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大学新入生が経験してきた高等学校情報科の学びのスタイル:麗澤大学2025年度新入生を対象とした...
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NAKAZONO Nagayoshi
October 11, 2025
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大学新入生が経験してきた高等学校情報科の学びのスタイル:麗澤大学2025年度新入生を対象とした調査・続報/IPSJ-CE181-06
NAKAZONO Nagayoshi
October 11, 2025
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Transcript
大学新入生が経験してきた 高等学校情報科の学びのスタイル 麗澤大学2025年度新入生を対象とした調査・続報 麗澤大学 国際学部 NAKAZONO Nagayoshi 中園 長新 2025-10-11
(Sat.) IPSJ-CE181@神奈川工科大学ITエクステンションセンター 本研究は、JSPS科研費JP21K02864ならびにJP25K06475の助成を受けたものである これ(CE180)の続報です
Summary CE研「高等学校情報科での学びに関する調査アンケート」を 麗澤大学2025年度新入生を対象として実施し、 高等学校情報科の学びのスタイルを調査・考察 知識伝達型講義やコンピュータ実習は広く実践あり 自己ペースの学習やグループワーク等は比較的少ない プレゼンテーションは半数以上が「ほとんどなかった」 学びのスタイルと情報科履修の感想との相関はほぼ確認できず → 学びのスタイル“だけ”が履修体験を左右するのではない?
さまざまな学びの要素を検討しつつ 学びのスタイルを工夫→学習者の理解→自然と受験対策・対応 2025-10-11 (Sat.) IPSJ-CE181@神奈川工科大学ITエクステンションセンター 大学新入生が経験してきた高等学校情報科の学びのスタイル:麗澤大学2025年度新入生を対象とした調査・続報 2
研究動機・背景 2018(H30).03 高校学習指導要領改訂(「情報Ⅰ」新設etc.) 2022(R4).04 新カリ学年進行実施 2025(R7).01 大学入学共通テストで「情報」出題 私大: 推薦・総合型選抜などの「年内入試」偏重 多くの入学生が年内入試で合格・入学
共通テストを受験していない新入生も多いのではないか 大学の情報リテラシー教育をどうすべきか? 学生の質は変わる?変わらない? 高校までにどこまで学んできてくれるのか? 2025-10-11 (Sat.) IPSJ-CE181@神奈川工科大学ITエクステンションセンター 大学新入生が経験してきた高等学校情報科の学びのスタイル:麗澤大学2025年度新入生を対象とした調査・続報 3 CE180の再掲
研究目的・意義 最終的なゴール 2018(H30)年改訂の高等学校学習指導要領に基づく教育課程を 履修してきた大学新入生を対象として、高等学校情報科での学びの 実態を明らかにする 情報科の授業においてどのようなスタイルの学びが実践されているのかを 明らかにすることを通して、これからの情報教育における効果的・効率的な 実践のあり方を検討するための知見を得ることを目指す 本研究の意義 研究の最終的なゴールに到達するための成果の一つとして位置づけ
小規模私立大学における傾向を検討する上での重要なサンプルとなる 2025-10-11 (Sat.) IPSJ-CE181@神奈川工科大学ITエクステンションセンター 大学新入生が経験してきた高等学校情報科の学びのスタイル:麗澤大学2025年度新入生を対象とした調査・続報 4
アンケート調査 CE研が作成・公開している 「高等学校情報科での学びに関する 調査アンケート」を実施 https://ce.eplang.jp/index.php?InformaticsSurvey 2025-10-11 (Sat.) IPSJ-CE181@神奈川工科大学ITエクステンションセンター 大学新入生が経験してきた高等学校情報科の学びのスタイル:麗澤大学2025年度新入生を対象とした調査・続報 5
CE180の再掲
調査対象校(麗澤大学) 1/3 千葉県柏市 小規模私立大学(学年定員700名) 年内入試での合格・入学者が半数以上を占める 小規模ながら文理融合型の総合大学 外国語学部・国際学部・経済学部・経営学部・工学部 コンピュータ等に慣れ親しんでいる学生は少ない(教員の印象) 進路は就職が大半(進学は少数) 2025-10-11
(Sat.) IPSJ-CE181@神奈川工科大学ITエクステンションセンター 大学新入生が経験してきた高等学校情報科の学びのスタイル:麗澤大学2025年度新入生を対象とした調査・続報 6 2024.03のCE174は 麗澤大学で開催しました CE180の再掲
