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ICH M7 変異性不純物 1
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xjorv
March 04, 2021
Education
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ICH M7 変異性不純物 1
ICH M7は変異性(変異原性)不純物に関するガイドラインです。化学合成医薬品に合成途中に混入しうる発がん性リスクのある不純物について考慮すべきことについて記載されています。
xjorv
March 04, 2021
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Transcript
ICH M7 変異性不純物 1 2021/2/6 Ver. 1.0
ガイドラインの概要 Mutagenic impuritiesについて • 発がん性のリスクを無視できないものを指す • 新規医薬品もしくは合成工程変更における不純物が対象 • 化学合成医薬品が対象となる
一般的原則 直接DNAにダメージを与えうる不純物が対象となる • 発がん性は細菌での変異原性を調べることで検証する • 発がん性を構造から推定することが有用である • 毒性の閾値*としてTD 50 の検証が重要となる
• アフラトキシン/N-ニトロゾ/アルキルアゾキシ基は発がん 性に注意が必要 *Threshold of Toxicological Concern、TTC TD 50 は50%の発がん性を示す薬物濃度。通常は外挿して1~106の濃度域での発生率を計算するようだ
一般的原則 直接DNAにダメージを与えうる不純物が対象となる • 100万人に一人以下の発ガンであれば臨床で受け入れ可能 • 生涯の暴露量に対して発がん性の確率を計算する • 発がん性が無視できない場合は、制御の戦略が必要 • 代謝物による発がん性についても同様に検証を行う
市販後製品について ガイドライン制定前の市販製品は対象外 • 承認後の変更に関しては変異原性不純物について考慮が必要
承認後変更における不純物の取り扱い 合成に使用する原料・溶媒・中間体には発がん性検証が必要 • 変更による影響を受けない不純物の再評価は不要 • 製造所・原料供給者の変更では通常評価を必要としない • 有効成分供給者の変更時は製法変更がないことを確認する
承認後変更申請 申請には発がん性評価と許容範囲が必要となる • 必要に応じて、制御戦略の更新情報を含める • 有効成分に変更のない製剤の変更では不要 • 製剤の製造所変更においても評価は不要となる
臨床使用方法の変更 用量や使用期間によってはリスクに応じた変更を必要とする • 致命的病状に対する使用ではリスクを許容する場合もある • 投与経路変更では、基本的に再評価を必要としない* *この部分は意味がいまいちわかりませんでした
市販製品について他に考慮すべきこと 特に注意を必要とする状況では、ガイドラインを適用する • 構造に発がん性が疑われるだけでは検証開始の必要はない • 新規情報により懸念が示唆される場合もある • 市販済製品のClass1/2変異原性不純物にも考慮が必要 • 新規変異原性情報に常に注意を払う必要がある