、たくさんのお金が かかる。 なので、モノをつくる前にお金を確保する会議をた くさんしていた。 それができない人は発明を人々に届けられなかった

  20. 2000~インターネットが普及し始め、 2005~コンピュータや開発ツールもすごく安くなっ た 2010~面白いものはお金なしで広がるようになった

  21. 昔は、何を作るにも先にお金集めをしていた。 今は、手に入るもので「まずつくってみる」よう になった。 モノのまえにお金の話をすると、 「今より安いです」「今より早いです」 のように、数字でわかりやすいものしか のこらない。先にオッサンを説得しないとな らない。僕は22歳から35歳ぐらいまではそう いう仕事をしていた 先に何か作ると、

    「おもしろいじゃん!」 が、先に来て、あとで「いくらかかるけど、 どうしよう?」となる
  22. はじめるのは、一人でできる。 大きくしていくのはたくさんの人が必要。 IchigoJamのように安いツール、無料のプログラミング環境や ソフトウェアがたくさんある。 3Dプリンタを使わせてくれる場所もある。 僕は休みの日にひたすらメイカーフェアを見にいき、記事を 書いて宣伝し、運営の手伝いをはじめた。 デザインの専門家、音楽の専門家、製造の専門家 などたくさんの専門家がいる。 イベントを開いたりもしなければ。

    オフィスの家賃や掃除も、、 仕事がうまくいくと、人は増え続けて、 お金もかかる。 僕が開くイベントにスポンサーしてくれたり、 僕に給料を払う会社がでてきた。僕は今、他のメ イカーを助ける仕事をしている。
  23. お金を出してくれるのもメイカー ロバート T モリス 世界で最初にインターネット上で増殖するウィルス(ワーム)を作り、アメリカでサイバー犯 罪を取り締まる法律ができたときの、最初逮捕者になる。 その後グレアムと一緒にViawebを設立 ポール グレアム 伝説的なプログラマ

    作家としても有名で、著書に「ハッカーと画家」 世界で最初のサーバサイドサービスであるViawebを設立 (後にYahooに売却しYahoo Shoppingとなる) 成功したメイカーが、若いメイカーにお金を出資(ビジ ネスの手助け)する仕組み 「わかる人」に「わかる人」がお金を渡す
  24. ソフト開発費の低下(2000年~) →それまでサーバ+ライセンス費だけで数百万~数千万かかっていた ソフトウェア・Webサービス開発が民主化(初期投資なしでだれでもできるように) 宣伝費の低下(2006年~) →SNSのマーケティングなどにより、宣伝が民主化 大規模化が、後付けでできるように(2006年~) →クラウドコンピューティングにより大規模化が民主化 オープンソースソフトウェアが、 イノベーションを民主化しスタートアップを生んだ 「開発前に数千万円が必要、つまり大量の企画書と多数派の決済」が

    必要な世界から 「500万円あればスタートできる、つまり自己資金や一人が投資すれば スタートできる」世界に 今のイノベーションは、DIYの延⾧に起きる
  25. ニーズのないところにプロトタイプを作る 「自分が作りたいからつくる」 「社会のニーズでなく、自分たちのためにつくる」 同人誌やロックバンドのようなイノベーション 一番いいイノベーションは 趣味、ホビーとしての世界で、 考えるよりも 本能のままに作ることから始まる Dale Dougherty(MakerMedia)

    計画を立てるのでなく、 「すぐに自分たちで」やり、 やりながら変更しよう Joi Ito (MIT Media Lab)
  26. イノベーションを支える投資モデルの進化 「スタートアップアクセラレータ」の誕生 ・企画書ベース ・数千万~数億円で始める ・リーダーはゼネラリスト ・数年単位の投資計画 ・⾧期にわたる計画 ・マーケットの見込みがあることをやる ・先に動くプロトタイプがある ・数百万円で始める