調査対象校(麗澤大学) 2/3 情報教育に対する新入生の意識 (2024年度) 「情報」を、単なるICT活用に留まらず、意味理解や コミュニケーション等を含む広い概念としてとらえている 日頃から情報概念に触れており、情報というものについて 考える機会が存在している 情報に関係する知識等に対して、自らすすんで知ろうとする 意欲は高くない
高校情報科の学びに対して、パソコンスキル学習という 意識が大きい 2025-10-11 (Sat.) IPSJ-CE181@神奈川工科大学ITエクステンションセンター 大学新入生が経験してきた高等学校情報科の学びのスタイル:麗澤大学2025年度新入生を対象とした調査・続報 7 中園長新(2024)「ICT活用と情報教育に対する大学新入生の意識と実態」 大学ICT推進協議会(AXIES)『2024年度年次大会論文集』,pp. 63-70. CE180の再掲
調査対象校(麗澤大学) 3/3 共通テスト(R7)の受験状況 (質問7) 「情報Ⅰ」を受験した 64名(13.1%) 「旧情報」を受験した 3名 (0.6%) 受験していない
420名(86.2%) cf.) R7共通テスト (DNC発表) 全受験者数 462,066名 「情報Ⅰ」受験者数 279,718名(6割以上) 2025-10-11 (Sat.) IPSJ-CE181@神奈川工科大学ITエクステンションセンター 大学新入生が経験してきた高等学校情報科の学びのスタイル:麗澤大学2025年度新入生を対象とした調査・続報 8 全国傾向と比較して 共テ「情報」受験者の割合が非常に低い cf.)千葉県「情報」受験率 38.5%* *赤澤紀子・赤池英夫・角田博保・中山泰一(2025)「2025年度大学入学共通テスト「情報」の各都道府県の受験状況について」 『情報処理学会研究報告 コンピュータと教育(CE)』Vol. 2025-CE-180, No. 6, pp. 1-6. CE180の再掲
調査の概要 CE研作成のアンケート項目をGoogleフォームに落とし込んで オンラインで回答 対象者: 1年次必修「情報リテラシーA」受講生(再履修クラス除く) 調査期間: 2025年4月16~29日 回答者: 履修者979名のうち506名が回答(回答率51.7%) 回答率は学部によってバラツキあり
海外高校出身者を除く487件を分析対象とした 現役生(2025.3卒業): 460件(94.5%) 2025-10-11 (Sat.) IPSJ-CE181@神奈川工科大学ITエクステンションセンター 大学新入生が経験してきた高等学校情報科の学びのスタイル:麗澤大学2025年度新入生を対象とした調査・続報 9 CE180の再掲
分析対象とした質問項目 情報科における学びのスタイル (質問22) 情報科を履修した感想 (質問23) ※CE180での分析・考察結果を再利用 cf.) 以下はCE180で分析・考察済 大学入学共通テストの受験状況 (質問7)
情報科の履修状況 (質問8~12) 学習内容ごとの理解度 (質問13~16, 18~21) 情報科を履修した感想 (質問23) 2025-10-11 (Sat.) IPSJ-CE181@神奈川工科大学ITエクステンションセンター 大学新入生が経験してきた高等学校情報科の学びのスタイル:麗澤大学2025年度新入生を対象とした調査・続報 10
情報科における学びのスタイル 1/3 (質問22) 教師による知識伝達型の説明 / コンピュータ実習 約8割が「月に数回」以上 約2割は従来型の講義中心授業から脱却? 自己ペース学習 約6割が「月に数回」以上
グループ活動 月数回程度を境に おおむね二分化 自己ペース学習しても成果の共有機会が少ない 2025-10-11 (Sat.) IPSJ-CE181@神奈川工科大学ITエクステンションセンター 大学新入生が経験してきた高等学校情報科の学びのスタイル:麗澤大学2025年度新入生を対象とした調査・続報 11
情報科における学びのスタイル 2/3 (質問22) プレゼンテーションや発表 半数以上が「ほとんどなかった」 学習内容にはコミュニケーションも 含まれるが、プレゼンでの 実践は少ない コミュニケーションの学習は 学びのスタイルの見直し
または改善の余地あり? 2025-10-11 (Sat.) IPSJ-CE181@神奈川工科大学ITエクステンションセンター 大学新入生が経験してきた高等学校情報科の学びのスタイル:麗澤大学2025年度新入生を対象とした調査・続報 12
情報科における学びのスタイル 3/3 (質問22) 各スタイルの相関 グループ活動とプレゼンテーションの間に弱い相関(r=0.360) それ以外の相関係数はいずれも0.3未満 「主体的・対話的で深い学び」を意識した授業実践は不十分 2025-10-11 (Sat.) IPSJ-CE181@神奈川工科大学ITエクステンションセンター
