科学哲学科学史 (演習) 後期 第4回 論理学 (京都大学文学部・矢田部俊介)
「∃ の規則と存在具体性」
2026年10月27日(火)1645〜1815(予定)
前回の ∀ の規則に続けて、∃ の導入規則と除去規則を入れ、最小述語論理の規則をそろえます。∃ を導入するには証人を名指す必要があり、仮定なしに ∃x A[x] が証明できるなら証人が取り出せます(存在具体性、existence property)。切り裂きジャックの「誰かがメアリを殺した」はその例です。∃ の除去は無限個に場合分けする ∨ の除去で、仮の名前 x に余計な条件を持ち込まないための固有変数条件がつきます。条件を破ると「2 でも 3 でもある数がある」や「犯人は左利き」が出てしまうことを確かめ、二つの「ある」を同じものにする誤りが人間にも LLM にも出ることを見ます。