    ・リーダーはエンジニア ・大規模化(スケーリング)はあとから ・⾧期計画でなく、Agile(機敏) ・成功する見込みはわからない 既存の投資モデル スタートアップの投資モデル -多数決/合議制(数字ベース) -ヒット商品の後追い -今あるマーケットの開拓 -直感ベース -多産多死 -まるで漫画家やロックバン ドへの投資
  27. マスイノベーションの特徴 ・エンジニアが考え、エンジニアがやり、エンジニアが売る ・動かないもの(プロトタイプないもの)は企画じゃない ・賛成する人間が少ないこと(今ないこと)をやる ・「市場に出さないとわからない」ことをやる ・失敗は必要。失敗しないようなことは小進歩で革命ではない ・そのために極力小さく始めてスケールさせる 現時点では市場にない、合理性では判断できないものを、小さ くはじめてスケールさせ、ダメなら別のことをする 20世紀には、そもそも大組織しかイノベーションを起こせな

    かったので、これまで注目されてこなかった 宮廷音楽家→ポップミュージック、そして初音ミクへ
  28. 「自分で作る」のはなぜ大事か? 合理的なこと =アタマのいい人なら、誰でも同じ結果が出る =コストの高い先進国では難しくなる 世界を変えるようなイノベーションは、 最初は「キョトン?」と困惑するような、言葉で説明できない =新聞などで見ても良さがわからないものが多い iPhone,Twitter,Instagram,, 社会実装イノベーション =理由はともかく、社会実装されたことによりイノベーション

    が起こる =大ヒットしても、良さが言葉で合理的に説明できない。 機能的・科学技術的にそっくりのサービスが多種存在する (が、社会実装されないとイノベーションではない)
  29. ハードウェアイノベーションの民主化 アイデアのみで製造0のドリーマーは、Web のチュートリアルやキットが入手できる クオリティの足らないモノしか作れない プロトタイプメーカーに、 3Dプリンタなどのデジタル工作機械 発明はできるが量産できない大学教授 などに、量産請負サービスが 1000個単位での製造に必要なコストと マーケティングが、クラウドファンディン

    グで 宣伝・販売などのサプライチェーンが、 オンラインとSNSベースに -Seeedstudio 製 品 製 造 ロ ッ ト ソフトウェアに比べると設備も初期投資も必要なため、20世紀スタイルの研究開発(専門 家=大メーカー中心)だったハードウェアのイノベーションが民主化されつつある
  30. コピーする深圳から、コピーされる深圳への変化 1.世界を争うクラスのR&D企業 2.「イノベーション」の意味が変わる メイカームーブメント、オープンソース 3.コピー品から自社ブランドへ メイカームーブメントを利用するコピー企業

  31. 20世紀的なprofessional 科学技術イノベーション的 21世紀的なMAKERS 社会実装イノベーション的 Idea/R&D/ Prototype 大学や大企業の研究所 インターネットやコミュニティで 学び、作る Produce

    会社の企画部が企画し、 技術部門が作る ホビイスト達がコミュニティで作 り、評価しあう Promotion 広告代理店を使って宣伝、 プロのセールスマンが売る クラウドファンディングなどで、 愛好家が発明を大きくする ソフトウェアと同じく、 ・大学の研究室で細々とやってた ・ガレージでやってた趣味が嵩じた 人たちが、スタートアップを起こしてハードウェア企業になる ガレージからのハードウェア
  32. なぜ深圳か ・多種多様な工場(EMS製造請負企業)が存在し、小ロットで受け付ける会社も多い ・発送、検品、世界中の基準に合わせた適合検査など、ハードウェアの製造に関する業種が すべて集まっていて、飛び込みでも話ができる程度にオープンである (いくつかの会社は欧米企業相手の仕事実績がある) ・ハードウェアに関する情報が可視化され、集積されている ・IP(知的財産)がオープン化されている独特のシステムが小企業を助ける(後述) ハードウェアを少量生産し、世界に届ける最適な 場所 「世界中から工場が集まっている」

