Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
小さい組織での SRE の探求
Search
Yuzo Iwasaki
February 10, 2023
Technology
0
380
小さい組織での SRE の探求
Yuzo Iwasaki
February 10, 2023
Tweet
Share
More Decks by Yuzo Iwasaki
See All by Yuzo Iwasaki
Perl student has become SRE
yuzoiwasaki
0
1k
DevOpsとリーンの理論と実践
yuzoiwasaki
0
780
Perl入学式卒業生がCPAN Authorになった話
yuzoiwasaki
0
220
Other Decks in Technology
See All in Technology
Godot Engineについて調べてみた
unsoluble_sugar
0
410
KMP with Crashlytics
sansantech
PRO
0
240
いま現場PMのあなたが、 経営と向き合うPMになるために 必要なこと、腹をくくること
hiro93n
9
7.7k
20250116_JAWS_Osaka
takuyay0ne
2
200
生成AI × 旅行 LLMを活用した旅行プラン生成・チャットボット
kominet_ava
0
160
AWSサービスアップデート 2024/12 Part3
nrinetcom
PRO
0
140
Formal Development of Operating Systems in Rust
riru
1
420
Cloudflareで実現する AIエージェント ワークフロー基盤
kmd09
0
290
Amazon Q Developerで.NET Frameworkプロジェクトをモダナイズしてみた
kenichirokimura
1
200
When Windows Meets Kubernetes…
pichuang
0
300
なぜfreeeはハブ・アンド・スポーク型の データメッシュアーキテクチャにチャレンジするのか?
shinichiro_joya
2
490
Visual StudioとかIDE関連小ネタ話
kosmosebi
1
370
Featured
See All Featured
Build your cross-platform service in a week with App Engine
jlugia
229
18k
Building Better People: How to give real-time feedback that sticks.
wjessup
366
19k
Improving Core Web Vitals using Speculation Rules API
sergeychernyshev
3
180
The Art of Programming - Codeland 2020
erikaheidi
53
13k
Rebuilding a faster, lazier Slack
samanthasiow
79
8.8k
VelocityConf: Rendering Performance Case Studies
addyosmani
327
24k
Making the Leap to Tech Lead
cromwellryan
133
9k
How to Create Impact in a Changing Tech Landscape [PerfNow 2023]
tammyeverts
49
2.2k
GraphQLとの向き合い方2022年版
quramy
44
13k
Fireside Chat
paigeccino
34
3.1k
The Success of Rails: Ensuring Growth for the Next 100 Years
eileencodes
44
7k
Bash Introduction
62gerente
610
210k
Transcript
小さい組織での SRE の探求 2023/02/09 岩崎 雄三 ©2023 CAMPFIRE, Inc.
©2023 CAMPFIRE, Inc. 2 自己紹介 岩崎 雄三 • CAMPFIRE VPoE
兼プロダクト開発部部長 • 2016年に CAMPFIRE 入社後、負荷対策や デプロイ改善、SRE チームの立ち上げなどに 関わる。元リード SRE / SRE チームマネー ジャー • Twitter: @yuzoiwasaki
3 900万人 330万人 支援者数 申請から掲載までに 1ヶ月程度かかるプ ラットフォームが一般的ですが、 CAMPFIREでは審査は必要最低限に。 ページの作成も文字と画像を組み合わ せるだけで、誰でも簡単に作成可能で
す。 私たちは「誰しもが声を上げられる世の 中」を作るために、ジャンル・規模は問い ません。オールジャンルで幅広い世代の 方にご利用頂いています。 ©2023 CAMPFIRE, Inc. これまでの累計支援者数は 900万人、 会員数は330万人を突破しました。 会員数
4 わたしたちのミッション 一人でも多く一円でも多く、 想いとお金がめぐる世界をつくる。 私たちは、インターネットの可能性を信じ、 誰もが声をあげられるプロダクトを創り続けます。 どんなに小さな声であろうと、自由に表現や発信ができるように。 どんな立場の人であろうと、等しく金融にアクセスできるように。 テクノロジーを駆使して、共感や仲間、お金集めを支える新たなインフラになっていく。 そこから生まれる多様な経済圏を、毛細血管のように社会にめぐらすことで、
すべての人が自己表現するように生きられる経済を実装します。 ©2023 CAMPFIRE, Inc.
