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マーケターのためのハーネスエンジニアリング入門

 マーケターのためのハーネスエンジニアリング入門

Claude Code / Codexを使い始めたものの、
「毎回同じ説明をしている」「思ったほど安定しない」「トークン消費が激しい」と感じている方向けに、"ハーネスエンジニアリング"の考え方をまとめました。

プロンプトを工夫するだけではなく、CLAUDE.mdやRules、Skillsなどを使って「AIが働きやすい環境」をどう設計するかを、非エンジニア・マーケター向けにできるだけ分かりやすく解説しています。

▼ スライド
https://speakerdeck.com/tasky_ai/no-tame-no-hanesu-enjiniaringu-nyuumon

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Transcript

  1. 改めて、Claude Codeって何? AIチャットではなく、 ⽬的を渡して仕事を進めるAgent AIチャット Claude Code(Agent) 質問する → 答えが返る

    ⽬的を渡す → 仕事が進む それを⼈が読んで、使う ファイルを読み、作り、直し、確認する マーケターのためのハーネスエンジニアリング⼊⾨ 10
  2. ChatAI → Agentへの質的転換 「どう聞くか」から「どう働かせるか」へ ChatAI Agent どう聞けば いい答えが出る? どういう環境なら 安定して働ける?

    1問1答。主役は「聞き⽅」 任せて回す。主役は「働かせ⽅」 マーケターのためのハーネスエンジニアリング⼊⾨ 11
  3. ChatAIとAgentの違い ChatAIは答える。Agentは⼿を動かす ChatAI Agent ⼊⼒ 質問 ⽬的‧仕事 出⼒ ⽂章(答え) 成果物(ファイル‧変更)

    途中経過 ⼈が全部やる AIが⾃分で進める 必要なもの 良い聞き⽅ 良い働く環境 マーケターのためのハーネスエンジニアリング⼊⾨ 12
  4. AI活⽤の成熟は4ステップ Prompt → Context → Harness → Loop Loop 回る仕組み

    Harness 働く環境 Context 前提知識 Prompt 1回の指⽰ マーケターのためのハーネスエンジニアリング⼊⾨ 15
  5. 構造として⾒ると Harness ⊃ Context ⊃ Prompt ⊃ Model Harness Harness

    働く環境。ルール‧⼿順‧道具の置き場所 Context 前提知識。何を知った状態で考えるか Prompt 今回の指⽰。何をしてほしいか Model 頭脳。賢さそのもの Context Prompt Model 外側を整えるほど、内側は短く‧軽くなる マーケターのためのハーネスエンジニアリング⼊⾨ 20
  6. 毎朝、新⼊社員に会社説明から始めますか? 毎回⻑いプロンプトを書くのは、毎朝新⼈研修をしているのと同じ 環境がない状態 ⽉ 会社説明 + ルール + ⼿順 +

    依頼 環境が整っている状態 ⽕ 会社説明 + ルール + ⼿順 + 依頼 ⽔ 会社説明 + ルール + ⼿順 + 依頼 ⽊ 会社説明 + ルール + ⼿順 + 依頼 ⾦ 会社説明 + ルール + ⼿順 + 依頼 ⽉ ⽕ ⽔ ⽊ ⾦ 依頼 依頼 依頼 依頼 依頼 CLAUDE.md .claude/ ⼀度置く 毎⽇、⻑い説明から始まる マーケターのためのハーネスエンジニアリング⼊⾨ 依頼だけで、いつもの品質 22
  7. Claude Codeにおけるハーネスエンジニアリングとは 雑に⾔うと、CLAUDE.mdと .claude/ を設計‧運⽤すること ▸ あなたの仕事場フォルダ / ポイント ·

    CLAUDE.md 会社の常識(いつも読む) ▸ .claude/ 働き⽅を制御するフォルダ ‧⽇本語で書いてよい 条件ごとのルール ‧プログラミング不要 ▸ rules/ ‧すべて「テキストファイル」 ‧Claude⾃⾝に作らせてもよい ▸ skills/ 仕事ごとの⼿順 · settings.json Hooksなどの設定 ▸ 商品資料/ ▸ 過去の成果物 / マーケターのためのハーネスエンジニアリング⼊⾨ 25
  8. Codexの場合 CLAUDE.mdに相当するものはAGENTS.mdなど。細部はツールごとに違 う Claude Code Codex など CLAUDE.md .claude/rules/ .claude/skills/

    settings.json(Hooks) AGENTS.md (ルールや⼿順の置き場所は ツールごとに異なる) = 考え⽅は共通。「AIが働く環境を設計する」 マーケターのためのハーネスエンジニアリング⼊⾨ 26
  9. 初⼼者は「⾃分の仕事場」を1つ決める 毎回まっさらな場所ではなく、ルールが蓄積された職場から始める 毎回、新しい場所で始める 1つの仕事場で始める marketing-workspace/ 空 空 空 · CLAUDE.md

