Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

小さい組織での SRE の探求

Avatar for Yuzo Iwasaki Yuzo Iwasaki
February 10, 2023

小さい組織での SRE の探求

Avatar for Yuzo Iwasaki

Yuzo Iwasaki

February 10, 2023
Tweet

More Decks by Yuzo Iwasaki

Other Decks in Technology

Transcript

  1. ©2023 CAMPFIRE, Inc. 2 自己紹介 岩崎 雄三 • CAMPFIRE VPoE

    兼プロダクト開発部部長 • 2016年に CAMPFIRE 入社後、負荷対策や デプロイ改善、SRE チームの立ち上げなどに 関わる。元リード SRE / SRE チームマネー ジャー • Twitter: @yuzoiwasaki
  2. 3 900万人 330万人 支援者数 申請から掲載までに 1ヶ月程度かかるプ ラットフォームが一般的ですが、 CAMPFIREでは審査は必要最低限に。 ページの作成も文字と画像を組み合わ せるだけで、誰でも簡単に作成可能で

    す。 私たちは「誰しもが声を上げられる世の 中」を作るために、ジャンル・規模は問い ません。オールジャンルで幅広い世代の 方にご利用頂いています。 ©2023 CAMPFIRE, Inc. これまでの累計支援者数は 900万人、 会員数は330万人を突破しました。 会員数
  3. ©2023 CAMPFIRE, Inc. 5 CAMPFIRE の開発組織 開発チーム 14名 SREチーム 3名

    コーポレートエンジニア リングチーム 2名 プロダクト開発部
  4. ©2023 CAMPFIRE, Inc. 6 CAMPFIRE の SRE の仕事 CAMPFIRE の

    SRE の仕事 • CAMPFIRE のミッションを実現するために、サービスの信頼 性を担保する • インフラの構築、運用がメイン • コードを書くことでインフラ課題を解決 • 最近 ECS を EC2 から Fargate に変更しました
  5. ©2023 CAMPFIRE, Inc. 8 小さい組織でどう SRE を実践していったか 小さい組織の良い点 • チームワークが良い

    • チーム間の垣根が低い • 対応がスピーディー • フィードバックサイクルが速い
  6. ©2023 CAMPFIRE, Inc. 9 小さい組織の悪い点 • 属人化しやすい • 兼任が多い •

    みんな忙しい • ローテーションが組みにくい 小さい組織でどう SRE を実践していったか
  7. ©2023 CAMPFIRE, Inc. 11 • チームワークが良い • チーム間の垣根が低い • 対応がスピーディー

    • フィードバックサイクルが速い 開発と運用の連携や SRE 文化の浸透が容 易 小さい組織でどう SRE を実践していったか
  8. ©2023 CAMPFIRE, Inc. 12 • チームワークが良い • チーム間の垣根が低い • 対応がスピーディー

    • フィードバックサイクルが速い バリューストリームにおけるフィードバックループ が速いため、DevOps と相性が良い 小さい組織でどう SRE を実践していったか
  9. ©2023 CAMPFIRE, Inc. 15 • 属人化しやすい • 兼任が多い • みんな忙しい

    • ローテーションが組みにくい 属人化を許容し、スムーズな運用に繋げる。 例えば、開発チームと SRE チームのマネー ジャーを特定の人間が兼任すれば衝突はなく なる 小さい組織でどう SRE を実践していったか
  10. ©2023 CAMPFIRE, Inc. 16 CAMPFIRE での事例 • 岩崎が開発チームと SRE チームのマネージャーを兼任し責

    任を負う ◦ どちらのチーム経験も長く全員と顔見知りなのでコミュニ ケーションがスムーズ ◦ コントロールではなくコンテキストを重視 • 徐々に組織が大きくなり余裕ができたら、それぞれのチーム にマネージャーを立てて権限を委譲
  11. ©2023 CAMPFIRE, Inc. 17 • 属人化しやすい • 兼任が多い • みんな忙しい

    • ローテーションが組みにくい 強制せず、まずは一人でもやってみるところか ら始める。MTGの頻度を減らす。少しずつ変 えていく 小さい組織でどう SRE を実践していったか
  12. ©2023 CAMPFIRE, Inc. 18 CAMPFIRE での事例 • 任意参加 & 事前準備不要の

    SRE 本の輪読会を開催 ◦ 本がない人は各章のテーマについてネットで調べて勉強 すればOK ◦ 開発チームなど他のチームの参加もOK • チームの忙しさに合わせて、本来は毎週行うべきプロダク ションミーティングの頻度を隔週に • 少しずつ変えるのは SRE のベストプラクティスでもある。まず はやってみることから始めた
  13. ©2023 CAMPFIRE, Inc. 19 • 属人化しやすい • 兼任が多い • みんな忙しい

    • ローテーションが組みにくい 無理せずベストエフォート対応に。ただし、事 前にリスクは最小化する 小さい組織でどう SRE を実践していったか
  14. ©2023 CAMPFIRE, Inc. 20 CAMPFIRE での事例 • 開発者に広く権限を与え、SRE 以外も緊急時に対応できる 体制に。特に当番は決めず、気づいた人が対応する

    • 定時前や休日前はデプロイしないなど運用ルールを整備し てリスクを最小化。デプロイの粒度も日常的に小さくしておく • ビジネスサイドとも常にコミュニケーションを取っておき、大型 案件が公開されるなどの情報は事前に共有してもらう
  15. ©2023 CAMPFIRE, Inc. 24 CAMPFIRE での事例 CAMPFIRE のミッション・バリュー https://campfire.co.jp/mission/ 04.

    人に優しくあろう 人に優しくあろう。痛みを知っているからこそ、失敗を過去にしたからこそ、他者に優しくで きる。 07. 言葉を大事にしよう 言葉を大事にしよう。言葉は態度となり、態度は必ず相手へと伝わる。常に謙虚な気持ち を忘れず、軽薄な言葉や、誰かを貶める発言に気をつけよう。
  16. ©2023 CAMPFIRE, Inc. 25 CAMPFIRE での事例 • 非難のないポストモーテムを導入し、失敗から学んでいくカ ルチャーを醸成 •

    カンバンを使い、WIP 制限を設けつつ、ボトムアップで改善 を進めていくプル型の運用を実現 • 特定の人間に運用負荷が集中しないように、手動対応は極 力自動化し、50%は成長できる仕事に当てられるように
  17. ©2023 CAMPFIRE, Inc. 28 まとめ • 小さい組織でも、小さい組織だからこそ SRE を実践すること は可能

    • SRE 本をそのまま実践するのではなく、チームにあった工夫 をすることがだいじ • その際は DevOps や SRE のプラクティスを導入して健全な カルチャーを作ると良い