    Seeed社⾧エリック・パン 部品問屋が集結している 深圳の電気街 「深圳の1週間はシリコンバレーの 1ヶ月」 HAXのpartner ベンジャミン
  33. ソフトウェア開発 ハードウェア開発 課題 開発環境 ・オープンソースのソフト ・パーソナルコンピュータ ・オープンソースのハード ウェア ・デジタル工作機械 プロトタイピングに関するハードウェア

    はオープンソース化されているが、量 産品の情報はオープン化されていない スケーリング (大規模化) ・クラウドコンピューティング ・EMS(製造請負企業) 発注できるようにはなったが、まだ「誰 でも手軽に」とは言えない スタート時の 資金調達 ・アクセラレータ ・アクセラレータ ハードウェアのほうがスケール時に資 金が必要 マーケティング ・SNS ・コミュニティ ・SNS ・コミュニティ ハードウェアのほうは、大規模になる ほど実店舗とのつきあいがある ハードウェアスタートアップは大規模化に課題がある ハードウェアのスタートアップは、ソフトウェア(Web)に比べて大規模化が難しい。 Dropboxは2017年にクラウドサービスから独自のサーバー群に移行したが、つまりそれぐらい 巨大化するまでクラウドコンピューティングの利用が可能だった。 比べてハードウェアは、数千個単位の量産から、手探りでEMS工場達とつきあわなければなら ず、大規模になるとオンライン販売以外も必要になる。 その要素を埋めるために深圳が登場してきた。 深圳が必要とされている部分
  34. 代表的なプレイヤー 「深圳発→世界のイノベーション」Seeed 2008年~深圳で創業。創業者はEric Pan、社員もだいたい中国人 世界(主に欧米。近年まで中国語のサイトはなかった) ・オープンソースの開発ツールの販売 ・個人が自分のコンピュータで設計した基板データをオンラインで受注し、現物をおくる 「クラウド基板製造サービス」を展開 ・個人の発明家のアイデアを自社で請けおい、製造販売する 「世界から深圳へ」HAX

    2012年~シリコンバレーで創業。アメリカのVC SOSVの傘下。社員は世界中から集まってい るが欧米人が多い。深圳に開発ラボをもつ、世界最初のハードウェア専門アクセラレータ。 ・世界中からハードウェアの企画を持ち込むチームを集め、2000件の応募から半年ごとに 15組の起業家を選考 ・中国深圳のラボで111日間の開発を行う。
  35. Fusion PCB,PCBA(基板のオンライン製造) 世界中からデジタルデータを受け取り、実際の基板にして送り返す。10枚で わずか$9.9、見積もりはオンライン。 さらに、指定のパーツリスト+提携の部品屋をつかうことで、ハンダ付け済み の製品を送ってくれる キットの販売、世界の人たちの販売委託 「自分の携帯電話が作れるキット」「ラジオが作れるキット」など、多くの マイコンキットを販売している。自社製品のほか、世界中の発明家(欧米が 多い、上記のFusion

    PCBを使ってプロトタイプしている人たちが多い)からの アイデアを製造受託している 「自分の携帯電話が作れるキット」 Re-Phone Seeedは世界のメイカームーブメントを牽引している
  36. Seeedの目指す「同人デザイン」「同人ハードウェア」 -Seeed 供給側の変化: ・アジャイルなサプライチェーン、スケーラブルな製造 ・フリーの開発ツールと、オープンソースで入手できる技術 ・レビューや協力者を見つけられる可能なコミュニティ 需要側の変化: ・SNSによるコミュニティベースのマーケティング ・多様な需要 ・クラウドファンディングによる資金調達