    · .claude/rules/ · .claude/skills/ 空 空 何も蓄積されない マーケターのためのハーネスエンジニアリング⼊⾨ 空 · 商品資料/ 過去の成果物/ 使うほどルールと型が溜まる 28
  10. CLAUDE.mdとは? Claudeにとっての「会社の常識」 CLAUDE.md 1 ⼊社初⽇に渡す資料 # うちの会社 会社の概要、⼤事にしていること # 基本⽅針

    # やってはいけないこと 2 いつも読まれる セッション開始時に⾃動で読み込まれる # 出⼒のルール # 参照先 3 短く、要点だけ 公式の⽬安は200⾏以内 マーケターのためのハーネスエンジニアリング⼊⾨ 29
  11. CLAUDE.mdは倉庫ではない 何でも詰め込むと、重くなり、指⽰もぼやける 詰め込んだCLAUDE.md 要点だけのCLAUDE.md 毎回、全部読む 必要な分だけ読む コンテキスト(AIの作業机) コンテキスト(AIの作業机) → 重い‧遅い‧トークン消費⼤

    → 軽い‧速い‧節約 → ⼤事な指⽰が埋もれてぼやける 詳細は Rules / Skills へ → 指⽰がはっきり効く 全部の仕事の ⼿順‧過去の経緯‧ 細かい例外… マーケターのためのハーネスエンジニアリング⼊⾨ 30
  12. CLAUDE.mdに⼊れるもの プロジェクト概要∕基本⽅針∕禁⽌事項∕出⼒ルール∕重要な参照先 プロジェクト概要 基本⽅針 禁⽌事項 出⼒ルール 重要な参照先 何の会社‧何の仕事場か ⼤事にする考え⽅‧トーン 絶対にやらないこと

    成果物の形式‧⾔語‧粒度 詳細はどこを⾒るか 「いつも‧誰にでも‧必ず」当てはまることだけ マーケターのためのハーネスエンジニアリング⼊⾨ 31
  13. .claude/ とは? Claudeの働き⽅を制御するフォルダ ▸ .claude/ ▸ rules/ この場合は、このルール ▸ skills/

    この仕事は、この⼿順 · settings.json Hooks(⾃動で⾛る仕組み)など ▸ agents/ (今回は割愛) たとえるなら CLAUDE.mdが「会社の常識」なら、 .claude/ は「部署のマニュアル棚」。 マーケターのためのハーネスエンジニアリング⼊⾨ 必要なときに、必要な棚だけ開く。 33
  14. .claude/ でまず⾒るもの Rules / Skills / Hooks ※他にもあるが今回は割愛 Rules Skills

    Hooks 守ること 進め⽅ ⾃動で⾛る 条件に合うときだけ読まれる その仕事のときだけ読まれる 決まったタイミングで必ず動く マーケターのためのハーネスエンジニアリング⼊⾨ 34
  15. 判断基準 何を、どこに置くか いつも読ませる CLAUDE.md 条件で読ませる Rules この場合はこのルール 仕事で読ませる Skills この仕事はこの⼿順

    ⾃動で⾛らせる Hooks お願いではなく仕組み 会社の常識 迷ったら「どのくらいの頻度で読ませたいか」で決める マーケターのためのハーネスエンジニアリング⼊⾨ 35
  16. Rulesの具体例 広告なら、誇⼤表現禁⽌∕数字は根拠確認∕CTA必須 .claude/rules/ads.md 誇⼤表現禁⽌ --paths: 景表法‧媒体審査のリスクを下げる - "ads/**" --# 広告制作のルール

    - 誇大表現( No.1、最強 等)は使わない - 数字を出すときは根拠を確認する 数字は根拠確認 「30%改善」の出典を必ず添える - 必ずCTA(行動喚起)を入れる CTA必須 読んで終わりにしない マーケターのためのハーネスエンジニアリング⼊⾨ 37
  17. Skillsとは? この仕事は、この⼿順で この仕事は この⼿順で Meta広告作成 1 2 3 4 5

