ICH E2C 安全性管理: 定期的リスク-便益評価レポート（PBRER）2

ICH E2は安全性管理に関するガイドラインです。E2Cは定期的なリスク-便益評価レポート（PBRER: Periodic Benefit-Risk Evaluation Report）についてのガイドラインです。2ではPBRERの基本的な内容についてまとめています。

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1. ICH E2C 安全性管理: 定期的リスク-便益評価 レポート（PBRER）2 2020/12/11 Ver. 1.0
2. 有効成分に対するPBRER PBRER＊について • 承認内容、剤形、投与法を記載する • PBRERは承認成分当たり1つ作成する • 全身・部分曝露の投与法がある場合は独立させてもよい ＊PBRER: Periodic Benefit-Risk Evaluation Report、定期的リスク-便益評価レポートの略
3. 有効成分の組み合わせ時のPBRER 複数の薬剤を同時投与するような場合を指す • 個々のPBRERに記載してもよい • 独立した単独のPBRERとして作成してもよい
4. 複数企業による生産・販売の場合 個々の承認取得者が個々のPBRERを申請する • 製造販売契約の場合は、申請するものを書面で残す • 契約企業からの情報で安全性に重要なものは報告する
5. 標準となる医薬品の情報 ICH地域に標準を申請する • 申請により、ICH地域でPBRERが受け入れられる • 標準製品情報にはコア安全性と承認内容を記載する • 標準を参照してPBRERでのリスク評価を行う
6. Company Core Date Sheet（CCDS） 各承認取得者がCCDSを準備する • 安全性、用量、用法、薬理作用などを記載する • コア安全性データはCCSIとする • PBRER内では最終版のCCDSと比較する • 承認情報の記載元をCCDS内で引用する
7. CCDS以外の標準情報 CCDSがなければ、参照元を明記する • 承認されている国家での添付情報でもよい • Appendix Iに現行の参照元の版番号を記載する • 参照元の変更を調べ、Section 4に記載する • 参照した安全性情報のDLP後の変更はSection 14に記載 ＊DLP: Data Lock Point、申請に必要な情報を集める最終日時を指しているようだ
8. PBRERの詳細性（Level of Detail） 既知・未知の便益とリスクに依存する • 便益とリスクの評価に従い記載量は変化する • 新規安全性情報などについては詳細な記載が必要 • 新規情報が少なければ、高い詳細性は必要とならない
9. 効果・効能 効果・効能を示す臨床研究・臨床結果を示す • 効能（Efficacy）は臨床研究依存の情報 • 効果（Effectiveness）は通常臨床使用の結果からの情報 を指すことが多い
10. 便益・リスク評価 臨床使用結果・臨床研究の結論として評価する • 便益が十分リスクを上回ることを示す • リスクの低減の可能性を考慮する • 便益・リスクを高める方法について考察する