    インディーデザイン(同人デザイン)の誕生
  37. HAX ハードウェア専門のアクセラレータ(2012年~) サンフランシスコに本拠地、深圳にラボを置く 「直観に基づいた投資」 「アーリーステージの投資では、売り上げや具体的数値を評価できる訳ではない。」 (創業者ショーン、2017年,Forbus) 世界から半年に15組のアイデアを集め、9%と引き替えに10万ドル投資、 111日間深圳でプロダクト制作合宿を行い、 BtoC向け製品はKickstarterへ 現在成功率100%

    HAX卒業生の例:Makeblock 2013年5人で起業 現在は450人 セコイアキャピタ ルから出資を受け、世界を代表するロボティクス教 育会社に ソフトバンクと提携して日本法人を立ち上げ、日本 の教育マーケットに進出
  38. Makeblock 2015年 社員200人のころ

  39. Makeblockは今も毎月36時間の社内ハッカソンをして製品を増やしている

  40. TEAMOSA 2016年創業、超音波+温度でもっともおいしくお茶を入れ られるシステム。 台湾で代々茶農園を経営している3代目が家族経営で創業

  41. DARMA

  42. 20世紀型の製品開発がすべてなくなったわけではなく、 「数値でわかる世界最高性能」を目指す、大企業中心の世界は今も存在しているが、 コンシューマが買うハードウェアは数値で判断されないものが増え続けている 20世紀には、そもそも大組織しかイノベーションを起こせなかったので、これまで注 目されてこなかった 伝統的な製品開発 科学技術イノベーション的 コミュニティベース 社会実装イノベーション的 team

    大きい組織が承認ハンコを集めな がらつくる 小さい組織がagileにつくる Focus 数値で評価され、機能的 感覚的でセンスの善し悪しで判断 される Customer 自組織のボスor会社外の消費者 自分たち Typical Product 機能的な製品や、 CCD、抵抗、マイクロチップといった コンポーネント ガジェットや、自分たちのための プロトタイピングツール
  43. 中国政府は、この「多産多死・計画できない時代」を理解し、 深圳をイノベーションのゆりかごとして活用している 重点スローガン「大衆創業・万衆創新」(誰でも起業できる、みんなでイノベー ション)は、深圳のDIYメイカースペースを李克強首相が訪れたことで始まった。 「大衆創業・万衆創新」の8つの重点政策の最後は、 「 社会を失敗に寛容にする」で、メディアで再起した起業家をス ター扱いするなど、キャンペーンが行われている 深圳の創業スペースには、 「党と一緒に起業・スタートアップし

    よう」 のスローガンが並ぶ
  44. JST調査 2017年9月 周少丹

  45. JST調査 2017年9月 周少丹 もと資料は中国政府の「双新・双業政策専門サイト」から 北京のイノベーション支援詳細は高須のレポートを参照 https://medium.com/ecosystembymakers/beijing-venture-f2e77d93c313 北京=科学技術イノベーションに最適化 深圳=社会実装イノベーションに最適化

  46. 第3章: コピー品から自社ブランドへ ~ムーブメントを利用し、コピー企業から 進化~

  47. イノベーションを起こすには 思いついた・見つけたアイデアを 自分でプロトタイプし 自分でプロデュースし シェアして(売って)他人を巻き込んでいく コピー品を生む力が自社ブランドを生む力に

  48. 深圳独特のIP管理システム, 公開(Gongkai) 資料はMIT研究員のAndrew Bunnie Huang著「The Hardware Hacker」(2017)の、 Gongkai Innovation章から。同書籍は高須の翻訳にて2018年出版予定 知財は単一の所有者をもち、知財に対して金銭を

    受け取るのが西洋・日本のIPモデル 知財が商品に付随し単体で流通しない (モノを買うと知財がついてくる)のが深圳のIPモデ ル 知財とセットで販売される公板(GongBan) 1枚から、量産可能な数千枚単位まで販売され、製品 化に必要な部品リスト、ソフトウェア、データシートも添 付される チップセットメーカーの周辺にあるデザインハウスが製 造するほか、EMSが不正に流出させることもある。同様 の外装プラスチック 公模(GongMo)も存在する
  49. 深圳のエコシステムを使って開発した場合と国内開発の差 JENESIS提供 同社は深圳で日本向けのEMSサービスを行い、 日本交通タクシーのドライブレコーダなどを受諾している 日本向け・認証済みのハードウェアを日本で製造すると1万個・価格1万円・7ヶ月 (初期投資1億円) 深圳のIPシステム+サプライチェーンを使うと1000個・5000円・3ヶ月(初期投資500万円) 世界のハードウェアスタートアップが深圳に集まる理由がここにある

