科学哲学科学史 (演習) 後期 第1回 論理学 (京都大学文学部・矢田部俊介)
「名前はあるのに、誰なのかわからない」
2026年10月6日(火)1645〜1815(予定)
後期の導入回です。前期の復習(推論規則、正規化、三層のハーモニー)と前期最終回(LLM のハルシネーションの診断)を振り返ったうえで、前期の物差しでは測れていなかった「名前」に目を向けます。切り裂きジャックは、名前はあるのに誰なのかわからない例です。LLM に正体を尋ねた実演記録(4モデル×5回)を見ながら、名前が何を指すのかを保つとはどういうことかを考え、意味の理論の二つの柱(指示と使用)、ライプニッツとフレーゲの同一性の考え方、命題論理では「誰が」が書けないことを確かめます。後期の問いは、「どれのことか」を決めているのは何か、です。