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ICH S6 生物学的製剤 Part1: 前臨床での生物学的製剤の安全性評価 2
xjorv
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November 17, 2020
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ICH S6 生物学的製剤 Part1: 前臨床での生物学的製剤の安全性評価 2
ICH S6は生物学的製剤の臨床前安全性評価についてのガイドラインです。2では安全性薬理学についてまとめています。
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Transcript
ICH S6 生物学的製剤 Part1: 前臨床での安全性評価 2 2020/11/13 Ver. 1.0
安全薬理学(Safety Pharmacology) 望まない薬理的反応を検出することが重要 • 医薬品の機能により引き起こされる毒性を調べる • 主要な生理機能に与える影響を明らかにする • 単離した器官などを用いた試験を行ってもよい
暴露の検証: 薬物動態 動態は毒性評価に有用 • 免疫に依存した系で取り除かれることがある • 薬力学的応答が動態より遅れる場合がある • 放射性ラベルにより活性が変化しないことを確認する •
放射性ラベルが分解によりタンパクを反映しないことがある
定量方法 科学的に説明された1つ以上の方法で調べる • バリデーションされていれば1つで十分 • 放射性だけでなく、特異的定量法があると望ましい • ヒトと動物で定量法が同じであることが理想的
代謝 代謝・分解が起こりうる • 分解産物はペプチドやアミノ酸 • 代謝経路の理解も必要 • タンパクの結合やマトリックス中の振る舞いを理解する
単回投与毒性研究 全身・部分暴露毒性を理解するのに有用 • 多回投与時の用量を決定するのに用いることができる • 毒性と薬理学・効能研究を兼ねることもできる • 安全薬理学の情報を参考に研究系を構築する
多回投与研究 投与経路や投与間隔は臨床使用を反映したものとする • 動態研究を伴うほうがよい • 毒性からの回復過程を研究対象に含める • 1-3ヶ月の研究を行うことが一般的 • 投与期間の短い医薬品は2週間の研究でよい
• 慢性毒性は6ヶ月の研究で調べる
免疫毒性研究 免疫産生の可能性を検証する • 生物製剤は免疫系に干渉するものが多い • 炎症性反応が起こることが指標となる • 細胞表面の抗原が変化するときには自己免疫の可能性がある
生殖・発生毒性研究 臨床使用時の状況と患者によって必要性が異なる • 半減期、免疫誘導、特異性などがデザインを決める要因 • 発生時の免疫毒性などの検証が重要
遺伝毒性研究 通常の化学製剤と同様の試験は適用できない • タンパク製剤は普通DNAや染色体と直接干渉しない • 遺伝毒性が懸念されるときに一般的な試験を行う
発がん性研究 通常の化学製剤と同様の試験は適用できない • 臨床使用期間によっては必要となる • 細胞増殖などを引き起こす場合は研究が必要 • in vitroで懸念があれば、動物実験を行う
部分耐性研究(Local Tolerance) 部分耐性の評価を必要とする • 市場出荷製品の処方で試験を行う