  50. Prototypeのための部品をつくる「公板」 CPU,マザーボードなどの規格品の存在で、多くの人が 「自作PC」がつくれる(それなりにノウハウは必要) チップメーカー(画像処理チップやスマホのCPUなど)+つきあいのあるデザイン ハウスが作成し流通する「公板」 自作PCのように、自作スマホや自作カメラを作れる さまざまなモジュールが流通している ヒットしたモジュールはコピーされ、価格が(たいていは品質も)下がったものが さらに流通する

  51. タブレット端末のコモディティ化が起こしたイノベーション ラジカセ型端末 バックミラー+ドライブ レコーダー+Android 地図サービス会社が専用 インターフェイスを開発 続々と新しいプレイヤーが開発競争に参加

  52. ほぼ日刊で、新しくOEM可能になった(コモディティ 化した)公板を紹介する広告誌が出ている

  53. 20-30ページほど、隔週発行

  54. 昨日のイノベーションが今日はありふれたものに

  55. 深圳での1週間はシリコンバレーでの1ヶ月

  56. コモディティの組み合わせで自社ブランドを SEG(このビル)で行われている Facebookマーケティング講座 華強北電気街に増え続ける 自主品牌(自社ブランド)ショップ

  57. コモディティからイノベーションの旗手に CityEasy 銀行などにコミュニケーション ロボットを数千台販売 撮影:伊藤亜聖 GPD ゲームコントローラの下請けから 世界一小さなPCを作る会社に ロビン ウー

    世界で最初にiPadをインテルCPU でコピーした「山寨王」 はエチオピアで新事業を
  58. How to start a movement (Derek Sivers) -リーダーは笑われることを恐れてはいけない。 -2人目はある意味指導者だ。リーダーと対等に扱われるべき。 -人が集まると参加するリスクが下がる。ムーブメントの誕生だ。

    -そのうちむしろ、乗り遅れるとダサいようになる。
  59. 第4章: We are part of Shenzhen ~深圳の一部となる~

  60. -過去8回の観察会実施 -月2-4本程度の深圳レポートをメディア掲載 -日本、深圳でのイベント、国際ワークショップの開催(多数) -深圳ベンチャーの日本進出の支援 -深圳イノベーション活動に関する官民連携の研究(JETRO) -中国でのメイカーフェア運営協力、深圳、成都、西安 -深圳SEG+出張所の運営(深圳に常設の出張所) -深圳で100人規模の日本人ミートアップ -ハコスコ,AnyPay, JENESIS,JETRO,スイッチサイエンス,東京三菱海

    上,a&vain,Rai Shouichiさまからのスポンサード ニコ技深圳コミュニティ 3年間の実績 オープンで非営利でも、自己判断で動ける活動の積み重ねで こういう成果ができる 僕らの仲間は、この3年で10人、日本から深圳に移住して住んで いる。だれも3年前は中国なんて興味なかった
  61. いのうちさん リコーにつくるーむを設立 -思いついたらすぐに作ってみる -アイデアは形にしないとわからないことがある -形にしたアイデアを見せることで、さらに進化することがある -深圳の会社に行くと、プロトタイプがいくらでもでてくるが、PPT に起こしていないものも多くある メイカーズのエコシステム いのうちさんパートより

