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「リアル×スキマ時間」​を活用したUXリサーチ ​〜新規事業を前に進めるためのUXリサーチプロ...

「リアル×スキマ時間」​を活用したUXリサーチ ​〜新規事業を前に進めるためのUXリサーチプロセスの設計〜

オフラインのキャリアスクールを舞台に、「スキマ時間」を活用し、チーム全員でリサーチを実践した事例について紹介。フィールドリサーチ、アンケート調査、ヒアリング、KPTの4つの手法を組み合わせ、そこから得た気づきをすぐに改善へ活かしました。この積み重ねによって、チームに「みんなでリサーチする文化」が根付いていきました。新規事業でリサーチに取り組む方にとって、実践的なヒントが得られる内容です。

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PERSOL CAREER Dev | techtekt PRO

September 04, 2025
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  1. © PERSOL CAREER CO., LTD. All Rights Reserved. 2 神崎

    将也 Masaya Kanzaki パーソルキャリア株式会社 はたらく未来図構想統括部 PERSOL MIRAIZ部 戦略デザイングループ UXリサーチャー 大学時代にUXデザインを専攻。 2023年4月にパーソルキャリア株式会社に新卒入社。 現在、UXリサーチ業務に加え、プロジェクト単位でのリード を務め、ユーザーにとって嬉しい体験を追求し続けている。
  2. © PERSOL CAREER CO., LTD. All Rights Reserved. 3 01

    パーソルキャリアについて 02 PERSOL MIRAIZとは︖ 03 UXリサーチの役割 04 4つのUXリサーチ手法 05 UXリサーチの成果 A G E N D A
  3. © PERSOL CAREER CO., LTD. All Rights Reserved. 4 会社概要

    社名 本社 創業 資本金 事業内容 従業員数 パーソルキャリア株式会社 東京都港区 1989年6月 1,127百万円 人材紹介サービス、求人メディアの運営、転職・就職支援、 採用・経営支援、副業・兼業・フリーランス支援サービスの提供 7,048名 (有期社員含む グループ会社出向中の者は除く 2025年3月1日時点)
  4. © PERSOL CAREER CO., LTD. All Rights Reserved. 6 エンジニアブログのご紹介

    さまざまなテーマで事例や知見を学ぶ IT・テクノロジー人材のための勉強会コミュニティ 「TECH Street」当社の事例を公開しています。 「techtekt(テックテクト)」は、 パーソルキャリアのエンジニアブログです。 “みんなの「はたらく」をテックでつくる”をコンセプトに、 技術、組織、学びなど、さまざまな情報を発信しています。
  5. 8 見出しが入ります © PERSOL CAREER CO., LTD. All Rights Reserved.

    PERSOL MIRAIZとは、自己探究や学びを通じて「はたらく」を支援するサービスです。 現職や転職といった選択肢ありきではなく、仲間やプロとの対話やトップランナーの実践知などを通じて、 自分らしいキャリアの形成を無料でご支援しています。 PERSOL MIRAIZとは︖
  6. 9 見出しが入ります © PERSOL CAREER CO., LTD. All Rights Reserved.

    昨年取り組んだ「キャリアスクール」について
  7. 10 見出しが入ります © PERSOL CAREER CO., LTD. All Rights Reserved.

    昨年取り組んだ「キャリアスクール」について • 開講時期︓2024年4月~10月 • 開講時間︓土日 10:00~19:00 • 参加者︓約15名 • 1つのキャリアスクールの開催期間︓約1~2ヶ月(合計2~4回の講義と実践)
  8. 11 見出しが入ります © PERSOL CAREER CO., LTD. All Rights Reserved.

    「キャリアスクール」の1日の流れ 10:00~ 自己紹介 ワーク グループ ワーク① + 講師からのFB グループ ワーク② + 講師からのFB 宿題の 説明 事後 アンケート の回答 お昼休憩 打ち上げ (交流会) ~19:00 13:00~ 14:00~
  9. 13 見出しが入ります © PERSOL CAREER CO., LTD. All Rights Reserved.

    このリアルな場でこそ得られる“学習体験”を、どう可視化して改善に繋げていけるかが重要。 UXリサーチャーの役割 ① ユーザーに最も近い現場で、参加者の変化や感情を“見 える化”し、次のプロジェクトにつながる学びに変換す ること。 ② MIRAIZチームメンバーが「今、何が起きているのか」 を共通認識として持てるようにすること。 リードUXリサーチャー UXリサーチャー
  10. 14 見出しが入ります © PERSOL CAREER CO., LTD. All Rights Reserved.

    多職種が連携し運営を行いながら、スキマ時間を使いリサーチを行った。 「キャリアスクール」の運営体制 プロジェクトリーダー リードディレクター サービスデザイナー サービスデザイナー リードUXリサーチャー UXリサーチャー +α、参加希望者
  11. 16 見出しが入ります © PERSOL CAREER CO., LTD. All Rights Reserved.

    多面的なインプットを得て、構造的に現状理解し改善の厚みが出てくるように4つの手法を採用。 当日参加メンバー全員でリサーチを実施。 4つの手法で多面的に捉える フィールドリサーチ 事後アンケート ヒアリング KPT
  12. 17 見出しが入ります © PERSOL CAREER CO., LTD. All Rights Reserved.

