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ICH E10 臨床研究における対照群の設定法 2
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xjorv
February 08, 2021
Education
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ICH E10 臨床研究における対照群の設定法 2
ICH E10は臨床研究における対照群(Control)の設定法についてのガイドラインです。2では、研究の目的と対照群の選択についてまとめています。
xjorv
February 08, 2021
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Transcript
ICH E10 臨床研究における対照群の設定法 2 2021/1/14 Ver. 1.0
研究の目的: 効能の証明 対照群に対する優越性を示す • プラセボ、無処理、低用量、同効能有効成分を対照とする • 同効能有効成分では効能の類似性での検証も可能 • 同等性、もしくは非劣性研究として実施することが多い
研究の目的: 効能・安全性の比較 リスク-便益評価の一環として実施される • 同効能有効成分との比較を行う場合が多い • 非劣性・優越性を示さなくてもよい場合もある • 通常は非劣性を検証する形となる •
効能・安全性の違いを検出できるようにする
比較の公平さ 治療間の比較では公平に判断を下す必要がある • 同効能有効成分では、用量・用法を適切に設定する • 対照治療に非感受性の患者群に注意を払う • 効き目、効く期間が対照治療と異なることがある • 適切なエンドポイントと測定時期を設定する
Assay Sensitivity 効果のない治療とある治療を識別する感度のこと • 優越性研究では、対照群での感度*が重要となる • 非劣性では効果のなさを説明はできる • 優越性を示すときは、感度の証明が必要となる *効果がないことを確認できない対照群と比較しても、優越性を説明できないから
同等性・非劣性におけるAssay Sensitivity 感度は以下の2つから推定する • 医薬品の効果に対する感受性の文献的証拠 • 臨床研究による感受性の検討 後者は非劣性試験後に完全に検証できる
非劣性研究のデザイン 4つの重要なステップからなる • 医薬品の効果の感受性に関する文献的証拠の確認 • 非劣性臨床研究のデザインの策定 • 非劣性研究における非劣性の範囲の設定 • 非劣性臨床研究の実施
文献的証拠と非劣性範囲設定 対照有効成分は、効能が確立されている必要がある • 非劣性の範囲(Margin、deltaと呼ばれる)を設定する • Marginに試験製剤の信頼区間が入ることが条件となる • マージンは対照の最小効果量より明確に大きい必要がある • 対照の効能証明、効果量、感度がMargin設定で重要となる
適切な臨床研究の実施 系の設定だけでなく、適切な研究実施も非劣性評価に重要 • 治療法の遵守、患者群の治療応答性、同時に行われる治療 • 治療対象の症状の存在、エンドポイント評価のバイアス などが研究の質に影響を与える
優越性研究におけるAssay Sensitivity プラセボと比較して有効性が優れなければ検証できない • プラセボ、同効能有効成分と同時検証が有効な方法