  62. 伊藤亜聖 東京大学准教授 中国経済 -共通言語としてのテクノロジーと情熱 -非チャイナスペシャリストから発見された深圳の新側面、そしてだ からこそ大事 -深圳を理解する上では、おそらく中国語できて関連の本を読んで統 計データを見てどうこう、ということも大事ですが、それよりも深圳の スタートアップ企業に可能な限りで関わった人のほうが深く理解でき るだろう、ということを今回感じました。深圳はテクノロジー、スタート

    アップ、ハードウェア、新興産業の街です。深圳をのぞくとき、深圳も またこちらをのぞいている、「あなたは何を持っていますか?持って いる限りにおいてのみ理解できます」と。 そもそもなぜ「非チャイナスペシャリスト」がツアーを企画でき、なぜそれが大事なのか (2017,05 第7回)
  63. 湯村さん@yumu19 おうちハック研究会 -深圳は「量産型イノベーション」未来がわからないときは、鮭の 産卵のように大量に発生させ生き残ったモノをえらぶ、遺伝的ア ルゴリズムのような仕組みが強い -深圳は街全体がベンチャー企業ぽい、リスクを冒しても儲かる ことをやる、イケるとおもったらリソースを限界までつっこむ、無 駄なことをやらない -日本はすべてが日本企業っぽい、無駄なことを人力で頑張る、 競争原理が働かない

    -人生でいつかは自分の作ったモノを売ってみせる ニコ技深圳観察会2016春に参加してきた(2016/05,第5回)
  64. 長谷川先生 東工大 HAXにアプライ -深圳観察で分かったことは、ソフトウェアだけでなく、ハードウェアもオープンな市場 で流通してしまえば、オープンソースソフトウェアのようにコミュニティができてどんど ん進歩していく -ある考えを広めるための方法として、論文や著書や講演は良い方法だと思います が、これだと自分で事業はできません。会社で働くと手出しはできるが考えられず、 起業すると両方できるけど一つのことに集中せねばなりません。 -起業家が成功した後どうするのかに興味も持っていませんでしたが、アクセラレー

    タになって多くの事業に関わるというやり方を今回初めて知りました。 起業家はプレゼンしている場合ではない、プロトタイプを作るために時間を使うべき だという言葉には、日本は技術者と経営が乖離していると感じている身には羨まし い限りでした。 -また、(大当たりする)ユニコーンのことは忘れよう、投資家はコックローチを探すべ きときだという言葉にも感激しました。小さな発明でも小さく事業化して社会に還元し ないともったいない、先進国(深圳を含む)はそこもやらないと、と近頃思っていたの で、意を得たりと強く同意しています。 深センのスタートアップ環境を見学して受けた衝撃について(2016/05,第5回)
  65. 伊予柑 ドワンゴ その後自作ゲームに携わる -この世界では、日本は田舎すぎる -ITムーブメントでノウハウを蓄積したアメリカならではの合理的なシ ステムが築かれている。頭の良いやつらが資本主義をアクセルべた ぶみで乗りこなしているのだ。 -正直「いまから半年、シンセンでベンチャーやらない?」といわれた らフラっと行っちゃうとおもう。少しでも物作りをしたことがある人な ら、シンセンに触れれば取り返しのつかない焦りを感じるだろう。こ

    の街に満ちている「世界は良くなっていく」ことへのまっすぐな期待 は、日本では味わえなかったものだ。 -ニコ技深圳観察会に参加するべきだ あなたの人生を変える旅行になることは、間違いない。 ニコニコ技術部と中国の工場を見にいったら凄すぎて絶望した件(2014/08,第1回)
  66. 深圳を見て思ったのは「ビジネスだって遊びになる」ということだ。でなけ れば、SeeedのエリックやHAXのベンジャミン、そのほかプロジェクト主の皆 さんが、かくもキラキラした目で働くはずがない。消費者の財布を燃料とし て燎原の火のごとき連鎖反応を引き起こし、世界を革新しようとする―― これはそういう遊びなのだ。 そんな遊びができるとは、我々はなんと素晴らしい時代に生きているの だろう。(第1回ニコ技深圳観察会にて SF作家・メイカー野尻抱介)