    フィールドリサーチ • クラス参加ができなかったメンバーでも「その場にいた かのように理解できる」ように設計。 • 当日の様子を写真やメモで記録し、現場の空気感・受講 者の行動の背景として考えられる仮説も含めてドキュメ ントに可視化していった。 設計 • 運営チームにも気づきや仮説をメモしてもらうよう依頼 し、多視点からの記録と仮説出しを実施。 • 複数人での観察・記録で、主観を排除した“客観性”ある 観察を可能に。 • 全体の様子・各個人の様子・グループワークの様子、環 境など、網羅的にメモをとるようにした。 工夫した点 アウトプット
  13. 18 見出しが入ります © PERSOL CAREER CO., LTD. All Rights Reserved.

    事後アンケート • 学習体験の満足度や転職意向の変化を測定するため選択 設問(NPS・CASTなど)+自由記述のミックス設計。 • 回答時間は15分以内、自由記述は3問以下、合計15問以 下になるよう設計し、回答負荷を最小限に。 設計 • 回収率100%を目指し、クラス当日に回答時間を確保。 全員の回答が終わるまで時間を取っていただいた。 • プロジェクトリーダーやUXリード層にレビューを依頼 し、設問の妥当性と過不足を毎回確認していただいた。 • アンケート作成の工数を削減するために、アンケート設 問のフォーマットを事前に作成。各キャリアイベントに 合わせて修正箇所のみ修正すればよい状態にした。 工夫した点 アウトプット
  14. 19 見出しが入ります © PERSOL CAREER CO., LTD. All Rights Reserved.

    ヒアリング •フィールドリサーチ・応募・事後アンケートの結果をもとに対象 者を選定した。 •各職種・各チームのリード層へ「明らかにしたいこと+その背 景」をヒアリング。プロジェクトにとってインパクトの大きいもの を網羅的に聞けるよう調整。 1枚のインタビューガイドにまとめ た。 •3~5名ほどヒアリング協力者を募り、1人約20分程度で深掘りでき るようにした。ヒアリングの結果は、別で用意したドキュメントま とめていただいた。 設計 •要件定義・ガイドを必ず事前にヒアリング協力者に共有&質疑応 答タイムを設け、また、深堀りのコツなどもお伝えし品質維持を心 がけた。 •エクストリームユーザーに対しては、リサーチ依頼者もしくはUX リサーチャーが担当し、高品質なデータを回収できるよう調整。 •直接ユーザーを見て直接聞いてもらえるようプロジェクトチーム 以外の人にも積極的に声掛けをした。 工夫した点 アウトプット
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    KPT •「次に活かすこと」を明確化するため、イベント終了後1 週間以内に必ずKPTを実施。 •イベント当日に参加していただいたメンバー全員に参加し ていただいた。 •TRYの進捗を次回のKPTで再確認し、PDCAサイクルを しっかり回せる仕組みを定着。 設計 •「講師」「カリキュラム」「会場」などテーマ別に意見を 収集し、具体性と網羅性を担保。 •TRYは「すぐに取り組むこと」「次のキャリアスクールを 考えるときに取り組むこと」「チーム内で議論してから進 めること」の3つに分けた。また、それぞれのTRYの担当 者をその場で決めた。 •Miro上だけでなくSlackでもTRYを共有し、アクションの 抜け漏れを防止。 工夫した点 アウトプット
  16. 21 見出しが入ります © PERSOL CAREER CO., LTD. All Rights Reserved.

    DAY単位レポート・イベント単位レポート DAY単位レポート イベント単位レポート
  17. 23 見出しが入ります © PERSOL CAREER CO., LTD. All Rights Reserved.

    4つの手法を使ったリサーチの成果  改善点や示唆を構造的に説明できるようになった。  当事者にもリサーチを行っていただいたことで、得 られた情報をすぐに実務に活かすことができた。  KPTに納得感が生まれやすい状況を作れた。
  18. 24 見出しが入ります © PERSOL CAREER CO., LTD. All Rights Reserved.

    プロジェクトリーダーからの評価と影響 単なる振り返りではなく、 改善の土台になっていた。 プロジェクトリーダー 回収するデータが偏らず客観的 なデータが取れており、コンテ ンツレベルでPDCAを回せた。 これまでは主観的な振り返りで 終わりがちだったが、メンバー の課題や仮説もしっかり拾い、 オペレーションやタスクに落と し込んで次の企画に活かせた。 提供すべき体験の水準がわか り、誰が運営しても一定のクオ リティで進められるようになっ た。 今期から始まる『交流しながら 転職活動を進められる キャリアイベント、MIRAIZ HUB』も同じようにリサーチを すること自体、重要性を感じて いる証拠だと思う。
  19. 25 見出しが入ります © PERSOL CAREER CO., LTD. All Rights Reserved.

    リサーチをして良かったこと 点と点を結んで面にしていく 自発的にリサーチが行われる ネクストアクションが 自然と生まれる 現場を見て、ユーザーと直接対話する。そして、一緒にリサーチをする。 リサーチがプロジェクトを前に進めるための“推進力”に。