大学新入生が経験してきた高等学校情報科の学びのスタイル:麗澤大学2025年度新入生を対象とした調査・続報 13 (Spearmanの順位相関係数を算出、有意水準はBonferroni法で補正) ※ただし、「主体的・対話的で深い学び」は方法論ではなく学びの総体である
情報科を履修した感想 (質問23) 授業内容の楽しさ・興味・理解・難易度の適切さ(4件法) いずれもポジ評価が半数以上 楽しさや難易度の適切さは、およそ7割がポジ回答 情報科の学び自体に困難はないが… 理解するほどの定着に至っていない? そもそも理解しようと思っていない? 学びに向かうポテンシャルはある 適切な働きかけによって、情報教育に
対する意識が変容することも期待 2025-10-11 (Sat.) IPSJ-CE181@神奈川工科大学ITエクステンションセンター 大学新入生が経験してきた高等学校情報科の学びのスタイル:麗澤大学2025年度新入生を対象とした調査・続報 14 CE180の再掲
学びのスタイルと履修した感想の関係 1/3 学びのスタイルと履修した感想の間の相関係数は いずれも0.3未満 学びのスタイルと履修した感想の間においては いずれの項目同士でも相関を見出すことはできない 2025-10-11 (Sat.) IPSJ-CE181@神奈川工科大学ITエクステンションセンター 大学新入生が経験してきた高等学校情報科の学びのスタイル:麗澤大学2025年度新入生を対象とした調査・続報
15 (Spearmanの順位相関係数を算出、有意水準はBonferroni法で補正)
学びのスタイルと履修した感想の関係 2/3 非常に弱い相関として無理矢理考察するなら… グループ活動やPC実習あるいはプレゼンを行うと 楽しかった、興味を持ったという感想が多くなる? PC実習は理解度の向上に貢献しない? 2025-10-11 (Sat.) IPSJ-CE181@神奈川工科大学ITエクステンションセンター 大学新入生が経験してきた高等学校情報科の学びのスタイル:麗澤大学2025年度新入生を対象とした調査・続報
16 (Spearmanの順位相関係数を算出、有意水準はBonferroni法で補正) ※一般的に相関係数が0.3を下回る場合は相関があるとは言わないので、統計的な考察としては不適切 このあたりは 学術的に微妙だが 参考程度に…
学びのスタイルと履修した感想の関係 3/3 多くの教員は教育方法の改善に尽力しているが… 学びのスタイル“だけ”が直ちに学習者の体験を左右するものではない (結果から考えられる仮説) 学びのスタイルとその他の要因が複合的に影響し合った結果として 履修体験が変容するのではないか 2025-10-11 (Sat.) IPSJ-CE181@神奈川工科大学ITエクステンションセンター
大学新入生が経験してきた高等学校情報科の学びのスタイル:麗澤大学2025年度新入生を対象とした調査・続報 17
本調査のまとめ 情報科の学びのスタイル 知識伝達型、PC実習の授業は広く実践 自己ペース学習、グループワーク等は比較的少ない プレゼンテーションは半数以上が「ほとんどなかった」 学びのスタイルと履修の感想の相関 いずれの項目間においても明確な相関は見られず 学びのスタイルを変える“だけ”では、 学習者の学びに対する意識は変容しない可能性 2025-10-11
(Sat.) IPSJ-CE181@神奈川工科大学ITエクステンションセンター 大学新入生が経験してきた高等学校情報科の学びのスタイル:麗澤大学2025年度新入生を対象とした調査・続報 18
今後に向けて 情報科 = 受験教科としての側面も(大学入学共通テストで出題) 受験対策一辺倒の授業に矮小化される危険 情報科が持つ学びの本質、楽しさや有用性に意識を向ける必要 教科書に沿って学習指導要領の内容を扱い、それを学習者が 理解することが、自ずと受験対策(対応)になるはず 学びのスタイルを工夫して学習者の理解を促すことに意義 ただし、学びのスタイル以外の要素に対する検討も必要
2025-10-11 (Sat.) IPSJ-CE181@神奈川工科大学ITエクステンションセンター 大学新入生が経験してきた高等学校情報科の学びのスタイル:麗澤大学2025年度新入生を対象とした調査・続報 19
Summary(再掲) CE研「高等学校情報科での学びに関する調査アンケート」を 麗澤大学2025年度新入生を対象として実施し、 高等学校情報科の学びのスタイルを調査・考察 知識伝達型講義やコンピュータ実習は広く実践あり 自己ペースの学習やグループワーク等は比較的少ない プレゼンテーションは半数以上が「ほとんどなかった」 学びのスタイルと情報科履修の感想との相関はほぼ確認できず → 学びのスタイル“だけ”が履修体験を左右するのではない?
さまざまな学びの要素を検討しつつ 学びのスタイルを工夫→学習者の理解→自然と受験対策・対応 2025-10-11 (Sat.) IPSJ-CE181@神奈川工科大学ITエクステンションセンター 大学新入生が経験してきた高等学校情報科の学びのスタイル:麗澤大学2025年度新入生を対象とした調査・続報 20