©2023 CAMPFIRE, Inc. 5 CAMPFIRE の開発組織 開発チーム 14名 SREチーム 3名
コーポレートエンジニア リングチーム 2名 プロダクト開発部
©2023 CAMPFIRE, Inc. 6 CAMPFIRE の SRE の仕事 CAMPFIRE の
SRE の仕事 • CAMPFIRE のミッションを実現するために、サービスの信頼 性を担保する • インフラの構築、運用がメイン • コードを書くことでインフラ課題を解決 • 最近 ECS を EC2 から Fargate に変更しました
©2023 CAMPFIRE, Inc. 7 本日のテーマ CAMPFIRE は小さい組織 小さい組織でどう SRE を実践していったか
©2023 CAMPFIRE, Inc. 8 小さい組織でどう SRE を実践していったか 小さい組織の良い点 • チームワークが良い
• チーム間の垣根が低い • 対応がスピーディー • フィードバックサイクルが速い
©2023 CAMPFIRE, Inc. 9 小さい組織の悪い点 • 属人化しやすい • 兼任が多い •
みんな忙しい • ローテーションが組みにくい 小さい組織でどう SRE を実践していったか
©2023 CAMPFIRE, Inc. 10 良いところはうまく利用し 悪いところは逆手に取る 小さい組織でどう SRE を実践していったか
©2023 CAMPFIRE, Inc. 11 • チームワークが良い • チーム間の垣根が低い • 対応がスピーディー
• フィードバックサイクルが速い 開発と運用の連携や SRE 文化の浸透が容 易 小さい組織でどう SRE を実践していったか
©2023 CAMPFIRE, Inc. 12 • チームワークが良い • チーム間の垣根が低い • 対応がスピーディー
• フィードバックサイクルが速い バリューストリームにおけるフィードバックループ が速いため、DevOps と相性が良い 小さい組織でどう SRE を実践していったか
©2023 CAMPFIRE, Inc. 13 小さなチームは SRE と相性が良い🦎 小さい組織でどう SRE を実践していったか
©2023 CAMPFIRE, Inc. 14 問題は悪い点とどう向き合うか🤔 小さい組織でどう SRE を実践していったか
©2023 CAMPFIRE, Inc. 15 • 属人化しやすい • 兼任が多い • みんな忙しい
• ローテーションが組みにくい 属人化を許容し、スムーズな運用に繋げる。 例えば、開発チームと SRE チームのマネー ジャーを特定の人間が兼任すれば衝突はなく なる 小さい組織でどう SRE を実践していったか
©2023 CAMPFIRE, Inc. 16 CAMPFIRE での事例 • 岩崎が開発チームと SRE チームのマネージャーを兼任し責
任を負う ◦ どちらのチーム経験も長く全員と顔見知りなのでコミュニ ケーションがスムーズ ◦ コントロールではなくコンテキストを重視 • 徐々に組織が大きくなり余裕ができたら、それぞれのチーム にマネージャーを立てて権限を委譲
©2023 CAMPFIRE, Inc. 17 • 属人化しやすい • 兼任が多い • みんな忙しい
• ローテーションが組みにくい 強制せず、まずは一人でもやってみるところか ら始める。MTGの頻度を減らす。少しずつ変 えていく 小さい組織でどう SRE を実践していったか
©2023 CAMPFIRE, Inc. 18 CAMPFIRE での事例 • 任意参加 & 事前準備不要の
SRE 本の輪読会を開催 ◦ 本がない人は各章のテーマについてネットで調べて勉強 すればOK ◦ 開発チームなど他のチームの参加もOK • チームの忙しさに合わせて、本来は毎週行うべきプロダク ションミーティングの頻度を隔週に • 少しずつ変えるのは SRE のベストプラクティスでもある。まず はやってみることから始めた
©2023 CAMPFIRE, Inc. 19 • 属人化しやすい • 兼任が多い • みんな忙しい
• ローテーションが組みにくい 無理せずベストエフォート対応に。ただし、事 前にリスクは最小化する 小さい組織でどう SRE を実践していったか
©2023 CAMPFIRE, Inc. 20 CAMPFIRE での事例 • 開発者に広く権限を与え、SRE 以外も緊急時に対応できる 体制に。特に当番は決めず、気づいた人が対応する
• 定時前や休日前はデプロイしないなど運用ルールを整備し てリスクを最小化。デプロイの粒度も日常的に小さくしておく • ビジネスサイドとも常にコミュニケーションを取っておき、大型 案件が公開されるなどの情報は事前に共有してもらう
©2023 CAMPFIRE, Inc. 21 SRE 本を必ずしもそのまま実践する必要はなく、 チームにあったプラクティスを柔軟に適用すること がだいじ 小さい組織でどう SRE
を実践していったか
©2023 CAMPFIRE, Inc. 22 もう一つだいじなこと = 文化 小さい組織でどう SRE を実践していったか
©2023 CAMPFIRE, Inc. 23 • 小さいチームが機能するためには、各々が主体性 を持って取り組むことが重要 • 各々が主体性を持つためには、健全なカルチャー と心理的安全性が必要
小さい組織でどう SRE を実践していったか
©2023 CAMPFIRE, Inc. 24 CAMPFIRE での事例 CAMPFIRE のミッション・バリュー https://campfire.co.jp/mission/ 04.
人に優しくあろう 人に優しくあろう。痛みを知っているからこそ、失敗を過去にしたからこそ、他者に優しくで きる。 07. 言葉を大事にしよう 言葉を大事にしよう。言葉は態度となり、態度は必ず相手へと伝わる。常に謙虚な気持ち を忘れず、軽薄な言葉や、誰かを貶める発言に気をつけよう。
©2023 CAMPFIRE, Inc. 25 CAMPFIRE での事例 • 非難のないポストモーテムを導入し、失敗から学んでいくカ ルチャーを醸成 •
カンバンを使い、WIP 制限を設けつつ、ボトムアップで改善 を進めていくプル型の運用を実現 • 特定の人間に運用負荷が集中しないように、手動対応は極 力自動化し、50%は成長できる仕事に当てられるように
©2023 CAMPFIRE, Inc. 26 Yes, SRE! CAMPFIRE での事例
27 まとめ
©2023 CAMPFIRE, Inc. 28 まとめ • 小さい組織でも、小さい組織だからこそ SRE を実践すること は可能
• SRE 本をそのまま実践するのではなく、チームにあった工夫 をすることがだいじ • その際は DevOps や SRE のプラクティスを導入して健全な カルチャーを作ると良い
©2023 CAMPFIRE, Inc. 29 まとめ • CAMPFIRE のエンジニア組織は一人一人のエンジニアが有 機的に動くやさしいチーム •
先月の CircleCI のインシデント対応もすごく早かった
©2023 CAMPFIRE, Inc. 30 一緒にやさしい組織でこれからの SRE を作 りませんか? まとめ
©2023 CAMPFIRE, Inc. 31 おわりに We’re hiring ! https://campfire.co.jp/careers/
©2023 CAMPFIRE, Inc. 32 おわりに ご清聴ありがとうございました!