  67. 共通の興味があるとコミュニティになる 僕らはコミュニティが必要だ。宇宙から地球の各地にバラ まかれた種のような僕たちが、互いに学び・教えあうため に。さらに僕らは、互いにつながることで自分たちそれぞ れのクリエイティビティを超えていける。僕らはそうやって これまで生き残ってきたんだ。僕らは自分だけの想像力 を超えて、無限大に大きくできる。 ハッカースペースは、世界の僕らが愛するすべてのモノ をハックして、互いに成果を共有する。僕らはお互いのた めに、ハードウェアもソフトウェアも、アートもクラフトもサ

    イエンスも、食事も音楽も社会も、惑星だってハックでき る。インターネットでアクセスできるものならどんなもので も、もちろん自分の人生だってハックしていくことができる。
  68. ニコ技深圳コミュニティのミートアップ in 深圳 深圳を象徴するメイカー達が集まる PCBオールスター Seeed Eric Pan Swie Benji

    Elecrow Javaran Switch Science 金本茂 Maker Faire Xian Annie Maker Faire Shenzhen Eric Maker Faire Calgary Hoover Maker Faire Singapore 高須 JENESIS 藤岡 Bunnie Huang
  69. 僕らは深圳の一部で、お互い助けあっている 東京に赴任したMakeblockのAliceと 家でお茶 「華強北でバスを停めるならどこが良い?」 という質問に答える 彼らのオープンイベントに行く、普段から連絡を取っていると、助けあえる ことは見つかる

  70. 僕の興味はどう他人と繋がったか 「秋葉原のギーク向けダンスパーティと深圳の関 わり」

  71. 僕の夢:「オタクDTMとMakeカルチャーは近い」 2014年 ギークのためのダンスパーティーAkiParty MOGRA 観客70人 赤字5万円

  72. エリックパンとKevinが見に来てくれた

  73. 深圳のテンセント本社前にあるA8音乐大厦で Maker Faire Shenzhen 2015のパーティーとして呼んでくれた

  74. 深圳のメイカー友達 Naomi Wu a.k.a Sexy Cyborg はここから始まった。

  75. 彼女は去年の僕たちのミートアップに来てくれた。 Shenzhen 白石州 at 2017. Video by Akihiko Sakoda

  76. 「作りたいものを作る」日本のDIYマーケット、 同人ハードウェアは大きく拡大中 スイッチサイエンス 委託販売実績 この4年で5倍近くに 日本の同人誌の売り上げ総計に比べるとまだ0.1%未満 Maker Faire Tokyoの入場者数はコミケの5%ぐらい つまり、日本の同人ハードウェア市場は、まだまだ伸びる。

    もしコミケの2%だとすると、今の20倍伸びる 日本の製造業はまずいかもしれない。日本のハードウェアス タートアップはCESで存在感ないかもしれない。 日本の同人メイカーは世界で大人気で、市場はこれからだ。
  77. メイカー ミッチアルトマンの言葉 ぼくらの世界にはあなたが必要なんだ。君が必要 なんだ。 僕たちはお互いを必要としている。一緒にいてく れてありがとう。 見つかったことの中で、好きなことだけをやろう。嫌いな ことをする時間を減らしていこう。出会いはそこから始ま る。 自分の興味と共に歩こう。一緒に歩いて行ける人たちを

    見つけよう。君が時間をかけていろいろなものを選んだ ことを他人に伝えよう。それが他人を変えるかも知れな い。経験を分かち合おう。それは僕たちみんなが成長 する方法だ。
  78. どうもありがとうございました。 詳細はこちら「メイカーズのエコシステム」 「世界ハッカースペースガイド」にて。 株式会社スイッチサイエンスではメイカーになるた めのキットをたくさん扱っています。 連絡先: 高須正和 takasumasakazu@gmail.com Twitter: @tks

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