    .claude/skills/<名前>/SKILL.md に⼿順書を置く。 説明⽂だけが常に⾒えていて、本⽂はその仕事のときだけ読まれる。 マーケターのためのハーネスエンジニアリング⼊⾨ 38
  18. Skillsの具体例 Meta広告作成:商品理解→ターゲット→インサイト→訴求→コピー→レビュー 1 2 3 4 5 6 商品理解 ターゲット

    インサイト 訴求 コピー レビュー .claude/skills/meta-ads/SKILL.md --name: meta-ads description: Meta広告のコピー案を作る。商品理解からレビューまでの標準手順。 --1. products/ を読んで商品を理解する 2. ターゲットを3案出す 3. 各ターゲットのインサイトを書く 4. 訴求軸を決める 5. コピーを5本書く 6. rules/ads.md の観点でセルフレビューして出す マーケターのためのハーネスエンジニアリング⼊⾨ 39
  19. RulesとSkillsの違い Rulesは守ること。Skillsは進め⽅ Rules = 守ること Skills = 進め⽅ ‧してはいけないこと ‧仕事の⼿順‧順番

    ‧必ず満たす条件 ‧使う資料‧出⼒形式 ‧短い「べからず集」 ‧⻑くてよい「⼿順書」 ‧条件に合うときに読まれる ‧その仕事のときに読まれる たとえるなら、Rulesは「就業規則」、Skillsは「業務マニュアル」 マーケターのためのハーネスエンジニアリング⼊⾨ 40
  20. Hooksとは? お願いではなく、⾃動で発動する仕組み お願い(CLAUDE.md / Rules) 仕組み(Hooks) 「出す前にチェックしてね」 AIが判断して従う → たまに抜ける

    決まったタイミングで 必ず動く settings.json に設定する。「ファイル編集の後」「作業を終える前」などのタイミングを選べる マーケターのためのハーネスエンジニアリング⼊⾨ 41
  21. まず作るべき最⼩構成 この3つから。Hooksは必要になったら ▸ marketing-workspace/ · CLAUDE.md 最初の1週間 会社の常識(要点だけ) ▸ .claude/

    ▸ rules/ 守ること(1テーマ1本) ▸ skills/ 進め⽅(1仕事1つ) · settings.json Hooksは必要になったら マーケターのためのハーネスエンジニアリング⼊⾨ CLAUDE.md 1枚 Rules 1〜2本 Skills 1つ これだけで体感が変わる 43
  22. ハーネスは育てるもの 失敗したら、次回のRules / Skillsに戻す 仕事を頼む 「なんで毎回これ間違えるんだろう」 → それはRulesに書く合図 「この頼み⽅だとうまくいった」 →

    それはSkillsに書く合図 Rules / Skillsに書き戻す 結果を⾒る 失敗‧違和感 1周ごとに、仕事の型が1つ増える マーケターのためのハーネスエンジニアリング⼊⾨ 44
  23. おまけ Fableすごいけど、すぐリミットにいく⼈へ トークン消費が増える構造 必要な情報だけ読ませる構造 肥⼤化したCLAUDE.md(毎回全部読む) CLAUDE.mdは要点だけ。詳細はRules / Skillsへ 1つの会話を何時間も続ける(履歴を毎回送る) 仕事が変わったら

    /clear で会話を仕切り直す 「全体を良くして」など曖昧な依頼(広く読み回る) 依頼は具体的に。⼤きい仕事は先に計画 全部を最強モデルでやる 仕事に合わせてモデル‧効率設定を使い分ける コンテキスト コンテキスト ※ 公式「Manage costs effectively」に沿った整理。/usage で何に使ったかを確認できる マーケターのためのハーネスエンジニアリング⼊⾨ 49
  24. Fable⽤の固有ルールを作る 公式のプロンプトベストプラクティスを貼り、Fable利⽤時の固有ルールを作ら せる この公式ドキュメント(Best practices / Manage costs)を読んで、 Fableを使うときのルールを .claude/rules/fable.md

    として作って .claude/rules/fable.md(イメージ) 参照する公式ページ - 大きな仕事は、先に計画を出して承認を待つ ‧Best practices(code.claude.com/docs/en/best-practices) - 関係ないファイルを読み回らない ‧Manage costs effectively(code.claude.com/docs/en/costs) - 長い出力(ログ等)は要約だけ返す ‧Memory / CLAUDE.md(code.claude.com/docs/en/memory) - 単純作業は軽いモデルで十分と提案する マーケターのためのハーネスエンジニアリング⼊⾨ 50